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お知らせと来週のスケジュール
既にお取引先にはご連絡しておりますがお知らせです。

来週の製造はヨーグルトのみ一部地元のお取引先分を除き
勝手ながら夏休みをいただきます。
ヨーグルトは駒寄SAでお買い求めいただけますので
どうぞよろしくお願いいたします。

毎年8月は1回お休みをいただいておりますが、今年はこの期間の
スケジュールが決まっています。残念ながらのんびりレジャーではなく
製造現場の環境微生物の検査や製造器具等の配置環境の点検(この
点検は定期的に行っておりますが)など製造現場の衛生面での
チェックや整備を民間の検査機関にも依頼して徹底して行う予定です。

ここ数年、群馬の夏は体温を越す猛暑が連日続き、牛の管理も
製造工程の管理もさらに発送のための梱包作業も大変な神経を
使って行っています。万が一の事故のリスクを絶対に防ぐためにも
今年は製造現場の検査を含めたチェックに万全を期すつもりです。

これらのリスク管理一連のことについて尊敬する食品安全行政の
プロフェッショナルに本当に貴重な助言をいただきました。
もちろん、今までも製品そのものの菌や成分の検査や賞味期限
設定のための科学的検査はきちんと受けて安全衛生管理については
万全を期してきたつもりですが、より厳密かつすべての製造過程や
機械や道具を含めた検査を受けることにしました。
小さな生産者の食品の安全衛生対策ははどうしてもスポット的なものに
なりがちですが、環境微生物の検査も含めた総合的な検査について
ご教示いただけたことは今後私たちの何よりの財産になると思います。

大企業であれば営業や企画部門とリスク管理担当者が別れています。
製造者である主人が主にリスク管理担当なのですが私ももちろん
その方面のことにも関わってきました。営業と科学的根拠伴ったリスク管理は
ある時には全く異なった価値観で仕事をすることだと今回の助言で
気がつきました。二つのことを高いレベルでやり遂げることはとても
大変なことですが、真摯に資料に当たり勉強を重ねて自分なりの
チャレンジをしようと思っています。

都会の怪談
東京の足立区で111才とされていた老人が実は30年前に死亡しており
しかも家族が同居する自宅でミイラとなって発見された事件。

最初にこのニュースを読んだ時は何のことかわかりませんでした。
30年以上もミイラ化した死体と同じ屋根の下で暮らしている家族って......。
不謹慎な言い方だけれどある一線を越えると何も感じなくなって
家具か置物のような感覚になるのかな。
この事件をきっかけに調べてみると出てくるわ出てくるわで
行方のわからない100才以上の老人が三日現在で18人。

敬老の日が近くなると報道で全国で100才以上の人数を発表
するのですが、その多さにかすかに疑問は持っていました。
100才以上は寿命が延びたといっても私の住む市でも多くありません。
110才以上なんて実際に本人を確認しないとマユツバだとも思います。

年金詐取の事件性もある足立区の事件。親が死んでも同居の家族が
死亡届を出さないことに至っては言葉がありません。
逆に届けが出ない限り戸籍の上では200才がいることもありうる
ことに初めて気がついた私です。

老人の安否もですが、幼児の虐待死が絶えないのも壁になっているのが
プライバシーとか個人情報を過剰に言い立てる風潮だと思います。
こういう緊急性があることにもプライバシーを言い訳に何もしないで
最悪の結果になっていることを繰返す社会はどこか病んでいると思います。

足立区の事件でもし家族が逮捕ということになったら
私が容疑者側の弁護士なら精神鑑定を申し出るかもしれません。
30年以上も一つ屋根の下でミイラと暮らす感覚はちょっと普通では
ありません。

私はこの事件を都会の怪談とひそかに呼んでいます。
都知事の言葉ではないけれど人間は落ちるところまで落ちるのだと
何とも言えない気味悪さを感じます。

かたやミイラに年金。かたや親に捨てられた幼児の死体。
この国のモラルはどうなっているんだろう。


すべての道は.....
私のブログは実際のベーベ工房のお客様も読んでくださって
いるそうです。(ありがとうございます)
そんな事情もあり私自身、酪農や食に関する記事を書くにあたって
心がけているのは

 一般の消費者が安心して購入して食すために参考になること

という極めてシンプルなことです。

何より私自身、一般消費者とは別世界の専門的過ぎるいわゆる業界の
情報にはあまり関心がありません。

今回の宮崎の種牛に関する一連の記事から、いかに肉牛の業界では
父になる種牛を重要視しているか驚きを持って知ったのですが
一般の消費者にとっては食べている牛肉の系統はそこまで重要では
ないのではないでしょうか。味と値段のバランス、国産か輸入物か
奮発して高級な国産和牛の肉を買ったときは脂肪の入り方や
産地、そして一番おいしい食べ方は何かなどを気にしても
牛肉を目の前にして

 この牛肉は北国7-8や安平の系統の肉か?
 いつ種付けして生まれた牛の肉か?

を気にして食べる一般人はまずいないのではないかと。(笑)

牛乳だって同じでしょう。一般の消費者が関心があるのは
鮮度、産地、成分無調整の牛乳か加工乳か、価格がどうか
などでホルスタインの血統やまして共進会のことなどを
思い浮かべる方は皆無だと思われ。酪農家の私たちにとっても
良い乳牛とは健康で良質な乳を沢山出してくれて子出しの良い
牛で血統や共進会の入賞歴はせいぜいオプションでしかありません。

だから私にとっては大切な情報は取引先やお客さんが安心して
食すために必要な一般人が見てもわかりやすいデータや情報だけです。
それは次のようなものです。

 ① 乳質のデータ
 ② ヨーグルトに使う砂糖は国産の甜菜糖であること
 ③ 求められれば牛や製造現場の写真

あまりにもコアな業界の裏話などは関心もないしブログに書くつもりも
ありません。専門オタクのような変人というイメージは逆に
マイナスになるだけだからです。

すべての道はローマに通ずという有名な格言があります。
文字通りの道 = 道路 だけでなく法律もキリスト教文化も
ローマ帝国に端を発するという意味ですがその表現を借りると
私にとってはすべての食の知識はお客様が安全に食べるためにです。
楽しく安心して食べていただくためには子供が見てもわかる
公平で客観的な製品情報とそれを誠実に伝える作り手の人間性が
あれば十分でだと私は作り手の一人として信じています。

追記

 どんなに正しく高い見識を持っていてもそれを伝える人間があまりにも
 人に好かれない人間だとだれもその意見に感銘を受けません。
 一般の消費者に愛される製品を作ってゆくには高い専門知識を持っていても
 普通の人間の心に届く人間性も不可欠だと日々感じています。


 
牛の個体識別情報は何のため?
牛の個体識別情報とは2001年に国内でのBDE発生~甚大な風評被害を
受け設けられたシステムです。
牛が生まれた時に10ケタの番号を与え黄色いタグを耳につけるので
私たちは耳標と呼んでいます。

この10ケタの番号は牛が生まれてから死ぬまで持っている番号で
売却したときや屠場に出したときには、牛を出した生産者も牛を
受入れた市場や屠殺場でもこの番号を入力し牛が現在どこで
どのような状態になっているかPCで検索するとわかるようになっています。

家畜改良事業団HP

個体識別情報は何のためのシステムでしょうか?
それは一般の消費者に安心して牛肉を食していただくためのものです。
その牛がどこで生まれてどこで育てられて肉になったかの責任所在を
明らかにするためのものです。これをトレーサビリティと言います。

あるブログでこのシステムだとどの種牛の子供かわからない
たとえ人気種牛の種が盗まれたストローで種付けされたものでも
わからないと軽くシステムの不備を指摘する記事がありましたが
牛の個体識別システムはあくまで消費者が安心して国産牛肉を購入
するためのもので、種牛の価値を検索するものではありません。

宮崎で一応の終息宣言が出たこともあり私も以前ほど口蹄疫関係の
ブログを読まなくなりました。関心がなくなったということではなく
あまりにも煩雑な情報が常連者同士で交わされて読んでいて心地よい
ものではないブログが多くなったからです。自分が牛の飼養をしている
わけでもないのに個体識別制度を批判することには疑問です。

牛の個体識別はあまりにもひどかった2001年のBSE発生時の
風評被害を受けて作られたシステムです。
それ以上でもそれ以下でもないもので、それ以上のことを知りたければ
別のシステムを提言するなり自分で調べるべきことです。

10ケタの番号の管理は存外に神経を使うものです。
このシステムが稼動して10年。産地偽装もほぼなくなり
私はこのシステムを酪農家として評価しています。

心の空間を埋めるもの
私のこのブログは職業柄、酪農やベーベ工房のことや食にまつわる話を
書いていますが、ブログを通じて情報提供しようとかまして他人を啓蒙しよう
などとは全く考えたことはありません。

書くことで私は私自身の中のある種の心の空間を埋めたいのだと思います。
時に自身でもてあまし、時に私もけっこう可愛いところもあるなと少々痛い
ことを考えてしまう存在でもある心の空間。

先日、横浜に行ったときに本屋で黒木瞳さんのエッセイ「母の言い訳」(集英社文庫)
を買って一気に読んでとても感動しました。
女優としての活躍をしながら黒木さんはこれまでも何冊か素晴らしい詩集や
エッセイを発表されていますがこの「母の言い訳」は一人娘にあてた形で書かれ
黒木さんの繊細な心の内が絶妙な表現で綴られています。その中でも

 今でもときどき、武市さんに手紙を書きたくなるときがあります。
 人はみんな孤独だから、たとえ夫や娘に囲まれて至福の時を過しては
 いても、心の声に導かれて自分がどこへ走っているのか知りたくなる
 ときがあるのです。愛でもなく、もちろん恋でもなく、心のすき間を
 ある瞬間埋めたくなるとき、とでも言いましょうか。

      (黒木瞳 「母の言い訳」より)  

という一節はまさに私のこと!と叫びたくなるような文章でした。

ちょっと注釈をしますと武市さんというのは演劇や競馬の評論家で
演出家の武市好古氏のことで、武市氏と黒木さんは実際は一度も
会うことはなかったけれど数年間手紙やファックスで文通をして
若き日の彼女は武市氏から素晴らしい影響を受けたと思われます。
彼女が初めて武市氏の顔を知ったのは家族からの連絡で
急逝した彼の遺影を見てというドラマティックなものでした。
黒木さんは今でも武市さんに手紙を書きたくなる衝動があるそうです。

大女優の黒木瞳さんとは比較になりませんが、私も主人と息子と
それなりに愛情のある家庭を持ち、休みのない仕事で日々があわただしく
過ぎていっていますが、それでもときどき心に何とも言えない空間を
感じることがあります。幸せなのにどこか置き去りにされたような
寂しさやある種の空しさを感じたり、そのくせ結構私の人生も
捨てたもんじゃないと笑い出したくなったりする空間。

私にとって音楽もバレエも演劇も読書もそして文章を書くことも
きっとその空間を何かで埋めたいという手段なのかもしれません。
ギリシャ神話のシジフォスの神話の物語のように終わりのない営みだとしても。

アルゲリッチのピアノを聞くと女性は相反する要素で成立って
いるのだなあと本能レベルで感じます。




  
このショパンのピアノソナタ第二番は特に。
奔放と端正。誠実さとしどけなさ。強さと脆さ。
この演奏も私の心をもう35年も埋めてくれているものです。



プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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