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心地よいマジックこそがブランドだと思う
数千数万の単位ではありませんが、ベーベ工房の製品も原料や製法を
自分たちなりのベストを尽くして作っているとはいえ大手メーカーの
製品よりは割高で週一回の製造という不便さもあるので、取引先や
お客様に、価値=価格ということを納得していただくために心を
配ってきました。もしかしたら私の営業はこの一点のみに心血を
注いできたのかもしれないと思うことがあります。

牛乳の世界はそれでも価値=価格を決める基準が客観的根拠に
基づいた世界だと思います。生菌数や乳脂肪分や体細胞数
そして脱脂粉乳を混ぜた製品かそれとも生乳100%の低温殺菌牛乳なのか
などブランドの価値を決める基準が素人目にもはっきりしていると思います。

それに比べて黒毛和牛や果物は個体ごとの客観的な品質に比べて
価格をつける人間の好みや主観、果ては販売する店の格によって
品質以上の価格=ブランド力が決まる世界だと私など酪農家から
見ると感じます。

例えば最高ランクのA5の黒毛和牛という価値を決めるのは
もちろん経験に基づいた肉を見る目によるものですが、産地など
多少の主観も入るそうですし、果物などは機械で糖度を即測定して
おなじ数値だとしても産地だけでなく置いている店が田舎のスーパー
か銀座の千疋屋かのよって数倍の価格差が出るとも聞いたこともあります。

私は13年小さなベーベ工房のブランドを育てるためにあくせくと
働いてきて、安全でおいしい製品を作ることだけでなくその価格を消費者に
感情として納得してもらう技術も大切だといつのころからか感じるように
なりました。技術といっても頑張れば身につくものではないのが大変なところで
製品や生産者が発信する心地よいオーラがなければなかなか頭一つ抜け出すことは
難しいと思います。シャネルのビニール製のどうみても保育園のプールバッグにしか
見えないバッグを何万円も出して買う人もいますがあれをみるとブランドとは
心理的マジックだとある意味唸ります。

塩野七生さんが著書「ローマ人の物語」でこのように述べています。

  敬意を払われることなく育った人には、敬意を払われることによって得られる実用面の
  プラスアルファ、つまり波及効果の重要性が理解できないのである。ゆえに、誠心誠意
  でやっていればわかってもらえる、と思い込んでしまう。
  残念ながら人間性は、このようには簡単には出来ていない。私などはときに、人間とは
  心底では、心地よく騙されたいと望んでいる存在ではないかとさえ思う。
                (ローマ人の物語文庫版19巻より)


私のような仕事の人間が「騙す」という言葉を使うと偽装ということを想像させてしまうので
軽々に使えませんが、食の仕事という極めてわかりやすさが求められる仕事でさえ、
ブランドとして育てようと思えば、誠実だけでは他者の心を虜にできないという非常に
デリケートな心の機微の存在があると感じざるを得ません。

心地よいマジックを消費者の心にかけるには、天性の才能も大切ですが
価値=価格には最低限ふさわしい思いやりやマナーは必須条件です。
商品説明やクレームへの的確な処理の他に人としての根本的なやさしさなど。

先日、東京の超高級ホテルからチーズの見積が欲しいと電話をいただきました。
最低でも一人一泊4万円以上という外資系ホテルです。
資料とサンプルをお送りしましたが、どんなに小さなレストランでも
自分の側からサンプルを依頼するときは負担して下さる送料さえも
負担は一切できないと言われました。生産者へ気分良く心理的マジックも
かけられないマナーのホテルが果たしてこのご時勢に朝食をつければ
一人一泊軽く5万円オーバーという価格をこの先もお客さんに納得させられる
ものなのかちょっと皮肉な目で眺めている自分がいます。


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Secret
(非公開コメント受付中)

ココロのマジシャン
幸せは循環するんでしたよね。
相手を幸せにしてあげると、巡り巡って帰ってくると。
心地よいマジックも、いつかはけいさんのところに帰ってきますよ。きっと。
ブランドものは決して嫌いではないのですが、シャネルやグッチ、ヴィトンなどロゴマークが目立つものには魅力を感じません。そしていかにもブランドでござい、とわかるバッグをこれ見よがしに持つ人には、失礼ながら知性を感じられません。(こういう人、大阪には多いです(汗))
なぜなのでしょうね~~

私はデザインが凝ってて自分に似合っていて、「それどこのブランド?」と聞かれる某ブランドを愛用してます。
kawabataさん
せっかく自分のブランドを小さくても持ったら
楽しく心温まるご縁が製品を通じて持てれば幸せです。
そちらの子牛ちゃんの愛らしさは立派なブランドですよ!
Ri~naさん
ブランドって「どうだ!」の経験をしてから初めて
これみよがしではないブランドのよさが分かるのかも
しれませんね。北海道に武豊ジョッキーの馬具などを
作る和製エルメスともいうべき会社があります。オーダーバッグも
作ってくれるそうですが本当はこんなものがブランド
なんだろうなと思います。個人的には昔ショーウィンドウに
飾られていたフェンディのレザーコートに今も憧れています。
プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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