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ピエタ
ピエタ(Pieta)とは死して十字架から降ろされたキリストを抱く、母である聖母マリアの彫刻や
絵画のことを指します。

先日、2004年に公開された映画「パッション」(メル・ギブソン監督)のDVDを鑑賞しました。
キリストの受難~十字架上の死をリアルでな描写で描いた作品で、拷問や処刑の暴力的な
描写が物議を醸しました。クリスチャンの私も正直、目をそむけたくなる残虐な場面が
多かったのですが、このエントリーの題名である「ピエタ」の場面、場面を圧する
母のマリア(マヤ・モルゲンスルン)の愛情に深い感動を与えられました。
この場面の構図は実に静謐な美しさで、明らかにミケランジェロの彫刻
「ピエタ」をモチーフにしています。

ミケランジェロの24才の時のこの作品は彼の天井画「最後の審判」やダ・ヴィンチの
「最後の晩餐」と並んで人類の遺産というべき不世出の傑作です。
私は、ミケランジェロの「ピエタ」の調和と抑制の上に立つ美しさは、天上の美というに
ふさわしい作品だとしばしば感嘆しています。

「ピエタ」が表現するもの。それは究極の母の愛。今回、「パッション」を観て改めて
それを思いました。映画の中で残酷な拷問を受け、これ以上はないという酷い十字架刑で
死んでいく息子のイエスに最後までその思想にも生き方にも共感と信頼を寄せ、目をそむけず
息子の処刑を見守った母のマリアの「想い」は、宗教に関係なく多くの母の心を揺さぶったと
思います。

「母の愛」で思い出したのが、吉田松陰の母のお滝のこと。
息子の純粋な性格を愛していた彼女は、松蔭が刑死した後のちのちまで自分の孫
(松蔭の甥姪)たちに「松蔭おじさまのようにおなり」と言っていたそうです。
彼女にとっては、息子が死刑になったことより純粋な息子の生き方のほうがずっと大切で
「斬首された犯罪人」と息子を恥じる気持ちは少しもなかった毅然とした母でした。

残酷な場面も多いので手放しに人にお薦めできない「パッション」ですが、この映画を観て
ミケランジェロの「ピエタ」を観る目に初めて自分の感情が通ったような気がします。
ただ、美しいというだけでなく血の通った思いが。

俳優としては1990年の映画「ハムレット」で父殺しをして男に走った母にひたむきな思慕を
寄せるハムレットを演じて感動させたメル・ギブソンですが、こうやって見事に壮絶な母の
愛を描ける感性の持ち主だから、あれだけのハムレットを演じられたのだろうなあと
しみじみと考えています。

「パッション」。この映画を自分が母になってから観る事ができて本当によかったです。







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プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
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