<<05  2017,06/ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  07>>
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
男の肖像
1980年のショパン国際ピアノコンクール(ショパンコンクール)は現在もカリスマ的な
大ピアニストとして活躍する旧ユーゴ出身のイーヴォ・ポゴレリッチが第三次予選で
落選してセンセーションを巻き起こした「事件」で記憶されていて肝心の優勝者が
つい忘れられがちな大会となりましたが、優勝したのはアジア人として初めての
優勝となったベトナム出身のダン・タイ・ソンです。

アジア人として初の栄光に加えベトナム戦争のさなかレッスン場にも不自由した
青年は1977年に音楽教育の最高峰モスクワ音楽院に留学し、その三年後見事な
優勝で世界デビューを果たし、その後順調にキャリアを積んで現代最高のピアニストの
一人としてまた教師として世界中で活躍しています。

ダン・タイ・ソンの優れた個性はフランス人教師から(ベトナムがフランスの植民地
だったことにもよる)手ほどきを受けた母親から正統派の古典音楽を習得した
ことも大きいと思います。そしていやらしい見栄を切ることなく真摯に音楽に
向き合う姿勢はショパンだけでなくモーツァルトやメンデルスゾーンのように
クリアで迎えた表現を要求する作曲家の作品で輝きを増し私の一番好きな
ピアニストの一人となっています。

ダン・タイ・ソンはショパンコンクールで着るスーツを心配したと本人が
語るほど清貧な青年でした。そして西側と違いコンサートの経験もないままの
コンクール参加で本選での協奏曲は「曲が短いから選んだ」という理由で二番の
協奏曲を選んだという微笑ましい逸話の持ち主です。



本選での映像です。田舎から東京の大学に受験で出てきたような素朴な青年ですが
戦争のハンディなど感じさせない、端正で明るい音楽性に審査員も彼の確かな才能を
感じその上での優勝だったとわかります。



そしてこちらは最近のショパンの「舟歌」の演奏。
音楽性も音の美しさもコンクールとは別人のような進化を遂げて
いますが、演奏と同じくらい胸を打たれるのは本当に良い顔の
芸術家となった彼のたたずまいです。決して芸能人張りの押しの強さは
感じませんが、芸術を極めた音楽家だけがもつ洗練された静かさでしょうか。

ピアノもバレエもジュニア時代のコンクールで優勝しても才能や努力が
とまってジュニアだけで終わる人間も多い世界です。
才能に加え、ギリシャ神話的な表現ですが芸術の神に一生を捧げることの
できる者だけが到達できる境地。そんな数少ない芸術家の一人に
ダン・タイ・ソンは間違いなく位置しています。

「男の肖像」
彼の奥ゆかしいたたずまいを見る度にこの言葉が浮かびます。

スポンサーサイト
Secret
(非公開コメント受付中)

プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

メールフォーム

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。