<<04  2017,05/ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31  06>>
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
魂の深さ
息子が大河ドラマ「江(ごう)」に夢中になっているのですが、テレビで次回放映分の
細川がラシャの壮絶な死の場面を見て、しきりに

 「何故、ガラシャはああいう死に方をしたの?」

と質問してくるので真剣に私なりに答えを模索しています。

細川ガラシャ(1563~1600年)の生涯は有名なものですが簡単に触れてみます。
明智光秀の娘として非常に美しく聡明に生まれた彼女は、信長のお声がかりで
細川忠興に嫁ぎ幸せな結婚生活を送ります。ところが父の光秀が本能寺の変で
信長を倒し、まもなく秀吉に敗れて殺されたことで「逆臣の娘」となってしまいます。
秀吉をはばかって忠興は約二年間妻を幽閉。孤独の中で彼女はキリスト教の
教えに触れて受洗しガラシャの洗礼名をもらいます。キリスト教への弾圧が増すなか
細川家の妻という立場と自分の信仰の狭間で苦悩する彼女は、関が原の戦い直前
西軍の人質要請を拒んで家臣の槍に突かれて壮絶な死を遂げます。

ガラシャの死はクリスチャンは自殺が禁止されているため家臣に介錯をさせた
もので覚悟の自死です。
ガラシャの信仰は永井路子さんも「朱なる十字架」という名作で描いていますが
この時代の女性としては珍しく哲学的な感性に恵まれた彼女は逆臣の娘となり苦悩
の中で当時の仏教の「因果応報」思想ではなくキリスト教の「購い(あがない)」
(人は誰でも罪を犯す存在でそれゆえにキリストは十字架の死をもって
 その罪を購ったという思想)という教えに自己救済を求めてゆきました。
幽閉先から細川家に戻り子供もたくさん生まれ夫婦仲は悪くなかったものの
細川家を守るため棄教を迫る忠興とどうしてもキリスト教を捨てられない
がラシャの仲は深刻になってゆきました。そんな中、細川家を守りかつ
迫害が強まるキリシタンの自分の生き方を守るためガラシャはこの死を
選んだと永井さんは解釈されており、私も同じように感じます。

何度か書いておりますが私も聖公会(イギリス国教系のキリスト教。立教や聖路加
病院がのこ宗派)のクリスチャンなので、因果応報よりも購いという思想に深く
惹かれるものがあります。まだ小学校一年生の息子にガラシャの生涯をわかりやすく
伝えることは非常に難しいことですが、今はまだわからなくても「あの時母は
このように伝えてくれた」と思い出してくれるような伝え方はしてやりたいと思います。
宗教というより哲学思考の一歩として。

ガラシャの生涯を見て感嘆するのはその魂の深さです。当時の宣教師たちも
日記で彼女の哲学的な感性には驚嘆しています。
現代でも非の打ち所のない経歴と肩書きがあっても何となく軽いつまり
人間としての深みに欠けた方は多くお見受けしますが真に魂の深みと
厚み(だからと言って暗いというわけではないですよ)のある真のジェントルマン
そしてレディと思う方はめったにお見かけしません。

関が原前夜の死と引き換えに細川は大名家として江戸時代を生き抜き
現在もガラシャの血脈は残っています。妻の生前時に狂ったように棄教を
迫った忠興は、妻を慕う家臣がキリスト教式で妻を偲ぶ催しをむしろ援助し
再婚もしませんでした。ガラシャの死は報われた。私はそのように考えています。

スポンサーサイト
Secret
(非公開コメント受付中)

なるほど
あの壮絶な死の背景はキリスト教を理解していないとなかなか理解できないということがわかりました。
戦国時代をキリスト教からの視点で研究するのも面白そうですね。史学科出身者としての血が騒ぎます。
そんな論文ないのかなぁ。ジュンク堂&MARUZENで一度探してみようかな。
Ri~naさん
ガラシャは明智の父を慕っていましたしキリスト教の
思想によってしか自己を保てなかったのだと思います。
私とて、幼児のときからクリスチャンなので般若心径の
一切を空にするという思想はどうも自分の思想ではないと
感じます。キリシタンの思想はあまり日本文化には
影響はないように思います。キリシタン大名とて交易
目的が多かったり、あまりにも短い間しか布教ができませんでした。
ガラシャこそヨーロッパに生まれていればと思いますね。
プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

メールフォーム

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。