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繋ぎ飼いのこと
ブログを通じて親しくしていただいている牛乳や酪農に非常に深い知識をお持ちの
お友達に心に響くメールをいただきました。
ご本人の許可を頂きましたのでかいつまんで書かせていただくと

 「日本の酪農を明治以来支えてきたのは繋ぎ飼いで、自然放牧をやっている牧場が
  家畜福祉を語るあまり繋ぎ飼いをあまりにも否定することはデリカシーに欠けると思う」

という非常に冷静で深い洞察に立ったご意見でとても励みになるものでした。
我が家は比較的住宅街にあり、繋ぎ飼いです。繋ぎ飼いがベストとは言えないと
思いますが削蹄もきちんと行い牛は比較的長生きだと思います。

最近、自然放牧をしながら牛乳を製造している牧場のHPなどで自分たちの信条を
述べる時に必ず出てくるフレーズが繋ぎ飼いへの批判です。

 ① 繋ぎっぱなしは牛が不幸
 ② のびのびと歩き回れる放牧こそが健康な牛の飼い方である
 ③ 放牧された牛の牛乳こそが健康な牛乳   etc...

さらに牧場によっては雄牛も飼って自然交配させろ、お産が難産でもできる限り
介添えはするなと繋ぎ飼いの私では想像不可能なことも熱心に書かれています。
私は自然放牧のメリットとデメリットを箇条書きにして書けるほど知識がないのですが
何年か前にテレビでみた自然放牧の牧場の牛が、凍てついた坂道で足を滑らせて
転倒するのを見て、自然放牧も時によってはかえって牛に負担をかけると感じました。

特に本州では放牧できるほどの環境にありません。ここからは引用を許可して
頂きましたので、文章を引用させていただきます。

>長崎県の壱岐島では既存酪農家の廃業の影響でミルクプラントが皆無になり
佐世保市の乳業から既製品を移送せざるを得ない事態になっております。
このように既存の酪農システムが危機に瀕している離島や遠隔地での酪農再生には
自然放牧がたしかに有効で、島根の木次乳業さんあたりは比較的早くから実践して
いました。ただ自然放牧そのものは日本でそれほど歴史を持たず、日本の酪農は
都市の隣接地で行われてきた歴史の方がはるかに長いです。
都市の発達よる需要に応ずる形で酪農の発達を実現させるためには
選択肢として繋ぎ飼い以外にあり得なかったと思います。

この文章を読んだときは本当に感動しました。
たとえ放牧のできない環境で繋ぎ飼いとしても決して不健康な牛乳でもないし
牛に過大な負担をかけているわけでもないと思います。
ホルスタインは特に長い年月をかけて乳量を増やすように改良されてきているので
(この前提ですら批判する自然放牧崇拝者もいますが)時としては放牧の方が
負担になることもあると思います。日本で長い間培われてきた繋ぎ飼いで牛を
健康に飼うノウハウはかなり蓄積されていると思います。

放牧の風景は確かに絵になるし、消費者の視覚に訴えやすいと思います。
でも日本の酪農は繋ぎ飼いの酪農家によって支えられています。
それを一方的に批判することは日本の酪農そのものを否定する側面があることを
考えるべきだし、自然放牧の牛乳なら法外に高い価格をつけても売れるというもの
ではないと思います。

酪農に限らず農業は土地や自然の条件と折り合いをつけながら
やってゆかなくてはならない部分もあります。健全に酪農が将来も継承され
安定して牛乳や乳製品を市場に供給してゆくためにはいたずらに大多数を占める
繋ぎ飼いを批判するのではなく、その環境でいかに健康に牛を飼い安全な牛乳を
生産してゆくかを考えながら、きちんと消費者に繋ぎ飼いを含めた日本の酪農
スタイルを伝えてゆくことが大切なのではないかと考えています。

私自身は繋ぎ飼いを恥じたことはありませんが、自然放牧をされている方や一部の
牛乳批判をする方たちが繋ぎ飼いは虐待だとか不健康な牛乳だとか書かれていると
ときに切ない思いをしていました。それだけにお友達のメールを拝読して本当に
励まされ嬉しかったです。これからも牛に愛情を注いで安全な牛乳を生産したいと
思います。貴重なご教示に心より御礼申しあげます。

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(非公開コメント受付中)

一概には言えませんよね。
色々地域の特徴や事情がありますからね。
それにそって牛と人と環境と折り合いを付けながら、酪農出来れば良いんじゃないんですかね。
そんなに全てがパーフェクとにいく経営は無いですよね。
そして、それを消費者に伝え理解してもらうことが大切なんだと思います。
プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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