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気持を引きずらないこと
今まで会員資格等でなかなか営業ができなかった市内の名所ともいえる
道の駅との商談に来週行ってくることになりました。ここまで漕ぎつけるまでに
ご尽力いただいた関係者の皆さまに心より御礼申し上げます。

さて、年の瀬に商談が入っているのでまだ気持ちが楽になりましたが今年ほど
営業面で苦しかった年はありません。大震災~原発事故の影響で異様なまでに
関東以北の農畜産物に対する忌避感をあらわにする一部の消費者の存在や
ようやく新しい基準値が決りそうですが今までの緩過ぎる暫定基準値への
不信感などで、営業をする気力もなかなか出ず、上記のような理由もあって
売上げが落ち残念ながら取引をやめるお店も出ました。

信頼できるバイヤーなどにも相談して今後の対策を考えていったり来年に
向けての準備もしておりますが、特に私が心がけているのは

 「気持を引きずらない」

ということです。

努力をしてもどうにも上手く物事が進まないときもあるもので殊に今年の
ような原発事故による影響など自分たちの責任ではなくどうしようもない
ことが影響することもあるわけで、自主検査うを定期的にすることで安全な
ものを作るなどできるだけの努力をしても上手くいかない部分は次の対策を
考えたらあまり長く引きずらないこと、悩み過ぎないことを心がけています。

私にはこの仕事を始めるずっと以前から好きな言葉があります。
ちょうど現在放映中の「坂の上の雲」の司馬遼太郎さんの原作からの一文です。

 「海戦というものは敵にあたえている被害がわからない。味方の被害ばかり
  わかるからいつも自分のほうが負けているような感じをうける。敵は味方
  以上に辛がっているのだ」

         (坂の上の雲 第八巻より)

これは日本海海戦当時の司令長官東郷平八郎の言葉で、東郷さんは末端の兵士にまで
この言葉を徹底させていたそうです。私たち小さな酪農家はなかなか外に出る機会がなく
どうしても足元だけの結果に悲観的になりがちですが、苦しいのは自分たちだけでなく
まだ自分はよくやっているではないかとたまに自分を励まして、前を向いて頑張ろうと
思うときはこの言葉が浮かんできます。

そして商売をこれからも続けたいならば、勝負事のようですが「取られたら取り返せ」
です。いささか女の身では強すぎる言葉ですが、自分のブランドを守って商売を
してゆくというのはこういうことだと思っています。



久々の資料作り
先週、県内大手スーパー(支店ですが)に営業のため製品サンプルと資料を送りました。
マージンのことなど条件もありますので、結果がどうなるかわかりませんが久々に
作った営業用資料は自分では悔いのないものを作成できたと思います。

放射性物質への対策という資料を独立して作り、組合・県からの指示書や
独自に受けてきた検査、さらに市内の定点での測定結果などをわかりやすく
まとめました。従来の資料も他社に比べて詳細なものだとこれだけは自負して
おりますが、去年の今頃はまさか放射能に関する資料を別に作るようになるとは
予想もしないことでした。

厚生労働省と文部科学省の認識にズレがあったりまだまだ国自体が模索している
段階ですが、牛乳は今までより厳しい基準が設けられたり給食は40ベクレル上限という
案が出されたり、今までのいささか甘すぎる暫定基準より安心できる基準も出来つつあり
来年はまた営業に向かう前向きな気持になりつつあります。

資料作りをしているうちに、どういう資料や数値ならある程度自分でも安心できるか
客観的につかめたように思います。基準値が納得できるものに設定されれば
ある程度過剰反応もおさまると思いますし、来年に備えたいと思っています。

ぼちぼちと営業再開
どんな大企業でもそうだと思いますが、たとえ現状がある程度の
売上を保っていても新規の取引先を求めて営業をしてゆくことは
継続的な製造活動のためには欠かせないことです。

原発事故以降、現在取引していただいている信越道のPA以外には
どうも踏み出す気力がわかず営業活動を控えておりましたが、今後10年の
ことを視野に入れながら少しずつ営業も再開してゆきたいと思います。

ベテランかつ高い見識をお持ちの複数のバイヤーさんたちのご教示を
いただいておりますが、いずれも確かに東日本の生産者にとっては
逆風はあるだろうが、自分の生産や消費者への想い、放射能問題なども
含めた食の安全確保への取組みをきちんと伝えてゆけば道は閉ざされて
いるわけではないこと、科学的な根拠を示してできるかぎりのことを
してももし「東日本のものはダメ」というバイヤーであればそんな会社は
こちらから願い下げくらいの強い気持と誇りを持って営業をするべきと
とても心に響く真摯なアドバイスをいただきましたことを心より感謝申し上げます。

添付資料として市にお願いして先日、文部科学省から発表された群馬県版
放射能汚染マップの市部について詳細にわかる地図をお願いしました。
私の住む地域は県内でも汚染度がかなり低く、原乳の検査結果「不検出」は
検出限界値が10としても限りなくゼロの可能性が高いのですが、飼料作物の
栽培のこともあるので一応区域の汚染マップを提示することでバイヤーさんに
納得いただければと思っています。

営業は何年やっても緊張します。今後しばらくの営業活動の緊張度は
今までのものとは桁が違うと覚悟の上ですが、家族のそして息子の
生活と人生がかかっていると想うと腰がひけてばかりではいられませんからね。


好きでなければ続かない
13年使っている工房のボイラーが老朽化して今後頻繁に修理が必要になりそうなので
100万円かかりますが新しいボイラーの購入を考えています。
ボイラーが正常に稼動しなければ牛乳の殺菌ができず製造が不可能になるからです。

苦笑まじりにベーベ工房が順調に売上を維持していてもトラクターなどの
農業機械や今回のボイラーなどの維持管理で思わぬ出費も多くベーベ工房の
仕事は割りに合わないものだなと思います。

それでも暑くても寒くても何とか13年間モチベーションを保っていられるのは
ベーベ工房を始めた動機が主人の純粋に「作ることが好き」という気持だった
からでしょう。これまで何人かの酪農家(志望者も含め)の方に加工をやりたいけれど
どうしたらよいですか、という質問をいただきましたがその度に私は

  「本当に作ることが好きでなければ薦めない。儲けようという
   動機ならもっと儲かる仕事をやった方がいいと思う」

とお答えすることにしています。

特に酪農は365日牛の世話をしなければならないこれだけでも一大事業なので
それに専心することも立派な仕事だと思います。半端な気持でお金をかけて
見通しのないまま設備を作ることは一歩間違えると経営上のリスクがありますから。

そして商売は人との縁や運に大きく左右される部分が大きいです。
良い製品を作らなければ話になりませんが、良い製品ということを前提に
良いお取引先やお客様に恵まれなければ努力が報われないという非常に
残酷な一面があるのが商売の難しさです。このあたりのことは自分でも二度やれ
といわれてもできないもので、ましてや他人にノウハウを教えられるものでは
ありません。

主人は多忙を極める中今も作ることへの愛着を失わず、私はこれまで
いただいたご縁を辛いときにも支えにしながら日々を送っています。
きっとそれはベーベ工房をやる限り失うことはないでしょう。

好きでなければ続かない。蔵が建つほど儲かることもなくときには
割に合わない商売が農家の生産です。それだけにこの道を目指す方には
本当に作ることが好きかどうか熟考されてから行動していただきたいと
願っています。

ようやく平穏に
あの大震災から100日を過ぎ、私たちの仕事もようやく歯車が
噛みあい平穏なペースが戻ってきました。来月から新規のお取引も始まり
百貨店への納品もバイヤーのご尽力により軌道に乗りつつあります。

私にとってベーベ工房の仕事が平穏だと思えるのは

 ① 規模の大小を問わず新規の取引先の開拓ができている。

 ② 既存のお取引先との関係が良好で平穏である。

ということに尽きます。平穏を保つにはもちろん品質が安定して
順調にお客様がついて下さることが大前提です。

新規の取引先の営業がそれでも例年より控えています。
関東以西ではやはり微妙に原発事故や放射性物質への感じ方に
温度差を感じるので、もう少し原発の終息が見えるまで様子見をしています。

この三ヵ月半、私は息子の小学校生活が始まったこともあり
公私共に足元をしっかり固めることに専心してきました。
放射性物質の問題も県が非常に情報公開に熱心だったことも幸いし
自分たちなりに正しい情報の公開に努力をしましたが、職業人と
しては反原発を声高に口にしたり、群馬のものは安全だと感情的に
ブログなどに書くことはしないようにしてきました。平穏に製造する
毎日だけを強く願って行動してきたつもりです。

これから9月までは電力不足~節電を頭に置きつつ暑さから牛を守って
安全で良質な牛乳を生産し事故なく製品を製造することが目下の課題です。
平穏で充実した日々のために強い意志だけは持っておきたいと願っています。

プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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