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伝えてゆくこと
昨夜、珍しく私のケータイが鳴りました。誰かと思ったらD-1のまこやんでした。
まこやんは将来的に牛乳などを自分の手で製造して消費者に届けたいという夢を
持っています。(まだ、漠然とした夢の段階だと思いますが)
私たちはヨーグルトの容器にガラスびんを使っているのですが、そのコストについて
まこやんは知りたかったようです。数字を挙げて答えながら、30分ほど話していたのですが
私にとても楽しくとても有意義な時間となりました。

個人規模で乳製品の製造~販売までを手がけている人間は酪農家でも決して多くはなく
ほんの少しです。組合や小規模な会社なら良い製品を出している生産者はおられますが、
酪農をやりながら会社の冠号もない全くの個人の生産者というのはごくごく少数です。
まこやんはお隣の埼玉でいろいろなことを伝えやすい、ということもあり今後、何か
アドバイスなりができれば全面的に協力したいと思っています。

まこやんにも話したことですが、「酪農家による安全な製品作り」というある種の
食文化を経験者なりに、それを志す後輩達に私に限らず(相手が望めばですが)伝えて
ゆくのも生産者としての大切な責任だと思います。
主人も30代のときは全国のチーズ生産者に快く大切なことをたくさん教えていただきました。
そして製造許可のことだけではなく組合に所属して牛乳を出荷しながらの製造と
なれば特殊な事情もあり、経験者が伝授することでしかわからないことも多いので
伝えてゆくことは非常に大切なことです。

まこやんはこのブログでも書いたことがありますが、私心なく子供たちへの食育活動などを
実にナチュラルに、だけど強い意志を持って行なってきた、若手の酪農家です。
人間として私も共感し、若いながら尊敬することもできる人が小規模でも自分の手で
製造して販売したいと思っていることは、これからの酪農界にとっても本当に
喜ばしいことと思います。

ベーベ工房は組合に所属して牛乳を出荷しながら、一部を自家消費分として認めて
いただき加工に回しています。このような小さなプラントについての製造許可が法律で
下りたのは1996年でした。夫はそれを待ってから小さな工房を作りました。
これまであまり例のないことでもあり、組合の方々にも最初のうちはかなり気を使いました。
(組合の方々の思いやりには今も深く感謝しております。)

そしてスタートしてみると、ビンやキャップの入手先、チーズの入れ物など実に雑多なことで
入手先を探すのに苦労しました。10年前はまだインターネットがここまで普及しておらず
電話帳や知人を頼りに今のビン会社や砂糖会社を探し当てたのです。

できれば、まこやんたちなど後に続く人たちにはにはこのような苦労はして欲しくない。
私たちが始めた当初より食の安全が厳しく問われる現在、安全で信頼される製品を
消費者に届けるということに全力を挙げて欲しいし、そのための努力や苦労は買ってでも
して欲しいと願っています。
そのようなわけで「フェルミエ生産者(農家の生産者)」を真剣に目指したいという
後輩達にはできる限りのことはしてあげたいし務めだと思っています。

苦境が続く酪農界。組合とメーカーの関係も現状のままでは行き詰まると思います。
不況モードに入り、小売価格も乳価も思うように上がらない。若い酪農家には夢を
持って生きて欲しい。
そんな中、たとえ小さくても自分で搾った牛乳を自分の手で加工して消費者に届けたい
という志の若い酪農家たちが、あるいは酪農界にひと筋の光をさしこむようになるかも
しれません。少なくとも私はそう願っています。
たとえ、小さな一歩でも踏み出そうとする後輩にはできる限りの思いをかけて応援したいと
思っています。
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(非公開コメント受付中)

いつもお世話になります。
昨日はお忙しい中、真剣に自分の質問に答えていただき有難うございました。
とても勇気づけられましたし参考になりました。
それにやっぱり「甘くないんだな」とも感じました。
10年間も考え考えあたためてきた思いなので、いい加減にマジで挑戦しないと、焼け焦げちゃいそうなので行動することにしました。
(今までも、なんどか壁に当たっては断念していたので…。今回こそは!!です。)

けいさんの期待やけいさんの様に大手百貨店と付き合えるようになるか解りませんが、自分は自分の個性を生かし!楽しみながら満足のいく自家製の乳製品を販売していきたいです。

また、いろいろ質問することもあると思いますがよろしくお願いします。

まこやんさま。
こちらこそ楽しく有意義な時間をありがとう。
確かに法律による基準、組合の理解など壁が高いことも事実です。
でもうちは1996年秋~97年に中央酪農会議や保健所に何度も
指導を仰ぎ一気にやりました。
法律や法令の解釈は担当によって微妙に違うので、前もって熱意を
見せておくことは重要です。
送る資料は実際に稼動してからの取引先に関することですが、
自分のブランドを確立するためのことにも触れていますので
イメージを掴む程度に読んでくだされば嬉しいです。

私たちもスタートは地元直売所でしたよ。
取引先は縁もあります。
ただ誠実に安全なおいしい製品を作ること。これが基本です。
まこやんならそこは出来ると思ったので、私に出来るお手伝いをと
思ったのです。また何かあれば聞いてくださいね。
プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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