昨日の報道番組「ワールドビジネスサテライト」では広島のパン屋
八天堂の大人気のクリームパンの非常に興味深い特集をしていました。
八天堂 HP八天堂は昭和8年創業の広島の三原にある町のパン屋です。
ここのクリームパンは品川駅のエキナカで行列ができる大人気。
東京での評判は広島に逆輸入されて本店もあっという間の売切状態。
行列ができるだけなら興味がわかないのですが、八天堂が小さな
田舎の手作りのパン屋の原点に立って、自分の手に負える範囲での
パン作りと販売をしていることに強く心を惹かれました。
八天堂の商売の特徴は
① 商品はクリームパンといくつかのバージョンのみ
② 東京は品川のエキナカ店のみでむやみに出店しない。(その他神戸店)
あとはデパートなどの催事。
③ すべてパンは広島で委託でなく自社で手作り。包装も紙袋で
手で行っています。
三代目の社長は私と同世代と思われますが神戸のフロインドリーブで
修行されたパン職人で、なかなかに聡明そうな方でした。
八天堂も一時は販売店を増やしパンの種類も100種を数えた時期が
あるそうですが、競争が激しい中、店の個性が打ち出せずさらに
作り手の思いが100種類に分散してモチベーションも上がらないことから
現社長の英断でクリームパンの一点主義に変えたそうです。
一点に絞ったことで、おいしい製品作りに集中できるようになり
熱狂的なファンが増えたようです。
一点主義にしてゆくまでの経営者としての葛藤は私もよくわかります。
私も大手メーカーが次々と新製品のヨーグルトを出してゆく中このままで
いいのかと悩んだこともありました。ビンのデザインも変えたほうがいいのか
本気で悩みました。バイヤーの方々の酪農家らしさを大切にという助言もあり
何より、資金も牛ないし牛を飼いながらこれ以上の体力がないとある意味開き
直って新製品より今のヨーグルトを大切にしてゆこうとある時期から
腹を据えたことが何とか12年続いている原動力になっています。
八天堂躍進の要因は何といってもおいしいクリームパンという
昭和レトロな製品だと思います。今風のデニッシュ生地は苦手でも
クリームパンは大好きな高齢者は多いですし、無添加のクリームパンは
幼児にも安心して与えられて顧客の年齢層を問わない強みがあります。
今度東京に出張したら品川で途中下車して絶対にゲットしてきます。

PS
クリームパンは流行を問わない永遠の定番で私も大好き。
流行の半熟カステラはちょっと甘さがくどすぎてちょっと苦手。
古き良き時代のカステラのように続いてゆくのは難しいかも。(汗)
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