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石原軍団の炊き出しレシピ
最近はネットでほとんどのものが購入できるので以前は実家に
戻ると毎日のように行っていた百貨店に今回は殆ど行きませんでしたが
今日は午前中、息子を母にみてもらい一時間ばかり大型書店に行ってきました。

ここ数年、新書も古書もアマゾンで購入してまったく不自由を感じませんが
それでもリアル書店に行くと思いもかけない本との出会いという喜びが
あります。本日そんな出会いのもとに購入したのがこの「石原軍団炊き出し
レシピ33」です。料理本をコーナーにありました。

ファンには申し訳ありませんが、私は長年石原軍団の役者さんたちが
少々苦手でした。演劇好きにはあの刑事ものが稚拙に見えたのかも
しれませんね。でも炊き出しボランティアをする彼らには人間としての
良質さを素直に感じましたし、そういう素敵な年の重ね方を役者としても
「坂の上の雲」の渡哲也さん(東郷平八郎役)や舘ひろしさん
(島村速雄役)にはほれぼれするほどの魅力を感んじました。

去年の大震災後の石巻でも1週間、石原軍団が炊き出しに行き
被災者に喜ばれましたがあの定番メニューのレシピを知りたいと
ずっと思っていましたのでこの本は即決購入でした。

レシピはカレーやおでん、豚汁など名物メニューが細かく説明されています。
私は普段毎日、かなりの量の料理を作っているのでこういう大人数向けの
レシピは(もちろん自分のレシピもありますが)素直に心に入ってきます。
そういえばこの頃多忙もあり大型のクルーゼの鍋でばかり作っているな。(汗)

石原軍団炊き出しレシピ33―つくってあげたいこだわりごはん石原軍団炊き出しレシピ33―つくってあげたいこだわりごはん
(2011/11)
石原軍団炊き出しプロジェクト

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併せて購入したのがこの銀座のインド料理の老舗ナイルレストランの
レシピ本。長年96年発行のミラ・メータ女史のインド料理本を
愛用していますがこの本もなかなかよさそうです。

table style="width:75%;border:0;" border="0">ナイルレストランが教える はじめてのインド料理ナイルレストランが教える はじめてのインド料理
(2011/06/17)
ナイル善己

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飛躍するきっかけ
入学以来学校のテストはできても算数に比べて国語に苦手意識がなかなか
消えなかった息子。そんな息子ですが一ヵ月続いた学校の読書強化月間
(この期間は毎日図書室で二冊借りられます)と学研教室の先生に貸して
いただいた新美南吉の童話をきっかけに目に見えて読解力が成長したように思います。
入学から7ヶ月目です。

私は妙に読書力だけはあった子供だったので(大体女児の方が早熟傾向)
今思うと名作童話をじっくり読んだのは学校の授業でだけだったの
ですが、息子を持って初めて児童文学の素晴らしい作品の力に開眼
させてもらいました。息子に大きな成長をもたらした二冊です。

手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)
(1988/03)
新美 南吉

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ごんぎつねで知られる夭折の童話作家新美南吉の心がほのぼのする作品です。
手袋を買いに人間の店に行った子狐とそれを心配しながら待っていた母狐の
幸せなラストは、息子にとって人から信じてもらってやさしくしてもらうことの
大きな感動を与え、私にとっては子育てをしていて良かったと背中を押してもらった
ような大きな喜びを感じた童話です。挿絵も実に温かく素晴らしい。
(息子曰くごんぎつねは寝る前に読みたくないけれどこの本は読みながら寝たいそう)

スーホの白い馬―モンゴル民話 (日本傑作絵本シリーズ)スーホの白い馬―モンゴル民話 (日本傑作絵本シリーズ)
(1967/10/01)
大塚 勇三

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こちらの「スーホの白い馬」は学校の図書室から借りてきた本で馬頭琴
(モンゴル古来の楽器)の由来を描いた中国の童話の再訳です。
傷ついて草原に倒れていた白い子馬を育てた羊飼いの青年スーホと
横暴な領主に命を奪われても、最愛のスーホの夢枕で自分の骨と毛で
楽器を作ってその音で自分を感じて欲しいと言う白い馬の友情。
単に動物愛護ではなく、死してなお愛するというバレエ「ジゼル」などにも
通じる大人になっても感動させられる本で、動物好きな息子の心を大きく
飛躍させてくれた本です。

子供と過ごしていると日々は慌しく過ぎて時にはベン・ハーの
ガレー船を漕ぐ奴隷のような先の見えない努力にうんざりしながらも
大きく飛躍する一瞬に立ち会える喜びがあります。あれほど苦手だった
少し高度な学研の国語の読解も、ついに二年生レベルのテキストを与えて
いただき「セロ弾きのゴーシュ」についての問題もこなせるまでに成長しました。
息子にとってのこの二冊は私の百冊の読書に勝るものだったと思います。
そんな本に出合える機会をいただいたことを幸せに感じています。

村上春樹 「村上朝日堂はいほー!」
先日、ようやく痛みから解放されたら無性にお腹が空いて空いたところで
村上春樹作品に出てくる食事の場面を愛好家が書籍化したレシピ本を読んだら
無性にコロッケを作りたくなり息子に手伝わせていびつながらおいしいコロッケを
作って堪能しました。

村上春樹さんは今でこそ大作家ですが、作家として独立するまで夫婦でジャズ喫茶を
経営してマスターとしてパスタなどを作っていたので小説やエッセイには手軽に作れる
けれどおいしそうなレシピがたくさん登場します。(ノルウエイの森のアオムレツやだしまき卵など)

そんなレシピの中でも白眉と言えるのがエッセイでは行きつけの定食屋となって
いるけれど実は幻のような「うさぎ亭」のコロッケです。
そのうさぎ亭のことが納められているのがエッセー「村上朝日堂はいほー!」です。

村上朝日堂はいほー! (新潮文庫)村上朝日堂はいほー! (新潮文庫)
(1992/05)
村上 春樹

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このうさぎ亭を心の中で探している読者は今も多いのですが、大地に頬ずりしたく
なるようなと形容されるじゃがいもと包丁で刻んだ牛肉だけのシンプルなコロッケ
はたくさんの村上ファンの読者によってそれぞれの家庭で作られています。(私も)

私は多くのファンと同じく「ノルウエィの森」から入ったクチですが
非常に静謐な小説と正反対の明るく上質なユーモアに包まれたエッセイは
ごく最近読み始めました。もちろん「うさぎ亭」のことが書かれたこのはいほー!
が入門書でした。

村上春樹さんの文章は決して谷崎~川端ラインの華麗な文体や大江文学の難解さは
ありませんが、上質のそうめんのように心地よく体に入るのに強く長くその
表現が心に残ることがやはり彼を別格の大作家にしているとエッセイを読んで
村上春樹さんの偉大さをときに爆笑しながら感じることができました。

彼の優れた美点はたとえ嫌いなものについて書くときもありがちな
読者を無駄に刺激したり不快な気持にさせることなく、でも彼はこれが
嫌いなんだ!と共感させてくれるところにも出ていると思います。

たとえばちらし寿司に触れた文章では(村上さんは神戸の芦屋の育ちです)
関西では家庭料理の定番だったちらし寿司を食べたくて東京で注文したところ

 「......ところが東京に来て驚いた。ちらしを注文したら、酢めしの上に
  刺身がずるずると並べられていたからだ。」
                (村上ラヂオ より)

このずるずるとという刺身を冒涜(?)するかのようなユーモアのある
表現で、村上春樹 = 江戸前ちらし嫌い ということを読者に伝えながらも
読者を微笑ましく幸せな気持で読ませてくれるあたりが並みの作家には
できない隠れウルトラCなのだと勝手に思っています。

小説では時に速射をどーんと切なく落ち込ませてくれる村上春樹作品ですが
エッセイは(現在も村上ラヂオをアンアンで連載中)小さな毎日にも
楽しいことがたくさんあり、ちょっと格好悪い自分も捨てたもんじゃないと
何故だか楽しくなってしまう魔力に満ちているように思います。
ちょっと切ない秋の夜長にお勧めですよ!

小川洋子 「ミーナの行進」
ミーナの行進 (中公文庫)ミーナの行進 (中公文庫)
(2009/06)
小川 洋子

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この作品はひょんなことから衝動的に全編を読みたくなって購入しました。
作品の一部が高校入試に採用され、その問題が新聞に掲載されていたのを
つい夢中になって読み懐かしさに心が1972年にタイムスリップしたのです。
その一部を紹介します。

 「けれどこの選手交代は有効だった。キャプテン中村と、長く全日本のエースを
  務めながら、ミュンヘンでは控えになっていた背番号1の南が、悠然と姿を
  現した時、今までコート上を覆っていた灰色の霧がすうっと晴れ、ネットの
  白いテープが鮮やかに浮かび上がって見えてくるような気がした」

             (小川洋子 「ミーナの行進より)

これは私の世代以上ならご存知だと思いますが、1972年のミュンヘンオリンピックで
悲願の金メダルを獲得した男子バレーボールチームが準決勝のブルガリア戦で
よもやの大苦戦をし、2セットを先取され3セット目もリードされる絶対絶命の
状況で松平監督が大胆な選手交代に踏み切った時の様子を主人公の少女の目を
通して描いた場面です。

前置きが長くなりましたが、「ミーナの行進」は作者の小川洋子さんと同じ
1962年生まれ(学年は小川さんが一つ上になりますが)の私にとって
やさしい郷愁と共感に満たされる忘れがたい作品になりました。

主人公の中学1年の少女が母が東京の専門学校に通う1年の間、神戸の
大金持ちの叔母の家に寄宿することになり、一才下の従姉妹のミーナや
ドイツ人の祖母ローザやハンサムな実業家の叔父たちと過ごした日々を
描いています。小さなカバのボチ子に乗って小学校に通いマッチ箱に
物語を書き綴るミーナとのメルヘンのような日々のハイライトになるのが
二人の少女が夢中になっている男子バレーのミュンヘンでの奮闘です。
この作品のハイライトでもあるブルガリアとの準決勝は夜の放映だったので
私は見なかったのですが、次の朝、母が「すごい試合だったのよ!」と
興奮していたことを覚えています。

20~30代の読者ならこの作品への思いはまた違ったものだと思いますが
作者と同い年の私にとっては一つ一つの場面が「そうそう!」と思わず
声に出てしまうほど感情移入できるものです。
えてして子供時代のことを描いた作品はラストが悲しい結末になるものが
多いのですが、この作品は大人になって子供時代の病弱が嘘のように祖母の
故国ドイツで活躍するミーナと主人公の生き生きした現況を伝え合う手紙の
ラストがとても爽やかです。久々に共感という感情を味わうことができて幸せです。

この作品の中で主人公の少女は森田淳悟選手、ミーナは猫田勝敏選手に夢中です。
小学生だった私のクラスでも森田選手は少女たちに圧倒的な人気でした。
小川さんもきっと夢中で応援していた小学生だったのでしょう。



ツルゲーネフ 「はつ恋」
12才だった私に大人の世界を垣間見せてくれた作品が二つあります。
絵画ではクリムトの「接吻」そして文学ではツルゲーネフの「はつ恋」です。

ロシアの文豪ツルゲーネフの自伝的作品ともいわれる「はつ恋」は16才の
ウラジーミルが別荘地の隣に住む21才の没落貴族の令嬢ジナイーダに初めての
恋をする物語ですが、ただのロマンティックな物語ではなく淡く抑えた表現の
中に退廃的で背徳的な香りを感じる名作です。

はつ恋 (新潮文庫)はつ恋 (新潮文庫)
(1987/01)
ツルゲーネフ

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彼女を崇拝する5人の男たちとウラジーミルを女王様のように翻弄するジナイーダ。
混乱しながらも彼女がいなければ何も手に付かない日々。
恋する者特有の嗅覚でジナイーダにはかなわぬ思いを寄せる相手がいると
気づいたウラジーミルはその相手が誰あろう彼の父親だったと知る。
ウラジーミルの見たものは苛立った父親が振り下ろした鞭に
打たれた白い腕に悲しげに、でも陶酔した表情で接吻するジナイーダの姿でした。
そしてラスト。五年後大人になったウラジーミルは結婚した彼女を尋ねますが
四日前にドーリフスカヤ夫人は難産で亡くなったと聞かされたところで幕となります。

この鞭の場面はは多くの読者がそうであるように12才の私にとって
衝撃的で理解にあまるものでした。そのときの不可解な気持ちは心の
どこかずっと残っていて、自分なりに理解できたのは20代も後半に
なってからのことでした。これだけ長い時間を惹きつけるこの作品は
やはり名作なのだと思います。

物語の後半、ジナイーダの父への恋を知り苦い苦悶の中でのウラジーミル
の独白が秀逸です。



みすみす自分の前途を台なしにするのが、どうして恐ろしくなかったのだろう?
そうだ、とわたしは思った、――これが恋なのだ、これが情熱というものなのだ、これ
が身も心も捧げ尽すということなのだ。・・・・・・そこでふと思い出されたのは
いつかルーシンの言ったことである――『自分を犠牲にすることを、快く感じる人も
あるものだ』》(ツルゲーネフ 「はつ恋」 神西清訳)

「はつ恋」は私の中学時代の読書感想文の課題作にもなっていたと記憶しています。
いくら現在の中学生が早熟だといってもこの作品はきっと惹きつけられながらも
手に余る不可解な存在だと思います。でもできれば思春期のうちに読んでこの
作品をきっかけに、大人の世界を垣間見て恋とはこういうものなのかという
疑問を長く持ち続けて欲しい作品です。

ドミニク・サンダ

  1971年に映画化されジナイーダをドミニク・サンダが演じました。 
  神秘的で透明感ある美貌はまさに理想のジナイーダです。
プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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