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低価格への警鐘
関越道の大型バスの事故は群馬県内での事故ということもありショックでした。
現場ではトリアージが医療者によって行われたということも朝日新聞の群馬版で
知り、事故の大きさに衝撃を受けました。
事故原因は運転手の居眠り運転ということですが、その背景にある勤務条件の
問題や低価格競争が事故の原因になったことは間違いないと思います。

不況で可処分所得がどんどん減っていることや、規制緩和に名を借りた価格競争は
高速バス業界だけの話ではなく食の世界でも生産者の生活や夢をどんどん侵食して
いると日々感じています。最近は営業をして特に感じるのが、HPでは食の安全や
高品質で美味な製品に力を入れていると謳っていても実際に営業をすると
とにかく安く売ることだけに血道を上げているバイヤーに以前とは比較にならないほど
遭遇する確率が増えました。

価格が安いこと自体は悪いことだとは思いません。但し現在の日本は品質と価格の
釣り合いというバランスを考えないままやみくもに安さを追求する一種の病気に
かかっているように思います。格安の商品が出てくると消費者の流れは、どうしても
格安に流れるようになり正常な価格帯のものや、品質で勝負してる商品の客が
一つ下のランクに流れてゆき商品そのものが売れなくなり、市場から駆逐されます。

あまりこの表現は好きではありませんが価格のチキンレースです。品質を下げてもとにかく
安いものを出す企業や生産者が経営努力をしていると表され、品質に釣り合ったまじめな
商品を製造して売る者が、値段が高いと批判される。その結果激安かさもなければ
超高価格製品の二者択一になってしまい、手の出る範囲で高価格の個性ある商品が
どんどん姿を消していくことになります。牛丼業界の低価格競争など顕著な一例でしょう。

安全なサービスはこれまで以上に付けて欲しい、でも価格はどんどん下げて欲しい。
それはあまりにも虫が良い考えだと思います。大切なものをどんどん切り捨てて
低価格を推奨し今回の関越の大事故などが起これば、だから低価格競争はダメだと
そのときだけは批判する。このあたりに現在の日本が抱える病を感じます。

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プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

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