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産地間競争
昨日は実家の所用のため日帰りで横浜に行ってきました。
母と久々にゆっくり昼食を食べることができました。
昼食をとったのは駅ビルのなかなかにはやっている釜飯と焼き鳥が
メインの和食屋でしたが、壁を見ると群馬の地鶏を使って
いますというポスターが。何だかとても嬉しかったな。

ここ数年、多くの都道府県で農産物の有利販売担当の部署を作り
知事のトップセールスや外食産業とタイアップしたフェアなど
産地間競争は激しさを増しています。

産地間競争と表裏一体のように言われるのが地域ブランド力の
ランキング。毎年発表される都道府県別ランキングで毎年ダントツの
1位は北海道。群馬は残念ながら最下位争いの常連です。

でも、地域ブランド力はあるに越したことはないけれど
これが上位でなければ農畜産物が売れないかといえば決してそんな
ことはないと思います。少なくともベーベ工房の場合「群馬だからだめ」
と言われたことはありません。

負け惜しみではありませんが、地味なイメージの群馬だけに
食に関しての安全には行政も真剣に取組んでいる印象です。
保健所からは年に一回、ヨーグルトの品質検査にいつ伺います
という電話があるし、これはもっと生産の根本的な問題ですが
畜産課からは堆肥施設の稼動に違反がないかなどの聞取り調査も
あります。派手なパフォーマンス力がない分、基本的な法令順守や
食の安全の基本部分から県を挙げて群馬は取組んでいる印象です。

東国原知事がブログでイオンなどが宮崎フェアをしてくれる
と嬉しそうに書いておられました。宮崎支援のために喜ばしい
ことだと思います。一般消費者ならそこで意識がお終いなのですが
生産者である私は、もし昨日食べた和食屋の地鶏が群馬産から
宮崎地鶏に変わったら悲しいと思います。

決して宮崎の復興支援に水を差すわけではありませんが
あのパフォーマンスの天才の知事は当分の間、同情と
愛郷心を前面に猛烈な宮崎ブランドの売込みを図ると思います。
私も含め群馬の農産物もそれに負けないように基本からのモラルや
食の安全を大切においしいものを市場に出して行かなければと思います。
農産物の有利販売は決して奇麗事だけではありません。
私も個人的には募金もたくさんしたし宮崎のものを買っていますが
プロの生産者としては負けるな群馬県なのです。

東国原知事のブログや口蹄疫関連のサイトでの宮崎の方の
コメントを読むとものすごい愛郷心に圧倒されます。
愛郷心の強さは地域エゴと表裏一体の部分も悲しいかなあるわけで
群馬の農産物が壊滅的な打撃を受けた時宮崎は何かをしてくれるのかな
とちょっと醒めた思いを感じる自分がいます。

私は平凡な一市民です。農業や畜産の振興とか日本の畜産を守ると
言っても最終的には自分の生活と仕事を安定させて守ることが
一番大事です。群馬の農家である以上、私にとっては群馬の
農産物がたくさんの人に喜んでいただけることが一番幸せです。

生産者であるということはある意味凄くエゴなことだと思います。
不快に感じられたとしたら申訳ありません。




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家族旅行計画中です
10月に一泊二日のささやかなものですが初めての家族旅行を
する予定です。行き先は京都。そしてもう15年来私の定宿となっている
石塀小路の旅館「田舎亭」の予約も取っています。

田舎亭のことは2年前にこのブログで書いているので読んで頂けると幸いです。
わずか五部屋の大人気の宿なので半年以上前の予約が必須ですが、お正月に
女将と電話をした時に秋の予約をしておいたのです。

田舎亭のこと

酪農家に限らず畜産農家は365日休みのない仕事です。
だから豪華に家族で長期の旅行は不可能です。
でも最近は、まだ祖父母世代が若くて元気な家なら数日任せて
若い世代の家族で旅行を楽しむ農家も増えました。
うちは義父は亡くなり義母も高齢なので2日間ヘルパーを頼んでの
旅行になります。

泊りがけの家族旅行をするのは初めてです。
息子も保育園の年長になり、お友達が家族旅行をした話を
保育園で聞いてずっと新幹線での(笑)家族旅行に行きたがっていました。
来年小学生になると平日に休むことは不可能なので今年行くことに。

私にとっても2003年の秋以来の京都そして田舎亭です。
結婚してからも毎年行っていましたが2004年に息子を出産
してからはずっと旅行もご無沙汰していました。

京都は数え切れないほど行っているので詳しいです。(笑)
行きつけの店もあるし行きたい店もたくさんあります。
今回はイタリアから帰国した料理人のたむちんが働くイタリアンに
行くことも楽しみですし、錦市場でおいしいものをゆっくり見たい
と思っています。何より女将に息子に初めて会っていただくことが
とても楽しみです。

その間息子は主人にあずけて買い物三昧をしてやろうかと
密かにたくらんでいる不良母ちゃんなのでした。

明日の更新は所要で横浜まで出かけるためお休みさせていただきます。
健康な牛の牛乳から
7月27日。宮崎県全域でようやく移動・搬出制限が解除されました。
一日も早い最終的な終息と被害に遭われた畜産農家の復興を祈ります。

今回の悲惨な体験から全国の畜産農家もさまざまなことに気付かされ
そして学びました。酪農の他に加工もしている私はおいしい乳製品は
安全・安心な牛乳からという基本の大切さに改めて気付きました。

組合所属の酪農家は毎日厳しい牛乳の検査が行われます。
治療のため抗生物質を投与した牛の乳は個別に検査に出し
OKが出るまでは出荷できません。また月に3回は下記の写真にあるように
乳成分や生菌数、そして体細胞数についての検査結果が来てあまりにも
悪ければ始末書や出荷停止になります。
(乳質検査は保健所の大腸菌検査などとは内容が違うものです)

検査結果

 (体細胞数を端的に説明すると「牛乳に出る白血球数」です。乳房炎その他
  牛に病気があれば当然数値が高くなります。)

牛乳の検査に関しては飲用牛乳に関してはとても厳格ですが
チーズなど加工に回るものはそこまで厳格ではありません。
チーズを作るために山羊や羊を飼養して乳をすべて加工に回す場合
上記のような毎日の乳質検査はほとんどされていないのが実情です。

安心・安全な牛乳の生産には生産者だけでなく担当獣医や出荷先など
関わるすべての人間の正確な専門知識や技術、そしてモラルが必要です。

私が口蹄疫のことからこのようなあたりまえのことを
書いている理由はここでは述べることを控えたいと思います。
読者の方なら薄々気がついておられると思いますが以前チーズ
作りのモラルを書いたら今回口蹄疫の初発農場と知事も書いておられる
農場の関係者から記事の書換えを強要するメール等が届いた苦い経験が
あるからです。

どんなに本場の製造方法や味にこだわってもその原料である
牛乳(牛だけでなくすべての家畜の)が健康なものでなければ
食文化の健全な発展は望めません。
宮崎の悲劇の教訓がその方面でも生かされるように私も
微力ながら何かができればと思っております。


SAの販売戦略
昨日は駒寄SAを管理する本社から担当が来て下さいました。
夏の帰省時期の納品についてがメインの話題だったのですが
SAの販売戦略の興味深い取組を詳しく聞くことができてとても
勉強になりました。

管理会社(高速のSAやPAの管理会社はそれぞれ違います)や
担当者にもよりますが利益を上げるための取組は私が想像していた
以上に緻密なものでした。駒寄PA(上り)を例にいくつかの
方法を書いてみますと以下の通り。

 ① 数年前道路公団の子会社から入札で買取りサービスをリニューアル

 ② 小さなPAなので厳選した地元の製品を搾って販売

 ③ 食堂が併設されているのでお弁当類はサンドイッチなどを
   少量だけ。(コンビニに比べ売上が少なくロスがある)

 ④ ②の製品に関しては会社が責任を持って販促に取組む

などの方法が緻密に考えられた上で実行されていました。 

駒寄PAのメインの商品はベーベ工房のヨーグルトと前橋の
トマル養鶏さんが経営する手作りスイーツのうっふボーノさんの
プリンです。(実は担当者に推薦したのは私です)
中央の冷蔵庫にはこの二つのメイン製品のコーナーがあり
先日も書いたように可愛らしいPOPを添えてお客さんの目が
第一にいくように陳列されています。

うっふボーノHP

担当者によれば、どちらの製品も駒寄から近い場所で
原料から手がける農家の製品で添加物がなくおいしいことで
他のSAやPAと差別化できると判断してのメイン商品化との
ことでした。確かに酪農家と養鶏場のヨーグルトとプリンは
分かりやすいことこの上なし。(笑)

道路公団の子会社時代はお役所仕事的な運営だったそうですが
これだけ高速が注目され、民間が運営会社に参入した現在
競争は激烈だそうです。それだけにその土地にしかない本物志向の
製品でないと勝負にならないそうです。
嬉しいことにベーベ工房のヨーグルトはすぐに売切れで売上増に
貢献度大とのことでほっとしています。

担当者は無理のない範囲で、と繰返して仰ってくださいました。
私は気分よく仕事をさせないと途端にやる気がなくなる究極の
クセ馬です。その性分をわかって下さってこちらも俄然やる気が出ました。
群馬にお越しの際は是非お立ち寄りくださいね。

伝説のお笑い
今日はちょっと趣味の話を。

息子の保育園で夏祭りの踊りにドリフターズメドレーの音楽で
ダンスをしたことがきっかけで、すっかりドリフの番組に興味深々に
なった息子。私も欲しかったので全員集合!のDVDを買い二人で
週末はお腹が痛くなるほど笑いました。

昭和の伝説的なお笑いバラエティーだった「8時だヨ!全員集合!」
はリアルで観ていた世代だけでなく平成生まれの子供たちの心も
ガッチリとつかんで見事の一言。

ファンには申訳ないけれど私は明石家さんまの
お笑い芸や話で笑ったことがありません。
さんまの芸がないということではなく笑いのセンスが
私と合わないのだと思います。昭和の人間だからでしょうが
はんにゃなどの若手のお笑い芸人もそれほど面白いと思えず。

ツービート時代のたけしや初期の頃の爆笑問題はさすがに
大笑いしましたが、それでもドリフターズ特に加藤茶(加トちゃん)
と志村けんのひたすらな面白さとは異質な芸だと思います。
たけしの笑いはどちらかと言えば頭で考える笑いですが
ドリフターズの笑いは自分でも無意識のうちに笑っている
正真正銘のお笑い芸だと解釈しています。
私はお笑い芸はひたすら楽しくて何も考える必要がなく
ひたすら笑える陽性なものが大好きです。

現在は重鎮化しつつある志村けんですが、若い頃当時の
トップ芸人だった東八郎さんにどうしていつまでもアホな
芸ができるのか聞いたそうです。東さんは次のように答えて
志村けんに大きな影響を与えたそうです。

 「芸人は子供にもわかるアホな芸をしなきゃ。
  芸人が利口ぶったり文化人気取りをするようになったらおしまい」

素晴らしい答えだと私も感激しました。
たけしのように映画監督の才能がある芸人は別ですが
最近は芸も半端なままに文化人気取りの芸人も多い中
いくつになっても子供でも心から笑える芸を持った芸人は貴重に
なりました。志村けんのバカ殿などは東八郎さんからの影響を
受けたある意味正統派の笑いなのだと思います。
(バカ殿は息子と観ています)

笑うことは心だけでなくすべての健康の源になると医学的にも
認められていますが、それにつけてもドリフターズの全員集合!
は素晴らしく元気にさせてくれる笑いだったと思います。
小学生から大人まで爆笑させて、30年以上経った現在でも当時と
同じように笑える芸なんてそうそうあるものではありません。

土曜日夜の全員集合!のお陰で学校で友達と喧嘩したことや
テストで悪い点をとったことをリセットできてまた次の週から
頑張ろう!と思った小学生は私も含めたくさんいるんじゃないかな。

今の30代の方にとってはドリフターズの天才お笑い芸人といえば
志村けんだろうけど(もちろん彼も大好き)私のような40代だと
何と言ってもカリスマは加藤茶。あの明るくてリズム感のある芸と
雰囲気はまさに天才!あの明るさだけはたけしも叶わないと思います。

全員集合!のDVDを観て改めて思ったことはただ一つ。
昭和のお笑いは素晴らしい!ということ。彼らの全盛期の
観ることができて私は本当に幸せです。



ドリフといえば何といってもいかりや長介さん。
俳優としても大好きでした。

ジャージー子牛元気に育ってます
一昨日生まれたジャージーの子牛、名前が決りました。

     あかりちゃんです。

息子が名づけました。最初はもっと洋モノな名前をつけたかった
ようですが、私がお母さんがちろりなんだからもっと響きを合わせなよ
と言って息子が考えた名前ですがなかなかのセンスですね。(親ばか)


子牛1

お母さんのちろりの搾乳を始めたため涼しいところに繋ぎ哺乳瓶で
ミルクを与えていますが、元気によく飲みます。


子牛2

あかりは好奇心が一杯で大人の飼料も食べようとします。
日に日に賢くなっています。

子牛3

人間の赤ちゃんと同じで子牛もよく眠ります。

ジャージーに限らず子牛は生まれたときから可愛がると
人間を親と思うのかとても慣れます。

息子は麦わら帽子をかぶってひまさえあればあかりの
ところへ行ってかまっています。
息子が世話をしているというより、あかりに息子の世話を
してもらっているような気もしますがとにかく可愛いです。


炎暑対策
本当に暑いです。群馬は連日の体温越えで
一日どのくらいの水分を摂っているか見当がつきません。
思考能力が完全にマヒしています。(汗)

牛ももちろん猛暑に弱いわけで、人間は汗だくになりながらも
炎暑対策に励んでいます。どこの牧場でもしていると思いますが

 ① できるだけ窓は外し風通しを良くする

 ② 扇風機などを使って送風

 ③ 特に産後の乳房炎や産褥熱に注意

 ④ バケツで水をやっている月齢の低い子牛は
   下痢をしないように注意して昼間にも水を与える

 ⑤ 暑さで参りそうな牛には水をかけてやる

などの対策を講じていますが動く人間は大変です。
昨日はもうひとつ扇風機を買いにホームセンターまで行きました。

人間も炎暑対策は大切です。この1週間で60人近い方が熱中症で亡くなりました。
暑さ対策を越えて救命対策のレベルです。私が心がけているのは

 ① 日中はあまり外出しない

 ② 水分と共に塩分と糖分も摂取する

 ③ あまりにも暑さでしんどい時は無理して料理せず
   お惣菜や宅配ピザも利用する

 ④ カレーなどは気に入ったレトルトにナスやししとう、トマト
   など加熱しやすい野菜と肉を追加して労働力を省き体力温存

 ⑤ こまめにシャワー&着替えでリフレッシュ


火曜日に新しいエアコンを取り付けることになりました。
ただ暑いというレベルを遥かに越えた今年の異常な猛暑。
健康に日々を送るためには牛も人も対策が必要です。
なんだか毎日がサバイバル気分だな......。
皆様もくれぐれも炎暑対策には気を使ってご自愛くださいね。



 

ジャージー子牛誕生!
今朝の推定5時頃、ジャージー牛のちろりが無事初めての子供を
出産しました。元気なメスです! 

推定と書いたのは朝、牛舎に行ったらもう出産が終わって
小さな子牛が傍にちょこんと寝ていました。
ちろりは無事に後産も出て、子牛も早くも立ち上がりちろりの
おっぱいを飲んでいます。ちゃんと体をなめてやりちろりは
とても子供を可愛がっています。


ジャージー

ジャージーの子牛、特に初仔はとても小さいのですが
この仔は初仔にしてはしっかりした体をしています。
一昨年の8月に生まれたちろりは生後23ヶ月で母になりました。

息子は保育園に行く前にずーっと牛舎にいてジャージーに
歓声をあげていました。
名前は彼が付けるのだそうで私は出る幕ナシ。

初代のキャサリンを2003年に後輩の牧場から買って早くも五代目!
何故か初子は必ずメスを産んでくれる系統です。
朝からとてもHappy!です。

農の世界の奥深さと豊かさ
7月20日の上毛新聞に宮崎の畜産農家の川越久美子さんの記事が
大きく掲載されました。何回かこのブログでも紹介したウロンコロンさんです。

気ままにウロンコロン

ご主人とともに我が子同然に愛した牛たちをワクチン接種~殺処分された
激動の日々。久美子さんのブログを読んで時に号泣し、時にエールを送り
時に爆笑した読者がどれほど多いことか。群馬の地方新聞にも大きく
取上げられたことは私にとっても大きな喜び。

記事
(上毛新聞はこの記事からの転載です)

川越さんご夫妻のブログを読んで学んだのは口蹄疫の悲劇だけでは
ありません。家族経営の和牛の繁殖農家の喜びや悩みをお二人の
日々の様子を綴った日記で初めて知りました。
私たちは肉牛を手がけたことはなく純粋な酪農家なので
一言で肉牛農家といってもその飼養方法や和牛への思いを
川越さんのブログを通じて初めて知りました。

農業の世界は本当に奥が深く豊かな世界だと思います。
生産現場のことを知ることで、より生産物への愛着も生まれ
購買意欲もわき感謝して食べるようになる人間も多いでしょう。
恥ずかしながら、私は2001年のBSE騒動の時に応援で牛肉を
買っていた時以上に地元の上州牛の肉を買うときに肉牛農家の
ことが脳裏に浮かぶようになりました。
(ブログお友達のダリアさん日記を読み俄然トマトへの関心が増大

先日委員として出席した会議では活発な意見交換がされましたが
一つ残念だったのは食育に熱心なある委員が

 「群馬県のHPではもっと食の安全を取上げるべきで宮崎の口蹄疫
  というローカルな情報がップページにあることを再考いただきたい」

と発言されたこと。予定時間を過ぎていたので黙っていましたが
これの発言はレッドカードでしょう。
結局は個人の感受性の問題ですが、リスクコミュニケーターの
育成のありかたもただ食品表示にばかり力を入れるのではなく
もう少し実際の生産現場から何かを感じ取れる人材を育成するべきだと
痛感しました。(こういう方にこそ川越さんのブログを読んでもらうことも
食育かもしれません)

えらそうなことを書きましたが、普段の牛の飼養でもまだまだ新しい
発見があります。
食の安全も安心も法令遵守や表示を正しく理解できることの基本に
農業や食への共感と何かを感じ取れる感性を持って欲しいと
生産者の一人として願っています。

何年やっても農業と食の世界は飽きません。
ひとつの生産物にはさまざまな思いが込められています。
その楽しみを求められる仕事に就けて私は幸せな人間だと思います。





危うく熱中症!
昨日の群馬は朝から猛暑でした。
伊勢崎では体温を越える38度!

火曜日はヨーグルトの出荷です。
十分に水分を摂り、風通しを良くしていたつもりなのですが
お昼前から異常に足がだるくなり軽くつるような感じが。
おかしいなと思いつつ行きつけの整体の治療院に行きました。
足がだるいという私のふくらはぎを触った先生が一言。

「これはパンパンに張ってる。初期の熱中症だよ」
ガーン!

先生によると脱水症状と熱中症はまったく別だそうで水分を
摂取していても熱中症になることは決して珍しくないそうです。
十分にマッサージをしていただき湿布をしたところみるみる回復。
昼食を食べ少し休息をとりました。最近、立て続けの体調不良で
何だか病気自慢のようでお恥ずかしい限りです。
皆様も熱中症にはくれぐれも注意してください。だるさやこむらがえりも
危険信号なのですぐに専門家に診てもらうことをお奨めします。
水分の他、塩分と糖分の補給も忘れずに。

ところで、数日前、非常に読み応えのある口蹄疫に関する
ブログをずっと書いておられた宮崎県外の畜産農家の方が
ブログを休止すると書かれていて読者たちが大きなショックを
受けています。理由は宮崎県知事のことをその方なりの検証を
したところ、かなりきついコメントやメールが殺到したことで
ブログを続ける気力がなくなってしまわれたとのこと。
私もとてもショックです。最近、資料的価値の高い口蹄疫に関する
ブログを書いている方が知事のことを少し批判したり疑問を呈しただけで
荒らしにあったり、表現の自由を踏みにじるような現象が見受けられることに
強い懸念と憤りを感じています。

私のブログにもまっとうな意見や感想を寄せられていますが
ブログが荒れないように非公開コメントやメールで下さることに
感謝するとともに、まともな意見が隠れキリシタンのように書かざるを
得ない雰囲気はあってはならないと思います。

私はこのブログの他に私生活のことを書いたブログがあります。
そこでは酪農家ということは伏せて普通の主婦&母として日々のことを
つづり沢山の友人と交流を楽しんでいます。
こちらのブログは知人にしか存在を教えていませんが本当によかったです。
ネットの世界は貴重な情報や出会いがある反面怖さもありますから。

ひめ

 愛猫のひめ(8才 ♀)も暑さでのびてます。
 主人にべったりで別名を二号さんといいます。

 

相性というもの
半月ほど前に余りにも受注が多くて取引をやめようかとも
思っでブログでも弱音を吐いてしまった高速SAへの納品ですが
本社の担当にできること、できないことを正直に本音を話したところ
いかに本社や店舗が私たちのヨーグルトを理解して応援してくださって
いるかを知り、今まで通りお取引をさせていただくこととなりました。
その代わり、担当者が変わって利益が出ず今後の成長が見込めない取引先は
迷いましたが取引を思い切って中止しました。

先日↓のイタリアンに出かける際、駒寄SA(上り)に寄りました。
さすがに恥ずかしいので一般客として買い物をして。
こんなに可愛い商品紹介の小さな看板を作って下さっていました。


看板

この看板が私のデザインしたリーフレットをそのまま生かして
作られていたことに感激!(自分でデザインすると臨機応変にこうやって
販促ツールに使うことができます)

一度は取引の中止まで思い詰めたSAとの取引でしたが
真摯で熱心な担当者に正直に気持を話してよかったと思います。
条件面だけでなく担当者との相性が良かったことも幸いしました。

私が女性だからかもしれませんが、仕事をする上で相性という
どこか漠然としたものは実はとても大切だと感じます。
商売だけでなく高度な政治レベルのことでも人間同士の相性は
法や規則とあるいは同じくらい重要な要素にも見えることがあります。

双方とも間違ってないしそれぞれの立場上譲れないのだと思いますが
山田農水大臣と東国原知事の場合、もともとどこか相性が合わなかった
ところに未曾有の口蹄疫という国家的な問題をそれぞれの立場で
解決しなければならなかったことにある種の悲劇を感じます。

かつて東西冷戦が解決に向う時、当時の英国の首相サッチャー女史が
当時のソ連のゴルバチョフ氏のことを「とても魅力的な男性で建設的な
会談ができる相手」と語っていたことが今でも心に残っています。
タカ派で大のソ連嫌い(に見えた)だったサッチャー女史もゴルバチョフ氏
とは相性が良かったようで相性というものの力を痛感しました。

難しい話になりましたが、どれだけ良い製品を作っても相性の良い
取引先やお客様に恵まれなければ成長は見込めません。
相性はお互いの初印象で決まる部分も多いのですが、その第一印象の
良さを相性の良さに育ててゆく人間への好奇心と率直さは大切にしたいと
思っています。第一その方が人生が格段に楽しくなるし、ね。

ホルスタインの血統
山田農水大臣と東国原知事の激しい応酬を通じ一般の方で
種牛というものの存在を初めて知ったという方も多いのではないでしょうか。

ホルスタインの世界ももちろん種牛がいます。
人工授精なので各地の家畜事業団(これは国の事業団)に飼養されて
いる種雄牛以外にも輸入したストローに入った種も多く使われます。

最近はベーベ工房が超多忙になり以前ほどじっくり選ぶ時間がないの
ですが、主人が20代~30代初めに夢中になっていた共進会出品や
乳牛の改良。この頃に高いお金を払って導入した系統や人工授精した
世界的な名種雄牛のお陰で、共進会にこそ最近は出していないものの
健康で良質な牛乳を出してくれる牛が私たちの牧場にはたくさんいます。

特にこの二頭のカナダの歴史的な名牛の血を引く母牛の子孫は
うちの小さな牧場を支えてくれています。(他に明治時代にアメリカから
小岩井牧場が輸入したアリエンの系統も大切にしています)

ジョハナ・ラグアップル・パブスト

ハノーバーヒル・スターバック(EX-EXTRA)

(詳しくは ↓ の野澤組のHPをご覧になってください。)

野澤組 HP

ジョハナの系統はとにかく体がしっかりして共進会向きですし
乳量も多いです。スターバックスの系統は我が家では小柄な牛でも
乳量が多いという特徴があり代を重ねてもその個性は引き継がれていて
名種雄牛の系統の底力を感じます。(まこやんの牧場に譲った牛もジョハナ)

母系の力はホルスタインの世界でもサラブレットの世界でも
父系ほどクローズアップされませんが実は生まれてくる子孫の
能力を決める大事な要素です。

馬券は買いませんが競馬が大好きな私。
ちょっと牛の話から脱線しますが母系の話を。
この15年間日本の競馬を席巻してきたのはサンデーサイレンスと
その後継種牡馬たちですが、サンデーサイレンスのような怪物種牡馬と
いえど母系の力なくしてはあそこまで子供は走らなかったと思います。
母系が明治以来の小岩井牝系のスペシャルウィークや母も祖母も
GI馬のアグネスタキオンなどがこの例です。
1998年に菊花賞を当時の世界レコードで圧勝したセイウンスカイという
馬がいました。この馬は父はハズレ種牡馬だったのでフロック扱いでしたが
テレビで解説していた武邦彦調教師(武豊ジョッキーの父)が
「母の父がミルジョージだからね」と感嘆していたのに強い印象があります。
競馬ファンならご存知と思いますがミルジョージというのは80~90年代に
活躍した種牡馬で産駒がとにかくGIに強いので有名でした。
代表産駒のイナリワンのようにG1しか本気で走らない馬もいたほどです。
母の父としてもG1馬をたくさん輩出したことを武邦彦氏がユーモアを
交えて言ったのがこの台詞です。
冗談はさておき、それだけ母系の力は強いのです。

自然放牧の酪農で自家所有の種牛を自然交配でつけると
誇らしく言っている牧場もありますが能力の遺伝という点では
どうなのでしょうか。

ホルスタインの種は希望すればほぼつけられるオープンな世界です。
宮崎の事業団はいろいろと種付けもハードルが高くいささか閉鎖的
で利権的とも聞いたことがあります。生き残った5頭の種が公平に
行き渡り復興の礎となることを願っております。

競馬となるとつい熱くなってしまう私。脱線してごめんなさい。




伊勢崎のCALMAへ
昨日はお取引先でもある伊勢崎のイタリアンレストランに
家族で行ってきました。
去年、リコッタチーズのお取引を言って下さった若き高木シェフが
念願かなって伊勢崎に7月13日にオープンされたお店です。

CALMA (カルマ)

伊勢崎市乾町89-2

(華道寺公園のすぐそばです)

 電話 0270-75-6664 (水曜定休)


自宅が二階という閑静な住宅街のお店は満席でした!
こじんまりしているけどナチュラルで居心地の良い空間は
ご近所ファンも多くなりそうなとても素敵なお店でした。
もう少し月日が経てば中庭のハーブも見頃になるでしょう。

コースで注文したのですがいくつかの写真でご紹介します。

前菜。リコッタチーズが生ハムを添えて使われています。
ハーブの香りのきいたサラダのドレッシングが絶妙でした。

前菜


主人がオーダーしたトマトのパスタ。
太目の麺の固さが絶品。契約の有機栽培農家のトマトの
美味しさが生かされています。

トマトのパスタ

息子が食べたのはオムライス。おいしいベーコンがたくさん入り
群馬の地卵のおいしさが生きて見かけは可愛いけれど本格的な味。
息子も大喜びでコ〇スよりおいしい!と連呼していました。

オムライス

私がオーダーしたのがこちら。小海老と夏野菜のペペロンチーノ。
これは本当においしかった!野菜の甘みと細めのアルデンテの麺と
プロならではの絶妙な塩味。病み上がり(?)の体にもやさしくて
あっという間に食べてしまいました。

ペペロンチーノ

高木シェフは県内の人気イタリアンで修行されて独立されました。
店を持ちたいということは誰でも言えるけれど、実際に資金繰りを
して計画書を作って店を持つのは大変なこと。
それだけに本当におめでとうございます!

当面はメニューも欲張らず自分の個性を生かしたメニューで
やりたいということでしたが、県産を中心に吟味した素材を生かした
お料理はどれも心がこもった素晴らしいおいしさです。

私は祖父が住んでいた館山で生まれ、三崎の新鮮な魚が入る横浜で
育ったので魚介類を使ったイタリアンが大好きですが、海のない群馬の
イタリアンは無理にワタリ蟹やムール貝を使わなくても群馬産の
おいしい肉や卵や野菜やキノコを使ったメニューで人を呼べると思います。

私生活ブログでCALMAのことを書いたらオムライスにシェフの
愛情を感じた、こういうお店が近くにあれば嬉しいとお友達が
コメントをくれました。気取らないけれどおいしくてお気に入りの
本を持って行きゆっくりリラックスできるイタリアン。
高速に乗れば30分ちょっとで行けるので今度は一人でのんびり
行ってみようと思います。

伊勢崎の市民運動公園と華道寺公園のすぐそばにありますので
お近くに行かれた際は是非!お奨めのお店です。


思うこといろいろ
民間所有の種牛問題は所有する農家が殺処分を受入れることで
決着されることになりました。新たな発生がなければ口蹄疫の終息に
向けて大きく動き出すこととなります。

yahooニュース

今回の大臣対知事のバトルに発展した騒動を見て感じたのは
何故、法を誠実に執行しようとした行政機関のトップ(大臣)が
ここまで感情レベルで批判されなければいけないのかという疑問です。
内容はさておき、外国からも奇異の目で見られていることと案じます。
行政府が作った法律を行政が執行することは法治国家の基本原則です。

今回、民間所有の種牛の殺処分をJAなどの生産者団体が県に要請したことで
一部の現地の農家のブログのコメント欄は以前からの民主党&大臣批判に
加えて農協(JA)批判もものすごいことになっており唖然としています。

JAのことは以前も書きましたが、私たちも組合員で飼料の購入や
保険等お世話になっています。金融面でも気心が知れているだけ銀行より
ずっと便利な存在です。時々新規就農して新型モデルの農業ビジネスで
成功された方がJA不要論やJAに出荷する生産者を馬鹿にするような
ことを書いていますが、それこそ大きなお世話だしJAを徒に排除する
ことで生産者としての道を狭めることになると懸念しています。
今回の種牛の問題も多くの組合員を抱えるJAが出荷がこれ以上
停滞することは大きな打撃となるため、現行法上では違反状態の
種牛の処分を求めたことは決して間違っていないと思います。

私たちは1998年に「組合に牛乳を出荷する中で自分のブランドで製造する」
という前例のないことを始めましたが、義父の陰に回っての心遣いもあり
JAや出荷先の酪連にも非難されたりまして邪魔をされたことなど
一度もなくむしろ応援すらしてくれたことを今でも感謝しています。
農家でいる以上、私にもお上意識などさらさらないけれど露骨にJAを
敵対視することはやらない方が利口です。純粋にビジネスライクに
付き合ってよいところを利用すればいいかと思います。

それにしても、あの宮崎の農家のブロガーもその応援団と称する
一般の方々も農家として生き残るためには一つの思想や信条に
固執することが素朴で純粋な農家としてあらまほしいと思って
おられるのでしょうか?それとも酪農家でありながら商売も12年
やっている私がしたたかなのでしょうか?

酪農家として商売をしてわかったのは、世の中にはさまざまな
人間や方法があるということです。まして従来どちらかといえば
良く言えば素朴、悪く言えば無知というイメージの酪農家として
仕事を軌道に乗せて家を守ってゆくには柔軟な感受性と全方位型
交渉能力(八方美人というわけではありません)が必須でした。
私はビジネス書一切読みませんが17才のときに初めて読んだ
塩野七生さんの名作「ルネサンスの女たち」のイザベッラ・デステ
(マントヴァ侯爵夫人。優れた政治手腕と高い教養で有名)の
生き方を座右の銘にしています。

 >幸か不幸か、イザベッラはエステ家という中級の貴族の家に生まれ、マントヴァの
 これも中級のゴンザーガ家に嫁いで一生を終える。(略)イザベッラの誇りは
 しかし、彼女を平凡な中級の貴族の女として終わらせることを許さなかった。
 彼女は全てを利用する。政争も芸術も彼女自身も。与えられた自分の
 環境を乗り越えるために。
                 (塩野七生 ルネサンスの女たち より)


農家を取巻く環境は相変わらず厳しいものがあります。
それを乗り越えて安全な生産物を作り、家を守ってゆくには
いろいろな価値観に耳を傾け、尊敬できる方には自分から心を
開いて謙虚に教えを請い、自分なりの価値観や方法論を確立して
ゆくことが不可欠です。いたずらに国粋主義的な政権批判や
感情論だけのJA批判からは何も得られない。
私はこれからも自分なりの価値観を作るために少なくとも
リベラルで柔軟な人間ではありたいと思っています。

まとまらない駄文になってしまい申訳ありません。



明け方のお産
昨夜というかもう朝方(AM4時)に初産の牛が難産でしたが
無事にF1のオスの子牛を出産しました。
特に大柄な子牛ではなかったのですが初産ゆえの難産で30分間介助
しました。3時から牛舎に行っていたので眠いです。

うちは初産の牛かもう高齢になった牛には和牛をつけていますが
他は原則ホルスタインのみをつけています。
F1とホルスタイン♂子牛は生まれてすぐ、濡れ子といわれる状態で
専門の牧場に売却しています。

ところでF1牛と純粋黒毛和牛では価値が異なりますが
それでもF1子牛の価格も種牛がどれかによって決まります。
このあたりで人気なのが安福165-9 平茂勝 北国7-8 あたりですが
これらの種はまずホルスタイン農家には回ってきません。
もう少し下のランクの種をつけているのですがうちは母子ともに
元気であれば良しとしているので種牛にはそこまでこだわっていません。

宮崎の一件で一般にも和牛の種牛のことが有名になりましたが
乳牛と違い和牛はどの種牛の子で生まれてきたかで全く価値が
違うのですね。ホルスタインは実際の乳量や繁殖成績という
後天的なもので牛の価値が決めるので同じ牛の世界でも全く
価値観が違うことに驚きました。

ここからは非公開コメントを下さった方へのお返事を
兼ねています。

宮崎の知事と種牛所有者に関しての私の考え方に
共感いただきほっとしております。何となく知事を批判することが
憚られるようなネット世界の雰囲気でしたので。(笑)
有名な現地の酪農家のブログなどはすべて悪いのは山田大臣
(東国原知事が昨日のブログで口汚く大臣を罵倒していましたが
こういう品性を疑う知事の言動は私はどうかと思います)
民主党がすべて悪いという論調の素人のコメントが溢れています。
自民党と知事を支持してかつ悪いのはすべて民主党で山田大臣と
書かなければ愛国心がない、という一種国粋主義的な雰囲気は
これが宮崎の全体のイメージだと受け取られることを老婆心ながら
危惧しております。各自の価値観に立った意見の交換が認められない
ことは知性と良心を疑われることになります。
宮崎の復興のためにもさまざまな価値観のもと、闊達な意見の
交換はとても大切なことだと思っております。
貴重なご意見と励ましを頂きましたこと心より御礼申し上げます。
拙いブログですが今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。



言い訳のないテクニック
バレエはもちろん芸術です。
音楽の解釈や演劇性そして舞台美術。
ひたすら早く強くのスポーツとは違います。
優れた技術も芸術のための手段の一つといわれます。

その一方でバレエフェスティバルなどの祝典では
特に古典バレエの定番といわれるパ・ド・ドゥは
最高のテクニックをオリンピック選手さながらにダンサーが
求められ、芸術性で言い訳のできない技術を披露することが
求められます。

私は1982年の第三回から三年に一回東京で開催される世界バレエフェスティバル
を観ていますが、トリは必ず超絶技巧のドン・キ・ホーテのパ・ド・ドゥで
締めくくられます。あまたの大スターたちが持てる技術のすべてを
披露して観客を熱狂させてきた演目を堪能してきました。

最近では2006年のフェスティバルで踊られたキューバのヴァルデス&フロメタ
のペアによる踊りが既に伝説になっています。




カストロの国として有名なキューバは旧ソ連との関係が深く
国立のバレエ学校からは多くのスターダンサーが誕生しています。
キューバらしい身体能力の高さを生かした技巧の持主が多く
この二人も圧倒的なバランス感覚で会場を熱狂の渦に巻き込みました。

純粋にダンスの魅力だけで観客の心を掴むダンサーを
ダンサー・オブ・ノ-・エクスキューズ
(言い訳のないダンサー)と言いそれは最高の賛辞の一つです。

この系譜に属するダンサーと言えばヌレエフにバリシニコフ。
そして熊川哲也、女性ならギエムにアナニアシヴィリ。
若い頃の森下洋子さん。

たおやかな芸術性を大切にする森下さんは自伝で

 「まず技術」

と言い切っておられます。

バレエは芸術ですがその基本はやはり正確で高度な技術です。
キューバのダンサーは例外なく言い訳のない技術を見せてくれます。
まるで夏の夜空に打ち上げられる花火のように。


食の啓蒙活動について思うこと
昨日は、委員を務めさせていただいてい群馬県の食品安全県民会議でした。
座長が交代になりまた新たなスタートとなりました。

いくつかの議題や報告がありましたが、今回も特に消費者代表の
(一応私もそうなのですが、最近は生産者目線で参加しています)
女性委員数人から

① 行政はもっと食育活動や大人も興味を持てる食に関する啓蒙活動をすべき

② もっと消費者が食の問題に関心を持てるように活動して欲しい

との提言が出されました。

私は生産者なので本音を書くと特に②には疑問です。
確かに健康、ひいては生命に直結する食の正しい知識や
興味はとても大切だと思います。でもそれは無理やり他人が
押し付けてまで、まして行政が主体となってまで喚起するべき
事柄なのか疑問を持っています。ゆきすれば思想の押し付けの
危険もあるからです。

私は理想は普通の消費者が目を皿のようにして表示ラベルを見なくとも
心からおいしく幸せに食べて、その後「このおいしいものは誰がどんな
材料で作っているのだろう?」とゆったりした気持ちで自然と食に
対しての知識を深めていただくのが理想だと思います。
ナイチンゲールが看護学のバイブルというべき著書の中で

「良い看護とは患者が安心して養生できて、医療スタッフに要求するものが
何もないという状態である」

と述べていますが例えていえばこの境地でしょうか。

ここ数年偽証表示やBSE問題がマスコミを賑わしたこともあり
特に食の問題に熱心な方々は、疑う目を持つことが賢い消費者だと
いう前提に立たれていてどちらが間違っているというわけではないの
ですが、生産者としての顔も持つ私はちょっと温度差を感じています。

食育は家庭でのちょっとした会話も非常に大切です、
改まったセミナー以前に毎日の食を楽しみながら自然に食への
興味や正しい知識を育んでゆければ幸せだろうと考えています。

ところで消費者部門代表の女性のお名刺などをみると
びっくりするほど肩書きがあり地域のリーダーをされている
強い自負に圧倒されます。それだけの世界をお持ちなら自分でも
ブログなどを書いて発信されればご本人も豊かになれると思うのですが。
あの肩書きの多さを見ると食の分野も自分探しの一環なのかとちょっと
皮肉な目で見てしまうのです。


私の肩書きですが、ベーベ工房のけいさんというだけです。
でも12年間主人とプロとしてやってきた誇りもあります。
気負ってはいませんがプロとしてやることの厳しさをあの
女性たちはどこまでご理解されているかちょっと複雑な気持ちです。



嫌悪感
口蹄疫についてというより人としての生き方をどう思うかという
私的な雑感としてお読みいただければ幸いです。

高鍋町の72才の畜産農家が所有する種牛6頭の助命をどうするかに
ついて、山田農林水産大臣と東国原知事が会談しましたが
全くの平行線で、国側は県が執行しないのであれば国が殺処分を
代執行するとの姿勢を打ち出しました。

私は肉牛の種牛のことは素人の知識しかないので意見は書きません。
思うのは、知事とこの種牛の所有農家の人の足元を見て行動することの
ある種あっぱれな度胸と計算高さについてです。

県の家畜事業団が所有するスーパー種牛6頭が特例で移動を認められ
忠富士が感染して殺処分されたものの、残りの5頭は検査の結果陰性として
延命が認められました。

これは種牛の価値や宮崎の畜産の将来のために仕方がなかったと思いますが
これとても法律に照らせば特例措置が認められたにすぎません。

今回の民間所有の6頭の種牛については当初は知事も殺処分を命じるはずが
所有者の老人の涙ながらの会見や助命を願う素人が大半の世論(!)
に押されたのか一転して助命嘆願へ。

私が何となく嫌悪感を感じるのは以下の点です。

 ① 所有者の老人が6頭を無償で県に寄贈すると言ってから
   急に知事の態度が助命に変わった点。

 ② 参議院選挙で民主が劣勢と見た先週末頃から
   喧嘩を売るような論調での大臣批判を公然と
   ブログでやり、自分の支持率は90%に近いとまで
   轟然とブログに書く知事の強気な姿勢。

 ③ 宮崎の宝、日本の畜産の宝と言えば二度までも
   超法規的な特例措置が認められて当然という
   ある種の地域エゴ。法の下の平等という言葉をご存知?

72才の老畜産家が涙ながらに「無償で県に譲渡するから延命して欲しい」
と言う姿は、けなげだとか美しいと言わなければ叩かれるのでしょうが
スーパー種牛の助命という実績を作った知事の傘下に入れば要求が
通りやすいという計算が私には見え隠れしてしまうのですが。

さすがに知事は芸人だけあって世論を読む能力に長けています。
一生懸命にやっているのは私も認めます。
でもあまりにも世論を読む能力に長けすぎてあざとさすら感じます。
これが失礼ながら地味なキャラクターの知事なら地域エゴと叩かれて
終わりだと思うのですが。

口蹄疫が発生してもう3ヶ月近くになりました。
これだけ長くなるとこちらのものの見方も成長するのか
変わってゆくことに我ながら驚いています。

法の下の平等ということは近代国家の大前提です。
支持率が高いという妙な自信をバックに嘆願という手段を
武器に何度も特例を認めさせれば国家が崩壊します。
知事とあの老畜産家の計算されたナニワ節戦術に種牛云々
を越えて嫌悪感を感じ始めています。

養生訓
えらそうなタイトルですが。日頃の反省を込めて

6月初旬からずっとどこかしら体調が悪く、10日前には化膿した目の切開
先週末は夏風邪の悪化で丸2日寝込んだり、健康でいることのありがたさを
痛感した1ヶ月となりました。

体調不良の原因はたくさんありますが、何といっても過労とストレス。
そして食生活の管理と休息をとることが忙しさでついおろそかになって
いました。そこでもう一度意識して大切にしようと思って実行した
ことが三つ。それは次のことです。

 ① 旬の野菜をしっかり食べる

 ② ご飯とお味噌汁をベースにした和食

 ③ 好きなアロマ入浴剤を入れたぬるめの湯にゆっくり入る


夏風邪の辛さは発熱していても冬のように温まって寝ると逆に
消耗するところ。これは本当に辛かった。
主人がスイカを買ってきてくれて、義母が体の芯熱を取るように
と自家産のきゅうりやなすを使っていろいろと作ってくれて
ついでに主人が余ったモッツァレラを使ってカプレーゼも
作ってくれました。

カプレーゼ

解熱剤を使うより夏の体を冷す作用のある野菜で
本当に体が楽になりました。医食同源という言葉に納得しました。

今回は本当に久々に寝込んだため横浜の母も心配して
私の好きな京都の柴漬けや崎陽軒のシウマイや新鮮な
魚の一夜干しなどをたくさん送ってくれました。
家族の愛情に感謝します。

昨日からはかなり元気になり自分で食事を作っています。
夏は特に汗をかくため具沢山の味噌汁はとても体に良いそうで
これだけはきちんと作っています。

ところで、私は基本的にはやや甘口の麹味噌が好きですが夏は
愛知の色と塩分の濃い豆味噌も取り寄せています。
お勧めはナスを揚げて軽く油抜きしたものと豆腐を具にした
味噌汁に春雨を揚げたものをトッピングした味噌汁でこれは
京都に旅行した時に行きつけの和食屋で食して気に入ったもので
家族にも好評の味噌汁です。(粉山椒を振るとなおベター)

食べることは健康に直結するということは病気になると
改めて痛感します。特に私はストレスを溜めるとすぐに体に
出てしまうので、食材を選び料理する心の余裕は何より大切だと
少々のザンゲを込めて痛感した日々となりました。

今年は特に雨が多く天候不順で体調の管理が大変だそうです。
おいしく楽しく食べて暑い夏を乗り切りましょうね。



時機を見る目
まだ万全ではありませんが、だいぶ体調も落ち着いてきました。

ヨーグルトもオーガニック宅配のものすごい受注が落ち着き
MAX量の製造ながら精神的に余裕ができてほっとしています。
実はこのままのペースなら月に1度取引している東海地方の
とても素敵なスーパーさんと取引できなくなると悩んでいましたが
これもクリアできて本当によかったです。

オーガニック宅配も高速SAもいつまでどのくらい売れるのか
見当がつかなかったので、既存のお取引先をどうするか悩んでいましたが
早急に結論を出さず(何としても継続したいので)今日まで様子見して
よかったです。12年目にもなるとしたたかというかお利口になりますね。

この「時機を見る」ということは人生の明暗を分ける大事な要素
だと個人的には思っています。
私は、自身の能力がべらぼうに高いとは全く思っていませんが
ベーベ工房の進路については時機を見ることを失敗しなくて
本当に運が良かったと思います。

時機を見る、ということで失敗されたと思うのが先日の参議院選挙で
比例区から民主党の公認で立候補されて落選された前群馬県知事です。
去年の衆議院選に打診された時は断って、今年に入り民主党のアラが
見え始めた時に当時の小沢幹事長の懇請を受け立候補したものの
民主党の失速には勝てませんでした。自分を売込むにも時機は必要です。
それでも、まあもう70才近い本来ならリタイアされる年齢ですし
4期務めた知事の退職金もあり悠々自適なのでしょうが晩節を汚した
という感はぬぐえません。

私はまだまだ息子も小さいし、時機を誤るわけにはいきません。
誠実に、でも用心深くしたたかに時機を見る目はしっかり明けて
おくべく頑張りたいと思います。

God save the queen
ちょっと仕事から離れた話題を。

先日NYで開催された国連総会で、英国のエリザベス女王が53年ぶりとなる
国連でのスピーチをなさいました。84才になられた女王ですがお元気そうで
さすがの気品とクィーンズイングリッシュの美しさに圧倒されました。

息子はニュースで放映された若き日の女王の美しさに圧倒されたらしく
しきりに画像を見たいと懇望するので、下記の画像などいくつかを
見せながら英国史の初歩を教えたら興味津々。私自身も体調の悪い中
良い気分転換になりました。




1926年生まれの女王は私が生まれたときからずっと女王でいらしたので
私にとっては女王といえばまずエリザベス女王というほどのイメージです。
1929年生まれのアンネ・フランクが「アンネの日記」の中で憧れを
こめてエリザベス王女(当時)と妹のマーガレット王女のことを
記述していますが、アンネもあのような悲劇がなければ今も存命だった
かもしれないと思うと女王の生きてこられた時代の過酷さを思います。

いついかなるときも凛とした気品を湛えて公務に励む女王の
お姿をテレビで拝見すると、女王であることは王族に生まれれば
あたりまえにできるものだと浅はかにも思っていましたが
近年は日本の皇室も含めどこの国でもロイヤルファミリーのスキャンダルが
公然化し強いプロ意識がないと国王(女王)はおろかロイヤルファミリーの
一員としての職責も果たせないものだとある種の感慨を持って
エリザベス女王の国連でのスピーチの映像を見ていました。

息子は若き日の女王の姿にうっとりして、女王の父君が
ジョージ6世で高祖母がヴィクトリア女王などあっという間に
子供特有の興味で覚えました。思わぬきっかけの息子の英国史への
開眼となりました。女王は秋には初めてのひ孫が誕生予定で
孫のウィリアム王子の婚約も近いと報道されています。
いつまでもお元気で女王らしいお姿を見せていただきたいと
心から願っております。




人を雇うことの難しさ
最初に、不快に感じる表現がありましたらお詫び申し上げます。

今日もまだ風邪が抜けず体調不良は続いていますが事務仕事は
私しかやる人間がいないので休み休みやっています。

人を雇えばいいのに。と思われるかもしれません。
自分でもそう思います。でも会社のように毎日一定量の数時間単位の
仕事があるわけではないので、事務処理専業のパートを雇うことは
難しい状況です。ヨーグルトの製造やリサイクルビンの洗浄はとても
信頼のできるパートさんお二方に手伝っていただいておりとても
なごやかに仕事ができており心から感謝しています。

最近、ヨーグルトの製造量が格段に増えたためもう一人パートが
必要と判断し、さる機関にお願いをしてご紹介をいただきました。
見学の上就労を決めたいというところまで来たのですが
主人とも真剣に相談した結果今回は見送ることで返事を
差し上げました。理由はその方がマニキュアと指輪をしたまま食品製造を
することをやめられないとのことだったからです。

職業紹介の機関の担当者は事務の仕事の依頼があれば特に地元では
女性はシルバー世代でも希望が多いと依頼をして欲しい雰囲気でしたが
決断がつかず依頼は出しませんでした。理由は私が行っている事務処理は
決して資格がなければできない高度なものではないけれど

 ① 取引先ごとに伝票処理が税抜き、税込みがある

 ② 伝票の〆切り日が取引先ごとに違う

ということで教えるのに時間が多少かかることや少なくとも
ある程度の事務経験がないとカンがつかみにくいということがあります。

それから.......。これは本当に書きづらいのですが親戚でもない未知の方に
売上のすべてを見せたり、私生活と共有している私の仕事スペースを
まるきり任せることのいささかの不安があります。
田舎は公的な職業紹介機関(ぼかした書き方ですみません)の担当も
地元の方、登録者も地元の方とある意味アットホームでそれゆえ
プロとしての仕事でもつい悪気はないのですが個人情報を気軽に話して
しまう部分があり内情までわかる仕事を依頼することは少し
不安になります。スキル以前の信頼の問題です。

それから読者にお叱りを受けるのを覚悟ですが、主人も私もどうも
少しでも良い時給を求めて何回もパートやバイト先を転々とされた
方のいささか強すぎる個性が苦手です。誤解のないように申し上げると
パートでも地元のスーパーや農協で何年も働いておられた方には
こちらからもし退職されたらお願いしたいと思う方もおられます。
でも、時給だけで転々とされた方に今まで数人来ていただきましたが
あまり良い関係が築けなかった苦い経験があります。

不況といいながらも小さな企業、ましてや私たちのような農家は
やはり雇用に苦労します。ヨーグルトの仕事はいいけれど酪農は
牛が臭いから嫌だと言われたこともあります。
人を雇ってストレスを溜めるなら自分でやった方が遥かに楽で。

人を雇用することには苦労しても、自分の仕事を作り上げたことには
少しだけ誇りを持っています。自分が打込める仕事を自分の
手で切り開いたことは自分のために本当によかったと思います。

現在は私がOLをしていた頃と状況が違いますが、私は職に
あぶれないようにという薬剤師の母の強い希望と会社の方針もあり
20代で二つのデスクワークの資格を取りました。
宅地建物取引主任者(宅建)と日商簿記1級です。
これを使わなくてもいいように今の仕事をできるだけ長く
続けられることを願っています。

厳しいことを言うようですが、何の資格もない事務の経験もない
方が牛は嫌いだけどベーベ工房の事務はしたいと言われるのは
はっきり言ってわがままだと思います。

信頼できる人材なら高給でも欲しい」というのが本音です。
本当に良い人材なら、雇い主側の手もかからないし安心して仕事を任せられます。
かけるコストに見合った働きをしてもらえるので損な気はしません。
雇用は本当に難しいと実感しています。


夏風邪
昨日から夏風邪をひき病院に行き薬をもらってきました。
先週の目の切開など抵抗力が落ちているかもしれません。

週末は少しゆっくりします。
日曜日までブログ更新をお休みさせていただきますので
よろしくお願いします。
商売人の素養
水曜日の夜、ゆうパックで発送した木曜日到着予定の荷物の追跡を
PCでやってみたら配達店に到着していたのでほっとしました。
今回の社会問題化したゆうパックの混乱はトップの殿様商売気分の
抜けない危機意識&サービス精神の欠如がもたらしたと思っています。

ところで殿様商売という言葉ですが、大辞林には
次のような意味で出ていました。

>商品知識や客とのかけひきなど、もうけるための努力・工夫に気を使わない商い方を
皮肉っていう語。


商売などやったこともないキャリア官僚をトップに据えた郵便事業に
そのまま当てはまる言葉だと思います。日本郵政の社長の斎藤次郎氏
は元大蔵省の次官、郵便事業のトップはハンガリー大使などを歴任した
鍋倉真一氏。とても民営化されたと思えないような布陣です。

中にはそうではない方もおられるかもしれませんが、個人的には
エリート官僚だった人間は民間の社長、特にサービス業のトップには
向かないと思っています。何故なら若いときからエリートとして特権的な
扱いを受けてきた人間はよほど本人が努力しないと商売に必要な素養が
身につけられないまま年齢を重ねているからです。

商売に必要な素養を私なりに書きますと以下の通り。

 ① 他人に喜んでもらいたいというエンターティメント精神
 ② 利益を得るためには謙虚に頭を下げる度胸
 ③ 臨機応変に動けるフットワークの良さ

現在の官僚養成システムは上記の要件に程遠い人材しか
輩出できないように思います。

私の父は次官級ではないもののエリート官僚のはしくれでした。
そんないささか特権意識の強い家庭に育った私がひょんなことから
ベーベ工房の商売を始めることになりまず心がけたのは
商売人になりきろうということでした。お手本とする京都の老舗
旅館の女将に壁にぶつかった時に助言していただいたりしながら
とにかく良い製品を喜んでいただくために何が必要かを考えて
きたつもりです。でもやってみると難しいことではなく相手が
どうしたら喜んでくれるかちょっと真剣に考えれば、少なくとも
相手が不愉快になるようなことはしなくてすむと思えるように
なり近年は肩の力を抜いて楽しむ境地に達しました。

私はボーヴォワールの「女に生まれるのではなく女になるのだ」
という言葉のパロディのようですが
「商売人に生まれるのではなく商売人になるのだ」
なのではないかと思います。

少なくとも気の回ると言われる人間でなければ商売人にはなれません。
やる以上、一流の商売人になりたい、という向上心のない人間は
たとえ東大卒の超エリート次官級の人間でも民間事業のトップに
なることは百害あって一利なしだと思います。

ところで、殿様商売と書きましたがホンモノの殿様でも
驚愕の気配り達人がいます。彼の名は徳川秀忠。徳川幕府の二代将軍です。
(来年の大河ドラマのヒロインお江の夫)
最高権力を握っても名門の外様大名にマメに手紙やちょっとした
贈り物を送ったりいろいろな気遣いをして、幕府を磐石なものにする
気配りを欠かさなかった将軍です。秀忠ならたとえ民間の社長に
転身しても成功間違いなしでしょうね。

マイフェアレディ効果
昨日のヨーグルトの出荷は特に遅配が出ている地域の荷物を
急遽クロネコさんに依頼しました。(本当に大変でした)
お取寄せの荷物の配送などでドライバーさんとは顔なじみですが
出荷現場を見て「よくここまで、二人で成長させましたね。凄い!」
と感嘆していました。

主人と12年間我ながら良くやったよね~などと言いつつ10年前に会社を
退職されて音信普通になってしまった当時のナチュラルハウスのバイヤーさんの
ことを思い出して今さらのように感謝しました。

ベーベ工房を始めて1年目の春、地元の直売所だけでは成長が見込めないため
清水の舞台から飛び降りる覚悟で、私がOL時代から大好きで頻繁に行っていた
青山のオーガニックショップ「ナチュラルハウス」に電話をして初めての営業をしました。
サンプルと資料を送り青山の本社でバイヤーとお会いしました。まだ粗末なシールを
貼っただけのヨーグルトを「これは良い製品で成長できると思う。飲み切りサイズを
作ってくれたら扱いましょう」と即決して下さったことがすべてのスタートでした。
バイヤーのやさしさと慧眼に今も深く感謝しています。

結果論ですが、私が好きな店で憧れと勢いで営業したにせよ最初から
オーガニックの知識も立地条件も一流店を目指して本当に正解でした。
銀行のような格付けがあるわけではないけれどあきらかにスーパーにも
格があります。紀ノ国屋のような高級店からアウトレット専門の激安店まで。

最初にまだ自信がないからと激安店に出してしまうとそこにふさわしい製品
という評価が定まってしまい、少々の努力ではその後高級店との取引は
難しくなると思います。会社同士、バイヤー同士横のつながりがあるので
「激安の三流店に置いているもの」という評判は業界にあっという間に
伝わるからです。「こだわりのあの店に置いているから安心」という
言葉は私自身いろいろなバイヤーから何度も聞かされた言葉です。
それだけに、何も知らないままだったけれどナチュラルハウスに営業して
2ヵ月後には取り扱っていただいたこと(現在はシステムの変更などもあり
取引はしておりません)はその後の取引先の選定に決定的な影響がありました。
あの時、群馬の民間運営の直売所に置いていたら今のベーベ工房はありません。

一流店のバイヤーやスタッフは製品知識だけではなくディスプレイや
デザインなどさまざまな知識を持っています。
私も元々関心があったにせよ彼らに鍛えられてデザインのことも手がけるように
なりました。低価格が売りの店ならこの方面の成長は見込めなかったと思います。
私は駆け出しの小さなブランドが一流店に鍛えられて成長することを自分で
「マイフェアレディ効果」と呼んでいます。
オードリー・ヘップバーンの映画で知られる粗野な下町の花売り娘が教授の
特訓と愛で本当のレディに成長するあの有名な物語です。

何年やったということ月日が解決してくれます。
充実した良い月日のためにも製品のためにも多少の背伸びをしても
最初から憧れの店にチャレンジして欲しいと思います。
あの時、あるいは高望みと噴飯ものだったかもしれないけれど
青山に電話をして本当によかったと思った一日でした。



超多忙でした
毎日せわしなく動いている日々ですが、それにしても昨日は
不慮の出来事に振り回されて文字通り一日中忙しかったです。
不慮の出来事というのは ↓ でも書いたゆうパックの遅配です。

  

   午後4時にかかってきた7/2到着予定の取引先の荷物が
    7/5現在まだ届かないという電話  

現在の荷物の状態すら把握できていない郵便局の担当にマジギレ。
すぐに取引先にお詫びをし(さすがに怒られることはありませんでしたが)
明日発送の荷物で特に時間指定の厳格なものは、ヤマト便で送ることに
したのですが、事情を言って伝票を届けてもらい牛舎から帰って息子を
寝かせてから夜なべで伝票書きでした。(普段は予め宛先を印刷した伝票を使用)
ヤマトとの送料の差額は郵便局に負担してもらうことにしました。
こういう自分の責に帰さない理由で不毛な忙しさを強要されることは
本当に疲れるし腹立たしさを感じます。

ところで煽るわけではありませんが、皆様も遅配による品質劣化で
商品を送り直す時は、きちんとゆうパックを運営する郵便事業株式会社に
補償を請求して下さい。何気なく宛名のラベルを書いて送っている
宅配便ですが立派な運送の契約です。だから明らかに今回のように
運送業者側の責に帰すべき理由による大幅な遅配やそれに起因する
品質劣化などは債務不履行となり民法上、損害賠償を請求できます。
何よりも大切なのはお客様に遅配の迷惑をかけないことです。
そのためにかかった余分な経費を請求することは決してケチでも
お金に汚いわけでもないのできちんとやることが賢明です。

付け加えさせていただきますと。私の大学のゼミ論のテーマは
「債務不履行と瑕疵担保責任論」でした。
まさかこんな場面で役立つとは思いませんでしたが。




The turning point
先日書いた高速のSAへのヨーグルトの納品ですが
先方にとって大切なかき入れどきの夏休み&お盆に迷惑を
かけないためにも取引を休止する方向で考えています。
代わりに酪農家から牛乳を買ってビン入りの牛乳やヨーグルトなどを
作っておられる吾妻の小さな乳業メーカー(話をしたら高速での仕事は
是非やりたいと喜んでいただきました)を本社に推薦しようと思います。

理由は先日書いた通りなので繰返しませんが、今年のお盆は義父の新盆で
法要をしなければなりませんがその週に休むことに難色を示されたことも
あります。(他の取引先はすべて気持よくご理解いただきました。)

仕事を自分で管理できる量に制限しようと思った理由の80%は
酪農との両立の難しさや、限界を超えた製造は品質や安全性に
支障が出る懸念があることです。そして20%は私の個人的理由です。
来年小学生になる息子にきちんと向き合う時間が必要なことや
丁寧に思いを込めて仕事をすることへの譲れないこだわり
を自分のスタンスとして素直に認めようと思ったのです。
私のプロとしてんのキャパシティの低さかもしれませんが自分の
世界を少しは楽しむ余裕がないと良い仕事ができない人間です。

話がかわりますが、1970年代のアメリカ映画には女性の自立や家庭との
両立を問いかけた名作がいくつかあります。
その一つが1977年公開の「The turning point」(邦題は愛と喝采の日々)
でバレエ界を舞台にした作品ということもあり私の好きな作品です。

独身を通し一流のスターダンサーになった女性と家庭を持ちバレエから
引退した女性。彼女の娘でスターを目指してNYのバレエ団に入った娘。
恋愛に翻弄されつつもスターへの道を歩み始めた娘が母に問われて
「私はバレエも彼も両方欲しい」と凛と答える場面は女性の新しい
生き方を問いかけたと公開当時新鮮な驚きを与えました。




当時高校生だった私もこの言葉に影響を受けた一人で、仕事も続けたい
けれど、家庭や子供も欲しいとずっと願ってきました。
現在の自分にとって仕事は生活の糧を得るだけでなく自分の
人生の表現の場でもあり本当に大切なものですが、それと同じ
くらい大切なものが息子との時間など私的生活の部分です。
(外に働きに出ている女性に比べたら恵まれていますが)遅ればせながら
女性なら一度はぶつかる仕事と家庭の両立に悩んだこの数ヶ月でしたが
ようやく自分なりの方向を見出せたように思います。

改めて感じたのは、仕事も家庭も自分らしい楽しみを感じながら
打ち込みたいという自身の貪欲さです。
公私共に楽しい人生を悔いなく送るためにこれからも頑張ります。



運送会社変えるかも
7月1日よりJPエクスプレスで扱っていたペリカン便が
正式に郵便局のゆうパックに吸収合併されました。
ところが新聞の一面ニュースになるほどの遅配などの
トラブル続出で早くも黒字化は頓挫したとも。

ベーベ工房はこの11年ずっとペリカン便を使って出荷して
いますが、このトラブルに早速巻き込まれ昨日の午後は
取引先の百貨店と郵便局への問合わせでかなり時間をロスしました。
結局、百貨店は通常通り店頭に出すけれど、私たちは郵便局に
補償してもらうことになりました。

今までペリカン便時代から法人価格として通常より割安で
契約していましたが、この条件とほぼ同じであればに運送会社
を変更することを真剣に検討しています。7月の新体制になっても取引継続して
欲しいと言われ義理を重んじて来ましたが、業務に支障を来たす状況が続くなら
それに対処しなければなりません。

昨日のトラブルで百貨店や特に鮮魚の直送店などは軒並み
運送会社を変える店が出ているようですが当然でしょう。
お客様からみれば運送会社の責任100%だとしてもきちんと
荷物を受け取って初めて商品に満足されるのですから。
私も百貨店には丁重にお詫びをしましたが、郵便局には
きちんとした説明を求めました。トラブルの多い運送会社を使うと
何で運送会社を変えないのか?と見識を問われることになるのです。

実は去年4月に日本通運のペリカン便 → JPエクスプレスに
なってからも事務処理などでいろいろと不便や小さな不満はありました。
伝票の印字を依頼してもすぐに来ないとか責任の所在が明確でないとか。
何よりクール便の扱いにも疑問を持ったことがあったし......。
こういう状態の改善のないまま新体制をこともあろうにお中元シーズンの
7月から稼動させる経営感覚を疑います。

のドライバーのお兄さんに聞いたところうちの荷物の量なら
法人扱いは可能だそうで、早々に見積書を出してもらい検討する予定です。
変更したら当分はまた新たな忙しさが増えますが頑張りますよ。

この合併何のためにやったんだろうね?




No music No life
まだ若干の違和感はあるものの目の具合も回復し
だいぶ元気になりました。週末の最大の懸案事項だった息子の
ピアノの発表会ですが、先生とまだ簡単な曲ですがちゃんと
連弾を披露することができ、本当に嬉しく親バカ全開でした。

私にとって音楽はかけがえのないものです。
クラシックからジャズやロックまで好きな曲やアーティストは
目白押しで物心ついた時からまさしくなくてはならない存在です。

人間は文字や言語で表現する生き物ですが、その根底でどんな感情や
感受性を心で育んでいるかで人生がまったく違うものになると思います。
何より、言葉にできない思いや感情も人間にはあるものでそれに
共感してくれるものが音楽や美術などの芸術なのでしょう。
私は母として息子にそのことは伝えてやりたい。

私にとって言葉にできない感情を受け止めてくれる曲の
一つがこのドビュッシーの夜想曲の「雲」
夏の夜空に形を変えながら漂う雲の神秘的で時に濃密な一瞬を
見事に音楽化した作品です。





この週末、体調も優れなかったのですが6月29日にワクチン接種後の
殺処分になった西都市の川越さんの日記を読み完全に心が砕けました。
(埼玉の酪農家の友人まこやんに心温まる励ましをもらいました)
生後24時間足らずの子牛をご主人が抱いてトラックに乗せて
埋却場に行った写真.....。生まれたての子牛がどんなに華奢で
可愛らしいか知っているだけにあまりにも辛い現実を受け止められませんでした。
そんな気持から逃れたくて気がついたら音楽ばかり聴いていた週末になりました。

私にとっての音楽は好きとか教養というレベルの存在ではなく
生きる力を与えてくれるもの。まさしくNo music No lifeです。

追記

ロックは聴かないの?とたまに聞かれますが大好きです。
かなりコアなファンでもあり嫁入りのとき貴重なレコードや
CDをどっさり持ってきて今は蔵に保管しています。



日曜日まで更新をお休みします
目の切開手術、無事に終わりました。
まだ腫れはありますが随分と体は楽になりました。

ところで日曜日まで記事の更新をお休みします。
土曜日には息子のピアノの発表会がありその準備や
伝票書きに忙しくなるからです。

来週からまた少しずつ書きたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

皆様も良い週末をお迎えください。
プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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