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小川洋子 「ミーナの行進」
ミーナの行進 (中公文庫)ミーナの行進 (中公文庫)
(2009/06)
小川 洋子

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この作品はひょんなことから衝動的に全編を読みたくなって購入しました。
作品の一部が高校入試に採用され、その問題が新聞に掲載されていたのを
つい夢中になって読み懐かしさに心が1972年にタイムスリップしたのです。
その一部を紹介します。

 「けれどこの選手交代は有効だった。キャプテン中村と、長く全日本のエースを
  務めながら、ミュンヘンでは控えになっていた背番号1の南が、悠然と姿を
  現した時、今までコート上を覆っていた灰色の霧がすうっと晴れ、ネットの
  白いテープが鮮やかに浮かび上がって見えてくるような気がした」

             (小川洋子 「ミーナの行進より)

これは私の世代以上ならご存知だと思いますが、1972年のミュンヘンオリンピックで
悲願の金メダルを獲得した男子バレーボールチームが準決勝のブルガリア戦で
よもやの大苦戦をし、2セットを先取され3セット目もリードされる絶対絶命の
状況で松平監督が大胆な選手交代に踏み切った時の様子を主人公の少女の目を
通して描いた場面です。

前置きが長くなりましたが、「ミーナの行進」は作者の小川洋子さんと同じ
1962年生まれ(学年は小川さんが一つ上になりますが)の私にとって
やさしい郷愁と共感に満たされる忘れがたい作品になりました。

主人公の中学1年の少女が母が東京の専門学校に通う1年の間、神戸の
大金持ちの叔母の家に寄宿することになり、一才下の従姉妹のミーナや
ドイツ人の祖母ローザやハンサムな実業家の叔父たちと過ごした日々を
描いています。小さなカバのボチ子に乗って小学校に通いマッチ箱に
物語を書き綴るミーナとのメルヘンのような日々のハイライトになるのが
二人の少女が夢中になっている男子バレーのミュンヘンでの奮闘です。
この作品のハイライトでもあるブルガリアとの準決勝は夜の放映だったので
私は見なかったのですが、次の朝、母が「すごい試合だったのよ!」と
興奮していたことを覚えています。

20~30代の読者ならこの作品への思いはまた違ったものだと思いますが
作者と同い年の私にとっては一つ一つの場面が「そうそう!」と思わず
声に出てしまうほど感情移入できるものです。
えてして子供時代のことを描いた作品はラストが悲しい結末になるものが
多いのですが、この作品は大人になって子供時代の病弱が嘘のように祖母の
故国ドイツで活躍するミーナと主人公の生き生きした現況を伝え合う手紙の
ラストがとても爽やかです。久々に共感という感情を味わうことができて幸せです。

この作品の中で主人公の少女は森田淳悟選手、ミーナは猫田勝敏選手に夢中です。
小学生だった私のクラスでも森田選手は少女たちに圧倒的な人気でした。
小川さんもきっと夢中で応援していた小学生だったのでしょう。



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プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
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