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企業文化
2月9日。キリンビールとサントリーの社長がそれぞれ単独に会見し
両社の合併を断念すると発表しました。

キリン・サントリー合併破談

株式を公開していないサントリーとキリンの間の持株の比率のことなどが
合意しなかったことが原因ですが、もっと大きな原因は社風の違い
根本的な企業文化の違いといわれています。

両社のように大企業でなく中小企業や私たちのように法人ですらない
生産者も長期的な成長を考えれば企業文化、個人でいえば信条は大切に
するべきです。

先日、東京で開催された日本の銘チーズ百選は当初私も会場に行く予定
でしたが他の外せない仕事が入り、現場は主催者にお任せしました。
それでも、興味を持ってくださった問屋(商社系)からご連絡をいただき
条件が合えば中間業者として扱いたいと言っていただきましたが
現状では無理と判断しました。理由は数字よりチーズ文化の捉え方の違いです。
私たちが大事にしている信条は

 ① 酪農家であることを大切にする

 ② 身の丈にあった製造を守り膨大な借金をして大量生産はしない

 ③ 販促や営業も可能な限り自分の言葉とセンスを大切にする

ということです。販売をお任せできればどれだけ楽かと思いますが
残念ながら中間業者で上記のことを理解してくれる会社がないので
現在の方法で経営しています。数字の条件より自分のあり方を否定
されかねない相手とは仕事を一緒にすることはリスクがあります。

サントリーの社員は大半が破談を喜んだと聞きます。
確かにキリンの方がシェアが大きいけれど同族会社ならではの経営
例えば利益を文化活動に還元してきたことを誇りに思う社風が
サントリーにはあるそうです。無理をしても続かないのは経営も
結婚も同じ。
私は特にわがまま個性が強いので自分が自分らしくできない
経営なら絶対にできません。数字の結果を出しながら個性を守ることは
大変ではありますが、私が私でいられるようこれからも頑張るつもりです。

サントリーは闊達な会社で素晴らしいCMもたくさん世に出しました。
その代表が1998年から数年オンエアされたローヤルのCM。
世界的なチェロ奏者のヨーヨーマが弾くピアソラの「リベルタンゴ」は
未だに鮮烈に記憶に残っています。



リベルタンゴがクラシックとしてメジャーになったのは
このCMがあったから。このあたりがキリンと合わなかったのでしょう。

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食育のあり方
今朝の朝日新聞の群馬版で粗食のすすめで有名な幕内秀夫氏の
「変な給食」が紹介されていて、記事の結びでは「群馬県内で変な
給食の献立があれば支局にお知らせください」とありました。
記事の中では幕内氏の持論の「ご飯給食なら変な給食にならないので
週5日間をご飯給食にすべき」とあり、記者自身が幕内氏のファン
なのかと微苦笑しながら読みました。

管理栄養士の幕内秀夫氏は10年前から「粗食のすすめ」シリーズがヒットして
現在は講演の他に学校給食についても自身の視点からさまざまな提言を
されていて食育に関しても大家という立場の方です。

氏が主催する「学校給食と子供の健康を考える会」(以下会と略)
に県内の方からお誘いを受け資料も頂きましたが読んでみて
入会しませんでした。幕内氏自身は(そういう価値観はあるにせよ)
この会で表立っての牛乳批判やボイコット運動はするなと言っておられるようですが
ごはん給食推進と共に牛乳排斥論者の会員が多く思想的についてゆけない
ものを感じました。牛乳を我が子に学校で与えないように(アレルギーのお子さんの
ことはこの限りではありません)方法を伝授し合っている方も多いです。

学校給食と子供の健康を考える会

食育に関しては法律も定められ国をあげての事業になっていますが
まだまだ具体的な方法は各自の価値観まかせになっているところが
大きいです。それはいいのですが、幕内氏のように力のある方が
主催する団体などでは主催者の価値観が正義となり、有力なマスコミ
にその賛同者(信者というべきか)がいると一つの食育の価値観が
正義としてまかり通る風潮になることには危惧を抱いています。

少なくとも(アレルギーのある方についてはこの限りではないと
再三記しておきます)あきらかに有害なものでなければ
牛乳やパンなど特定の食品を名指しで排斥する食育を
教育の名のもとに押しつける食育には私は反対です。


安全なといわれるものだけを食べても肝心の心が
一つの価値観しか認められない大人になったらその食育は
意味がありません。子供が成人した時に初めてその子の受けた
食育の価値がわかるのかもしれません。

会の方数人と話をしていて不思議に思ったことがあります。
週間誌にも大きく出たことのある有名なエピソードなので書きますが
食べ物にはあれだけのこだわりを説く幕内氏はけっこうな喫煙家と
いわれています。彼の信奉者の県内の方に聞いたところ
「タバコは少しならストレス解消に良いし、彼も灰皿をは携帯され
 灰皿を汚さないから大丈夫」と言われて でした。

タバコと牛乳はどちらが体に悪いのでしょうか。
毒舌で申訳ありません。

安全・おいしい・楽しい
食品安全県民会議に委員として参加させていただいてから
以前から安全な製品を作ることには(当然ですが)心血を注いできましたが
安全性を消費者に伝えるにはプロとしてどうあるべきかを考えるようになりました。

ところで、私たちが取引していただいているスーパーは味や品質そして
もちろん安全性を吟味した製品を扱っているお店ばかりです。
面白いことにHPなどでみるとほとんどの店(会社)が信条に
しているキーワードが

   安全・安心・おいしい・楽しい

ということです。ベーベ工房の大切にしているポリシーと
まったく同じです。

尊敬するバイヤーたちは口を揃えて、いくら安全でもおいしくて魅力のある
食べ物でなければお客さんが買わない。おいしい・楽しいから食の安全性や
製造方法に関心を持つ方も多い。とおっしゃいますが同感です。

群馬県は食の安心・安全を守るために検査機関の充実などのハード部分の
他、一般県民がボランティアとして参加する食品表示ウォッチャーや
サポーターなどの制度を設けています。食品表示ウォッチャーは専門的な
研修も受けていて食の安全に非常に関心の高い方が多く
食品安全県民会議を傍聴される方も何人もおられます。
(公募委員の中にはウォッチャーとして活動されてきた方もいます)

生産者そして営業までやるいわばプロの視線でどうしても見て
しまうので、不愉快にさせずに伝えられたらと思うのですが
どうも消費者ウォッチャーの方々を拝見していると厳しい表情の
方が多く、食べることを心底楽しんでおられるように見えないのが
気になります。御本人の努力と的確な研修でJAS法のこと
表示のことは私以上に通暁しておられますが若干視野の狭さを感じます。
食の安全の部分に向ける気持ちをおいしいものを捜したり、食べたり
その喜びを伝えることにも同じくらい向けていただければ、群馬の食の安全は
もっと豊かなものになるだろうと勝手に拝察しています。

安全な食を作るのは当然のことです。
でもそれを修行者のような表情で伝えることはプロではないと考えています。
真においしいものは実は原料も製造方法も安全でおいしいものが多いです。
私はプロとして生き生きとした感受性でそれを伝えたい。

おいしい&楽しい。そんな喜びがあるからこそ生産者も安全な食を作ることに
人生を賭けることができるのです。そんな人生を送れれば本望です。


珈琲店でお仕事
朝から電卓2台を片手に確定申告です。
酪農は牛の減価償却など別表が多く、インターネットで申告とはいきません。

疲れたのでお昼は結婚以来行きつけのコーヒーのおいしい喫茶店へ。
マスターはなかなかの美男で、ソルジェニツィンまで読まれる知識人で
主人ともども仲良くしていただいています。

パスタ

私のお気に入りのトマトソースのパスタ。
パスタ専門店よりおいしいので浮気せず。


カップ

専門店だけあって薫り高いコーヒー。
カップはウェッジウッドの「サムライ」をマイカップとして
預けています。二杯もおかわりしました。

さすがに数字を一日家で眺めるのは疲れます。
仕事道具を持参して食後1時間ほど頑張ってきました。

まだまだ申告は続きます.........。



お知らせ
本日は、チーズ製造と確定申告で多忙なため
ブログの更新をお休みします。

コメントの返事も明日差し上げたいと思いますので
よろしくお願いいたします。


自分で発信すること
昨日は、委員を務めさせていただいている第二回目の食品安全県民会議でした。
次期食品安全基本計画の説明や討議など興味深い会議の内容でした。

食品安全県民会議は生産者・学識者。流通関係者・マスコミ関係者・消費者と
さまざまな分野から委員が選ばれているのですが、私はこのうち公募で
選ばれる消費者分野の委員の一人なのですが、昨日はBSEの検査のことなどは
生産者の目線で会議で質問したり発言をさせていただきました。

昨日はある委員が、群馬県が一般の県民向けに行っている食の安全や食育
に関するセミナーや見学会などの様子をもっと、チラシなどを作って
一般に発信するべきだと提言をされました。私はこの意見に対し全てを行政に
頼るのではなく、委員の一人としてあなたもブログなどで楽しみながら発信してみては?
と申し上げました。

私がこのブログを始めたのは2008年1月。丸2年がたちました。
全てが満足のゆく記事ではないけれど、生産者として自分の製品のことや
酪農のことは自分の手で発信することがでできてよかったと思います。

畜産関係者に物心共に打撃を与えたBSE騒動が2001年。その最中の2002年1月から
3年間お取引先でもある東京のチーズ会社フェルミエさんの会報でエッセイを
書かせていただきました。時々は趣味の音楽やバレエのことも書きましたが
生産者として一人でも酪農や食の現場のことをわかっていただきたいと思いを
込めて文章を綴る一種の醍醐味はこのエッセイで培うことができたように思います。

私はもうひとつの趣味ブログでは友人との交流を楽しみつつ、家族のことや
趣味のこと(最近は高橋大輔選手のことが多い)を能天気に
書いていますが、こちらでは自分の備忘録として、思考プロセスの記録も兼ねて
ベーベ工房や食のことを書いています。別に何を発信するという義務感はありませんが
生産者としての考え方を発信する意味はそれなりにあるように思います。

私はもともと書くことは好きで小学生時代からたくさん賞状もいただいたので
ある程度は適性があったのでしょう。ブログという気楽な立場ですが書き続ける
ことができているのは、こういう言い方は非常に恐縮ですが食品表示ウォッチャー
出身の他の女性の委員に比べ、ある種の危機感が違うからだとも考えています。
(それがあったから現代農業で連載を依頼されたと思います)

私にとって書くことの意味にはもうひとつ。
それはとかく今まで思われがちだった、農家の女性は読書きに無縁という
イメージを打破したかったこと。群馬県は農村女性の啓蒙のために数年前
有名な女性アナウンサーを講師に2年がかりのセミナーを行いました。
私はこういうどことなく上から目線の企画は嫌だな。
私にとって書くことは自分は大切にすること。そんな意味もあります。



こだわりの品
昨日、日帰りで出張に行きごあいさつに伺ったのは
高級スーパーとして有名な三浦屋さんの松庵店(杉並区)です。
昨秋から月に1回のお互いに無理のないペースでヨーグルトとチーズを
直接に納品させてていただいています。

三浦屋HP

三浦屋さんはスポット的な商品は各店のバイヤーに裁量を与えておられて
同じ東京都内でも店ごとの個性を大切に安全でおいしい商品を扱って
高級スーパーとして高い評価をされています。

昨日はたくさんお買物をして宅配で送りました。
それが↓の品々です。

三浦屋


  ソース......鎌倉の三留商店の薬膳ソース。
        スパイシーで添加物のないプロにも評価の高いソース

  松田マヨネーズ....埼玉で作られる新鮮な卵と菜種油、はちみつで
           作られるマヨネーズ

その他新宿中村屋のカレールー 、キューピーのピーターラビットの 
ガラスびん入りのマヨネーズ。スペイン製のスヌーピーのクッキー。
水炊きの本場・福岡の水炊き用のスープなど。

松庵店は決して交通至便な位置ではなくそれほど大きな店舗では
ありませんが、日曜日の昼は常連客で込み合っていました。
上のラインナップを見てもわかるように家できちんと料理をする
お客さんが多いのが特徴です。

こだわりの品といってもべらぼうに高いものでなく
せいぜい100円高い程度ですがいずれも生産者の信条が伝わる
逸品ぞろいです。

担当者はじめスタッフは私の訪問を喜んで下さいました。
やっぱり生産者自らの言葉は違うそうです。
とても有意義で幸せなひとときでした。


  
日帰り出張
今日は早朝から仕事に東京に仕事で出かけました。

お取引先への挨拶~イラストレーターのナカシさんとランチ
そして今日のメインのお仕事である銀座のレストランにご挨拶と
めまぐるしく動き、新幹線に飛び乗って夕方戻りました。

レストランではとても充実してお話ができ、当面の目標の3月の
お食事会で注文をいただけることになりほっとしました。

お得意先の高級スーパーで買った食材は宅配で送り明日到着予定です。
画像をアップして差別化商品をご紹介できればと思います。
いつも一番苦労するのが息子のおみやげです。今回はスティッチの
ぬいぐるみと明日届く予定の可愛い輸入菓子です。

成果の出た日帰り出張で何よりでした。

アメリカとスイスと
主人は現在、組合の役員をしているので会議などで仲間の酪農家の
近況を聞く機会も増えてお互いの活躍が励みになっているようです。

同じ酪連の仲間でも、若いときにアメリカに研修に行き大規模な農場
経営に影響を受けフリーストール牛舎に建て直し数百等規模の牛を飼い
パートを雇って経営されている方もいます。

主人は大学で募集していたスイスの農家での研修に応募して
20才のとき1ヶ月間スイスの酪農家(冬場はスキー客相手のロッジを経営)
に研修に行ったことが今の生き方の基本になったそうです。
牛を飼い、チーズを作りそれを売ってお金に換える生活は当時の日本では
見られない斬新な光景だったようです。

主人が言うにはアメリカに研修に行っていたらあるいはフリーストールの
大規模経営をしていたということで、若いときの研修先や留学先は
思った以上に大きな影響があるものだと感じます。

私自身は外国での研修などは経験がありません。
但し、祖父がイギリス国教会系の聖公会(立教や聖路加病院の宗派)の
牧師だったことや、父が学生で終戦になりましたが海軍兵学校で
戦時中としてはかなり西洋式の教育を受けたことなどで
質素なサラリーマン家庭ですがヨーロッパ文化を比較的身近に感じていたこともあり
主人がヨーロッパの農業やチーズに憧れる気持ちは理解できたように思います。

将来息子が社会人になったら、規模を小さくして牛とチーズをやり
私はガーデニングにでもいそしみたいと思っています。
そんな優雅な日々ははるか先のことですが。(遠い目)
Novello Olio
おいしくモッツァレラチーズを食べるにはチーズのおいしさだけではなく
おいしいオリーブオイルが不可欠です。
トマトとの前菜カプレーゼに、ピッツァの仕上げにとおいしいオリーブオイルは
チーズの美味しさを確実にグレードアップさせてくれます。

これまでもさまざまなオリーブオイルを試してきましたが、去年11月
イタリアからお友達のたむちんにいただいた2009年のしぼりたてのオイル
のフレッシュなおいしさにすっかりノックダウンされてしまい
輸入食材店で限定販売している新もののオリーブオイルを予約して
ようやく入手して楽しんでいます。

オイル

化学処理をしていないオイルは寒いと固まりますが
風味は抜群です。サラダにパスタにと手放せない存在。

チーズの仕事を始めてからよりオリーブオイルへの興味も
深まりました。オリーブオイルの収穫は毎年秋。
しぼりたてのオイルをノヴェッロ(初物)とイタリア語で呼ぶそうです。
私は去年の暮れに予約して1月中旬にようやく入手しました。
ノヴェッロは限定数量しか輸入しない店が多いので早めの予約が
必至ですがそれだけの値打ちの格別なおいしさです。

輸送コストのこと
去年書いた記事の加筆訂正です。
連載の四回目では具体的に営業をするに当たってのヤマ場になる部分に
ついて触れたいと思いますが、輸送コストをどうするかは私も大変な
苦労をしただけに連載でも記しておきたいと思います。

商売で宅配便を使う場合、個人向けの価格では商売になりません。
そこで法人向け契約があるのですがこれは扱い個数がかなり多くないとまず
適用してくれません。せっかく良い製品や農産物を作ってもこの輸送コストが
壁になって遠隔地との取引を断念した生産者はとても多いのが現実です。

ベーベ工房も例に漏れず運賃は苦労しました。それがダメもとで
お取引先から現在の運送会社に法人契約をお願いしていただいたところ
有難いことにすぐに法人向け価格で運賃を設定していただけたのは稀有の
僥倖でした。その時からのお付き合いなので簡単に運送会社を変えることは
信義則上も考えておりません。

いくら安全でおいしい魅力ある製品を作ってもあまりにも輸送コストが高いと
(すべて送料を負担してくれる個人客相手ならともかく)会社組織のところとの
取引は難しいと思います。通常輸送コストを含んだものが原価になるからです。
そして輸送コストのことは自分の製品を世に出そうと思ったときからきちんと
向き合うべきとても重要なことです。何とかなるだろう、と楽観的に考える
ことはするべきではありません。

ベーベ工房の初めの2年の大半の私の気力と知力と度胸をつぎ込んだのがこの
輸送コストのことです。いまだにそのときの苦労が生々しく記憶に残っているので
実際の現場を知らない方がセミナーなどで「良いものを作れば必ず理解されます」
などと言っていると、素人は気楽でいいなあと醒めた目で見ている自分を感じます。
コストという数字がきちんとクリアできないとブランドとして育ちません。
これが12年ベーベ工房をやっての感想です。

地域限定シュークリーム
昨日のおやつに息子のお腹におさまってしまったのですが
昨日セブンイレブンで小さなシュークリームの試食品をいただきました。
群馬でもこの地域限定販売の榛名酪連の牛乳を使ったシュークリームです。


シュークリーム

コンビニでこんなサービスがあるとは予想もしていなかったので
とても心がなごみました。榛名酪連の牛使用を前面に出しての企画が
酪農家として嬉しく思います。

去年も同じような企画がありましたが、予想外の小さな試食品
サービスはぐっと心に響くものがあります。企画力は大切ですね。

直売所について
ベーベ工房の製品は直売所には一ヶ所しか出していません。
所属の農協が運営する直売所です。
直売所はここしか知らないのですが、県内の民間会社が運営する直売所に
比べてかなり生産者への条件も運営も納得できるものになっています。
マージンは20%以下と押さえられていることはありがたいと思います。

直売所の多くは委託販売形式で売残ったものは生産者が持ち帰ります。
完全買取のスーパーと違い直売所はロス分のリスクを背負いません。

製品ごとにマージン率は違いますが、私たちの製品はほとんどの店で
マージン率30%で扱っていただいています。例えば原価140円
売価200円なら30%のマージン率となります。
私は取引先の数人のバイヤーから「ロス分を考慮して30%」と
教えていただいたのですが、完全買取なら妥当な数字でしょう。

昨日、連載を読んだという地元の農家の方にお電話をいただきました。
そのときに地元の民間の直売所のマージンが委託販売なのに30%以上
東京店だと運送料があるので30%以上と聞いて驚きました。
それから、これはここに出荷されている方から聞いた話ですが
出荷した数に対して、売れた数と持ち帰る数が合わないことが
あるそうで、電話を下さった方も同じことをおっしゃっていました。
悲しいことですが万引き及びその管理にもうひとつ信頼ができないと。

現在、全国的に直売所ブームで年商数億円という直売所もあります。
ただ、私は売残りのロスを負わない直売所の場合、本当の実力を
売上額だけから判断することには疑問を持っています。
ロス分の負担を負うことになるスーパーの方が店自体の努力も
感じます。(万引きなど大きな打撃になりますし)

私はスーパーのバイヤーによって育てていただきました。
自分で選んだ品を仕入れてロスを少なく売るのは大変な仕事で
それだけに彼らの食への見識や売るための工夫は高い技術があります。
直売所は全ての責任を自分で負わなければならず、場所だけを貸して
もらって30%以上のマージンはちょっと私たちには割に合わないと
思っています。但し野菜や花をやっていたらまた判断が違ったので念のため。


メダリスト
中島&加等の両選手が銀メダルと銅メダルに輝いたスピードスケート男子500メートル。
テレビも祝福ムード一色で私もつい見入っています。

メダルを取るか取れないかは特にオリンピックでは大きいです。
今回4位だった上村愛子選手はいまだにどこか混乱していて
彼女の今までの戦績や努力を知るほどにこちらまで悲しくなりました。

オリンピックの金メダルは実力だけでなく運も大きいと言われますが
やはり大本命で金メダルを獲得する人間はやはり違うように思います。
夏季も冬季も一緒になりますが

  北島康介 (水泳)
  高橋尚子 (マラソン)
  清水宏保  (スピードスケート)
  船木和善  (スキージャンプ)
  荻原健司  (ノルディック複合)
  荒川静香   (フィギュアスケート)
  石井慧    (柔道)
  里谷多英   (モーグル)

などの名前を思い出すと、卓越した才能プラスどこかふてぶてしい
単純に「いい人」オーラは出ていない 面々です。

今日の男子500Mは会場に清水選手の姿も会場に見えましたが
全盛期の清水選手なら一回目二回目両方トップで勝ったように思います。
長野の時の彼はどう見ても負けないオーラが凄かった。

エレガントな演技で金メダルを取った荒川静香選手もただ優等生ではなく
したたかな勝負師でした。直前になってコーチをモロゾフに変えて徹底的に
新採点ルールに合った技を組み合わせて、演技中もちゃんと頭で点数を計算
しているクールさが秀逸でした。

金メダルをとった天才というイメージが強烈なのは80年代最高の
ジャンパーだったフィンランドのマッチ・ニッカネンです。
カルガリー大会では個人と団体すべて金メダル。次元の違う鳥人でしたが
現役中からトラブルが絶えず代表の座を追われたり引退後は犯罪者となり実刑に。
それでもニッカネンは天才でした。

最近、メダルを取れるかどうかは戦績だけでなく雰囲気も見ています。
腰パン騒動の国母選手を会場にしょっぴくようにして連れてきた
橋本聖子団長のりりしい姿を見て、この人もメダリストだったのだと
感心しました。メダリストになるには国会議員以上の性根が必要なのでしょう。

さて、高橋大輔選手や真央ちゃんや安藤美姫はどうなることやら.......。

怒涛の原稿書き
書いては消し、で遅遅として進まなかった現代農業の第三回目の原稿ですが
私にしてはおそろしく集中力を発揮して、夕方にとりあえず完成したものを
編集者に送りました。締切りが19日なので何とか間に合いました。
しばらくは確定申告に集中します。

求められている原稿は約2800文字。原稿用紙7枚分です。
さすがにこれだけの量の原稿を一気に書いたことはなく
まるで3000メートルの菊花賞を初めて走った3才馬のような気分です。

今回は忙しかったこともありいつになく執筆にてこずりましたが
内容的にもほぼ納得することを書けて何よりでした。

競馬風に表現すると

4コーナーを回るまでシンガリを追走~ようやくエンジンがかかったら前に壁ができて
~ラスト100メートルで怒涛のまくりで一気にゴール

という感じの一日でした。

            おしまい。

追記

 昨夜編集者からメールがあり「編集者人生で初めて鳥肌が立つほど感動した」
 (まだお若い方ですが)と嬉しい感想をいただきました。
 専門的な内容なので冷静に分かりやすくが基本ですがそこにある種の
 情念を投影できたなら書き手として大きな喜びです。

ワインの話
自分ではほとんど飲みませんがチーズの商売をしているので
ワインのことはわかる範囲で勉強しています。

最近はフランスやイタリア以外にもオーストラリアや日本、アルゼンチン
チリなどでも高品質なワインが手に入るようになりました。
但し、ワインは味もですがブランドを楽しむものなのでプレゼントに使うワインは

 ① おいしい
 ② under2000円の手頃な価格
 ③ 納得できるブランド力

のものを選ぶようにしています。
 
ワイン

おすすめのワインの一つがこのチリ産ワインの
ロス・ヴァスコス。このラベルの5本の矢のマークを
見てピンときた方もおられるかもしれませんね。
そうです。このロス・ヴァスコスはフランスの超名門
シャトー・ロートシルトつまりロスチャイルド家がチリの
ワイナリーで生産しているワインなのです。お値段は1300円!
味も安定感がありさすがのワインです。

グランクリュ第一級のシャトーロートシルトのワインは10万を
越えるものも珍しくなくセカンドでも数万円ですがファミリーライン
といわれるこれらのブランドだと1000円台で手軽に買えます。
ロートシルトの流れを汲むファミリーラインは以下の通り

 ① アマンカヤ (アルゼンチン)
 ② ドン・マルティーヨ (ポルトガル)
 ③ ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト (フランス)
 ④ ロス・ヴァスコス (チリ)

いずれもロスチャイルド家のマークの5本の矢のマークが入っています。
これはロスチャイルド家の五人兄弟の結束を表すマークだそうです。
何だか毛利家の三本の矢の話みたいですが。




意気に感じる感受性
こういう感慨を持つようになったことが自分がもう若くないと思うのですが。

最近、ある30代前半の青年に仕事のことで依頼をしました。
仕事については引き受けていただけたのですが、報酬(微少なものですが)
については、満足のいく仕事ができなければ受取れないと頑なに
言われて困惑しました。私は「まだ若くて卵でもプロと認めての
依頼なのでギャラは受取って欲しいし、無料でやっても成長はできないよ」
と言葉を尽くして説明&お願いをしてようやく分かってもらえた
ようでしたが、とても精神的に疲れました。下品なたとえで恐縮ですが
まるで自分が若い男に襲い掛かって我物にするような気すらしました。

私の世代は高度成長期に子供~青年時代を送り、20代後半はバブル全盛期。
40代の現在こそリストラの恐怖に直面していますが、基本は努力をすれば
報われると信じている向日的な人間も多い世代です。
(この世代はわりと気前良く消費もするそうです)

これが10代から不況で重苦しい時代に生きてきた30代以下にはよく言えば
慎重で身の程を知っている、悪く言えば覇気がなく醒めすぎているという
若者が多いような気がします。

40代後半の私とて、努力をすれば報われるとは思ってはおらず
やはり物事を成遂げるには才能と運が大切だと思っています。
でもあまりにも自分を冷静に分析して過小評価することは
美徳なのでしょうが、運をものにできないしそれゆえ成長も
できないと思います。降ってきた運を素直に喜びなんとか期待に
応えようとするエネルギーこそが人を成長させるのです。

実力も努力もないくせに法外な望みを持ったりビッグマウスな
人間は大嫌いです。でもいつも「自分にはまだ実力がない」と
チャンスや運に飛びつく勇気がないこともこれまたみっともない。

↓に書いた銀座の老舗レストランからのオーダーは嬉しくて不覚にも
泣きそうになりました。もちろんチーズが評価され生産者として信頼された
こともですが、商談にこぎつけるためにご尽力下さった方の期待や応援に
応えることができた安堵感と嬉しさがあります。

思えばベーベ工房を始めた当初から、いろいろな方に期待され応援を
いただきました。始めはびっくりしましたが二人で何とか期待に応えられる
ように柳の枝に飛びつこうとする小ガエルのように努力しました。
そろそろ私も若い世代を応援する側の年齢になった現在、期待に応えようと
する柔軟な感受性がたまらなく愛しく感じるようになりました。

今の若い世代は「意気に感じる」という言葉をご存知でしょうか?
こういう思い切り良さを持てる心こそが自身を成長させ成功させるのですよ。


週末いろいろ
週末は発注の取りまとめや伝票書きで忙しくしています。
加えて確定申告に連載記事のこと、加えてオリンピックまで
つい観てしまい尚更。

昨日は嬉しいことがありました。
ひとつはまたメスの子牛が母子共に元気に生まれてくれたこと。
もうひとつは、銀座の老舗のイタリア料理店からリコッタチーズ
1キロの注文をいただいたことです。先日、サンプルと資料をお送りしましたが
幸いある程度の評価をいただけたようです。レストラン関係者の皆様と
サンプル送付にたどりつけるまで多大なお力添えをいただいた方に
心より御礼申し上げます。ご期待に応えられるチーズを出せるように
努力したいと思います。

昨日の銀座の老舗のレストランからのオーダーの電話は本当に
嬉しくて電話を切った後ぼーっとしてしまいました。
私もまだ初々しいところがあるのですね。痛いけど。
商業ベースに乗せるための条件
連載記事の備忘録も兼ねての記事です。

「農家が営業をすることは難しい」とはよく聞く言葉です。

確かに慣れるまでは大変ですが、プロの営業担当者ではなく生産者
だからこそ作れる資料や伝えられる情報はたくさんあります。

タイトルの「商業ベースに乗せる」とは私流の定義ですが
近所の直売所に委託形式(売残り分は持ち帰る形式)で出荷するだけでなく
スーパーなどに完全買取方式で製品を納品することです。

ロスを負担しない委託形式はどうしても小売側の商品選定基準もゆるい傾向があるからです。

商業ベースに乗せるための条件は

 ① 美味で安全な魅力を製品が備えていること(これが大前提)

 ② 消費者のトレーサビリティや食の安全への要求に応えるだけの
   正確で生産者のモラルや熱意が伝わる客観的なデータを備えた
   資料を作りかついつも頭にそれらを入れておくこと

 ③ 自分の製品をどういう店に置きたいか絶えず考えながら情報収集し
   製品と店のミスマッチをしない営業をする


この三つを備えればそれほど気後れすることなく
こだわり、と言われるスーパーや百貨店に営業をし
商談に臨めると思います。そして自分の言葉で伝えることも大切に。

直球勝負で
私の営業は極めてシンプルで取引をしたいスーパーなどに営業をするときは
電話をかけ(今でも緊張します)

「こういう製品を作っている酪農家ですが御社と取引を希望しており
 サンプルと資料の送付をお許しいただけないでしょうか?」

(この通りの口上ではありませんが)

と単刀直入に担当者に伝えます。

プロの仕事なのですから、率直に「取引をしたい」と言うのが
当然ですし、その方が礼にかなっているように思います。

以上に書いたのは私が売込む側の場合の話です。

反対に私が売込みを受けたりやお取引先を紹介して欲しい、と頼まれることも
ありますが、その場合持って回った言い方をされるよりも最初から

 「自分の商品を買うことを検討してほしい」
 「どうしてもあなたの取引先に営業したいけれど担当者を紹介して欲しい」

などと軽くでも敬意を払って下されば、私も気持ちよく及ばないながらも
何とか役に立てる方法を考えようと真剣に考えます。

逆に困ったり、軽く傷つくのがいかにも私と友人になりたいとか
(物好きなと思いますが)一度ゆっくり話したいと思っていました
などとさも敬意を払っているようなアプローチをされて、お目にかかって
話をしてこちらが心を開きかけたところで自分の商品をいきなり
売込まれたり、取引先を紹介しろと言われることです。
実はつい最近もとある教授にこのような営業をされて面食らったのですが
地位のある方が、社会問題にもなったア〇ウェイや宗教の〇価学会の
勧誘のような方法でバイオ関連商品を売込もうとするやり方には
怒りというより悲しいものを感じました。

私は会社員時代に営業の経験がなかったため、慣れないうちは営業をしている自分に
自信が持てず卑屈な気持になることもありました。でも場数を踏み、何より素晴らしい
取引先やお客様とご縁が持てたことで、自分の生活のために自分の製品を営業して
売込むことは恥ずかしいことではないとここ数年思えるようになりました。
虎穴に入らずんば虎児を得ず、の格言のように毅然と営業をしてこそ出会える
宝物がたくさんあると思えるようになりました。

仕事のためにある意味では他人を利用し頼るのは当然のことです。
それだけに営業をするときはテクニック云々以前にまずストレートに
正直にまっすぐに人に向き合って欲しいなと思うし私自身も
そうありたいと思っています。

直球勝負、ですよ。 
お知らせ
2月も中旬にかかり

 確定申告
 原稿の締切り
 請求書の作成

で慌しくなってきました。

特に確定申告!膨大さもあるのですが毎年
「今年は早く済ませよう!」と思いつつ毎年締切りギリギリで
自分の学習能力のなさに呆れながらやっています。

しばらく更新が多少ペースダウンいたしますが
どうぞよろしくお願いいたします。

 
品格って何なのだろう?
朝青龍の引退は自業自得とはいうものの今でもショックです。
来場所はきっと寂しいだろうなと思います。

朝青龍ほど品格について問われた横綱はいませんでした。
確かに横綱というより人としての品性を問われる行動が多すぎる
問題児でしたが、改めて「横綱の品格とは何か」と問われれば
一言では言えないものだとも思いました。

先日のNHKの特番でゲストの元横綱の北の富士さんも
「横綱の品格と聞かれれば自分にもわからない」とおっしゃっていました。
そして「品格とは自分が云々するものでなく他人が見て感じるもの」だとも。

北の富士さんが「格闘技ならカッツポーズも何でもアリだけど相撲はやはり
違うと思う。強ければそれでよいには相撲は絶対になって欲しくない」
とおっしゃっていたことはとても印象的でした。

品格という言葉は美学と同義語なのかもしれません。
だからこれが正解というものはなく、それにたいしてどのように
感じてどのように恥じてどのように憧れるかという漠然とした概念
だとも思います。

個人的には相撲も芸術も、ある種の抑制された美を感じるもので
あって欲しいと思います。才能があれば、位が高ければ何でもアリと
いうのなら相撲はとっくに衰退していたでしょうし、パリのオペラ座バレエ団が
400年もトップでいることはなかったと思います。

美学とはたとえ割りに合わなくて損をすることがあってもそれでも
ときにはやせ我慢をしてでも守らなければならないものなのかも
しれません。商売をしているとこのあたりの感覚に敏感になって
しまうのですが、ある種のストイックさや損をしても人情を優先させる
ことも時にはしないと商売の世界などたちまちジャッカルとハイエナに
席巻されてしまいますから。

品格のある横綱と言われるとすぐに挙げられないのですが
たとえ現役時代を知らなくても(千代の富士の大ファンでしたが)
引退後に相撲の振興に尽くした初代の若ノ花の二子山親方
や栃錦の春日野元理事長や多くの弟子を愛情を持って育てた
元琴桜の先代の佐渡ヶ嶽親方が浮かびます。横綱ともなれば
引退後も生き方が問われ続けるのだと感じています。


私の営業がもたらしてくれたもの
「現代農業」の連載の三回目は営業のことについてなのですが
書きたいこと、書くべきことが多い分すっきりとした形にまとめるため
構想を組立てるのにちょっと苦戦しています。

4月でベーベ工房は満12年を迎えますが、それでも私が営業をするために
コマネズミのように働いていることには変わりはありません。
どの企業でもそうですが、良い製品を作っても経済情勢や消費者の嗜好
広い意味でのトレンドetc....。商売は常に流動的なものなので新たな
展開を求めての営業活動は欠かせません。

私の営業はやる人が他にいないという受身なスタートでしたが、実際に
取引先を決めて、取引を通じてベーベ工房のスタイルを少しずつ形に
してゆくことで自分なりにこれから目指すものも漠然と見えてきました。

自慢するわけではありませんが、私は営業に関しては取引先の選定も
資料の作成も実際の営業活動もすべて自分なりのメソッドでやってきました。
だからこそ、感じることのできた喜びは

  営業は経営を安定させる手段と同時にクリエイティブな活動でもある

ということです。苦労や無力感を感じるのはしょっちゅうですが、中間業者に頼るのではなく
直取引をするためにスーパーなどの情報を収集&分析する感受性も鋭くなったし
商品説明をするための小道具やパンフレットの作成をする喜びにも目覚めることが
できました。これがただ効果が出るかもわからないままにコンサルタントやデザイン事務所に
依存していたり、中間業者にマージンを払って丸投げしていたら、私は主人のチーズの夢に
付き合わされた哀れな家庭内奴隷のような気持ちになっていたと思います。

クリエイティブな、といえばしおりなどの販促ツールを作るコラボレーションの
楽しみもあります。現在は先日書いたように今春に作成予定のチーズを使った子供でも
食べられるレシピを脚本家の友人にお願いして台詞で読ませるポストカードとして
作ることをあれこれとイメージすることがとても楽しみな日々です。

1998年に何もわからないままに始めたベーベ工房の仕事ですが
営業をすることで外に世界が開けて素晴らしい方々に出会えました。
それまではどこか、回りが求めるあらまほしい農家の嫁のイメージに
苦しんでいましたが少しずつ結果を出すことで自分を表現する
ことを楽しめるようになり多少の陰口には全く動じない強さも身につけました。

何より若い頃はただ漫然とした趣味に過ぎなかった音楽や舞台芸術への
関心ですが、そこで培った感受性を仕事を通じて表現できることの
誇らしさと嬉しさです。仕事を通じて私は強くなりました。
小さなベーベ工房の営業ですが私にもたらしてくれたものは
自身を変えるほどのものだったとちょっぴりですが誇らしい気持ちです。

売れすぎることの危険
息子は、今日になり食欲も出てきて一段落です。
仕事も家族や自分の健康があればこそを痛感しました。

今日の新聞のトップ記事はプリウスのリコール問題でした。
予想以上にブレーキの不具合に関してのクレームが国内外で
多かったのに、社長会見は2月5日になってから。対応が後手後手に
回ったことや、ブレーキ機能の問題という決定的な欠陥に対して
欠陥隠しだの運転者の安全をないがしろにしたのではないかとまで
言われてプリウスのヒットでようやくリーマンショック以来の苦境から
立ち直ったトヨタには予想以上に大きな打撃になりそうです。

プリウスは初代の時から大人気で中古でも入手できないほどの
人気車で去年7月の新型プリウスもエコ減税&補助金効果もあって
予約半年待ちの大人気でした。でもどこか売れすぎることで当時から
一部のユーザーからはブレーキの欠点が指摘されていたのにトヨタも
真摯に見直そうとしなかったし、不況の中景気の牽引役になったこの
車のことを国やマスコミも事実を伝えようとしなかったように思います。

私は本のように増刷すればよいものはともかく、一から作り上げなければ
ならない製品が過剰なまでに売れすぎることは非常な危険をはらんでいるように
思います。自動車にしても食べるものでも精緻な技術ゆえに評価されたものは
製造過程にも高い技術が必要です。また売れすぎることで無意識に経営者に
生じる慢心や自分の製品の欠点を直視しなくなる危険も感じます。

トヨタのような大企業ではありませんが、酪農家ブランドの製品の経営者にも
売れすぎることで経営者の人間的なモラルを疑うような言動をされた方も
おられます。全国の百貨店での催事で有名になったからと私のブログの
コメント欄で田中義剛氏のことを名指しで罵倒したあげくベーベ工房より
経験年数は少ないのに他人の事情や方針も斟酌せず、「販売の最前線に
躍り出ることが必要です」だの「うちはそのために放牧にして従業員も
何人も雇いました」と上から目線のコメントを書いた酪農家もいて
私は自分の許容量を越えたヒットがもたらす影の部分を考えるようになりました。

納得のゆく生産にはキャパシティがあります。
売れても一線を守る強さが製品への信頼やまともなモラルを守る。
会見で深々と頭を下げる豊田章男社長の写真を見ながら痛感しました。

私がインサイトを買ったのは250万円以下ということと
ホンダの伊東社長が技術者出身で自らインサイトの開発に当たられた
からということもあります。主人はプリウスに未練があったようですが
私はインサイトにして正解だったと思っています。



お知らせ
昨夜、急に息子が嘔吐。数回続いたため小児医療センターに
緊急受診させていただき、点滴を受け朝の四時に帰りました。

息子は少し熱もあり、私も疲労で体調不良なので
今日は更新をお休みします。

皆様もくれぐれもご自愛ください。
新しい試みと日々のいろいろ
先日、イタリア料理研究家の石川みゆきさんに子供でも食べられる
モッツァレラとチーズのレシピをお願いする話を書きました。

レシピの依頼

レシピを作るのは4月くらいになりそうですが今回はこの
レシピを写真にして取引先の売場に出すPOPと
ポストカードを作ろうと思います。そこで思いついたのが写真に
添える気の利いた台詞風の一文。印象的でユーモアのある一文で
インパクトをつけたいと思います。

添える一文は、まだお会いしたことはないのですがここ半年ほど
ブログで仲良くしていただいている脚本家の卵の青年にお願いする
ことにしています。昨日メールでお願いしたところ快くOKして下さいました。
彼は小さな劇団を仲間とやっていて知的で不思議なユーモアのある文章は
ずっと心惹かれるものがありました。以前メールでやりとりした時に
学部は違いますが同じ大学の出身であることを知りお互いにびっくりしました。

ブログを始めて二年になりましたが、先日イタリアから帰国して関西で頑張っている
料理人のたむちんや、酪農家のまこやん、まこやんの親友のRickyなど
ブログを通じて出会ったかけがえのない友人もできました。
今度は脚本家の彼とのレシピカードの作成に取組むことがとても楽しみです。

2月は21日に東京でのチーズのイベントに出展&取引先へのご挨拶
その前に連載の原稿の入稿など通常の業務の他にもたくさんの仕事があり
あっという間に過ぎてゆきそうです。寒い日々が続きますが春を楽しみに
頑張りたいと思います。

 PS
  朝青龍、引退しましたね。個人的には決して嫌いではなかったので
  こういう形での引退はとても残念です。協会としては魁皇のような
  人格者に横綱になって欲しかったんだろうな。
  もうひとつのニュースは小沢氏の不起訴決定。言葉は悪いけれど
  小沢氏の粘り勝の印象です。金と政治の問題は自分なりに考えることも
  ありますが、小沢氏のしたたかさは師の田中角栄氏以上だとある意味では
  舌を巻いています。

 
傾向と対策
連載で私に求められているのは半分は販路の開拓、つまり営業のノウハウや考え方を
ある程度明らかにしてほしいということです。

12年も一人で営業をして販路を開拓したので、ある程度適性があるのだと思いますが
私の販路開拓は極めてマイペースでやっています。
私は非常にリアリストで法外な夢やロマンを仕事に求めたり、ささやかな
経験から啓蒙活動をして出歩くことなどは一切したことがないし、これからも
しないと思います。「傾向と対策」に農家としてはおそらく誰よりも
心血を注いで販売戦略を考えてきました。この傾向と対策について書いてみます。

私はベーベ工房の製品をきちんと酪農家のこともイメージしながら
食してくれる消費者の手に届くような仕事をしたいと最初から考えました。
(いわゆるセレブとか健康オタクな消費者ではありません)
そのように思った時点で

 ① コストの合わない激安スーパーには絶対に出さない
 ② 都市の高級スーパーやオーガニックショップなどを
   実際にみて品揃え(パッケージや価格や生産者)や客層を頭に入れる
 ③ 田舎にある自宅では直売はしない

という前提条件が決まりました。その上で自分の製品を置きたい店の
傾向をいろいろな角度から分析します。(お客として何回も店舗や通販で
買い物もしてその店のコンセプトを見る努力もしました)その傾向とは

 ① このようなスーパーは大手のメーカーの製品を主力にしていない。
 ② 牛乳は低温殺菌やノンホモを積極的に扱っている。
 ③ オフィス街に近い店はランチ用のパンやデリカが充実している
 ④ センスが良く可愛らしいパッケージの製品が至るところに置いている。
 ⑤ 有名な店でも通販で使うのは空き箱でエコに配慮している。

その対策として
 ① ← 小さな酪農家の生産者でも取引できる可能性がある。
 ② ← ヨーグルトはノンホモで生乳100%。きっと理解してくれる。
 ③ ← テイクアウトしやすい飲み切りサイズを作ろう。
     イメージは古き良き昭和の給食の牛乳ビンで。
 ④ ← 特に女性や子供に愛されるデザインにしよう。
 ⑤ ← 豪華な化粧箱を作る必要はなく配送には空き箱で十分と
     妙な気後れがなくなりほっとしました。

誰に教えられたわけではありませんが、まだ時間のある時期に
じっくりと都会の高級スーパーを見たことは大きな財産になりました。
営業とは消費者や店のニーズをきちんと理解して自分の製品との
接点を探りながら提案をすることです。必要以上に難しく考えたり
せず「どういう人に食べてもらいたいか」から順を追って考えてゆくと
おのずと傾向と対策がわかってくると思います。

今はちょうど受験シーズン。一般入試の最後の仕上げは志望校別の赤本が
定番ですが、あれが私の傾向と対策の原点です。考えてみれば仕事も
裁判も国会答弁も傾向と対策の繰り返しです。受験も無駄ではなかったです。

仕事は精神論や根性論ではできません。きちんと対象を分析してそれに見合った
提案ができれば小さな農家でも前に進むことはできると思います。
連載記事には書きませんが、実はこれが私が一番大切にしている信条です。


血を繋いでゆくこと
当たり前のことですが、一般的に意外にきちんと理解されていないのが

     牛乳は母牛が出産して初めて生産されるもの

ということです。(人間と同じですね)
お産がうまくいかないと牛乳が順調に生産されず経済的に大打撃です。
友人のまこやんのブログで先日早産で子牛が亡くなったとあり
(母牛が無事で不幸中の幸いでした)自分のことのように胸が詰まりました。

D-1ブログ

うちの牧場のホルスタインは一系統を除いてすべて代々うちで大事に
血統を守って繋いできた牛たちです。いくつかのファミリーがいるのですが
メスが多く生まれるファミリーはどんどん繁栄しますが、オスばかり生まれたり
受胎の悪い系統は血を繋いでゆくことが大変です。
そんな貴重な系統が先日の包帯娘(すっかり良くなりました)のファミリーです。

子牛2

   生後3日の包帯娘(!)

この系統は非常に優秀で、私が結婚する前のことですが
共進会の全国大会で上位入賞や関東大会チャンピオン牛を出した
看板血統です。ところが生まれるのがオスばかりで1997年当時
全国大会に出た牛の子孫は一頭だけ!しかも当時もう高齢で普通なら廃用でした。
私が主人に頼み込みあきらめ半分で種付けをしたところようやくメスが生まれました。
その孫牛がこの包帯娘です。
(幸い、このファミリーは現在四頭が健在です)
義父の代から我が家は自家生産の牛を大切に改良しています。
それだけにメスが生まれて血が繋がってゆくことは何よりの喜びです。

どの酪農家も牛乳を生産するため、お産には細心の注意を払っています。
そんな努力がきちんと消費者に伝わることを心から願っています。

新しいお取引先
以前から一般の方だけではなくプロのバイヤーのブログでも
その品揃えと品質管理、そしてスタッフの熱意を絶賛されている
県外のスーパーと近くお取引を開始させていただくことになりました。
密かに憧れて脳内で営業のシュミレーションもしていたお店です。

担当者に私が電話をしてサンプルと資料の送付をお許しいただき
ほとんど即決で取引を決定していただきました。
いずれはチーズも扱って下さるようですが、まず三店舗のうち
本店からヨーグルトを少量からのスタートです。(来週から!)

このスーパーもそうですがベーベ工房のお取引先は個人商店が
高い見識の元に安全でおいしい商品を扱うスーパーに成長した
お店が多いです。(高崎のスーパートミーなど)

これらのスーパーは近隣の大手スーパーとの差別化のために
小規模でも品質とモラルの確かな商品を大切にして店の個性を
出すことに非常に熱心です。また製品を通じて私たちのような
家族経営の生産者の生活を良くご存知なので無理に会社に
出向いての一律の商談会ではなくとも窓口を生産者に対して開いて
下さっている会社が多いのも特徴です。

このように柔軟でフットワークの良いスーパーに比べると
先日、4月からJR東日本の傘下に入ることが決まった紀ノ国屋や
現在の牛角の傘下からさらに転売されそうな成城石井など高級スーパー
の代名詞ともいえる老舗は名門ゆえの組織の硬直を感じます。
(両社とも商談は指定日に東京に出向くことが必須です)

ベーベ工房は流通業者を通さずスーパーとの直接取引が多いと
お褒め頂くこともありますが、直接取引自体は特に難しくありません。
先方に出向かずサンプル送付での商談の場合

 ① 味・外観・価格の全てでバイヤーを魅了する製品であること

 ② その場にこちらがいなくとも熱意と誠実さを感じさせる
   客観的データに基づいた完璧な資料を添付すること

このどちらも備えたサンプルであることが求められます。
これに生産者本人が営業をする強い意志があれば小さな農家にも
高級スーパーへの窓口が開けると申し上げたいと思います。

お知らせ
昨日、出版社が見本誌を数冊送って下さいました。

現代農業

「現代農業」3月号です。(一般発売は5日だそうです)

今月号から私の連載が始まりました。
6ページにわたって掲載されています。
題名は編集部の方針で「酪農家マダムのチーズ工房開業指南」
となっています。

題名はこのようにポジティブなイメージですが連載を
通じて私は決してバラ色のことは書いておらずむしろ
冷静に抑えた表現でベーベ工房を通じての経験や自分なりに
考えていることを書いています。

編集者泣かせの記事ですが、よろしければ読んでいただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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