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「窯変 源氏物語」
秋は読書の季節です。
実を言うと私はそれほど多くの本を読んできたわけではありません。
本当に気に入った本を何年にもわたって読み続ける読書です。
平安文学は枕草子と源氏物語そして古今和歌集が好きです。

源氏物語は現役の作家だけでも田辺聖子、瀬戸内寂聴
の二大女流の全訳がありどちらも私の愛読書です。
それにも増して90年代初めから現在に至るまでずっと
読み続けて飽きないのが橋本治さんの

「窯変 源氏物語」(文庫版全14冊)です。

橋本源氏の特徴は光源氏の語り(源氏の死後の
宇治十帖などは紫式部の語りという設定)によって
物語が展開される、男の視点による源氏物語ということです。

全14冊の中でも特に好きなのが第8巻。(ぼろぼろになり最近また買いました)
原作でいうと真木柱の巻~若菜上の巻。
特に玉鬘(たまかつら)の結婚がこの巻では非常に
きめ細かな心理描写で描かれています。

橋本治版を読むと源氏物語の中で最も作者の紫式部が
愛情を込めて新しい時代の魅力を持って描いたヒロインが
玉鬘だとわかります。
玉鬘は夕顔の娘で、母の死後乳母たちと九州をさすらって
苦労をしながらも美しく賢く見事に育った娘です。

光源氏と玉鬘の関係を橋本さんは

「夫婦や恋人や親子という関係ではなくとも
 信頼と愛情で結ばれた稀有な関係」

と実に魅力的に描いています。

この巻の中で(原作では若菜上)立派に髭黒の右大将の妻
そして母になった玉鬘が、養親ともいえる源氏のために
40才の賀のお祝いの宴を心を込めて執り行う場面は読むほどに
本当に豊かな男女の関係とは何かを考えさせられる素晴らしい場面です。

原作で紫式部は玉鬘を表現する言葉に

 労あり(才能があり心ばえがゆきとどいている)

 才めく(かどめく。と読みます。きらびやかな才気がある)

と使い、相反する二つの魅力を持った女性として独自の
魅力を与える表現で玉鬘の魅力を描いています。

源氏と玉鬘の関係(亡き母の夕顔は源氏の若い時の恋人でした)は
橋本流に表現すると「二人の間には何も起こらなかったけれどその後も
ずっと心の通う仲の良い関係は続いた」という平安時代には稀有な関係でした。

源氏物語の中では源氏の恋愛相手は藤壺の中宮や紫の上、朧月夜
や六条御息所などで玉鬘はあくまで養女分という存在です。
(中年の源氏はひそかに若い玉鬘に想いをかけているのですが)
でも恋愛ではなくとも強い信頼とやさしい愛情に満ちた二人の
関係を描いたこの第8巻は私にとってベストオヴ恋愛小説なのです。

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プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

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