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10円の価値
今年の3月から乳価が10円値上がりしました。

異常な飼料の高騰で廃業する酪農家が続出しこれまでにない危機に
酪農家たちが何回も乳業メーカーと交渉してほぼ満額、といわれる10円の値上げを
「勝ち取った」のが去年の10月でした。

その経済効果を最近ようやく実感することができています。牛と主人が頑張って乳量が
出たということも大きいですが去年はベーベ工房の売上げはほとんど、本業の
酪農の損失補填に回っていたのですがここ2ヶ月ほど少しですが貯金に回せるように
なって通帳管理をしている私の心痛が少しは楽になりました。

うちだけでなく「去年より経営が改善された」と感じている酪農家も多いのでは
ないでしょうか。酪農は特に飼料を作っているとトラクターなどの農業機械の
コストが非常に高いです。それに加え堆肥処理施設の借金の負担でもともと
経営基盤が弱いところに加えて去年の飼料と原油の異常な値上がりは
廃業こそ免れても将来への不安、労働意欲の低下、果ては仕事に誇りを持てない
などの目に見えない部分にも計り知れない打撃を与えていました。

        「労働はそれに見合った対価で初めて報われる」

なんだかスローガンみたいで自分の美意識に反する表現なのですが偽らざる感想です。
飼料代と最低限の生活費と公共料金とローンを払ったら何も残らない生活では
心に何も「溜め」(反貧困の活動家・湯浅誠さんの表現)は残らない。
農業がこれからも継承されてゆくためには、子供の教育や趣味に回せる経済的余裕が
必要です。私も少しですが息子のためには学資保険を積み貯金も息子の将来を
見据えてやるようにしています。

乳価の値上がりに伴い、大手乳業メーカーは牛乳の小売価格を今春から値上げしました。
不況の中、消費低迷を防ぐため酪農関係団体はマスコミ向けに正しい報道を要請したり
酪農家にも周囲の理解を求める活動の要請を出しました。いずれももっともだと思いますが
私は一リットル200円の牛乳は当たり前の価格だと胸を張ればいいと思っています。 
酪農家は子牛を育てるところから、365日休みなく売価以上の努力はしているからです。

たった10円の値上げですが、少なくとも我家には大きな10円です。
ベーベ工房を頑張れるのも本業の酪農の安定があればこそ。
そんな当たり前すぎることにしみじみしている2009年の夏なのでした。 

       
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プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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