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第8回大佛次郎論壇賞
先日、第8回大佛次郎論壇賞の受賞作が発表されました。
受賞作は、湯浅誠氏(39)の「すべり台社会からの脱出」(岩波新書)。
湯浅氏は東京大学法学部~大学院在学中からホームレス支援などにかかわり
現在はNPO法人自立生活サポートセンター「もやい」の事務局長を務めておられます。

湯浅氏は現在の日本を一度足を滑らせると、どん底まで落ちてゆくすべり台社会だと定義。
貧困の背景には
           ① 教育課程
           ② 雇用保険や社会保険などの企業福祉
           ③ 家族福祉  
           ④ 生活保護などの公的福祉
           ⑤ ①~④で排除され自分の存在意義がわからなくなる
ことを挙げています。

私は受賞作をこれから読む予定ですが、湯浅氏の「貧困は何とかしてあげるではなく、
自分達の社会をどうするか」の問題だと指摘する考えに衝撃を受けました。
地道な活動を続けてこられた彼の著作が受賞し、ずっと以前から実は深刻化していたのに
国全体が直視してこなかった日本の貧困問題に、私も含めて勇気を持って現状を認識し
自分のこととして何かをやろうとする人間が増えてゆくきっかけになればよいと思います。

自分の国の貧困の現実を直視することはとても勇気がいることです。
私の周りでも本来なら生活保護を受けるべき人が受けられない現実、老夫婦の世帯で
払いたくても健康保険税を払えない世帯、常時数人の従業員を雇用する会社なのに
資金がないといって社会保険を出さない会社という例がたくさんあることは知っていました。
湯浅氏のインタビューからそういういわば「社会にはよくあること」の積み重ねこそが
深刻な貧困の原因だと改めて認識させられました。

アメリカの金融破たんは日本の派遣やパートなどの非正規従業員を直撃。
さらに正社員の生活も脅かすのも時間の問題になっています。
私も生産者として消費不況にこんなに脅える日が来るとは思いませんでした。
恥ずかしながら私もこの国の貧困の現実を今回初めて直視した人間です。
まさか派遣切りが若いホームレスの大量発生を招くとは予想だにしませんでした。

最近の日本は一時のヒルズ族の異常な金銭感覚など、格差とか自己責任などの名の
もとに露骨な所得格差を当然視する品のない国になったと思います。
(大人気の経済評論家の勝間和代氏の理論にもそのようないやらしさを感じています。)

大佛賞の選考委員のお一人が湯浅氏を評して「本来なら官僚や金融などに就職したであろう
エリートの彼が20代から最も困難な社会的課題に一直線に取り組んできた」と述べていて
私も全く同感です。私立の御三家武蔵高校~東大法学部~大学院というエリートの彼。
いくらでも恵まれた暮らしを手に入れられたであろう湯浅氏が、貧困問題を直視して提言も
してこられた。そのことにまだ日本も捨てたものではないと私も感じた一人です。

夫の遠縁が昔、知的障害のある女性を家事手伝いとして何十年も手元においていました。
その老夫婦はその女性のために年金を積み立てていました。
老夫婦の死後、身内に引き取られた彼女は高齢ながらも元気に幸せに暮らしています。
「年金を積んでいただいたことを今さらながら感謝します」と身内の方が仰っていました。
市井の人間の人としての品性が貧困を防ぐ。こんな事例もあるのです。
遠縁の老夫婦の人としてのあり方に頭が下がる思いです。

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(非公開コメント受付中)

けいさま
こちらのエントリーのお陰でこの知らせに触れることが出来、大変感謝しております。
もう他の媒体を通してお読みのことと思いますが、湯浅さんの受賞の言葉の掲載されたブログを見つけましたので、ご紹介しておきます。
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/4d42bdb73bf2e10d47d6619981e4f2aa

けいさんのおっしゃる通り、今の世の中、この経歴でこういう生き方を選んでおられる湯浅さんにとても感銘を受けました。
天木直人氏は「湯浅さんのような方が政界に入るべき」とおっしゃっているようですが、私は「誰か抜きん出た人に政治家になってがんばっていただくことだけ」を恃みに生きていくことそのものを、もういい加減にやめる時が来ているのでは、という気がしてなりません。
貧困に瀕している人たちだけでなく、成年男女の全てが直視し、できることを模索していかなければ、日本もそのうち、都市にスラムの点在するブラジルのような国になるでしょう。
これまではインターネットカフェに泊まれていて、ある意味潜在していた人々が、それも出来なくなっていけば、顕在化するのも時間の問題ですよね。
それでも、どうも「見て見ぬ振り」どころか「暗い気持ちになるから見ない」人が巷には多いような気がしてなりません。
そんな中にあってここまではっきりけいさんが書いて下さったことには、100%共感するとともにほっとする思いでもありました。
Aogyさま
Aogyさま、共感をお寄せいただきありがとうございます。
遠くから祖国の現実を見る立場のAogyさまは私よりもっと切ないのではと拝察します。
Aogyさまのコメントを読み次のエントリーで
昨日方報道番組で見た予想以上の現実を書く勇気をいただきました。
貧困はホームレスではないまでも地方では顕在化してました。健康保険や年金を
払えない人は既に多く、地方の小さな会社は従業員に社会保険を出せないところも
多いのです。派遣切りで若い世代が帰る家もないことはショックです。
その親世代(40後半~50代)も貧困で貧困のスパイラルが始まっているのです。
小泉改革で工場労働に派遣を開放したことがこういう実態を招いたといわれています。
その通りですがトヨタや日産などの大企業のニーズがあったからこんな派遣法の
改正があったことを直視すべきです。
湯浅さんに「政界入り」の声は上がると思います。
でもおっしゃるように彼だけの力でどうなるものではない。
こんな国は恥ずかしい、何とか自分の問題として捉えようと
一人一人が考えない限りどうにもなりません。
そのための大佛賞だったと私には思えます。
私も恥ずかしながらようやく見ようとした一人です。
プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

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