県の浅間牧場で種付けして9月末に戻ってきた母牛は1月5日に
大きなF1のオス子牛を死産。これだけでも経済的にも精神的にも
ダメージでしたが、母牛は一時は体調が持ち直したものの急激に悪化。
予後不良になり本日屠場に出て行きました。最悪の結果に悔しくて涙も出ません。
去年このブログに書いたことがありますが、もう一頭同時期に
浅間牧場に預託していた牛は8月上旬に予定日まであと数ヶ月と
いうところで後期流産。胎児が放牧でわからないということで
原因も分からず辛うじて次の子牛を受胎して11月末に帰ってきました。
死産の原因となった子牛の大きさについて種牛を調べてもらいました。
福北光という種牛で育種価による増体が0.95kg/日で列挙してあった
他の種牛に比べて多い。しかも預託している農家の一部が母牛の体を
大きくすることを要望したということで去年は今までより母牛への
飼料給与を多くしたと担当の獣医が仰っていました。
義父の代から我が家では妊娠後期にかかる頃からはとにかく太らせないように
栄養バランスに気を使いながら特に初産の牛が難産にならないように
注意しています。おかげで稀に難産で子牛が死産でも母牛までこのような
悲劇的な結末を迎えたことはありませんでした。
さすがに私が母牛まで屠場に出すことになったことを伝えたところ
預託料金の納付の延期を認めてくれました。
モンスターと思われるかもしれませんが、一部の農家の要望のままに
いくら現場の獣医と言ってもベテランの酪農家ほどの経験もない
県の獣医たちの判断で増体ばかり進められ(9月に戻ってきたときの
大きさに主人すら驚いていました)牛は無残な結果になり、私たちも
かなり精神的にダメージを負い、自分たちは民間と違って懐も痛まない
ということではいくらなんでもやりきれませんので。
浅間の担当者は1月に我が家にお見えになりさらに何度も
また説明をしたいから伺いたいと電話がありましたがお断りしました。
送られてきた書類にはまるで言い訳のように「現在はどの種牛も大型化
しているのでこういう可能性があると思って分娩を迎えたほうが良いと
思われます」と神経を逆撫でするような一節がありました。
年末に流産の件でお越しいただいた担当者は軽い気持ちだったのでしょうが
「こういうことって一軒の農家で続くんですよね」と言われるし。
種牛が大型化しているなら、なおさら母体が大きくなりすぎない管理は
求められると思うし、そのように管理するのが獣医の仕事だと思うのですが。
さすがに今回の件は堪えました。
感情的な文章で申し訳ありません。
このような悲劇を二度と繰り返さないように技術的な努力は
もちろん畜主の神経を逆撫でしない対応を県にはお願いしたいと思います。
追伸
ところで、昨日からアクセス解析を見ると群馬県庁のドメインで
この記事を中心に異様に多いアクセスがあります。
私へ伝えたいことがありましたら非公開コメントもありますので
お伝えください。あまりも度の過ぎたアクセスは非常に不快です。
私は今回の件で人は自分の懐が痛まない限り無神経な発言をするのか
非常に疑問に思っています。
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