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桃のタルト&ワイン
先日書いた桃のタルトですが昨日できあがりお店に
取りに行きました。シンプルなタルトを想像していたところ......

タルト

こんなに豪華なタルトを作っていただき感激でした。
タルト生地の上にスポンジ生地を乗せ生クリームを
たっぷり添えて桃をデコレーションしたものです。
桃の黄金色が目にも鮮やかです。

家族で食後にいただきましたが、息子も同居している中学生の甥っ子も
普段のポーカーフェイスに似合わず大喜び。
そのままでも美味しい桃でしたが、一部をオートクチュールの
ケーキにしていただき本当によかったです。

そして私は息子が眠った後、主人と久々に冷えた白ワインを
ほんの少し飲みながらこのタルトをいただきました。

ワイン

昨日開けたのはカラバス・シャルドネ・バロン・フィリップ・ロートシルト。
ロスチャイルド家のワインです。
実はこのワイン、先日の海老蔵&麻央さんの結婚披露宴で使われた
ロスチャイルドのいくつかのワインのひとつです。

ロスチャイルドのといえば高いと思われるかもしれませんが
円高もあり1500円程度のリーズナブルなものです。
以前も書いたことがありますが、ロスチャイルド家のワインは
シャトー・ムートン・ロートシルトなどボルドーの一級ワインを
除けばグループ企業のブランドのものは手頃な価格で素晴らしい
ワインを楽しめるので、ちょっとした贈り物にも重宝しています。

カラバスというのはフランスの侯爵の家名で有名な
「長靴をはいた猫」のカラバス侯爵のモデルだそうです。
海老さま人気で品薄状態だそうです。
美味しいタルトとワインでちょっと幸せな夏の夜でした。

追伸

個人的には海老さまより中村勘三郎がご贔屓です。

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座右の書
政治家や財界人の影響を受けた本や人物を知ると
おおよそその人間の基本的な部分が伺えるので興味があります。

司馬遼太郎さんの本では

 創業者や起業家........竜馬がゆく
 官僚や大企業のトップ......坂の上の雲

という傾向があるそうです。

小さな酪農家の妻の私の座右の書など大して参考にもなりませんが
備忘録代わりに列挙してみます。

① ジョン・ロック「市民政府ニ論」(岩波文庫)
② ヴィノグラードフ 「法における常識」(岩波文庫)

これらは法学部の上級生になり英米法を専攻したときの
副読本です。①はいわずと知れた古典的名著で法のありかた
ひいては国家や政治のありかたについて現在も私の価値観の
根底にあるものです。②ではイギリスの判例法の分析の
基本が述べられており法的思考について大きな影響を受けました。
英語版の原著とも格闘し、知力が鍛えられた忘れられない名著。

③ 永井路子 「はじめは駄馬のごとく」(文春文庫)

サブタイトルがナンバーツーの美学。27才からの愛読書。
肩書きよりも真の実力と高い見識で歴史を前に動かした
北条義時や徳川秀忠など名ナンバーツーをユーモラスに分析。
バブル全盛期に「清く正しくしたたかに」の価値観に触れたことは
今に至るまで大きな財産です。軽妙な人物エッセイですが永井路子さんの
歴史観の集大成とも言えるほど濃い内容です。

④ 司馬遼太郎 「坂の上の雲」

司馬さんはかなり読んでいますがやはりこれは代表作と思います。
30代の若さで参謀として国家を背負った秋山真之の時に繊細な弱さに
強い感銘を受けました。

⑤塩野七生 「ローマ人の物語」よりパクス・ロマーナ(14~16巻)
       及び「賢帝の世紀」(24~26巻)

塩野さんの集大成ともいえる大作ですが特にカエサルの後を継ぎ
ローマ帝国を作り上げたアウウストゥスの国家を作り上げる
強い意志とローマ人の合理性に感激。
五賢帝の一人トラヤヌス帝にはリーダーの理想を見出しました。
この本を楽しむにはある程度の世界史の知識が必要で、受験科目に
世界史を選んで良かったと心から思いました。(笑)

ローマ人の物語は手にしてまだ2年ですが、他の本は初めて読んでから
15年~27年という月日が経ちました。
一生ものの書物との出会いも縁だと思うと感慨深いものがあります。
特に「はじめは駄馬のごとく」は新宿で突然の夕立にあい雨宿りに
飛び込んだ書店で大好きな永井路子さんの新作ということで買ったものです。

好きな本はそれこそ星の数ほどありますが、価値観の根底を作って
くれたこれらの本は別格の存在です。
いつか息子にも話せる日が来ることを願っています。

ただの自己満足日記を失礼いたしました。



          
桃のタルト
日曜日はヨーグルトの製造日。これから工房に行ってきます。

そして今日はいただいた桃で(これは群馬のおいしい桃です)
タルトを作るべくちょっとお出かけをしてきます。

従兄弟からの岡山の桃は白桃でしたが、このたびいただいた群馬の
桃は見事な黄金色!美しい黄金色を見ていたらどうしてもこの桃で
作ったタルトを食べたくなったのです。

主人に話したら、私の食べ物への執着に半ばあきれていましたが
楽しみなようです。誰が作るかは内緒。
一言「見事な桃なのでタルトに仕立て下さい。」とだけお願いしました。
多分果物のタルトに定評のある山本麗子さんのレシピで
作ることになると思われます。完成したら写真をアップしますね。

お友達がブログで桃の甘さは夏の終わりを告げる甘さと
書いておられましたがまさしく同感。
今年はまだ夏が続きそうな気配ですけれど。
一点主義
昨日の報道番組「ワールドビジネスサテライト」では広島のパン屋
八天堂の大人気のクリームパンの非常に興味深い特集をしていました。

八天堂 HP

八天堂は昭和8年創業の広島の三原にある町のパン屋です。
ここのクリームパンは品川駅のエキナカで行列ができる大人気。
東京での評判は広島に逆輸入されて本店もあっという間の売切状態。

行列ができるだけなら興味がわかないのですが、八天堂が小さな
田舎の手作りのパン屋の原点に立って、自分の手に負える範囲での
パン作りと販売をしていることに強く心を惹かれました。
八天堂の商売の特徴は

 ① 商品はクリームパンといくつかのバージョンのみ

 ② 東京は品川のエキナカ店のみでむやみに出店しない。(その他神戸店)
   あとはデパートなどの催事。

 ③ すべてパンは広島で委託でなく自社で手作り。包装も紙袋で
   手で行っています。 

三代目の社長は私と同世代と思われますが神戸のフロインドリーブで
修行されたパン職人で、なかなかに聡明そうな方でした。

八天堂も一時は販売店を増やしパンの種類も100種を数えた時期が
あるそうですが、競争が激しい中、店の個性が打ち出せずさらに
作り手の思いが100種類に分散してモチベーションも上がらないことから
現社長の英断でクリームパンの一点主義に変えたそうです。
一点に絞ったことで、おいしい製品作りに集中できるようになり
熱狂的なファンが増えたようです。

一点主義にしてゆくまでの経営者としての葛藤は私もよくわかります。
私も大手メーカーが次々と新製品のヨーグルトを出してゆく中このままで
いいのかと悩んだこともありました。ビンのデザインも変えたほうがいいのか
本気で悩みました。バイヤーの方々の酪農家らしさを大切にという助言もあり
何より、資金も牛ないし牛を飼いながらこれ以上の体力がないとある意味開き
直って新製品より今のヨーグルトを大切にしてゆこうとある時期から
腹を据えたことが何とか12年続いている原動力になっています。

八天堂躍進の要因は何といってもおいしいクリームパンという
昭和レトロな製品だと思います。今風のデニッシュ生地は苦手でも
クリームパンは大好きな高齢者は多いですし、無添加のクリームパンは
幼児にも安心して与えられて顧客の年齢層を問わない強みがあります。

今度東京に出張したら品川で途中下車して絶対にゲットしてきます。

PS

クリームパンは流行を問わない永遠の定番で私も大好き。
流行の半熟カステラはちょっと甘さがくどすぎてちょっと苦手。
古き良き時代のカステラのように続いてゆくのは難しいかも。(汗) 

問屋(流通業者)のこと
今年に入り、今までのスーパーとの直接取引ではなく問屋
(流通業者。冷蔵会社とも言います)が関わるお取引が
増えました。今までは問屋通しの取引は一件だったのですが
幸い熱心な問屋さんに恵まれて取引も順調にいっています。

9月をめどに今まで一店舗だけに直接納品していた
東海地方のスーパーとの取引が問屋通しに変更して
少量ずつですが、複数の店舗に納品されることになりました。

問屋が介在することでその分のマージンが発生するので
売価をあまり変更できない以上、多少原価を安くしなければ
ならないので、これまで私はどちらかというと問屋通しの取引に
積極的になれなかったのですが、幸いある程度まとまった量の
お取引なので利益が減ることは現在のところありません。

今年ご縁のできた問屋さんはいずれも納品先のスーパーの
地元の業者です。取引先(になる予定の)スーパーの
担当バイヤーからご紹介されました。

問屋通しの取引の特徴は以下のようなものです。

 ① 請求書の送付先や口座の管理は問屋が担当

 ② 一度取引が始まれば納品のことも含め
   連絡窓口はスーパーではなく問屋になる

直接取引しか知らなかった私は当初問屋が介在する取引の
感覚に慣れるまでちょっととまどいがありましたが
問屋と信頼関係が築ければとても楽に仕事ができるメリットも
感じられるようになりました。スーパーのバイヤーと地元の問屋は
長いおつきあいのことが多いので、問屋に要望や疑問を伝えれば
バイヤーと私が表に出るよりも遥かに良い結果を出してくれるように
思います。

スーパーも管理部門(経理など)をスリム化して経営の
効率化を図るところが多くなり、今後は問屋通しの取引が
品目を問わず増えてゆく傾向になると思います。
それに対応するためにもスーパーなどに営業をする場合
直接取引の場合に加え、問屋のマージンが発生する場合の
原価の設定も予めシュミレーションしておくことを
是非お奨めします。

バイヤーが自社の製品を気に入ってくれて取引を
問屋経由でして欲しいと言われたときは量さある程度
まとまって、なおかつ定期的な取引の場合が問屋サイドと
話し合うことを前提に話を受けた方が賢明です。
これは私からのささやかなアドバイスです。



幸せな気持ちで
まったくのひとりごと日記です。

最近、相変わらず慌しいけれどすごく落ち着いて穏やかで
幸せな気持ちで日々を送れているように思います。

別に何か特別にドラマティックなことがあったわけでは
ありませんが、ありのままの自分を受入れられる心地よさを
感じるようになりました。

酪農をやっていると旅行やお稽古事に行くなど夢のまた夢。
ある同世代のセレブでお洒落な女性のブログを読んでちょっと
落ち込んだことがありました。
働くだけのおばさんになってゆくのが何か切ないとブログを始めた
頃からの大切なお友達にメールでつぶやいたところ素敵な
(分不相応なほどの)励ましをいただきました。
(表現は一部変えています)
             
>お仕事の話、ご家族のほほえましいエピソード、
 けいさんの何気ないつぶやき、
 お好きな音楽やバレエや読書のおはなし…

 そこには、日々を誠実に生きていらっしゃる一人の女性の
 凛とした美しさがあふれているように感じました。

 それがとても魅力的でした。
 毎日、「今日はどんなお話かな」と
 とっておきの本の新しいページを開くような
 新鮮な喜びがありました。
  
私も彼女の日々をさりげなく綴る日記が大好きで
ずっと憧れているので、メールをいただいたときは
嬉しいやら光栄やら照れくさいやらできゃー!と
小さく叫んでしまいました。

私がもうひとつのブログで綴っていることは
仕事や酪農のことではなく、息子のことや趣味のこと
例えば、ポテトチップスを食べることはカロリーも高く罪悪感を
感じつつもやめられない快感があるというような
他愛ないつぶやきです。そんなありのままの自分の
日記が誰かの心に何かを伝えることができたと知った時の
気持は言葉にできないほどの至福を感じるものでした。
私も48才。少しは大人になったかな。



もう一つのブログで暑いからショパンの「舟歌」を
 聴いていると書いたら共感のコメントをいただけて嬉しかったな。
 たったそれだけのことですがとても幸せ。

 

  
青い影
暦の上ではもう秋なのに群馬は連日の体温超えの猛暑。
食べ物と飲み物だけでなくインサイトを運転しながら聴く
音楽も涼しげなものでなければイヤっ!という感じです。
アメリカでも群馬の暑さはニュースになったそうです。

最近はクラシックではショパンの「舟歌」ロックではスティクスの
「カム・セイル・アウェイ」と私の永遠のベスト1プロコルハルムの
「青い影」をもっぱら聴いています。





青い影は題名もアーティストも知らなくても旋律だけは
知っているという方も多いと思います。
バッハのカンタータにインスピレーションを得た壮重な旋律と
神秘的な詩は1967年にリリースされて瞬く間にロック史に残る
名曲になりました。

この曲の詩は神秘的と書きましたが実はメンバーも
何だか意味不明だと後に語っていますのであまり深く意味を
考えないことをお奨めします。(笑)

青い影は小学校の時、どこかで聴いて印象に残ってそれが
青い影という曲だと知ってLPを買ったのが中学の時。
高校の時には友人とひっそりとやっていたコピーバンドで
こっそり演奏したりもした思い出の曲です。

実は私はロックも大好きで、ビートルズに始まりクイーン
ディープパープルやイーグルス、CSN&Yと大好きな
アーティストが目白押し。
その中でもやっぱり自分にとって偉大な曲がこの青い影です。

ヴォーカルのゲイリー・ブルッカーの顔を知ったのは
大学生になってからでした。
若き日の麗しさにびっくりした記憶も懐かしい思い出です。
雷雨
昨日は夕方からものすごい雷雨でした。
群馬は夏になると雷はしょちゅうですが昨日は雨も雷も
ハンパではなく。

牛舎で仕事中に1分ほど停電した時は、今日は無事に
搾乳できるのかとか業務用冷蔵庫に入っているヨーグルトは
無事だろうかを考えて泣きたくなりました。

雷で怖いのは電気系統の故障。
バルククーラーが故障すれば牛乳があっという間に腐敗するからです。
昨日はそこまでの大事に至らず本当によかった!

横浜はでは雷はさほど経験していないので群馬に来て
雷の多さに驚きました。
PCとテレビ各一台が壊れた経験があるので雷が聞こえたら
まず家の中にダッシュしてPCとテレビの電源を落とします。

群馬では夏だけでなく通年を通じて雷雨があるので
取引先の注文はメールではなくすべてファックスでお願いしています。
雷が鳴っているときにPCを立ち上げる勇気はとてもありません。

昨日は幸い搾乳の時には雷雨は峠を越えていて仕事に
支障はありませんでしたが、夜中まで不気味に空は時おり
光続け息子が私に貼り付いて眠るのでいささか睡眠不足です。
天気予報では今日も大氣が不安定だそうです。(ため息)
資金繰りについて
2~3ヶ月内に若い初妊牛(お腹に初めての子供を妊娠している牛)を
1頭売却する予定です。

理由はとにかく仕事が忙しくこれ以上牛を増やせないことと
若い育成牛が多いこと、そして現在は初妊牛の価格が高いことから
時期的にも売却のチャンスだからです。この売却代金(約40~50万円予想)
はチーズ工房の空調工事の資金になる予定です。

ところで、酪農に限らず資金繰りを上手くやっていくことは
経営をするためにとても大切なことです。
現代農業の連載をしていた時に、編集者に開業資金の調達に
ついて詳しく書くことを求められましたが実際に経営をしていると
開業資金以上に大切なのが、設備投資などの資金繰りをいかに
上手にできるかだと感じています。

うちの場合は収入源は牛乳の出荷代金 + ベーベ工房の売上 
を基本にF1子牛の販売代金と牛の売却価格となっています。
後者二つは地代や機械の修理費等に充当することがほとんどです。

ベーベ工房を軌道に乗せるまでに活躍した一種のつなぎ資金が
私の個人名義の預金でした。別に隠匿財産でも何でもなく
結婚前にOLをしていた時の貯金に結婚後も給料の中から積立を
しておいた預金です。自分の自由になる貯金があったことで
補助金に頼らずのびのびと商売を軌道に乗せることができたと
思います。私の20代はバブルの全盛期で給料もボーナスも右肩
上りの上に金利も高く、ある程度の自分名義の預金を持って
結婚したことが現在にまで繋がりました。

3年前は業務用の冷蔵庫に200万円、中古ですがフォークリフトに40万円を
一括払いしてかなり懐が厳しくなりましたが、この時も牛を時期を見て
市場に出すことで何とか資金繰りをすることができたと思います。

傍から見れば酪農家のブランドは情熱と技術があればできると
思われるのでしょうが、決して牧歌的なものではなくいかに上手く
資金繰りをして予想外の出費に対応できるかが続けて行くためには
大切なことだと身をもって感じています。
すべてを借金に頼っていたら小さな酪農家などすぐに瞑れます。

かのナイチンゲールがどうしてクリミア戦争の兵士の
看護を経て近代看護学を確立できたかご存知でしょうか?
彼女の情熱とヴィクトリア女王の支援の他に上流階級の
裕福な生まれだった彼女が必要な資材をなかなか買ってくれない
官僚に代わって時に自腹を切ってまで兵士たちの食糧や医薬品を
提供したからです。夢を実現して継続してゆくためには絶対に
健全な金銭感覚と自由に使える預金は必要です。

ベーベ工房の売上が安定してからはほとんど私の個人預金の
出番はなくなりました。その代わりこの預金を使って秋に初めての
一泊ですが京都旅行に家族三人で行ってきます。

シビアなお金の話をごめんなさい。


がんばらない生き方
プライベートなブログと重複しますがご容赦を。
大切なお友達のブログからインスピレーションを
得て私が感じていること少しばかり。

がんばり過ぎない生き方に憧れる人が多いそうです。
私も同じです。勝間和代さん的な生き方や昨日書いた
自己顕示欲の権化のような主婦モデルの暑苦しいまでの
上昇志向は苦手です。

がんばらないこと、がんばり過ぎないこととは40代後半の
私流に解釈すると、決して努力をしないことではなく
基本がきちんと身についているからこそかもし出せる
上質で穏やかでさりげない空気をまとった生き方だと思います。

本当に本人にとって心地よく身についた生き方や知識や教養ならば
たとえどれだけ高度なことでも回りを威圧したりまして
ひけらかすような嫌らしい雰囲気は与えないと私は信じています。

私はバレエが好きなのでまたバレエを例に出して恐縮ですが
英国の誇る伝説のバレリーナ、マーゴ・フォンティンは
「難しい技術を見せるよりもその技術を隠すことの方がもっと
大きな努力が必要です」と語りました。
観るものをハラハラさせるような技術だけでなくその
技術を心地よく自然に伝える芸術性はもっと大切だと。

マーゴの踊りは現在からするとシンプルすぎる向きもありますが
実際に彼女に兄事した森下洋子さんはマーゴ以上の圧倒的なテクニックが
ありましたが、マーゴの踊りを緻密に歩数まで計算したステップや
完全に身についたバレエの基礎があるからこその心地よいナチュラルさで
今の私は遠く及ばないと著書で語っておられました。



マーゴの白鳥です。
無理をして足を高く上げるだけがバレエではなく
音楽と一体になった自然で心地よい世界に観客をいざなう
ことこそがバレエという芸術なのだと納得する踊りです。

30代より40代の方がより身につけた教養や知識を
自分の言葉や感性に置き換えて自然な生き方でありたいと
願っています。私は偏見かもしれませんが40も後半以降になって
まだギラギラと女むき出し、虚栄心むき出しの生き方だけは
すまいと思っています。

がんばらない生き方は20代~30代の若い頃をときに見苦しく
微笑ましく一生懸命に生きてこその自然な生き方だと思います。

マーゴの上質な自然素材の布のような手触りの踊りを
みるたびにがんばらない生き方とはこんなに努力の果ての
心地よさなのかと憧れてしまうのです。


子牛のこといろいろ
本当に暑いですね。
昨日は車から降りたら一瞬立ちくらみがしました。

人間も熱中症にならないように必死ですが牛の熱中症対策も
大変です。特にまだバケツで水を飲んでいる育成牛や哺乳ビンで
ミルクを飲んでいるチビ牛2頭は朝晩に加え昼間に水分を与えています。

子牛

 生後一ヶ月近くなったジャージー子牛のあかり。
 体も大きくなってとてもナマイキですが人なつこく可愛いです。


子牛

 5日前に生まれたホルスタインの「ちよ」
 一歳上に姉がいます。最近息子がつける名前は和風です。

この子牛たちにはほんの少し昼間は牛用のポカリを
ぬるま湯でといて与えています。まだ体温調整が未熟なので
熱中症になりやすいからです。

子牛はまだ弱いので飼養はなかなか大変です。
水分が多すぎると下痢になるし冬は風邪~肺炎が一番怖い。
特に小さいジャージーは冬に生まれると保温も大変。

宮崎で和牛繁殖農家(母牛を飼い子供を産ませある程度
大きくしたところでセリに出す牧場)の多くが家族経営の
小規模な牧場であることが疑問でしたがあるサイトで
子牛の育成は細心の注意が必要なため大規模牧場には
向かないとあり納得しました。
(黒毛和牛の子牛はホルスタインより小さくより育成技術が必要です)

ホルスタインは出産し搾乳をしてはじめて経済効果が出るもので
子牛はお金を稼ぐ存在ではありません。
でも将来の金の卵であることは確かですし何より可愛い!
私が名前を呼ぶと耳を動かして返事をしてスリスリして甘えてくれます。
これだけでも私にとっては経済効果ですね。

向田邦子さんへのオマージュ
8月22日は作家・脚本家の向田邦子さんの命日です。
1981年のこの日、台湾旅行中の向田さんは航空機事故のため
51才の若さで忽然とこの世を去りました。前年に直木賞を受賞し
脚本家としても作家としてもまだまだこれからという時の死となりました。

向田さんは昭和4年生まれ。脚本家としての代表作に「阿修羅のごとく」
「あ・うん」「寺内貫太郎一家」「隣の女」など現在でも原作が読み継がれる
名作を数多く残しました。高校時代に放映された「阿修羅のごとく」「あ・うん」
大学に入ってまもなく放映された「隣の女」。どれも大人の世界を知り始めた
私にとって決定的な影響を残した名作です。

向田さんはまたお料理やお取寄せ、和食器の収集など生活の達人でも
ありました。料理への情熱は作品の中でも絶妙な描写となって
向田さんならではの世界を作り出していました。特に阿修羅の如く
ではドラマ屈指の名場面があります。

特に料理が印象的な場面はすべて未亡人の長女役の加藤治子さんと
その相手で妻子ある中年男の菅原謙次さんの場面。
昼間に次女が姉の家を訪問したら出前に頼んだうな重が届いたと思って
赤い長襦袢姿の加藤さんが素足で出てきて....。
そして愛人が泊まった夜、真っ暗な部屋に電話が鳴り
ちゃぶ台には水炊きの残骸。演じた加藤さんも後に
鮮烈にエロティックな香りを感じたと述べています。

私が結婚して最初に買った料理本が「向田邦子の料理」(講談社)でした。
そこで目にした温かい家庭料理と向田さんが愛したおいしいものの世界は
慣れない環境に潰されそうだった私に、普段の生活にこそ夢があり
自己表現の場があることを教えてくれました。
私の仕事もたぶんそこにルーツがあると思います。

主婦の生活は、家族が元気に平穏に暮らすために目に見えない努力の
積み重ねの地味な作業だと思います。
時に退屈になったり平凡さに泣きたくなったり、華やかな世界の
他人を羨んだり。平穏を積み重ねることの途方もなさに時に泣きたくなると
私は向田さんの作品を手にとっています。

向田さんは生涯独身でしたが、恋をする感受性にも十分に
恵まれた方でした。「あ・うん」では親友の妻に寄せる男の
淡い想いを描き、「大切なことは胸にしまっておもっている」
ことが大人の愛だと現在も多くの読者に感動を与えています。

私が結婚して13年になりました。向田さんの料理本とのおつきあいも
同じ年が経ちました。自分が向田さんの亡くなった年に近くなっても
向田さんは私の永遠のミューズです。



 このテーマ曲を聞くといまも切なくなります。

売れすぎの悩みはいずこも
日清食品 「カップヌードルごはん」
サントリー「オールフリー」
ミスタードーナツ 「抹茶オレ」

この夏、売れすぎて一時的に製造休止になった製品です。

この他にも猛暑で売れすぎたアイスキャンディーのガリガリくん
が品薄になり製造メーカーがHPでお詫びの広告を出しました。

食の安全に感心が深まった数年前から大手メーカーといえど
注文が殺到して円滑な製造ができなくなる懸念のあるときは
製造体制が整うまで製造を一時的にストップさせる事例が
増えたように思います。やはりある程度予測可能な状態の
中でしか安全な製品は作れないのは会社の規模を問わないのでしょう。

一つの製品に注文が殺到すると次のようなリスクがあると思われます。

 ① 原材料の調達
 ② 一つの製造ラインで複数の製品を作っている場合その
   バランスが崩れる
 ③ 問屋や小売からの催促で営業が円滑にゆかなくなる

それからこれはあくまで私見ですが大手のようにいくつもの
製品を出していると一つの製品だけ突出して売れるよりも
バランスよく多品目が売れるほうが利益予測もつきやすく
何よりスムースに仕事が遂行できるのだと思います。
消費者は非情なまでに気まぐれですから、今は大人気でも
来年はわからない。ダントツ一番人気の本命馬だけに単勝100万円を
つぎ込むようなリスクは経営者なら犯したくはないはずです。

商売の理想は石垣島ラー油のようにお客さんが8ヶ月も
待ってくれることですが、通常の商売はこだわり製品といえど
スピーディな納品が求められるので、スムースな納品ができなく
なる前に一応のギブアップ宣言を出して体制を整える方法は
消費者には迷惑と思いますがご理解いただければと思います。
製造現場にあせりが出ると一番大切な食の安全に影響が出ますので。

ベーベ工房も6月下旬からのヨーグルトの限界量の製造を
取引先にお願いして落ち着かせることができました。
あまりにも能力を超えた製造は何だか自分が奴隷になったような
気持ちになってとても不幸せでしたが、多少の「のりしろ」を
作ることで体調も気持ちも上向きで、空調工事など大切なことに
気持ちを向けることができました。私をよく知る方に泣き言を言ったら
「あなたは仕事だけでなく自分の世界を楽しめなきゃ幸福に作れないから」
と笑われましたが、これは大手メーカーといえど同じなのかもしれませんね。

自分たちが気持ちを安定して幸福な気持ちで製造できる限界を見極めること。
ある程度の経験が必要ですが、これも立派なブランド戦略です。

 
週末あれこれ
今日は持病の薬をもらうため通院でした。
病院が激込みで疲れました。
季節の変わり目で喘息のお子さんもたくさん。
皆様もご自愛くださいね。

さて、先週は義父の新盆で慌しくしていました。
(普通の家の葬儀並みのにぎやかさ)
先週はヨーグルトもチーズも製造をお休みさせていただきましたが
1回休むと暑さもあり今週は仕事のリズムがつかめなくて苦戦しました。
ちょっとした事務処理ミスも出てしまい反省しきりです。

午前中が通院でつぶれたので午後からまたお仕事です。
またゆっくり記事を書きたいとお思います。

空調工事
来週早々、東京電力への申請を電気工事店が完了次第
工房内の業務用エアコンの工事をすることになりました。
今までほぼ家庭レベルの小さなエアコンを使っていたのですが
異常な猛暑に冷房の利きが非常に悪いため、職場の衛生環境整備の
ために思い切って空調を一新することにしたのです。

埼玉の業務用空調機の専門メーカーのHPを私が検索して
問合せたところすぐに担当者が来て下さっていくつかの候補から
コストや電力消費のことも合わせて勘案しダイキンのものに決定。
設置工事合わせて30万円です。但し4馬力なので電気系統の工事は
別にしなければならずそちらが約12~13万円かかると思われます。
この設置を終わると微生物検査などを行う予定です。

それにしても最近の業務用空調は安くなりました。
10年前なら軽く百万超えだったと思われます。

ところで、今回も業務用空調を入れたいと主人はつぶやいただけで
例によって私が販売店を捜し段取りをしました。昨日は午後から地元の長い
おつきあいの電気店に仕様書を持っていき工事の打合せをしてきました。
先日の義父の新盆ではたくさんの方に来ていただきましたが何人もの方に
自分で言うのも変だけれど、主人は良い結婚をしたと言われていました。
そりゃそうだ。自分の本分の仕事に集中させてくれて、営業も経理も企画も
電気工事の手配までしてくれるパートナーがいれば私だって欲しいもの。

痛い話を失礼しました。また設置したら報告いたします。
ヘルパーの日
今日の夕方と明日の朝は酪農ヘルパーが来てくれます。
(暑い中のチーズ製造になるので来週の水木も頼みました)
最近は主人がチーズを作る水曜日にヘルパーを予約することが
ほとんどなので日帰り旅行とはいきませんが気持ちに余裕ができて
ほっと一息ができる貴重な日です。

ヘルパーの日は保育園の帰りに息子と郊外の大型スーパーに
寄ったり、いつもよりたくさんの本を読んだりちょっと凝った
夕食を作ったりささやかですが楽しみがあります。

ところで先日書店で公文のワークブックを買いました。
4~6才向けの「ぶんしょうのおけいこ」というもので
これは一通り字を書けるようになった息子ぐらいの幼児が
対象で~と、~が、といった助詞を使って文章の基本を
学ぶものです。

考えてみれば要人の書く公文書も私的な手紙やメールもみんな
この「ぶんしょうのおけいこ」が基本です。
私は書くのが早かったらしく5才で簡単なお礼の
「くまのぬいぐるみをありがとう」程度の文章は祖母に
書いていたようです。

息子に「何で人間は字を書くの?」と聞かれたので
「遠くにいる横浜のおばあちゃんにもひーちゃんの気持を
書けるし大きくなると口では言えないことでも字ならかけると
わかるよ」と話しました。息子には多分まだわからないと
思いますが私にとっての文章はそのような存在です。

口では言えない臆面もない表現も文章なら書ける。
遠くにいるまだ会った事のない人にも文章を書くことで
思わぬ出会いのきっかけになる。話すだけでは半径数メートルの
人生も書くことで世界にまで広がる。

今日は息子といつもよりゆっくり楽しみながらぶんしょうのおけいこです。

あなたのためだから....の落とし穴
今日はちょっとシビアなことを書きますがご容赦を。

酪農に加えて自分のブランドで加工もしているせいか
風評被害には人一倍敏感だと自認しています。
風評被害でBSE騒動の時のようなことになるのはごめんですが
自分のブログ記事等があらぬ解釈から風評被害の原因の片棒を担ぐ
ようにならないようにそのあたりは細心の注意を払っています。

風評被害の原因はテレビやメジャーな活字媒体の他最近は個人の
ブログ記事など元々は小さな媒体までさまざまで、このネットでの
風評被害対策のための会社まであることに驚きました。

ネットマナーが一応普及した現在、あからさまな誹謗中傷から風評被害に
発展する事例はさすがに減りましたが、ブログ記事を書いている本人は
正義や社会ひいてはその地域の生産者のために書いているのだという
正義感のもとに書いている記事の中に、風評被害の可能性をはらんだ
ものもあるように思います。

例をあげると未だに何人かの(牛以外の)畜産農家たちが熱のこもった
記事をブログに書き、そこに常連がこれまた熱のこもったコメントを
書き込んでいる口蹄疫関係の記事。
どこで調べたのかというような和牛関係の情報をもとに
推測や伝聞も交えた記事は非常に論理的に書かれているだけに
風評被害の懸念を感じます。

ご本人は「宮崎の悲劇を繰返さないために自分なりに検証をしています」
と正義感で書いているのだと述べていますが、私にはいささかの自己顕示と
ブログの誇示を感じ読んでいて「もうわかったよ」と言いたくなる
不快感を隠せません。宮崎のため、というのなら憶測に基づいたブログ
記事より義捐金の方がよほど現地は喜ぶでしょう。

外為のちょっと趣味の悪いCMに「あなたのためだから...」
と出演者が口にするものがありますがあのCMのように
確かな科学的根拠もない「あなたのためだから...」的な本人から
すれば社会正義のための記事はまかり間違えば風評被害の危険があります。
一般人の知りえない宮崎の家畜事業団の利権構造を憶測で書いたところで
宮崎の牛肉のイメージダウンにしかならないと思うのは私だけでしょうか?

私はあらゆる欠点を持った女ですが、自己顕示を社会的正義にすりかえる
ような厚顔はしたくないと思っています。
素直にブログに口蹄疫のことを書くと注目されるから書いていると
言うほうがまだ風評被害防止のためには良いと思いますが
こういうことを思うのは私だけでしょうか?

被災農家のブログを読むとバイトなどに行きながら再建を
目指して頑張っておられる方も多くいらっしゃいます。
そんな彼らの足を引っぱりかねない記事を自己満足で書く
ようなことだけは同じ生産者としてすべきてはないと考えています。




First Inpression
何だかノウハウ本のような書き方ですが第一印象はすべての分野で
本当に重要だと思います。

就職活動も恋愛も実は第一印象で決まる部分がものすごく大きいそうです。
人間も動物なので理屈や理論より本能に訴えかける情報を信用
するのかもしれませんね。

商売も第一印象が大切です。商品のデザインも口にしたときの
味覚からの印象も。取引先とのお互いの印象も。
小難しいブランド戦略よりもこのあたりの感受性を鋭く
しておく方がよほど大切だと思います。

第一印象といえば芸術も同じく。
私が第一印象という言葉から思い出すのがバレエ「ドン・キホーテ」
の冒頭部分。ヒロインの旅籠屋の娘キトリの登場シーンです。
ここの印象が悪いとこれから2時間以上もこの作品につきあうのかと
客席でどんよりしてしまいますが、はじけるような魅力のキトリに
出会えると一気に作品に気持ちが入ります。

YOU TUBEでもこの場面で多く取上げられているのが
この1983年のアメリカンバレエシアターのシンシア・ハーヴェイの
キトリ。(バリシニコフ競演。DVDも発売されています)




この踊りを見てしまうと他のキトリの90%以上は物足りないかもしれません。
ボリショイなどのロシアのダンサーは舞台装置もあるのでしょうが
技術は高いのにちょっともっさりと垢抜けしない印象だしかのギエムは
大柄なダンサーということもあり若干の動きの遅さが気になります。

シンシア・ハーヴェイのキトリはまず動きのスピードと切れの良さ
そして明るく男にももててコケティッシュな町娘の性格が
動きだけで伝わってくる演技力。どれをとっても絶品です。

私はこの映像を80年代に観てからずっと第一印象というと
いつもこのキトリの踊りが頭に浮かび、理屈より最初に受ける
印象の心地よさを大切に仕事もしているように思います。
本能を心地よく満たす製品も人も悪かろうはずがない。
単純ですがその基準に従った時が一番成功しているように思います。

1957年生まれのハーヴェイは1997年に惜しまれながら引退しました。
理由は「まだ踊れるうちにやめたかった。40才ジャストで引退しようと
思っていた」と誕生日に笑顔で引退宣言して今は教師になっています。
政治家になって母になってもまだ引退しないメダリストとはえらい違いで。(笑)
この気風のよさもあのキトリの演技の魅力の源泉だったのでしょう。


白桃
このところ桃にハマっています。
頭の中は桃色にはなっていないけれど桃にどっぷり。

先日岡山に住む母方の従兄弟が最近岡山が売り出し中という
新品種「おかやま夢白桃」をたくさん送ってくれました。

岡山は桃の名産地。最初はふーん、本場の桃ねくらいの感覚
でしたが食べてみてびっくり!本当においしいの!
果肉はよく締まっているのにジューシーで甘みがほどよくて。
ご覧のように白い姿がとても上品です。


桃

昨日、新盆を手伝いにきてくれている親戚たちと桃を切って
いただいたのですが、みんなおいしくて言葉を失っていました。
うちの息子に至っては普通の桃を食べなくなって困ったもんだ。

ネットで調べたら貴重品種の上にとにかく人気でどこの
店も売り切れ状態でした。それに値段もそれなりで。(T兄さんありがとう!)
桃に未練タラタラの私は9月発送のマンゴーのような黄金桃を予約しました。

岡山はブランド桃の産地ですが、ゆめ白桃はあっぱれ逸品だと思います。
これだけおいしくて美しい品種ならブランド戦略なんていらないよと
いう感じで。丹精込めて作ってくださる農家に感謝!です。

私はどちらかというと桃よりメロン派だったのですが
一気に桃の株が急上昇です。
ゆめ白桃、残り四個です。二個は息子に取られないように隠してます。
来年は絶対に予約しても食べたいです。
継続する力はどこから?
義父の新盆で慌しくしていますが今日はまたホルスタインの
メスが生まれ牛舎がにぎやかになりました。

ベーベ工房も12年目を迎えました。
最近は社会のサイクルが早いこともあり10年以上
同じ商売ができていると感嘆されます。
私は大学卒業後10年OLをやって結婚したのでベーベ工房の
仕事をしている年月の方が長くなりました。

私は決して根性はないし、根気強くもなくむしろ
気まぐれで飽きっぽい性格だと自覚しています。
そんな私が弱音をはきつつも10年以上ひとつの仕事を
継続しているのは自分でも驚きです。

理由はいくつかありますがまず生活の手段だということが
大きいのですが、何と言っても牛の世話を365日やる酪農の
延長にベーベ工房があることが大きいと思います。
結婚当初は土日休みのリズムがに体がなじんでいる状態で週末に
なると疲れでダウンしていましたが最近はよほどのことがない限り
5時に起きて牛舎に行き仕事をしてから家事をしています。
そのリズムの延長に週1回ずつのチーズとヨーグルトの製造が
あることも継続できている大きな要因だと思います。

酪農という現場から仕事をすることは大変ではありますが
思わぬメリットもあることに気がつきました。
それは食のことを話したり書いたときに少なくとも
現場を知らない机上の空論と叩かれたりしないことです。
製品を作っても「儲けたいから作っている」と見られることも
幸いにして皆無です。やはり毎日家畜のの世話をすることは
食の世界では奇麗事ではなく重みのある仕事なのだと思います。

牛の世話は大変ですが、もし他の牧場から牛乳を買って製造だけに
専念していたら?私はとっくにベーベ工房からリタイアしています。
この仕事は決して利益の大きいものではありません。
子牛から育てている可愛い牛の牛乳からと思うからできるのですよ。


枕草子
明日から義父の新盆で慌しくなります。加えて息子の保育園も夏休み。
というわけで週末は更新をお休みさせてください。

相変わらず暑い日々が続いています。
夏は昔から現在ほどの猛暑ではないにせよ暑くて芸術ではないらしく
百人一首でも夏を題材にした和歌は数首しかありません。
それでも

 夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを雲のいずこに月宿るらむ

            清原深養父

という機知とほんの少し心ときめきを感じる秀歌もあります。

清原深養父は古今和歌集時代の歌人です。清少納言の曽祖父で
清原元輔(清少納言の父)の祖父にあたります。この一族は
芸術的資質があるだけでなく、日本人には珍しいちょっと乾いた
ユーモアと諧謔精神のある一族です。

私にとって古典文学といえば何といっても枕草子。
中学の授業で春はあけぼののさわりを習ってすっかり
虜になり母にねだって高校生用のテキストを買ってもらいました。

さらに20代では田辺聖子さんの「小説枕草子 むかしあけぼの」
を読みふけり清少納言と彼女が仕えた美しく才気あふれる后
定子中宮の友情に心をとめかせたものです。

高校1年の時、古典文法はとても覚えるのに苦労しましたが
トイレにまで貼って暗記したのは一日も早く枕草子を
読みたかった一心からでした。

春はあけぼの。夏は夜......。今ではすっかり日本の美意識に
定着した名文ですが平安時代にはとても斬新な美意識でした。
美意識といえば清少納言は素晴らしくよく見える目を持っていて
恋愛美学もそのよく見える目で痛快に描いています。
例えば、男が恋人の家から帰る明け方、あまりにも衣装を
きっちりと身につけているのは興ざめで多少崩れた位が
愛情を感じて素敵だと書いていますが大人になってその意味が
よくわかるようになりました。

清少納言の栄光の日々は10年もありませんでした。
お仕えした定子中宮は一条天皇の寵愛は篤かったものの
関白である父の死、それに続く兄弟の失脚にあい
さらに彼女自身三人目の出産で亡くなるという悲劇にあいました。
それでも清少納言は決して枕草子に悲嘆や定子サロンの凋落を
書くことはなく美しい中宮への敬慕を最後までその筆で書きました。

私は感受性にあふれながら感情に溺れることのない
清少納言の筆致が大好きで究極の憧れの文章です。

夏は夜。月の頃はさらなり。

枕草子の一説です。夏の夜が大好きなのはこの一文や
最初にあげた清原深養父の和歌の美意識をどこかで
追っているからなのかもしれません。

息子が休みになったら花火をしてやる予定です。
やっぱり夏は夜が一番です。
「ビジュアル図解 食品工場の品質管理」
数日前にアマゾンで購入し製造現場の安全管理マニュアルに
ついてこれを読んで勉強中です。

 「ビジュアル図解 食品工場の品質管理」(河岸宏和著 同文館出版 平成19年刊)

が正式書名です。既に6版をなので評価の高い本です。

読みやすくとても実務に役立つテキストだと思います。
小さな製造工場にも十分に参考になることが書かれています。
「農場からフォークまでの品質管理」をモットーに原材料の管理から
クレーム処理まで事例ごとに詳説されているので実用的です。

この本はアマゾンで「HACCP」と入れて検索して
出てきたいくつかの本のうちの一冊です。
食品管理の資料をどのように見つけるかちょっと悩んでいましたが
アマゾンで簡単に入手できてうれしいびっくりでした。

ところでオーガニック宅配のポラン広場からはリサイクルビンが
毎週戻ってきます。お客さんと会社のご協力あってのことで
ありがたいのですが、カビの胞子を持ち込むリスクもあり
リサイクルビンの利用もせいぜい今までの規模程度に
抑えて再考しなければならないかもしれません。

食の安全を守るには相対する価値観を上手く調節することも
大切だと思います。

 外食の食べ残しの持帰り(エコ)  VS  食中毒のリスク

 リサイクル容器の回収と再使用   VS  カビや細菌を持込むリスク

私は最終的には安全に製造し食していただくことを優先するつもりです。
エコを優先してカビだの食中毒ということになればそれこそ本末転倒だからです。
 
グッドデザイン・ロングライフデザイン賞受賞!
食べ物のパッケージに限らず家具や雑貨にグッドデザインを表す
 のマークが入っている
ものを見かけることがあると思います。これをG(ジー)マークと呼んでいます。

グッドデザイン 公式HP

ベーベ工房のヨーグルトの900ccビンは東洋ガラスがこのGマークを
取得している軽量ビンを使っていますが、この度このビンを使った
ベーベ工房のオリジナルビンが市場に出て10年になったということで
ロングライフデザイン賞を受賞したと昨日ビンの会社から電話をいただきました!

ビン1

ロングライフデザイン賞はGマークのついた商品の中から
選らばれるそうで定義は以下のようなものです。

2010年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞(以下、ロングライフデザイン賞)は
商品のユーザーやデザイナーなどからの推薦をもとに、審査委員の協議により
応募を勧誘する対象を決定し、審査を実施して受賞を決定します。

同じデザインの製品が10年を超えて生産販売され続けているということは
それを好んで使い続けている人たちがいることの証です。
10年の歳月がそれを「原形」とか「定番」といった地位に
押し上げたということにもなります。デザインの定義には「新しい」とか「変わった
」といった概念が要素として含まれている感じがしますが市場において
目新しさを武器とするデザインの移り変わりのはやさが消費者や
ユーザーにとって必ずしもよいこととは言えません。

     ( 財団法人日本産業デザイン振興会HPより)


ビンのイラストやデザインはデザイナーに依頼するお金もなかったので
私自身ですべて手がけたものです。
ビン会社の担当者は「こんなイラストのものは初めて」と驚いていましたが
何度もデザインやイラストの配置をファックスでやりとりしてオリジナル
びんを作って下さいました。つい昨日のことのように思いますがもう
10年以上経ったのだと思うと感慨深いものがあります。

子供時代から可愛いパッケージやしおりが大好きでファイルにも
たくさん保存しています。それだけに思いがけない受賞は
本当に嬉しくて昨日は主人とビールで乾杯しました。

自分が楽しみながらデザインしたベーベのロゴマーク。
願わくばあと16年は愛されて欲しいなと願っています。



私の仕事観
とある女性社長のマーケッティング会社のHPにこうありました。

 主婦するママする自分する

この会社は主婦を中心にした商品モニターや在宅ワークの
アルバイトをたくさん抱えておられます。

私は自営の小さな酪農家兼ベーベ工房のおかみさんですが
自分で言うのも痛いけれど主婦するママするの延長で仕事を
しているつもりはありません。

私は妻で古い農家の嫁(この表現には少し抵抗はありますが)で
自宅で仕事をしている人間ですが、仕事をする時に母であるとか妻で
あるとかを考えたことは不思議にありません。

但し、義父は亡くなり義母も高齢の上に運転ができず
主人も多忙なので保育園の送迎やお稽古事の送迎も私が
一人でやっているので正直しんどいことはあります。

女性論を論ずるつもりはありませんが、上記の会社の
モットーのように主婦するママするの人間が自分も表現したいから
ちょっと仕事をしようかしら程度の覚悟では一つのブランドを
立ち上げて維持できるほど甘くはないとも思います。
少なくとも好きなときにできる主婦モニターほど気楽では
ないというささやかな自負はあります。

私にとっては仕事はまず収入を得て利益を上げて生活を
安定させること。ここ数年ようやくベーベ工房の製品に
自分なりの表現を込める喜びを感じることができるように
なりましたが、私にとってプロとしての仕事と自己実現は
全く別次元のものです。

最近は(というか以前から)女性によっては「〇〇さんの奥さん」
「〇〇ちゃんのママ」「総務の女の子」と言われるのは絶対に嫌、
ちゃんと名前で呼ばれたいと強く主張される方もおられますが
私はそこはまったく無頓着です。(笑)
私が営業担当だと知っているバイヤーも奥さんと呼ぶし
保育園に迎えに行けばひーちゃんのママだ!と呼ばれますが
それはそれでけっこう嬉しいものです。呼ばれ方で本人の値打が
下がるわけではないし利益が減るわけでもありません。

結局何が言いたいか、というと(笑)プロの仕事は主婦や母の
欲求不満のはけ口でできるほど甘いものではないし、その
あたりの女性の欲求不満をうまくくすぐる企業や女性社長の
勇ましい言葉に踊らされて簡単な在宅ワークを疑いもなく
立派な仕事だと錯覚することはむしろ仕事や女性の価値を
損ねていくのではないかと少しばかり懸念しているということです。
(まったく余計なお世話ですが)

奥さんと言われようがお母さんと言われようが自分の天職と
思える仕事はできます。話は全く別次元ですが鎌倉時代、承久の乱を
勝ち抜いて天皇と上皇3人を配流した鎌倉幕府の執権北条義時の
肩書きは従四位下相模守でしかありませんでした。

呼ばれ方なんて人生のアクセサリーにしか過ぎません。
若い世代の主婦兼母に肩の力を抜いて仕事をする以上
時には鬼のように集中して楽しく豊かな人生にしていただきたいと
思います。

おばさんの独り言を申訳ありません。


 
HACCP的管理方法
昨日は民間の検査会社の担当者に来ていただき今後の
製造現場と製品のリスク管理に関する検査の方法と
安全管理システムのレクチャーをしていただきました。
(社長が主人と同級生でこの会社には製品の検査等もう
 10年お世話になっています)

備忘録を兼ねて以下のようにまとめました。

 ① 実際の環境微生物検査はもうすぐ新しいエアコンを
   入れるので入れたらほどなく実行に

 ② 検査内容はコストもあるのでまず必要な範囲から
   少しずつ何回かにわけて行う

 ③ 奨められたのはヨーグルトを製造する時の
   生乳の殺菌温度の記録

 ④ 工房内には特に紙のものは置かないこと

 ⑤ エアコンのフィルターの掃除はこまめに

 ⑥ 私のシステム管理された大企業の工場内は
   完全に無菌なのかという質問に対し、担当者は
   人が働く以上無菌ではない。規模や設備はあまり
   気にしなくても良いといわれ安心する

このような意見交換をもとに8月下旬頃に実際に環境微生物の
検査を行う予定です。

ところで担当者からも提案されたのがHACCP的管理システムのことです。
HACCPという言葉は牛乳のパックなどに印刷され一般にもなじみの
ある言葉ですが少し解説をしますと

Hazard Analysis and Critical Control Point

の略で危害分析及び重要管理点という定義です。
詳しく書くと

従来は「食品の安全性」とは、製造する環境を清潔にし、きれいにすれば安全な食品が
製造できるであろうとの考えのもと、製造環境の整備や衛生の確保に重点が置かれてきました。
そして、製造された食品の安全性の確認は、主に最終製品の抜取り検査
(微生物の培養検査等)により行われてきました。
抜取り検査だけの場合、危険な食品が、市場に出て食中毒を引き起こす可能性を
排除することができません。
これに対してHACCP方式は、これらの考え方ややり方に加え
原料の入荷から製造・出荷までのすべての工程において、あらかじめ危害を予測し
その危害を防止(予防、消滅、許容レベルまでの減少)するための重要管理点(CCP
)を特定して、そのポイントを継続的に監視・記録(モニタリング)し
異常が認められたらすぐに対策を取り解決するので、不良製品の出荷を未然に
防ぐことができるシステムです。
 
                  (JAFICのHPより)


HACCPというと大規模な設備の大企業のリスク管理というイメージを
私自身持っていたのですが、規模に関係なく原材料の管理~出荷まで
チェックポイントを決めて記録をしてゆくことでかなりリスク管理に
なります。HACCP的管理手法を検査と共に決めてゆくことになりました。

この週末、専門的なサイトなどで自分なりに勉強したことが
昨日の打ち合わせで役に立ったと思います。
私は妙な優等生根性があり、自分の中である程度の知識をつけて
「何のためにやるのか」をきちんと把握しないと動けない性格です。

小規模ですが私たちなりの安全管理システムが決まりつつあります。
検査が実際に行われたらまたご報告いたします。

追記

 HACCP的な思考方法での管理は今後やっていく予定ですが 認証施設などにする
 つもりはまったくありません。コストが高すぎるからです。製造現場の
 リスク管理は正しい知識とデータ、そしてモラルを持ってなされれば十分で
 生産者の規模を考慮しながら行えば十分です。
 

 
炎のランナー
今週は若干ゆとりがあるので興の乗るままに記事をもうひとつ。

アカデミー賞の中でも特に栄誉とされる作品賞を受賞する作品は
さすがに名作揃いで年月を経ても一見の価値のある作品が多いです。

1924年のオリンピックで陸上男子100メートルと400メートルの金メダルを獲得した
ハロルド・エイブラハムズとエリック・リデル。
二人の青春と友情を描いたのが1981年の作品「炎のランナー」。
当時「アカデミー賞の良心を示した」と言われたように並居る超大作を
抑えてアカデミー作品賞・アカデミー音楽賞(ヴァンゲリス)などに輝いた名作です。

ヴァンゲリスの名曲にのせたオープニングも不朽の名場面ですが
演劇的に忘れられない名場面がこの場面。



100メートルで遂にハロルドは金メダルを獲得します。
イギリス国歌に乗せてユニオンジャックが誇らしげに掲揚される
瞬間をハロルドの専任コーチのムサビーニは宿舎の窓から一人で
瞼に焼き付け、こみ上げる歓喜に耐え切れず感涙にむせびます。

ムサビーニに扮するのは後にサーの称号を受けた名優の
イアン・ホルム。嬉しさのあまり被っていたカンカン帽に
ポーンと穴をあける場面で大笑いしながらうれし泣きする
表情の何と心を打つことか。この場面だけでもアカデミー
作品賞の値打ち十分です。

今年のアカデミー賞は鳴り物入りで何部門もノミネート
された「アバター」でしたが結局技術的な部門での
受賞にとどまりました。確かに3Dを駆使した技術は斬新ですが
演劇的芸術的な価値としては数十年後の評価はどうでしょうか?

炎のランナーが公開された当時私は大学生で体育会の
スポーツ新聞の記事を書いていました。
この映画を観るたびに広告取りと記事の締め切りに追われていた
20才の夏を懐かしく思い出します。


殺菌剤のこと
牛乳の細菌数等の検査は今までも厳密でしたが細菌は検査機械の
進化でより厳密な検査が可能になり進化した分、より厳しい指導が
組合から入るようになりました。

先日の組合からの配布物には次のように記されていました。

 生乳に直接触れる可能性がある部分(搾乳直前の乳房の清拭及び搾乳器具
 バルククーラー)の殺菌には食品衛生法で認められている塩素系殺菌剤を
 使用すること


もし生乳から基準値を超える濃度でDDAC(塩化ジデシルメチルアンモニウム)
等が検出された場合、牛乳乳製品の回収となり甚大な損害が発生します。
もし今後使用する時は。説明書通りの希釈割合を厳守することと
使用することは自己責任だと明記。

つい最近まではパコマなどDDACを含む殺菌剤が多く使用され
うちも数年前まで(もちろん希釈量は厳守の上ですが)使用して
いましたが現在は塩素系殺菌剤を使用しています。

検査の機械や試薬の進化により以前であれば検出されなかった
薬剤の残留物も検出されるようになりました。
野菜や果実の残留農薬も厳しく検査をしていますが牛乳の
検査もより厳しくなっています。

牛乳は毎日集乳車が持っていくのがあたりまえだと思ってしまうのですが
バルククーラーがちゃんと低温度に管理されているか夜寝る前に
点検に行き特に雷雨の夜は気を使います。
牛乳を出荷するという酪農家にとって一番の基本は実は一番シビアなのです。

誕生日
今日は私の誕生日。50も近くなると年を重ねることの
切なさもありますが、健康に家族と誕生日を迎えることは
何と言っても嬉しいことです。

子供の頃、誕生日のたびに予定日を過ぎての出産だったことや
仮死状態の時間が長く危うく死産にされるところを奇跡的に
蘇生したことなどを母から聞かされました。
現在に比べ医療も未熟だった時代に本当に有難いことと思います。

最近は忙しい日々が毎日穏やかに終わった夜がとても幸せに感じます。
家族も牛も元気で、仕事もトラブルなく終える日々を重ねることは
あたりまえのようで実はとても大変なことだと思われるようになりました。
平穏な毎日があってこそのチャレンジやスペシャルな出会いです。

主人と息子が昨日買い物に行きプレセントを買って来てくれました。
古い掃除機に苦戦する私を見ていたのか息子が選んだという

 掃除機! です。 (汗)

それから息子がママに買ってあげてくれと主人に
頼んだというバラの花束。
これは今日まで花瓶にさしたらドライフラワーにします。
もうすぐ6才の息子はなかなか女ゴコロがわかる奴です。 ← 親バカ



食の仕事は奥が深い
タイトルに書いたことをいつも思います。
私たちの場合は酪農~製品の製造~営業と企画まで
手がけているのでどの部門を取ってもやればやるほど
奥が深いと感じます。

正直に申し上げるとここ数ヶ月の自分を少しばかり反省しています。
今までも十分に多忙でしたが、6月下旬からは毎回製造能力限界の
ヨーグルトを作りそれに伴う事務処理も多く本来ならいつも
最優先で念頭に置かなければならない安全と安心がそこにあるのが
あたりまえの感覚になっていました。それにどこか自分の足元が
定まらない違和感を自分に対し感じていました。
幸い大きな事故やトラブルになることはありませんでしたが
この部分で貴重な助言をいただいたことはここ数ヶ月の自分を
見直す良い機会となりました。

来週、月曜日に民間の食品検査会社に来ていただき環境微生物検査の
打ち合わせをして火曜日には工房内のエアコンを新しくするための見積に
業者に来てもらい、この機会に製造現場の点検と改善をすることにしました。
安全と安心を高いレベルで守ってゆくにはだた法令順守だけではできないと
ベーベ工房が成長した現在思うようになりました。

幸い、取引はどこも順調に推移しているのでしばらくは基礎からの
勉強も含めてリスクマネージメントに心血を注げると思います。
この間は(長い間ではありませんが)デザイン等は封印です。(笑)

この1~2ヶ月超多忙で絶えず神経が緊張して今までにないほど
体調を崩しました。一番基本部分のリスク管理を徹底させることで
京都弁で言うところの心安い状態で製造も営業もできると思います。

何年やっても食の仕事は奥が深いです。
連載まで書かせていただきこの1年やや営業や企画重視の
情緒型思考になっていたワタクシ。
貴重な助言をいただき、一番基本部分である安全・安心の
部分に(苦手ですが)論理的思考で取組むつもりです。

少々の経験を積んでもアドバイスや助言に柔軟な心で
向き合える人間でありたいと思います。大企業が不祥事などで
傾く時は慢心やマンネリが必ずあり、意見に聞く耳を持たない
雰囲気に会社が染まっていることが多いと聞きました。
小さなベーベ工房を守るために、そして私自身が若々しい感性で
仕事を続けられるように柔らかな感受性と謙虚さを保ちたいです。

そういう私は明日が誕生日。今年は年女でもあります。

逃がした魚は大きかった
ちょっと私的な日記を。

どんなに成功し才能も人望も地位も兼ね備えた人間でもまだ
若く未熟な時代は必ずあるわけで、本人が努力している以上
回りの大人やパートナーは温かく見守ってやるべきだと私も
この年齢になって思うようになりました。

先日、とある有名な外資系の化粧品の新作を見たくてその会社の
HPにアクセスしました。何気なく日本支社の社長を見たら
ずっと以前に会ったことのある従姉妹の元のご主人で驚きました。
元のということは彼が既に従姉妹と離婚しているからです。

5才上の従姉妹が結婚したのは私が大学生の時でした。
当時の25才以上は売残りという風説に固執する叔母が見合いを
たくさんさせて結婚させたのがその男性でした。
見合いで結婚するのに何故?と当時思ったほど叔母や親戚が
言い立てたのが、彼の実家が自分の家(叔母は私の父の妹なので
つまり私の祖父母の家のこと)より家格が低いということでした。
ご本人は東京の名門私立に地方から入り大企業に勤務する優秀な
青年でしたが、叔母や親戚が言い立てるのは実家の格のことばかり。

まだ学生の私でも裕福に育てられた従姉妹と優秀だけど地方出身の
素朴さの残る彼が何となくかみ合わず、豪華な家具に囲まれた叔母の
家で会った時にどことなく居心地の悪そうな彼に内心同情しました。
外国に赴任し息子を儲けたもののその後二人は離婚。
従姉妹が息子を引き取り再婚しアメリカで暮らしています。

叔父から後に、彼も再婚し子供も生まれたと聞きました。
アメリカにいる長男は優秀でイエール大学に行っていますが
彼が日本の父に会いに来る時は現在の妻と子供と一緒に滞在期間
愛情を注いでいるとも聞きました。今の奥さんのやさしさと彼のやさしさに
ジーンと来たことを覚えています。

そんな彼だからヘッドハンティングされてほどなく有名な
外資系企業の日本支社長についたのだと思います。
彼は私の父が結婚式に出席したことを喜んでくれて父の葬儀には
夕方会社帰りに遠くから駆けつけてはにかむように会釈してくれました。

あの素朴な、だけど地方から上京して大学から頑張った彼。
今のゆったりとした風格を身につけた彼の写真を叔母たちが見たら
どのような感慨を持つのでしょうか?

叔母たちは酪農家に嫁いだ私のこともあれこれ言っていたようです。
でも若いときは誰でもまだ地位もなく未熟なものです。
その未熟な男性の本当の良さを認めて育んでいくのが結婚です。
従姉妹もそれなりに幸せでしょうが、逃がした魚の大きさを彼の
素敵な笑顔の写真を見てちょっと切ない思いでいます。

プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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