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山際淳司 「スローカーブを、もう一球」
先日、京都旅行に行く際に、新幹線に乗る高崎駅の書店で
二冊の山際淳司氏(以下敬称略)の作品を買いました。一冊は若き日の
清原和博選手を描いた「ルーキー」もう一冊はこれで単行本
になって三回目の「スローカーブを、もう一球」です。

「スローカーブを、もう一球は」山際淳司の代表作でもあり
日本の文学界にスポーツノンフィクションという分野を確立した
金字塔ともいえる「江夏の21球」も収められており昭和60年に
初版、私が手に取った版は実に60版を数えています。
この作品集には8つの短編が収められていますがうち野球に
関する話が4編です。

江夏の21球は1979年の日本シリーズ広島対近鉄の9回裏の無死満塁の
ピンチを無得点に抑えて広島を初の日本一に導いた江夏豊投手の
プロ野球史に残るドキュメンタリーとして有名です。
そしてこの本の最初の作品「8月のカクテル光線」は江夏の21球の約3ヶ月前に
甲子園で繰り広げられた箕島高校と星陵高校の延長16回の死闘を描いたものです。

山際淳司の作品を読んでいつも感じるのは、感動を同じ時代に
分かち合うことのできた幸福な共有感です。
箕島対星陵と江夏の21球の年、私は高校二年でいずれの試合も
テレビ中継を夢中で観ていました。後に山際作品によって
伝説になった江夏投手のスクイズ外しも、星陵の加藤一塁手の
無念のファウルボールの落球も当時の歓声とともに
今も鮮明に覚えています。

スポーツノンフィクションは文学作品とも違うし、同じノンフィクションでも
国家的な感心事である政治や航空機事故などと違い、ある意味ではごく一部の
人間たちが観ただけの、ほんのわずかな時間に繰り広げられたスポーツにまつわる
感動の共有を時間を置いて読者に問いかけるという特殊性があるため
後々まで世代の違いなどを超えて、読者をその瞬間の出来事に惹きつけるには
取材力や描写力だけではないプラスαの魅力が必須になります。

山際さんが作家デビューされて一番充実した作品を書かれた時代は
私の高校生~大学生の時代で特に野球に関しては体育会でスポーツ
新聞の記事を書いていたこともありほとんど著名な試合は
リアルで観ていました。山際作品にはあの徳島の池田高校を
描いたものもありますが、当時の多くのファンのご多分に漏れず
私も池田高校の校歌を歌えるくらい大ファンでした。

山際さんはその後作家としてもスポーツキャスターとしても
活躍されましたが1995年46才の若さで癌のために逝去されました。
聞くところによると、端正な容姿でメディアにも引っ張りだこに
なった晩年は多忙で思うような作品が書けずストレスをためたそうで
それも氏の死期を早めた原因の一つとも言われています。

「スローカーブを、もう一球」は恐らく次代でも読み継がれて
行くであろう山際淳司の代表作です。若い方にも是非お奨めです。

タイトルになった「スローカーブを、もう一球」は1981年のセンバツに
初出場した群馬県髄一の進学校高崎高校の川端俊介投手を描いた作品です。
あれからもう29年。この名作のタイトルが「おらが地元」の高校のことだと
何人の人が知っているのだろうかと高崎の書店のレジに立ったときに
ふと考えたものでした。


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営業のこと
現在お陰様で売行きが高位安定ですが近く数件のお店に
営業をする予定です。電話をかけたら反応も良かったので資料と
商品サンプルを担当にお送りさせていただくことになると思います。

営業は一つのブランドが生き延びでゆくためには欠かせません。
できれば売行きが落ちてからやるのではなく、常に先を見据えて
行う必要があるのです。今回は以前から高い評判を聞いていた
オーガニックショップや今年3月に惜しまれながら閉店したスーパーの
地域にあるスーパーに対してです。良きお店やバイヤーとの出会いは
生産者としての成長のためにも大切なことです。

先日、主人の母校の農業高校から研修に来てくれた男子生徒が
主人に「どうやってこれだけの販路を見つけたのですか?」
と質問したそうで主人は「奥さんがすべて営業をやった」と
答えたら驚かれたそうです。

ところでこのブログで書いたこともありますが農家が
付加価値をつけた農産物を作って売る場合、販路の確保
つまり営業はあたりまえですが自分でやることになります。
最近は県レベルでブランド販売の対策室を設けて知事の
トップセールスなども盛んですが、それはあくまでもガイドライン
レベルで個々のブランドを売ってゆくのは自分自身です。
(自惚れるなと叱られそうですが、せいぜい2年で入れ替わる
ブランド担当の役人より私の方がずっと適性と実績はあると思っています)

資本主義国家ではあたりまえのことを実は県会議員レベルでも
理解されていない方が多くおられるのは困りものです。

というか付加価値をつけて何年も続くブランドにするには製品の良さ
営業力、デザインや企画力、会話や文章力など気が遠くなるような生産者
努力と運と才能が必要なことをまったくわかっておられないんだろうなあ。
(この程度の農業の理解で知事選に出ても絶対に無理だと思います。)

話が脱線しましたが、長く続くブランドのためには綿密な
リサーチのもとに営業は欠かせません。
口コミなどに乗るのもまずは販路に乗ってから。
営業のたびに相変わらずドキドキですが息子のためにも頑張りますよ。

変胃の手術
今日は先日双子を出産した牛の左方変胃の手術です。
変胃というのは出産の疲れやストレスなどが原因で4番目の胃が
動かなくなる病気で、手術により胃の位置を元通りに修復します。

反芻動物である牛には頻度の高い病気ですが
それでもかわいそうなことには変わりありません。

手術が上手くいきますように。
産前休暇について
息子の保育園の担任(二人体制です)のうちの一人の先生が
待望の妊娠で今月一杯で退職されることになりました。
先日、子供たちには先生からお話があったそうで
先生と別れるのが辛くて泣いていた子もいたそうです。(息子談)

今日、先生とお話ができたのですが体調は良いそうですが
恐らく1月からの産休を早めて一旦退職されることに決められたのだと
思います。これから寒くなるしインフルエンザや風邪の恐れもあり
12月にはクリスマス会と妊婦には過酷な季節だからです。

私は幸いにも自家営業の妊婦で会社の目を気にしての妊婦生活では
ありませんでしたが、それでも直前まで事務をやりそれなりに苦労は
ありました。会社で働いてる女性にとっては特に産前休暇は
大変な思いをされている事例も多くなると聞いたことがあります。

労働基準法では産前休暇は予定日の産前休暇(双子は14週間前)
取得できる(産後の8週間の休暇と違い取得義務はなし)となって
いますが、経過が順調な妊婦ばかりではありませんし私のように
40過ぎの後がない高齢初産で順調でも心理的にナーバスになる
妊婦も決して今は稀ではない現在、産前休暇を一律に6週間に
するのではなく(給与などの扱いはある程度の裁量を認めるとして)
体調や症状によっては有給休暇を遠慮しながら取得するのではなく
ある程度長く取得できる柔軟さも必要な気がします。

育児休暇は最大3年(2年目からは保育園に入れないこともある)取得
できるようになり保育園も待機児童問題が国家的な課題になって
いて「産んだ後」についてはかなり整備が進んだと思いますが
「産む前」については誰もが順調にお産を迎える的な法整備しか
なされていない現状を考えることも少子化政策だと私は思います。

お産は病気ではないと言われますが、やはり不幸な事故が稀ではない
文字通り命がけのものです。安心して働く女性に妊婦生活を送って
いただきたいと経験者として切に願っています。

先生に手紙を添えて息子が手を通さなかった赤ちゃんの肌着を
差し上げました。他のお母さんもプレゼントをされた方もいるようで
朝から先生は涙でもうぐちゃぐちゃ。でも嬉しい涙はきっと赤ちゃんの
胎教になるはず。待望の妊娠と聞き及んでいただけに
別れは残念ですが心から嬉しく思っています。



常連さん
ずっと以前から田舎亭の女将さんとはそれぞれの
仕事観についてお話をする機会がありました。

今回も立ち話程度に軽くですが仕事の話になったのですが
リーマンショックや去年のインフルエンザ騒動の影響で
京都の旅館はどこも大変で田舎亭ですら去年の秋は
悲惨だったということでした。女将さんはしみじみと

 「やっぱり一番の頼りは常連さん」

と仰っていました。田舎亭はマスコミで紹介されることも多いのですが
雑誌を見て気楽に予約するお客さんは常連に比べて圧倒的に
キャンセル率それもドタキャン率が高いということでした。
だからシーズン中はなるべく常連を優先させるそうです。
常連さんが指定した日が満室でもキャンセルが出たらすぐに連絡
するとかなりの方が予約をして下さるそうです。

常連さんが一番大切。これは私にとっても同じです。
小規模経営者ほどそういう傾向があります。
計算が立つ商売をしてゆくことは長く仕事をしてゆくために
一番大切なことだと思います。

今の日本の「注文を受けられないほどブレイクする」ことが
一番という商売は実はとても不安定なものです。
おいしさやサービスよりも話題になっているからとりあえず
というお客さんはどれだけ味やサービスが良くてもリピート率が低いです。
本当に心の通う常連さん・お得意さんと出会うことは砂場で
ダイヤモンドを見つけるほど難しいことだとも思います。

もうバブル時代や高度成長期が戻らないと誰もがわかっている
現在、そろそろ一時的に行列ができるものが良いビジネスモデル
ともてはやす経済はやめた方が健全な経済成長のために必要だと思います。
一時的に売れるものが長く残る真に良いものとは限りませんし
売れすぎて逆にまともな供給ができなくなる現象は経済的にはマイナスでしか
ありません。

常連さん(既存取引先)との関係は商売をする上で宝物です。
ここを安定させてこそほんの少しの冒険も可能なのです。

クリスマス~年末年始
今年もあと2ヶ月。
最近は本当に1年があっという間だなと感じます。
小学生の頃は6年が長かったのに嘘みたい。
すでにいくつかのお取引先からは年末年始のスケジュールの
依頼書が来ており、クリスマス~年末年始モードにスイッチが入りました。

今年は12月の最終の週と1月の最初の週はヨーグルト・チーズ
ともに(一部を除き)お休みさせていただきます。
今年は小学校入学に向けて部屋の模様替えなどもあるので
実家に帰省はせずこちらでお正月を迎えます。

それから11月下旬からクリスマスまでチーズのシールを
クリスマス仕様に化粧直しをします。

クリスマスシール

一見「間違い探し」のように似ているように見えますが右側の派手な方が
モッツァレラ用です。

今年は三月に義父が逝去したので年賀状は出すことができません。
その代わり義母も快くOKをくれたので親しい方には
クリスマスカードをお送りする予定です。
その準備など11月に入ると年末に向けて慌しくなりそうです。

ハンティング・シーン
京都で帰りの新幹線に乗るまで間があったので
伊勢丹にある英国風ティーショップで一休みしました。

私と息子にはワイルドストロベリー柄のティーカップでしたが
主人にはハンティング・シーン柄のカップで出されました。

カップ

ハンティング・シーンのカップはウェッジウッド傘下に入る前の
コルポート社製なので日本での入手は非常に高価になります。
ティーカップ&ソーサーで8000円前後です。

さすがに高価なのでもう少しお安いジャパニーズカップが
運良く購入できたので到着待ちです。
キツネの絵がアクセントになった可愛らしいデザインです。

会社を退職するときに後輩たちにワイルドストロベリーの
ティーカップ&ソーサーを頂きました。愛用のミントンの
ハドンホール、行きつけの珈琲店にマイカップで預けているサムライ
など気に入ったものはセットではなく一客づつコレクションしています。

主人はささやかな私の器道楽に口出しは一切せずむしろ
喜んでくれることは有難いと思っています。
妻に夜間に出歩かれるよりは良いということでしょうか。

続いてゆくもの
長く続いているものはそれだけで価値があると思います。
人も物も。

お友達がブログであれだけ人気のあった生キャラメルの
売場が北海道の物産展で片隅のエリアになっていたと
書いていましたが、ロングセラーになるための格がもうひとつ
あの商品には足りなかったかなと想像しています。
そういえば夏頃まではコンビニでも見かけた半熟カステラも
最近見かけないような。(個人的には半熟カステラは甘さが
くどすぎて文明堂にはなりえないと思っていました。)

京都で今回も下河原阿月さんに行って親戚に送る
三笠山を購入しご主人とお話しました。
(自宅用は田舎亭の女将さんからいただきました)

7年ぶりでしたが変わらぬ焼立ての三笠山ともなか。
小豆から吟味しているのに1個160円という価格。
手頃なのに品格のあるたたずまい。
ご主人の「目の届く範囲でな」の変わらない一言。

阿月

親戚はこんな素晴らしい和菓子を....と喜んでくれました。
阿月さんの和菓子を見ているとロングセラーになるには
どうしたらいいか自然に理解できます。

長く続くことの難しさは人の関係や人のあり方にも感じます。
この数年で身近な酪農家の夫婦が数組崩壊しました。
妻が子供を置いて男の元に走り戻らないというケースもあります。
畜産の休めない事情や田舎の因習そんな環境に耐えられなくなった
妻が夫を捨てるケースがほとんどです。永続的な農業のためには
このあたりの問題も真剣に考える必要があります。

私が何とかここで自分らしくいられる理由はベーベ工房の
仕事が主人と一蓮托生になっていることと息子の存在です。
そして私自身が本能だけの不倫に嫌悪感があるということも
あります。(不倫は民法上はれっきとした不法行為です)
夫婦ごとに事情があると思いますが、上記の崩壊した夫婦には
およそ洗練された知性が感じられない、つまり双方とも異性と友情を
結ぶ器ではなく男女といえば本能だけの関係しかないという方も
多いということも事実です。私はそんなそんな不毛なことは嫌だな。

人も物も日々を淡々と過しながら、変わらないけれどその中で
感性を溜め込んで変わってゆくことが続いてゆくためには必要だと
感じます。ベストセラーよりロングセラー。私の好きな言葉です。


学ぶことの意味
昨日、12月から息子が週に2回通う予定の学研教室に
(車で5分。先生は従兄弟のお兄ちゃんの同級生の母です)
テキストを見せていただくために行ってきました。学校生活や教科の
ことなど2時間程度楽しくお話しました。

年長向けのプレ入学レベルから通うことになりますがテキストを
見せていただいて思ったのは、私が子供時代に比べて算数も文章を
読み解く読解力が必要(これは先生も何度も繰返されました)だと
いうことが可愛らしいテキストに随所で感じたことや、子供の思考力を
育てるシステムが非常に発達したということ。

私の小学生時代は算数と国語の概念が明確に分かれていましたし
思考力より暗記力が試されていたように思います。何より子供が楽しく
学べるということには全く感心が払われていなかったように思います。

息子は元々学習雑誌の付録のワークを解くのが大好きなので
いただいた見本のワークを嬉々として解いていました。
この「おもしろい」という気持ちをたとえ難易度が上がり
辛いことがあっても持ち続けられるようにするのが親の仕事だと
思うと身の引き締まる思いです。

最近全国で人気の公立の中高一貫校は規則により入試ではなく
適性検査と呼ばれるものが行われます。
正解を求めるというより思考プロセスや文章表現力が問われます。
私たち世代の暗記力優先の弊害を反省してのことでしょうが
とても良いことだと思います。まともに文章が書けないと社会人に
なって非常に損ですから。また親との普段の会話が非常に大切だとも。

話が飛びますが、人生を楽しむためには最低限習得しなければ
ならない教養や知識があると思います。
例えば西洋美術や建築。ルネサンス美術の傑作はキリスト教と
不可分のものです。ダ・ヴィンチの最後の晩餐やミケランジェロの
最後の審判やピエタなどは宗教や人種を超えた人類の宝だと思いますが
(広隆寺の弥勒菩薩などもそうですね)これらの芸術を鑑賞するには
宗教云々ではなく教養として聖書の話を理解することは不可欠です。
最近ようやくわかるようになったのですが、このあたりの根っこになる
教養はその手引きは親がしてやることも大切だと感じます。

私が10代の頃は受験戦争の最盛期で学校や塾で学ぶことが
ある意味ではすべてという価値観でした。でも最近はゆとり
教育で学校教育のレベルが落ちたこともありいかに親が
普段の生活の中で自然にかつ楽しく基礎教養を与えられるかが
問われていると思います。それは生きる力を与えることにもなります。

私自身の基礎教養は両親以上に祖父の影響が大きいです。
牧師だった祖父は職業柄もありラファエッロやダ・ヴィンチの
複製画を至る所に飾っていて、ときには孫相手に哲学の初歩の初歩
的な話をしてくれることもありました。私のルネサンス美術好きは
ひとえにこの祖父のコレクションの影響によるものです。

昨日先生と話して親も子供と一緒に学ぶことに興味を持つことの
大切さを感じました。遊ぶときは遊んで学ぶときは学んで
たくましく親子で成長できればと願っています。
ミルクジャパンプロジェクトについて一言
長期的に低迷する牛乳の消費を拡大するために中央酪農会議は
テレビCMやイベントを通じ消費者に向けての宣伝プロジェクトを行っています。

奇抜なCMでお馴染みの「牛乳に相談だ!」のプロジェクトには
5年間で25億円が投じられ酪農家一戸あたり5年間で25万円を負担しました。
牛乳に相談だ!の後継企画として10月10日に「ミルクジャパンプロジェクト」
がスタートし、初年度には6億円が投入される見込みです。

ミルクジャパンHP


一言でいうと、MILK JAPANとは、「牛乳でもっと日本を元気にしよう!」という
全国のみなさんを巻き込んだ壮大な草の根運動の総称です。

『牛乳に相談だ。』でおなじみのキャンペーンを主催してきた全国の酪農家を
たばねる中央酪農会議がこの秋からスタートする新たな取り組みで
10月以降、全国でのイベント、牧場体験やお近くのスーパーの店頭
また、テレビ番組を通じてMILK JAPANのロゴやキャラクターを見かけるように
なると思います。
              (ミルクジャパン解説HPより)

今回は特に30代の子育て中の親がメインターゲットで
各地での親子での搾乳体験や牧場見学を通じ
「牛乳を子育て支援のツールに」というプロジェクトだそうで
酪農家にも是非協力をと中央酪農会議は呼びかけています。

率直に言うとミルクジャパンプロジェクトが何をやりたくて
牛乳消費拡大にそれをどう反映させるのかさっぱりわかりません。
口蹄疫でかなり防疫意識が高まっているはずなのに銀座の
イベント会場に牛(子牛も)を連れてきて搾乳させたり触らせたり
こんな安っぽいイベントが消費者の酪農への理解を深めるとは
とても思えません。可愛いキャラクターの作成にも莫大な費用を
投じたようですが、キャラクターで牛乳が売れるなら苦労しません。
「牛乳に相談だ!も電通が宣伝を担当したそうですがミルクジャパン
にもきつい言い方ですが広告会社の自己満足を感じます。

「牛乳で子育て支援」というメインテーマですがこれが特に
よろしくないかと。
食べ物は純粋に食べ物でイデオロギーだの信条だのとは
全く別の概念です。これを一緒にして草の根運動という
センスに本当に申し訳ないけれど教養の低さを感じます。

中央酪農会議が酪農家に負担金を強いてまで数年単位で
やる消費拡大対策なら、小手先のCMや触れ合いイベントではなく
脱脂粉乳入りの安価な低脂肪加工乳がスーパーのメインになっている現状を
何とかしていただけないですかね。

食べ物を理解してもらうにはまずおいしさと安全です。
良質な低温殺菌牛乳や地方小さなメーカーが長年作っている
ローカル色豊かなご当地牛乳など消費者の心に訴える魅力的な
牛乳がたくさんあるはずです。

それから、ひがみに聞こえるかもしれませんが30代を中心にする
子育て中のお母さんがメインターゲットだそうですが今は私のように
40代の母も決して珍しくないのですが。(汗)

8月に東京で華々しくメディアを集めて行われたこのプロジェクトの
発表会が行われたそうですが、メディアからは一件も質問が
出なかったそうでショックを受けた担当もいるそうです。
食べ物のことを知る人ほどおいしさと安全が何よりのツールだと
理解しています。

酪農家に負担が回る以上、柔軟にプロジェクトの欠点を
修正しながら実効性のある企画にしていただくことを切に望みます。
毒舌ですみません。

京都旅行日記 ③ お買い物編
京都旅行日記の最終回です。もう少しお付き合いくださいね。

京都駅に到着し主人と息子は太秦の映画村に行き
私は解放されて、二人と別れてお買い物に行きました。
この日はちょうど時代祭りで道路は激込み!京都の運転手は
よくもまああんな狭い路地を運転できるものだと感心しきり。

京都は何度も行っているので寺町や錦小路は地図なしでも行けます。
いつも行くお店は決まっています。

最初に行ったのは錦市場の鋳物店「有次」銅の食器や包丁の名店です。
12年使ったここのミニおろしがねが古くなり名前を入れてもらって
購入しました。

有次

通りを渡って藤井大丸の地下にあるお取引先の京都タベルトに
ご挨拶にうかがいました。錚々たる品の中待っていて下さる
お客様がいることに感謝しました。

タベルト

10分ほど歩いて寺町通りにある紙屋さんの紙司柿本さんへ。
ここのポチ袋や和紙の熨斗紙は長年愛用しています。
このわらびの絵柄の熨斗紙は10年来ここで購入していましたが
残念ながら在庫分で終わりだそう。(ショック)
在庫を買い占めて買いました。

のし紙

またぶらぶらと歩いて大好きな寺町のスマート珈琲店へ。
スタバも大好きですが昭和7年創業のこの店のホットケーキが
大好きで京都に来ると必ず行きます。

コーヒー

今回、お店のロゴの入ったランチ皿を購入しました。
ノリタケ製です。洋食器はウェッジウッドなども持っていますが
ノリタケが一番好きです。このお皿も使い勝手が良いです。

コーヒー

つくづく思ったのは私は好きなものを愛用し続けるということ。
これらの愛用品もですが、人との出会いも。
京都に行くたびに新しいセンスを加えつつ行きつけの
お店が健在なことがとても安心でだから私は京都が好きなのだと思います。

来年は息子と2泊3日が目標です。慌しいけれど楽しい旅行でした。

京都旅日記 ② イル・パッパラルドで感激のディナー
京都旅日記の②は友人のシェフたむちんが働く東山七条の
イタリア料理店「イル・パッパラルド」での素晴らしいディナーの話です。

イル・パッパラルドHP

料理人のたむちんとブログを通じて知り合ったのは2008年の夏。
当時まだ彼はイタリアのトスカーナの小さな旅籠レストラン
(家族経営のイタリア版の田舎亭のような店)で働いていました。
去年の春、奥様と群馬に来て下さり秋にも彼一人で来てくれました。
料理や食べものの話に加え無類のクラシック音楽好きの彼とは
その後ずっと仲良くしていただいています。今年の1月10年ぶりに
帰国した彼は独立に向けて準備をしながらパッパラルドでセコンド
(メインディッシュの肉や魚料理)を担当しています。
さまざまな方から「たむちんの料理は絶品」と聞いていましたが念願かなって
ようやく今回彼の料理を食べることができました。

たむちんのイタリア時代のブログ。誠実に料理と食材を考える
姿勢に読むたびにインスパイアされます。

「5月のうた」という名のレストラン

感想は......。想像を遥かに越えたおいしさでした。
息子などあまりのおいしさに「動物のお医者さんになるのはやめて
お兄ちゃんのようなコックになる」と言っているくらいです。

たむちんだけでなく他のスタッフのお料理もオーナーが石窯で焼く
ピッツァも心のこもったおもてなしもすべてが素晴らしいものでした。

たむちんのお出迎えを受けて入ったお店でいただいたお料理を
いくつか紹介します。画像がないのですが手作りのパンもグリッシーニも
絶品でした。


パッパラルド1

  ここの名物のピッツァは石釜で焼かれます。
  オーナーが担当。

パッパラルド3

  マルゲリータ。息子が半分食べました。

パッパラルド2

  そしてたむちんの担当のセコンド登場。
  地鶏とじゃがいものハーブ風味のグリル。

この一皿が登場して焼きあがった地鶏の香りが漂うと
息子が無言に。主人が切り分ける端から夢中でじゃがいもとともに
食べて3分の2は彼の胃袋に納まりました。私もおいしさに半ば呆然と
しながら地鶏の骨ごと残りの肉をいただきました。
息子の「レモンはかけないで!」の一言でそのままいただきましたが
おいしいねという言葉をバカのように親子で繰返していました。
(この後のパスタの写真はそういう事情で撮り忘れ)

パッパラルド4

  これもたむちんのセコンド。和牛のポルチーニソース。
  これは主人がメインで頂きましたがこれもひたすらおいしい。

パッパラルド5

   そしてオーナーが息子のために焼いてくださった
   ピッツァの生地のミッキー。息子は歓声をあげていました。

パッパラルドは店内に〇〇産地鶏などと書いた板書はありません。
でも本当のプロのおいしさの前には説明は不要だと思いました。
半ば思考力をなくすほどおいしさに呆然と理性を失いながら
ひたすら幸せな時間を持つことが外食の醍醐味だと感じた至福のひと時でした。

息子は決して大食ではありません。その彼がデザートまで夢中で食べて
食べ終わるとオープンキッチンで働くシェフたちの前に行き
「本当においしかったです。本当は毎日食べたいけど
遠いしそれは無理。またお兄ちゃんたちの料理を食べに来るよ」と
自分から口上を述べに言ったのには驚きました。

たむちんは近く独立のための準備を始めるそうです。
店がオープンしたら私たちもできるだけの協力を惜しみませんし
ブログでも紹介したいと思います。彼は私のアンダー10の年齢ですが
誠実で謙虚な素晴らしい人間性も兼ね備えています。
彼との出会いに改めて感謝しつつパッパラルドの皆様に心より御礼申し上げます。
不覚ですが、帰りのタクシーで涙が出ました。美味しくて涙が出たのは初めてで
我ながら驚いた一夜でした。

京都旅日記 ① 田舎亭と桔梗庵
京都旅行から無事に戻りました。
天候にも恵まれおもてなしの温かさに家族三人が
感激した素晴しい旅行になりました。
息子は初めての新幹線以上に京都の町と温かいおもてなしと
おいしいお食事に新鮮なカルチャーショックをうけたようです。

旅行日記①として今回も宿泊した旅館「田舎亭」のことと
田舎亭の女将さんが近くの円山公園前で営む和食店
「桔梗庵」のことを。

田舎亭は京都で最も風情のある高台寺の参道近くの
石塀小路にある伝統ある片泊り宿(一泊朝食付の家庭的な宿)です。
5部屋しかない上に大人気の宿で予約がとりづらいのですが
私は結婚前から京都にゆくたびに田舎亭に宿泊して女将さんとの
おつきあいはもう14年になります。
新婚旅行でも宿泊していまは亡きご主人に夫婦茶碗を
お祝いにいただいた忘れられない思い出もあります。
京都旅行は息子の生まれる前の2003年から7年ぶりでした。

田舎亭は今の女将さんで5代目という伝統を持つ町屋建築の宿です。
女将さんは一見さんお断りの宿を開放し40代の若さでご主人が急逝された
あと3人の男児を育てながら掛け値なしに京都を代表する宿に
育てあげられました。

田舎亭 HP

美しい石畳に面した門。雑誌などでも有名な行灯です。

田舎亭1


玄関の季節の美しい花が迎えてくれます。

田舎亭2

今回のお部屋は最も広いお部屋でした。
女将さんのお心遣いに感激です。

田舎亭3

上の写真のテーブルのガラスの下に飾られた
アンティークな人形たち。

田舎亭4

いつも楽しみな朝ごはんです。
家庭的なおばんざいが何種類も並びます。
息子はごはんを三回もお代わり!

田舎亭朝食


湯豆腐は京都の旅館の朝ごはんに欠かせません。

朝食

女将さんは本当に実の姉のような存在で仕事の上でもさまざまな
ことをお教えいただきました。息子は今回が初対面。息子の顔を見るなり
「お父さんに生き写しやわ!」と喜んでいただきました。
息子はおいしい朝食に感激して階段を下りて「おいしいご飯をありがとう!」
と伝えに行きました。

娘時代から子供が6才になった現在まで変わらない
お付き合いのできる宿と女将さんの存在があることは
私の人生の誇りです。

夕食は②で詳しく書きますが友人のたむちんが働くイタリアン
「イル・パッパラルド」で素晴らしいイタリア料理を堪能しました。
そして23日は田舎亭を後にして動物園に行きお昼はタクシーで祇園に
戻り田舎亭の女将さんが6年前から円山公園前の閑静な一角で営む
和食処「桔梗庵」でいただきました。近くには名料亭「菊乃井」などもある
美しい国有地の中にあります。(田舎亭のHPの中で紹介されています)

桔梗庵1

桔梗庵2

   桔梗庵は一軒屋で手入れの行き届いたお庭を愛でながら
   お座敷で箱膳のお昼をいただきます。

桔梗庵3

桔梗庵4

    女将さんが選び抜いた九谷焼の器に盛られた
    おばんざい風の箱膳が楽しめます。これに湯豆腐がつきます。
    元々田舎亭の宿泊客の「こんな朝食を昼や夜も食べたい」
    という長年のリクエストで作られたお店です。
    夜はコース料理をいただけるそうです。

息子用には私たちの分を取り分けるつもりでした。
女将さんのご好意で息子にはマツタケご飯とお味噌汁と
フレッシュなオレンジジュースをサービスいただき感激でした。

女将さんのお見送りをいただき桔梗庵を後にしましたが
息子は二つを見事に切り盛りする女将さんに子供ながら憧れを
抱いたようです。桔梗庵はゆったりと美しいお座敷なのでこちらに
お住まいの方には貸切で法事や結納などの会食にもお奨めです。

ずっと息子にも見せたかった田舎亭。念願の邂逅となりました。
「大きくなって結婚したらボクも来たい」とまで
6才に感激させた女将さんのおもてなしと素晴らしいおばんざいでした。

久々の京都へ
明日からたった一泊ですが家族三人で京都旅行。
新幹線での家族旅行は初めてで息子は数日前からソワソワしてます。
子連れの旅行は初めての上、旅行自体が久々なので慌しいです。

私は荷造りが下手でやたらと荷物が多くなるので
今回も宿泊する田舎亭の女将さんのご好意で着替えなどは
宅急便で送ることにしました。

京都に到着したら5時にチェックインするまで主人が息子を
連れて太秦の映画村に連れて行ってくれることになりその間
私は買い物三昧を数時間楽しむことに。

行きたいところは山ほどあります。
錦市場(特に有次の銅製調理器具)や寺町通りの和紙の柿本
その他六曜社のコーヒーをドーナツと一緒に食べたいなど
買い物の計画で頭が一杯です。

京都は息子が生まれる前の2003年以来なのでガイド本を買いましたが
ほとんどのお気に入りの店は健在でさすがに京都だと嬉しいです。

結婚以来年に1~2回は必ず一人で行っていたので地図がなくても
いろいろなところに行けます。
本当は伏見も行きたいけれど一泊で慌しいし龍馬ブームで
激込みだそうなので今回はパス。

それから久々に和食器も見たいし日本手ぬぐいも見たいし
ママ友さんのお土産によーじやのあぶら取り紙も欲しいし
と一泊でいくら使うのかちょっと恐ろしいかも。

来年の話
あさってからの一泊ですが京都旅行の準備に忙しくしています。
来年の話を今からするとそれこそ鬼に笑われそうですが
お知らせも兼ねて書いておこうと思います。

来年、息子が小学校に入学します。
環境の変化に親子とも慣れるのに大変だと思いますが
勉強も始まるので4月からブログの更新は2~3日に1回になると思います。
書くことは私の思考プロセスの整理もあるのでブログはこれからも
書きますので読んでやっていただけると嬉しいです。

昨日、現在生徒が研修に来ている農業高校の先生が
来てくださいました。同世代の先生と話が弾み息子の教育に
ついても貴重な情報をいただきました。

先生は現職の教師として「お母さんも大学に行っておられるし絶対
息子さんには良い教育を受けさせて大学に進ませてやってください。
特に農家はたとえ家業を継がなくても学問も学歴も必要です。」
と熱心におっしゃいました。

そして私が県立の中高一貫校に行かせたいとお話しすると
入試対策まで詳しく教えていただきました。
小学校3年生までがとても大切だということや、入試は思考能力を
見る試験と作文つまり文章表現力もあると。地元公立中学と
教育のレベルが違うし問題も少ない安心な学校だと。

息子は欲目かもしれないけどこのところ急に知的興味が伸びました。
クリスマス会でやる聖劇(キリストがベツレヘムで生まれたというクリスマス
劇)にも興味深々で「どうしてイエス様は十字架で死んだの」と
神学の根本に触れるような鋭い質問も来るので、まだわからないと思いつつも
真剣に対応しています。

ちょうどそのような時期に学校に行くので、受験はまだ先ですが
読むことと計算そして書くことが好きになってくれるよう私も
腰を据えて頑張ろうと思ったのです。群馬大学の学生の家庭教師
とも思いましたが、やはり学生で教える能力は未知数なので
息子も見学会で気に入った近くの学研教室に週二回来年から通う
ことにしました。私自身も教えますが私は楽しみながら教えるほど
ゆとりも技術もないので塾の助けも借りることにしました。

いきなり教育ママになったようですが、私は自身の経験から
勉強をすること、好奇心を持つこと、わからなければ調べたり
教えていただき知識を自分のものにしていくことがどれだけ豊かな
人生のために大切か身をもって感じています。
大学教授やエリートサラリーマンの妻になっていたら感じなかった
かもしれませんが小さな農家の妻になり仕事をして改めて
学問やある程度の学歴は大事だと痛感しています。
それだけにそれを教えることは半端な覚悟ではできないとも
思うので第二の仕事と思って取組みたいと思っています。

来年から更新頻度は減ると思いますが文章も成長できれば
と思います。そのうち息子と共著ができれば嬉しいですけど。
プレ新入生ママのささやかな決意表明でした。
責任はどこまで?
火曜日と木曜日に製品を発送し次の日に宅配業者から破損などの
電話が入らないとほっとします。
私たちのように生鮮食品を製造~発送し信頼しているとはいっても
他人の店を通して消費者に売っていると何事もないことが心から
ありがたく安堵する日々となります。

製品の万が一の事故にどこまで製造者は責任を負うかについては
しっかり把握しておくことをお奨めします。

Q あってはならないことですが、食品を食べた人間が不幸にも
  食中毒の被害に遭ってしまったときの責任の所在は?

A よほど特別な事情がない限り製造者に責任が帰すことになります。

根拠は食品生法ではで要約すると以下の通りです。

万一事故が発生した際に、責任の所在を明確にし、製品の回収などの行政措置を
迅速に行うための手がかりとすることを目的に、容器包装に入れられた加工食品と
一部の生鮮食品を対象に、名称、消費期限または賞味期限、製造・加工者の所在地・
氏名、食品添加物を使用しているものはその添加物を含む旨、アレルゲン
遺伝子組換食品を含む食品はその旨、保存方法について表示を義務付けている。


               (Wikipediaより)

法律に従ってサンプルを残しておくのもこのためです。
ここに消費期限又は賞味期限とありますがその製品を購入した
消費者がついうっかりしまい忘れて消費期限を超えて保管したものを
食べて体調を悪くしても、自分の責に帰する自由で期限切れにした
ことがはっきりすれば製造者に責任はありません。
消費期限(賞味期限)と正しく表示することは消費者の
健康を守る役目を果たすだけでなく製造者自身を守ることになります。

内心一番恐れて、気を使うのは私たちのように運送業者~販売店
を通じて消費者に販売する生産者が運送業者や販売店のミスなどで
品質劣化を招き(破損や凍結などの時は販売店に届ける前に
運送業者から連絡がありますが)最悪の場合購入された方に
健康被害が発生することです。スーパーなどはさすがに管理が
しっかりしているので冷蔵庫が故障(落雷や停電では想定できる事態)
すれば当然販売は控えるでしょうが、運送業者のミスは実は一番
恐れるところです。

数年前こういうことがありました。
個人で取寄せて下さっているお客様がヨーグルトを受け取ったら
いつもと違いビンが冷えていなかったので不審に思ったと
私に連絡を下さいました。運送業者に聞いたところその方に
配達した後、トラックの冷蔵庫の故障に気付いたとのこと。
幸いお客様の判断で誰も傷がつかずに済みましたが冷や汗が出ました。
それから運送会社への指示を徹底し、初めてのお客様には
製品が冷えていない状態で届いたらすぐに私宛に連絡を下さいと書いた
紙を請求書に同封しています。

何事もなく無事に一週間が終わるとほっとします。
製品ラベルは気に入って下されば電話を下さったり新たなご縁の
きっかけになりますが、たとえ中間業者のミスでも製造者がすべての
責任を負うことになる厳しい保証書でもあります。

御身大切と言えば弱気でしょうが、私にとって強気の営業以前にもっと
大切なことは御身大切で何事もないことなのです。

よい広告とは?
ユニクロの柳井会長が朝日新聞の連載コラムで広告について
次のように述べていてなるほどと思いました。

 ① 本当によい広告は理性と直感に訴えるものである。

 ② バブル期に多かった芸術を表面に出しすぎた広告は商品への
   本気度を疑われ、安さと品質を直接的な表現で訴えるだけの
   広告は消費者に信用を疑われる。
   
 ③ 広告では商品だけでなく会社のイメージも認知させる必要がある

経済界では異端児と評されることも多い柳井会長ですが
私はこの方のブランド観や柔軟なビジネス観は素直に
心に入ってきます。何より彼は実績を出している経営者で口先だけの
コンサルタントではないからです。

①は言うまでもなく広告やPRの鉄則で目指すものだと思います。

②の芸術性を出しすぎた広告は売る気があるのかと疑われる
と言うのはバブル期に20代を過した私にとっては激しく同意!
でした。あの頃広告を通じて売上を伸ばし広告の言葉が
若い世代の流行を作り価値観に大きな影響を与えていた企業が
西武百貨店と系列のパルコでした。

糸井重里さんの伝説のチャッチコピー「おいしい生活」は
ウッディ・アレンをイメージキャラクターにすることで
インテリ層の心をがっちり掴んだし、パルコはフランスの
クールな美人女優ドミニク・サンダ(私も大ファン)を
ポスターに起用し優雅な百貨店のイメージを作りました。
バブル期には社会現象になったあの広告は今では絶対にヒットしないで
しょうが、個人的にはもういちどあのような広告が見たいしそれを楽しむ
余裕のある社会になって欲しいと思います。

③ですが、商品だけでなく会社のイメージを認知させるのが
 広告であるということは大きな宣伝媒体とは無縁な小さな
 生産者や店にも応用できる考え方だと思います。

最近は簡単にHPやブログを立ち上げてネット販売をしたり
経営者の日記という形式でその価値観や商品に対する
思いを書くことができそのサイトから発信される情報が
そのまま広告になったり企業イメージを作ることができるように
なりました。数が多いだけ玉石混交なのですがせっかくよい製品や
農産物を作っていても日記などがあまりにも幼稚な内容だったり
逆に人の感情を逆撫でするようなことを書くことが見識が高いと
勘違いしているような内容の日記を経営者が書いていると
広告になるどころか企業イメージが下がるだけだと感じます。
私もその一人ですが、小さくても経営者としてブログなどを
書くときは少なくとも人に嫌悪感を与えない「人好きのする」
表現をすることが大切だと思います。

話が飛んで恐縮ですが、ユニクロにも毀誉褒貶はありますが
ユニクロはファッション業界に革命を起こしたと思います。
それは素材に見合った価格を実現したことと、不況の時代に
お金をそれほどかけなくてもお洒落を楽しめると若い世代に
刷り込んだことだと思います。かつて百貨店で売られる女性服は
どうして?と思うような素材が不釣合いに何万円もするような
価値と価格が釣り合わない商品であふれていました。
(愛人の趣味の悪いブランドをメインブランドにしていた岡田社長
 時代の三越がその最たる例)
デザイナーには受難ですが、素材と価格のバランスを重視して着やすさと
軽い素材を特化させたユニクロはやはり革命を起こしたと脱帽しています。

私の大切にしていることもやはり価値と価格のバランスに納得
していただける製品作りと、少なくともイメージを下げない文章や
デザインをすることです。文章に関しては薄っぺらい痩せた文章ではなく
奥のあるふくよかさや体温を感じさせる文章を書いてほんの少しでも
ベーベ工房のイメージをアップできれば本望です。

 


  
威風堂々
息子の通う保育園のクリスマス会は毎年公民館で
盛大に行われます。聖劇や和太鼓の他にピアニーでの
演奏も行われますが年長生になるとかなり高度なクラシックが
演目に選ばれます。今年はイギリスの作曲家エルガーの
「威風堂々第一番」の中間部。サッカーのイングランド代表の
サポーターのテーマ音楽としても有名です。

エルガーがこの曲を1901年に初演したときアンコールが3回も
かかる大成功で国王エドワード7世もこの曲に惚れこんで
1902年に挙行された自身の戴冠式でこの中間部分に歌詞をつけて
演奏させました。このためこの曲はイギリスの第二の国歌といわれ
王室や保守党に欠かせない曲になりました。



ピアノを習っているせいか息子はこの曲を既にマスターした
ようで家でYOU TUBEで再生をせがみ、メロディーを確認しています。
(ついでに志村けんのバカ殿まで再生して二人で笑い転げていますが)

保育園は地元のごく普通の私立保育園ですが
幼稚園以上に音楽教育が充実して給食も手作りで
安心して預けられることを心から感謝しています。

私もごく普通に育ったので息子に無理な早期教育はしませんでした。
車で流している音楽も子供のためのクラシックは一切なく
私の好きな曲ばかりです。でも面白いもので門前の小僧の例えどおり
息子はいつのまにかバッハやショパンを覚えグレン・ミラーも好きになり
「どこの国?」「どこにあるの?」を連発するので部屋に地図を張って
場所だけは教えています。子供は私自身もそうだったように
自分の関心が向かないときにいくら親が教えても無理強いと受け取るだけです。
その代わり興味が出たときはすかさず興味が育つようにするのが
一番良いのかなと思っています。

音楽に興味を持ってくれるのが大歓迎ですが競馬の秋の
G1が始り私が見るので興味を示されどこまで教えるべきか
ちょっと悩んでいます。(私は馬券は買いませんが)
すでにサンデーサイレンスだけでなくクロフネとかキングカメハメハ
などの種牡馬名を覚えてしまった息子。
お恥ずかしい限りですが息子は馬名からカタカナを覚えました。
親ばかでも何でもなく息子の前で出馬表の出たスポーツ新聞は
ご法度だなとこれだけは守ろうと思っています。

親ばか日記でごめんなさい。


安全と安心
初めに。食の安全と安心は一見同じようなものに見えますが
実は全く異なる概念と思考法です。私が正しくそれを理解
できたのはごく最近になってからです。

リスク管理の手法も徐々に社会に根付いて来ていますが、現在でも
小売業界が消費者に安心を訴えるためのキーワードは変わらずこれ。

  「生産者の顔の見える食品」

顔の見える食品や農産物は確かに生産者モラルを高め、消費者の信頼の
獲得に繋がりますが単に顔が見え、「心をこめて作りました」というだけでは
消費者の心に安心は与えられても安全までは保証されるわけではありません。
実は私自身も最近まで生産者の顔の見える食品という言葉の魔力で食の安全と
安心を混同していたと思います。

私に能力がないと言われればそれまでですが、10年以上さまざまな取引先から
売場や紹介記事に載せて、消費者に安心してもらうために写真を送って欲しいとか
牧場の様子を取材させて欲しいと言われて、売上もアップして、生産者の個人情報が
製品自体の安心だけでなく安全までも保証するものだと錯覚していたようです。

食の安全と安心は全く別の概念だということを例をあげて説明します。
消費者から「モッツァレラチーズが賞味期限が近くなると多少酸味が強くなる」
と問い合わせをいただいたとしましょう。

この時、自家生産の牛乳ですべて手作りで作っています。とか
ラベルに生産者の個人名を表記している顔の見えるチーズだから
大丈夫です。と言ってお客さんは納得するでしょうか?
逆に顔の見える手作りということを言わなくてもチーズの賞味期限内の
品質の変化の検査データを見せて「多少の食感の変化は大丈夫です」
説明するのとどちらがお客さんは安心して食べようと思うでしょうか?

ベーベ工房の製品は創業以来ずっと年に一度検査期間で菌数を調べ
飼料や材料などの仕様書や証明書をきちんと取り情報を取引先に
公開してきました。但し私の中で安全と安心は一緒の概念だったので
製品自体の説明や質問への回答でも、安全より安心に主眼を置いて
微妙な認識のズレがあったことは否定できません。

私が2ヶ月前から集中的にリスク管理を勉強したり製造環境の整備に
あたっているのは、今まで漠然としかわからなかった食の安全と安心の
概念について専門家に実に明確な定義づけをご教示いただいたことがきっかけです。
賞味期限についての私の質問に丁寧にお答えいただき
「賞味期限はモラルではなく純粋に科学的根拠で決めるべき」と
ご教示いただいた言葉は、私の大きなターニングポイントになりました。

安全と安心は文字の上でも似ていてまぎらわしいと思います。
わかりやすく説明すると

 食の安全に関わる事項   大腸菌など有害な菌がいないか
              水分量やPHはどうか。農薬や飼料は安全か製造環境は
              どうかなど科学的根拠のあるデータ。科学的な概念。

 食の安心に関わる事項   ラベルに連絡先や製造者個人名を表記。
              適切な作り手や家畜の情報開示。  
              質問には真摯に答える姿勢など。
              主観やモラルによっても左右される概念。

芸術系スポーツに例えれば安全が技術点なら安心は芸術点でしょうか。
消費者の立場ならば私もおいしさと価格が納得できて、生産者の情報が
ラベルなどに書かれていればそれだけで安心するでしょう。
でも生産者の立場に立てば、万が一の事故や不良品でなくても厳しい
質問を投げかけられることを想定していなければならず、食の安全を
根拠を持って把握しておくことは大切だと思っています。
安全のための仕事自身は利益を生むわけではありませんが
利益を生むもの=ブランドを守り維持してゆくためにも必要です。

追記

安全と安心の概念を正しく理解してからはむやみに主観的な仕事を
しなくなり、とても精神的に楽になりました。
私は基礎的な部分が安定していないとすべてのことが居心地が悪いのです。


子牛の指示書
今週末の22日23日と一泊ですが家族で初めて新幹線で京都に
行ってきます。
そちらの準備も忙しいのですが酪農ヘルパーに子牛の世話も
お願いすることになるのでその指示書を作らなければなりません。

子牛の哺乳などはヘルパーの日でも私がやっています。
特に生まれて間もない牛はちょっとしたミルクの量の加減で
お腹を壊したりまだまだひ弱いからです。

今回はさすがにお願いすることに。
一番小さい牛も生後1ヵ月半になっているので量と温度を
きちんと指示書に書いていればアクシデントはないと思います。
ヘルパーの日に備えて一番小さいホルスタイン子牛のポプリを
哺乳瓶から卒業させバケツ飲みを教えました。
(今回は子牛が上手でしたが下手な子牛だと2日がかりです)

水をバケツで与えている子牛もぬるま湯で6リットルなど
細かい指示が必要です。こればかりは主人も知らないので
私が書くことになります。これをしなければ出発できませんからね。

家畜がいるとなかなか泊りでの旅行はできませんが息子が
学校に入学するともっと行けなくなるので金曜日だけ保育園を
休ませて一泊ですが秋の京都を楽しんできたいと思います。

仕事をしながら牛舎ではラジオをつけていますが
ビートルズの「オブラディ・オブラダ」が今日は流れてきて
朝からご機嫌です。ビートルズの作品でも特に楽しいこの曲と
HELP!がお気に入りです。


農業高校の研修生
去年に続いて来週から主人の出身の農業高校から研修生が
やってきます。(本当は5間ですが22日は旅行に行くため4日間)

この研修は県の農業公社が教育委員会などと実施しているもので
正式には「農業者育成研修モデル開発研修事業」という
補助金付の公的な事業です。研修に来るのは今年は2年生の男子生徒です。

去年研修に来てくれたのは可愛らしい1年生のお嬢さんでした。
日程の都合上ヨーグルトの製造の手伝いや発送の手伝いをして
もらいとても気持ちよく日程を終えることができましたが
非農家に育った彼女は1年生ということもあるのでしょうが
主人や私が雑談ついでに将来の進路を聞いても、進学か就職かも
全く考えていないと屈託なく答えてくれるだけでした。

私たちも時間を割いて指導する以上はただ目先の手伝いを丁稚のように
やらせるのではなく、生徒本人の職業観や農業観にひとつでも与えられるもの
があれば良いと願っていますが、生徒本人が「わからない」「勉強は嫌いだから
進学は嫌」と言われるのではいささか空しさが残ります。

研修とはちょっと話がずれますが、職業高校よりむしろ進学校の方が
進路指導は楽だと思います。親も教育熱心だし何より生徒が将来の仕事の
ことまではまだわからなくてもとりあえず目指す大学に入るため受験勉強は
してくれるからです。(私もそのクチでとりあえず六大学に現役で入ってくれ
という親の希望もあり進学しました)
そして子供の将来に影響するのは本人の資質や努力にもよりますが
親の熱意や視野の広さ、さらにはある程度の経済力が大きいと去年の
研修をして痛感しました。

農業も専業の本当のプロとして収入を得て家族を養ってゆくことは
本当に大変です。私はとてもガテン系の仕事とは思えない。
まして今流行の六次産業化だの農家ブランドだとかいうと
頭脳労働で日々ぐったり。学歴や知的好奇心が不要なんてとんでもない!

受入れる以上は私たちもできる限りのことを真剣に
教えたいと思います。農業高校の教育が将来の農業に
実り多い成果となるように、主催者である学校はもちろん
農業公社(理事は県の農政部長が兼務)には日頃から生徒たちが
真剣に進学も含めて将来のことを考えて学べるような教育とは
何かを考えていただきたいと願っています。

イメージキャラクター
ミーハーな記事でごめんなさい。

当たれば商品がその価値以上に売れると言われるほど
宣伝に大きな影響を与えるイメージキャラクター。

私が好きなイメージキャラクターベスト10は以下の通り。
(放送終了分も含む)

PASCOのパン   小林聡美

サントリーオールド 長塚京三(恋は遠い日の花火ではないのアレです

サントリー伊右衛門  本木雅弘 & 宮沢りえ

サントリーレッド 大原麗子

東芝  阿部寛 & 天海祐希

SUZUKI 西本智実 (指揮者)

マックスファクターSK-Ⅱ 桃井かおり

味の素マヨネーズ 香取慎吾

ソフトバンク スマップ 

そしてソフトバンクのお父さん!
(北大路さんが声だと知りビックリ) 



   数あるシリーズの中でこれが一番好き!

ところで、「アノ方」と電撃再婚された広末涼子。
現在彼女が出演しているCMは以下の通り。

コカ・コーラ 「からだ巡茶」 (飲料・2006年 - )
資生堂 「資生堂2008年サマーキャンペーン」(2008年)
DeNA 「モバゲータウン」(携帯電話向けサイト・2008年 - )
明治製菓 「ガルボチップス」(菓子・2008年 - )
コーワ 「新キャベジンコーワS」 (胃腸薬・2009年 - )
キッコーマン 「特選丸大豆しょうゆ」 (調味料・2010年 - )
資生堂 化粧水「エリクシールホワイト」(2010年-)

私はからだ巡茶が好きなのですが先週の発表以来
新しい夫君の巨大なピアスと全身のモンモン
浮かんで困っています。

間の悪いことに今週発売のアンアンの表紙がヒロスエで
裏表紙もからだ巡り茶を持って微笑むヒロスエ。
宣伝効果どころかからだ巡り茶 = モンモンのイメージが
刷り込まれそうでちょっとコワイかも。

大きなお世話ですが今後どうなるんだろう。広末涼子のCM.......
成功のその先は?
成功と言うと自分でも気恥ずかしく思いますがベーベ工房も
12年続いて素晴らしいお取引先に恵まれているので、小さな酪農家
ブランドとしては一応の結果を出せたのではないかと思っています。

ここ10年農業の分野では六次産業化が上手くいくことが成功と
言われています。六次産業というのは農業の総合産業化という意味で
これからの農業は作物の生産(一次産業)だけでなく
加工(二次産業)、販売(三次産業)にも取り組む必要があり
1×2×3で、六次産業という理論です。

この六次産業化に成功したとマスコミが取上げると経営者は仕事を
社員に任せご本人は講演会だセミナーだと全国を飛び回り自らの
成功体験を聴衆に語り、時には自治体が研修として地元の農家や
普及所職員を引き連れてそこの農園に行き成功談を聞くという
例が増えています。

私はひがみでも何でもなく農家のブランドが成功するということは
借金をしてむやみに規模拡大をしたりレストランを開いたりする
ことだけではないと以前から感じています。
これは経営者の性格や人生観によるものだと思いますが
少なくとも農業の成功者=産業化した人間という刷り込みを
行政が先導してすることではないと思います。

去年パートの雇用を巡って農政担当者に法人化を奨められた
ことがあります。悩みましたが結局法人化はやめました。
その経緯は下記の記事を読んでいただけると幸いです。

法人化は凍結します

何度も書いていますが私は農業に限らず食の仕事は
経営者自らが責任を持って自分の手で作ることが王道だと
思っています。いくら規模を拡大して収入を上げてもご本人は
現場にほとんど出ることなくコンサルタント業を専らにする経営者
やそれを成功者と持ち上げるメディアには違和感を感じています。
自分のブランドの一応の成功のその先にこそ実は経営者の
真の資質が出るような気がしてなりません。

来週一泊ですが家族で京都旅行に行ってきます。
今度も宿泊する田舎亭の女将さんや料理人の友人たむちんに再会
することも楽しみですが、祇園の小さな和菓子屋「下河原阿月」の
ご主人との再会も楽しみにしています。

阿月さんは田舎亭のすぐ近くにある家族経営の和菓子屋で
三笠ともなかは全国にファンがいる絶品のおいしさですが
一切の催事を断り自分の店でお客さんの目の前で一つずつ
手作りすることを頑ななまでに守っている見識高い和菓子屋です。
京都に行くたびに店に寄って旦那さんとお話しすることが何よりの
楽しみとなっています。催事を断る理由を「この場所で家のもんが
焼かんと味が変わるさかいな」と旦那さんはいつも言っておられます。
(阿月さんの和菓子は全国発送可です。お店はここだけですが顧客は
有名旅館やお茶の家元やお寺など錚々たる方々も多いようです)

欲がないと言われても私は息子を大学にまで行かせて老後はのんびり
そこそこゆとりを持って暮らせれば十分です。
マスコミだけでなく行政までもが成功した農業者として持ち上げる
農家レストランや某生キャラメルで有名な牧場ですが華やかさの
裏では億単位の借金を背負っての経営とも聞き及んでいます。

成功の先に億の借金と社員の生活への責任。
私はとてもその任ではありません。
尊敬する専門家にいつも自分の管理できる範囲でおやりなさい
と助言をいただきますが、本当にその通りで自分のできる範囲で
責任ある仕事をし、余暇は自分らしく楽しく暮らせれば十分です。

                                                                                                                                                                    
私が私でいる時間
朝晩は牛舎で仕事をし、日中は伝票を書いたり家事をしたり
昼にも一度牛舎で子牛の様子を確認し4時になったら保育園に
息子をお迎えに行ってそのまま買い物に行き、牛舎に行く前に
夕食の準備をして、夜眠る前には息子と本を読んだり遊んだり
とだいたいこんな何の変哲もない日々を送っています。

音楽を流しながら伝票やPCに向うことも多いのですが
午後の約30分最近ピアノに向っています。
全く動かなくなっていた指も去年からときどきチェルニーやハノンの
音階練習をやることで少しずつ動くようになりました。

まだまだ半分がやっとですがただいま練習しているのが有名な
ドビュッシーの「月の光」です。中学生の頃よく弾いていた曲です。
この曲の魅力は何といってもペダリングの技術。
淡いけれど時折きらめくような月の光をあらわす旋律は確かな
ペダリングによる豊穣な音だとかつて恩師が教えてくれた通りです。

ピアノを弾くこととおいしいお茶をゆっくり飲む時間。
わずか40分ほどの時間ですが、私が私でいるための大切な時間です。
この40分があるから辛いことや困難も乗り切れると思う日々です。

これはフジコ・ヘミングの演奏。
戦争ゆえに数奇な運命をたどった彼女の演奏はどれも
ゆっくりと一音一音を慈しむような響きです。


理科系けいさま
ふざけたタイトルでごめんなさい。
お友達に珍しく理科系的思考で仕事をしているとメールに書いたら
彼女がユーモアたっぷりに書いてくれた宛名です。

ゼロリスクのエントリーで書いた賞味期間内にチーズの成分がどのように
変化するかの検査ですが、今回は乳製品の検査について一番詳しいと言われる
(財)日本乳業技術協会に依頼することにしました。

日本乳業技術協会HP

検体を送るのは京都旅行から帰って月末になりますが
電話で検査依頼の趣旨や項目について担当者とお話しました。
ここでもこのような検査は珍しいようでしたがとても意義があるだろうと
言っていただけたことや、検査のイメージや項目も私が考えているものと
専門家のそれが一致したことでちょっぴり理系思考に自信が持てました。
さらに実際の検体をみて項目を決める段取りですが

  水分(固形分)混砂法
  PH
  
などの項目を中心に調べて賞味期間内の成分の変化が
味や食感にどのように影響するかデータを取得するつもりです。

今までずっと作ることと技術的な分析(理科系思考分野)は
主人で営業や企画デザイン(文科系芸術系思考分野)は私と
完全に分業体制だったので私の左脳はほとんど冬眠状態。
ここ数日、チーズのかなり専門的な技術書を読み左脳を
使ったらかなり頭が疲れましたが久々に充足感を感じています。

チーズの食べ方や品質のお客様への説明は今までも数え切れないほど
してきました。そのたびに感じたのはチーズは発酵などが絡んだ
サイエンスなものだということ。今回の品質検査で品質の変化の
ある程度のことが科学的に理解できたら、春に料理研究家の石川みゆきさんに
作っていただいた素敵なレシピと写真を使って今度こそ悔いのない
チーズのリーフレットを作りたいと考えています。

ところで私は典型的な右脳が発達した文系人間ですが
チーズの専門書を真剣に読んで感じたのは大学生の頃、
専門課程の法律書を勉強していた感覚と同じだということ。
特に民法総則の代理の理論は数学的思考そのものです。
何だか懐かしい不思議な気持ちでチーズの勉強をしています。
かつては少しは理科系けいさんだった時代もあるのだなと感慨深いです。


決断?
どうということのないことですが
私にとっては重大な決断をする時が来たようです。

それは.......


 ① 老眼鏡を作ること

 ② 髪を少し染めること   


①ですがアンジャラ・アキ風の眼鏡を作ろうと思います。
私は実は近視はそれほどではありません。
(車を運転するときだけ眼鏡の義弟の方がよほど度が強く驚きました)
但し乱視がきついので本を読むと頭痛がするので眼鏡愛用者です。
老眼はここ2年感じており、眼科医にも指摘されました。
そのときはまだ老眼鏡を作らなくてもというレベルでしたが最近
運転中に微妙に違和感を感じるようになったので作り時なのだと思います。

②ですが一見白髪は全くないように見えますが
実は少しあります。見つけたときは軽いショックがありました。
私の髪は柔らかく子供のときは天然の茶髪で大学生の頃伸ばしていたときは
ブラッシングしなくてもつやつやで某シャンプーのモニターを依頼
されたほどの美髪を誇っていましたが、出産後固くなるしつやももうひとつで
これは老眼以上のショックでした。
染めるとしても軽いブラウン程度だど思いますが.......。

40代後半ともなれば以前は想像もつかなかった決断を
迫られます。でも無理にアンチエイジングとあがくつもりはありません。
でも今のスキンローションを変更することになったら落ち込むかも。

ゼロリスクは無理だとしても
どんな食品でも全くのゼロリスクは不可能と言われています。
ゼロリスクの定義は以下の通りです。


ほんのわずかなリスクの存在も許さない。
完全主義、完璧主義。日本人は、何万分の一の確率であっても、
すべて危険と判断し不安に陥る傾向がある。(筆者註:BSEの風評被害など)

*対する用語が低リスク容認論 。

リスクマネジメントでは、予想されるリスクを全て洗い出し、リスク評価を行う。
識別したリスクにについては、優先順位をつけて対策を立てる。
このとき、対策を取らない(リスクを受け入れる)という選択もあり。

                   (KOBAの開拓日誌より)


消費者や小売業者はゼロリスクは不可能ということを
受忍して本当に危険なリスクは何かを判断できる賢さが求められます。

それに対して生産者はどのようにゼロリスクに向き合うべきか?
寛容な聡明さが消費者サイドに求められるのに対し、矛盾するようですが
これだけ食も情報源も複雑化した社会では、最初から生産者がゼロリスクは
不可能ですとある種の開き直りをしてはならない厳しさが求められます。
わかりやすく言うと、リスクがゼロということは不可能にしても
できる限りリスクをゼロに近づける努力と多少のリスクが予見できる場合は
科学的な根拠に基づいて誠実に説明義務を持つということです。

リスク管理について先日専門家にご指導を頂いたのですが
プロの生産者として、心にずしりと響いたのはこの生産者の
ゼロリスクに対する心構えでした。

総論が長くなりましたが、ずっと長い間チーズの品質管理について
お客様から幾度か質問をいただきどのように説明をするのが一番
正確なのか悩んできたのが次のようなことでした。

 ① リコッタチーズを買って冷蔵庫に入れておいたら賞味期限を
   数日過ぎてしまったが生で食べられるのか?

 ② モッツァレラチーズを店で賞味期限に近いものを買ったら
   入荷してすぐのものより表面が柔らかいけれどこれは何故か?

もちろん、今までも実際に味見をして異変がなければ安心して
召し上がって下さいと料理方法などもご紹介しながらできる限り
誠実にお答えしてお客様にも納得していただいていましたが
サンプル採取はしているものの、データでチーズが賞味期限内で
どのような成分の変化をしているか把握していない(おそらくここまで
検査している生産者は皆無でしょうが)状況にかすかに苛立ちを感じていました。

検査機関もこのような成分の変化の分析をした経験がないので
検査項目から決めてゆくことになりますが、取引先やお客様への
情報開示を根拠を持って行うために近く検査を依頼する予定です。
ナチュラルチーズが普及した顕在、私たちだけでなく「フレッシュチーズだから
早く食べてください」だけでは今後は説明不足かもしれません。

ゼロリスクはどの食品も不可能です。
でもできうる限りリスクを抑えるべく誠実に生産努力をする生産者と
正しい知識とある種の寛容さを備えた消費者が邂逅することから生れる
食への信頼があるはずです。それを遠い目標にゼロリスクを考えたいと思います。
まとまらない文章で恐縮ですが思考プロセスの記録でもあるのでご容赦を。


お茶

  真剣に勉強すると疲れます。(笑)
  愛用のミントンのカップでジャスミンティーと
  チョコレートでリラックスしながらやっています。


ドクトルジバコ
今年のノーベル平和賞の授与が決った中国人の民主運動家
劉暁波氏。劉暁波氏の受賞に対して予想通り中国政府は大激怒。
ノルウェー政府に恫喝めいたメッセージまで送り、先日の
尖閣諸島の一件と合わせて呆れるばかりです。

ふと劉暁波氏は授賞式に出られるのか?と思いました。
そして思い出したのが「ドクトルジバコ」などで有名な旧ソ連の
作家で詩人のパステルナークのこと。不穏分子と政府に睨まれていた
パステルナークは1958年のノーベル文学賞を受賞しましたが
授賞式に出席すれば帰国を認めないと政府に圧力をかけられ
受賞を辞退させられ2年後に失意のうちに亡くなりました。

ソ連では発禁処分にされたドクトルジバコですがイタリアで翻訳版が
出版され、瞬く間に世界中でベストセラーとなり1965年に名匠
デイヴィッド・リーン監督によって映画化されています。



原作に比べ恋愛に重きを置いた作品になっていますが、それでも革命後の
新しい価値観についてゆけないジバコの苦悩は深く描かれていたと思います。

テーマ音楽でも有名なジュリー・クリスティ扮するラーラが
この映画のヒロインですが、良家出身のジバコの妻のターニャ
も素晴らしく魅力的に描かれています。
革命の混乱の中、行方不明になったジバコを置いてやむなく
子供とパリに亡命したターニャが残した置手紙。

 「私たちはここにいますから、身の危険があれば来て下さい」

夫とラーラの抜き差しならない関係を知りながらも
祖国を去る最後の時まで夫の身を案じ続けた妻の愛情を
描いた場面は私にとってこの映画のハイライトです。

パステルナークはこの作品で描きたかったのは決して革命や
政府の批判ではなかったと思います。
新しい価値観(たとえもしそれがどれだけ完璧なものだとしても)
にうまく自分を合わせられない人間もいるのだというごく
あたりまえのことを描きたかったのだと思います。

中国も見かけこそ資本主義国家になり、ショパンコンクールなど
芸術面でも素晴らしい若手が活躍するようになりました。
でもことに天安門の関係者にはいまだに思想の自由を弾圧し
まるでスターリン時代のソ連の様を呈しているように思います。

授賞式にはアメリカにいる氏の友人が代理で出る
という情報もありますが、せめて夫人の劉霞女史を
出席させていただけないかと思います。
アメリカでの研究生活を捨てて天安門事件では若い学生
たちの将来のために奔走した劉暁波氏の人としての質の高さ。
彼がノーベル平和賞を獄中にいながら受賞したことを中国政府は
誇りに思うべきだと私は思っています。

品質管理状況確認シート
2007年に老舗ブランドで賞味期限の改竄などの不祥事が相次いで発覚し
これらを扱う百貨店でも顧客の信頼を損なう深刻な事態となり
私たちも取引している名古屋高島屋のバイヤーからすべての食品事業者に
対して品質管理状況確認シートを至急提出するように指示が出ました。

その品質管理状況確認シートの項目を元に独自の確認シートを
作り、取引先にデータを開示し、また営業にも使っています。

            品質管理状況確認シート

 ① 体制

   A 記入年月日と記入者 
   B 商品アイテム
   C 製造書所在地
   D 依頼検査機関名と所在地
   E 取得している営業許可

 ② 産地証明

  A 産地(特徴・付加価値)表示を行っている商品があるか
     (註: 比内地鶏 松阪牛など)
   ある場合は産地や特徴表示の証明書を取得しているか
   (ベーベ工房の場合産地表示はしていませんが酪農家が
   自ら生産した牛乳で製品を製造しているということの証明に
   組合の乳質検査票や何頭かの牛の登録証を添付しています)

  B 商品仕様書を所有しているか
    (原料の甜菜糖や乳酸菌、乳質証明書や製造のフローチャートを添付)

 ③ 残品処理

  製品の納品方法及び残品処理の方法
   (基本的に予約販売で買取なので地元の直売所で
   まれに残品が出たときは持ち帰ったうえで廃棄している)
 
 ④ 消費期限又は賞味期限の根拠となる保存試験結果
   (以前から検査機関で取得しています。これがなくて
    証明が取れるまで出荷停止になった会社もあるとききました)
   


2007年に相次いだ老舗の不祥事への対策とはいえさすがに
高島屋の求める品質管理状況確認シートはひとつひとつの項目が
消費者の信頼に応えるために納得のゆくものでした。
特に小規模な生産者の参考になれば幸いです。

ベーベ工房では検査機関のデータを取りさらに詳しい
製品の分析を行っている最中です。

PS
  カテゴリーに食の安全・リスク管理を設けました。
トランス脂肪酸を表示義務化へ
マーガリンやショートニングなどに含まれるとされるトランス脂肪酸に
ついて消費者庁は含有量の表示に関する指針案を発表しました。
これをもとに来年夏頃をめどに表示の義務化も検討するそうです。

>消費者庁は8日、心疾患などのリスクを高めるとされる「トランス脂肪酸」について
食品の含有量の表示に関する指針案を公表した。11月にも、指針に沿った表示を
食品業界に求め、来夏をめどに表示の義務化も検討する。

トランス脂肪酸はマーガリン、ショートニングなど固形油脂の製造過程で
作られることがあり、それらを原料にしたパンやケーキ、ドーナツ、揚げ物にも含まれる。

指針案はトランス脂肪酸について、100グラム当たりなどの含有量を包装やウェブサイトなどで
表示するよう定めた。「トランス脂肪酸フリー」などのゼロ表示には、
00グラム当たり0.3グラム未満などの条件を設定。
また同様に心疾患リスクがある飽和脂肪酸、コレステロールの含有量も併記するよう求めた。

世界保健機関(WHO)が03年、1日当たりの平均摂取量を総エネルギー摂取量の
1%(平均的な日本人の場合約2グラム)未満にするよう勧告。
米国や韓国、ブラジル、台湾など表示を義務化する国が広がっている。

                   (毎日新聞より)


以前から一部の高級スーパーなどではショートニングは
売らないという店もありました。クッキーなどのサクサク感を
出すには必需品ですが将来の健康を思うと過剰摂取は禁物です。

以前はケンタッキーは堂々とショートニングで揚げています
と表示していましたが現在は油を替えたようです。(何の油が気になるけど)
その他ミスタードーナツなども順次ショートニングから他の油脂に
切り替えているようです。

油に関しては日本は流行があるように感じます。
10年ほど前はリノール酸ブームで紅花油が人気がありましたが
リノール酸も過剰摂取は良くないらしく最近はリノール酸を
売りにした食用油を見かけなくなりました。
(私は食感の重い紅花油より菜種油が好きです)
そして発がん性があるのでは?と言われて大人気商品だったのに
花王が製造を中止したエコナ。

ささやかなことだけれど、家庭料理でどの食用油を愛用するかは
その家の主婦の価値観や料理観が出るように思います。
私は母がそうだったので単一種(なたねとか胡麻など)の植物油
で古い油は使わないという価値観です。(残り油はリサイクルに出します)
特に母は1968年に発生したカネミ油症事件に衝撃を受け娘たちのおやつの
ドーナツは手作りし、揚げ物はすべて手作りしていました。

ところでトランス酸の表示義務が始まればマーガリンは体に悪いの
イメージになり、バターに切り替える方が増えるのでしょうか?
乳製品が売れるのは嬉しいけれどまた供給体系が狂ってバター不足に
なるのは困るな。

プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

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