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メンタルヘルス
カミングアウトしますとここ半年ほどあまり精神的にはベストな状態ではありません。
病名がつくほど深刻ではありませんがそれでも医者に軽めの睡眠導入剤を処方して
もらいそのついでに気楽なカウンセリングを受けています。
いわゆるプレ更年期という症状のようで、私のように40代半ばの女性には比較的
多い症状のようです。症状を列挙しますと(笑)以下の通り。

 倦怠感・突発的に涙もろくなる・疲れすぎると眠れない・朝がだるい
 ホルモンの変調がストレートに感情に出やすい  

酪農家は特に休みがない上、精神的に緊張を強いられるベーベ工房の仕事を
していると簡単に人に代わってもらうわけにもいかず、どんな状態でも朝5時に
起きて牛舎に行かなければならず、ハードではあります。
医者は「時には休みなさい」と繰り返して仰るのですがそうもいかないのが
辛いところで。 

これは医者にも褒めていただいたのですが、私なりのリラックス方法を備忘録的に
書いておきます。

 ① もうすぐ5才の息子と眠る前にハグしながら本を一緒に読んだり遊ぶ。

 ② 好きな香りの入浴剤や石けん(クラブツリー&イブリンを愛用)でアロマを楽しむ

 ③ リラックスできる音楽を聞く。(落ち着くのはバッハのコラールなど。それから
   スカルラッティのピアノ曲。私的にはこういうときNGはショパン。落ち込んで
   いるとき聞くと涙が止まらなくなる)
 
 ④ 素直に感情を書綴る (最近ようやくブログでも素直な気持ちを書けるように)

 ⑤ この記事を書いているのもそうですが、状態がベストではないことを理解してもらう。

こういうことをやりながら、気長にプレ更年期の嵐が過ぎ去るのに付き合うこととしました。
医者は(内科ですがかなりメンタルケアもお上手です)そういう自分を恥じることもない
とアドバイス下さいましたが全く至言です。人間は一生のうちには精神的にしんどい
こともある。それをむやみに恥じることもないのだとようやく実感できました。

もしかしたらブログで気弱な本音を書くこともあるかもしれませんがどうぞご容赦下さい。
主人は特に私に気を使うわけではないのですが、あれこれ詮索をせず以前から
私が精神的に決してタフではないのを知っているので込み入ったお取引を丁重に
お断りするときに「妻は繊細なところがあるので、妻の気持ちを尊重したい」と
言ってくれたこともありました。ノロケではありませんがどんな状態でも365日仕事を
するには家族の理解は不可欠です。

21才の時には過呼吸症候群にかかりそういう中でも就職活動もやり会社員生活も
まっとうして結婚しました。書いているとけっこう私もタフとは程遠いですね。(汗)
そんな私でも何とか仕事ができていることの背景はひとえに家族や友人の愛情です。

弱くてヘタレな人間ですがどうぞこれからもよろしくお願いいたします。

      
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10円の価値
今年の3月から乳価が10円値上がりしました。

異常な飼料の高騰で廃業する酪農家が続出しこれまでにない危機に
酪農家たちが何回も乳業メーカーと交渉してほぼ満額、といわれる10円の値上げを
「勝ち取った」のが去年の10月でした。

その経済効果を最近ようやく実感することができています。牛と主人が頑張って乳量が
出たということも大きいですが去年はベーベ工房の売上げはほとんど、本業の
酪農の損失補填に回っていたのですがここ2ヶ月ほど少しですが貯金に回せるように
なって通帳管理をしている私の心痛が少しは楽になりました。

うちだけでなく「去年より経営が改善された」と感じている酪農家も多いのでは
ないでしょうか。酪農は特に飼料を作っているとトラクターなどの農業機械の
コストが非常に高いです。それに加え堆肥処理施設の借金の負担でもともと
経営基盤が弱いところに加えて去年の飼料と原油の異常な値上がりは
廃業こそ免れても将来への不安、労働意欲の低下、果ては仕事に誇りを持てない
などの目に見えない部分にも計り知れない打撃を与えていました。

        「労働はそれに見合った対価で初めて報われる」

なんだかスローガンみたいで自分の美意識に反する表現なのですが偽らざる感想です。
飼料代と最低限の生活費と公共料金とローンを払ったら何も残らない生活では
心に何も「溜め」(反貧困の活動家・湯浅誠さんの表現)は残らない。
農業がこれからも継承されてゆくためには、子供の教育や趣味に回せる経済的余裕が
必要です。私も少しですが息子のためには学資保険を積み貯金も息子の将来を
見据えてやるようにしています。

乳価の値上がりに伴い、大手乳業メーカーは牛乳の小売価格を今春から値上げしました。
不況の中、消費低迷を防ぐため酪農関係団体はマスコミ向けに正しい報道を要請したり
酪農家にも周囲の理解を求める活動の要請を出しました。いずれももっともだと思いますが
私は一リットル200円の牛乳は当たり前の価格だと胸を張ればいいと思っています。 
酪農家は子牛を育てるところから、365日休みなく売価以上の努力はしているからです。

たった10円の値上げですが、少なくとも我家には大きな10円です。
ベーベ工房を頑張れるのも本業の酪農の安定があればこそ。
そんな当たり前すぎることにしみじみしている2009年の夏なのでした。 

       
リコッタのカゴが到着!
先ほどイタリア在住の友人のご厚意により10年来欲しくてたまらなかった
リコッタチーズを製造するときに使うプラスティック製のカゴが届きました。
荷物を見たときは二人とも言葉がないほど感動して、いつもはポーカーフェイスの
主人が歓声を上げていました。彼の歓声を聞いたのは私が結婚7年目に
妊娠したことを告げたとき以来です。 

メーカーHP

去年の秋に下記の記事を書いたこともあり、友人が春に一時帰国した際に
いくつかお土産として下さったのですが使い勝手のよさに主人が惚れ込みました。

リコッタチーズのかご


念願だったカゴを前にすると新しいランドセルを買ってもらった子供のような気持ちに
なります。改めておいしいリコッタを作れるように頑張ります。

友人の誠実な友情に心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。

初めにやるべきこと
行政や団体などのセミナーや講演で自分のブランドを持つことなどがテーマに
なることがあります。私は行きませんが講演の概要などを読んで気になったことを一つ。

特に農家が自分の農産物を原料に製造から販売までを手がけて自分のブランドの
製品を世に出してゆく時に余分なことを考えず、努力を傾けるべきものがあります。
それをいくつか下記に挙げると

 ① 農産物は自然に左右される難しさはありますが製品化する以上
   できるだけ一定の味と食感を保つように技術を磨くこと

 ② 農家の製品の場合初めは地元の直売所などに出すことが多いと
   思いますが(私たちもそうでした)生きがいや趣味程度のものではなく
   ある程度の収入源に育てるためには数年後を見据えて自分と合う
   スーパーやオーガニックショップなどの情報を得ること。
   (HPやブログや雑誌などで気になる店があれば実際に行ってみるなど)

 ③ 営業や販売を誰が担当するかきっちりと決めること。
   伝票の処理などを正確にできるようにしておくこと

 ④ パッケージやロゴは頻繁に変えられないので立ち上げる前にきっちり
   決めること。デザイナーにまるごと依頼すると莫大な出費になるので
   できいるものは自分でやってみること。↓の記事に詳しく書きました。 

 手の届く範囲のデザイン    

以上のようなことに心血を注いで軌道に乗るまではひたすら製品と販売先の確保に
全力を挙げるべきだと思います。こればかりはやった者でなければわからないと
思いますが、セミナーなどで実際を知らない学者などがやたらと観光や地域おこしと
関連付けてブランド作りを語る例を見かけますが、私に言わせるとスルーして下さい。(笑)

製品を育てて行くことと地域や観光は全く別物です。これらを考えるなら軌道に乗って
せめて10年経ってからで十分です。因数分解ができずに微分積分ができないように
ブランド作りの基本は当たり前ですがおいしくて安全で愛されるプロの製品を
コンスタントに作れること。これがすべての基本です。


  
亀が3匹と猫が4匹
秋にイタリアに行く件で、去年実際にお客様をトスカーナの友人の働くお店に案内を
された東京の旅行会社に電話をしました。
社長である彼女は(各国のおいしいものを紹介するブロガーとしても有名)ロンドンに出張で
不在でしたが、代わりに電話で応対くださったのが81才になられるという大学でイタリア語を
学ばれた後、仕事でイタリアに長く滞在されていたという素敵な老紳士でした。
お電話でもユーモアを交えながらイタリア行きの不安を取り除いてくださり
お電話を切った後もほのぼのと温かな余韻が心に残りました。

翌日、ロンドンにいる社長に連絡が取れたと私がバレエを観るために状況する日に
打ち合わせする予定と事務所までの地図のFAXがこの老紳士から送られてきました。
彼はごく自然に書いたのだと思いますがカバーレターは温かいユーモアにあふれ
こういうものが教養なのだと脱帽しました。そこには用件の後に

 「亀3匹と野良猫4匹も室内で買っておりますが、猫がお嫌いのようでしたら戸外に
  出しておきます」 <

とあり、ビジネス文書なのにほのぼのとした一文が添えられ惚れ惚れとしました。
そしてローマに住んでおられた頃よく「馬車に乗ったモッツァレラ」(モッツァレラを
食パンに挟んで揚げた軽食)が好きでよく食べていたと添えられていました。
私は折り返しお電話をかけ自分も猫を飼っているので心配されないようにと
お伝えしました。

社員教育ではサービス業は特にお辞儀の仕方やご挨拶の仕方に力を入れて
いますが、対面がなくともメールやFAXという書面を通じてお客様の
心を掴むことも可能だとこの方のFAXの文面を見て改めて感じました。
マニュアル通りでなく、そして嫌味なく品良く相手の心を掴む文章は
ビジネスの場では書けるようで書けないものです。私がこの旅行会社に
現地までの案内をお願いすることを決めたのはいうまでもありません。

ここで公開できないのが残念ですが彼のブログが素晴らしい!
外国のことそして日本の社会への風刺が、淡々とだけど背筋のピンと伸びた
人生のキャリアをお持ちの方だけが持つユーモアに溢れて。

  「満員電車の優先席に座って化粧をする娘さんで可愛い顔の子はいない」

納得です。 

イタリア旅行を決めなければこの方に会うこともなかったと思うと
縁の不思議さを感じています。 

日本で一番おいしいもの
最近発売された雑誌ブルータスCasaの保存版ムックです。
これは農業や食に携わる人にはお勧めの一冊です。(回し者ではありませんが)
最近は似たようなお取寄せ本が多いのですが、この本はお取り寄せだけではなく
全国のおいしい鮨屋、食堂、レストランなどサブタイトルの「わざわざ行きたい」お店の
情報も満載です。

特に「地産地消イタリアン」「アンテナショップ」の特集は感動し考えるヒントが随所に
ありました。特に弘前の「オステリア・エノテカ・ダ・サシィーノ」の笹森通彰シェフの
料理は圧巻でした。ゴルゴンゾーラやパルミジャーノなどのチーズの他イワシを
発酵させてアンチョビを作り生ハムまで手作りです。彼のお店には全国から
お客さまが来られるそうで地産地消の優雅な極致を見た思いでした。

最近、銀座界隈で人気の各県のアンテナショップの特集は地方在住の
者としてとても興味深いものでした。特に庄内産の食材を使った素晴らしい
レストランを擁する山形県や鳥取県、青山でシックな外観のアンテナショップを
展開する福井県のショップには今度上京したら絶対に行きたいと思います。
質の高い各地の名産品はただ珍しい、おいしいではなく東京以上にハイレベルな
味にデザインに食べる喜びをストレートに伝えてくれると知りました。
きっとこういう県は行政もセンスとか感性を備えているのだろうな。
群馬も早くこの域に追いついて欲しいものです。

ときどきはこういう食の今を伝える雑誌を手に取ることも大切ですね。
とても良い本でございます。(岸朝子さん風に  )
この本には大好きな石垣島ラー油のベンギンご夫妻のお店も大きく掲載
されていました。そのペンギンご夫妻からヨーグルトのオーダーを頂きました。
何か誇らしくとても嬉しいです。

ブランド化のために
愚痴めいた少々ガラの悪い記事ですが今日はお許しを。
これを書かなければやりきれなかったので。

このブログのカテゴリの「ブランド」のエントリーを読むと我ながら真面目に書いていて
驚きました。もちろんこの考え方は変わっていませんが、最近私を苦しめた
出会い系パーティを巡る出来事から当たり前すぎることを学びました。

出会い系イベントへの対応について

それは、ある程度ブランドと認められるレベルのものを丹精込めて作っている人間に
お客様を紹介するときは、お客様の最低限の品位やモラルは考慮するのが最低限の
礼儀だということ。

いくらお金をたくさん払ってくれるといっても全身に彫りものを
した方を老舗旅館に紹介したらきっと紹介者にクレームがいくでしょう。
それと同じでたとえ小さな農家の作る製品でも、少なくともまともな食に対する常識を
お持ちのお客様をご紹介いただきたいと思います。

レストランによっては店の雰囲気を守るためドレスコードを指定するお店もあるように
小さなベーベ工房も最低限の食材に対する愛情と礼儀を持った方に食して
いただきたいし、そうしていただけるようにこれからも努力したいと思います。

ベーベ工房のチーズを二度とはないであろう出会い系パーティに使った20代の
主催者は、大学の恩師のコネを通じて私をよく知る県の重職の方を通して
私たちのチーズや群馬を代表する食材を入手しました。
この方のブログを読んだときはお引き受けしたことを激しく後悔しました。
この教授にしてこの生徒ありの典型の例は本当に気分が悪くなりました。
結果はもちろん胸が悪くなるような料理だったことはいうまでもありません。
出会い系ならお料理は二の次だったのでしょうが。

ブランドを作り維持してゆくには「なめたらいかんぜよ!」の気概も必要です。

追記
 
 私はこの記事を書かなければブログを続ける自信がありませんでした。
 これからも小さなブログですが応援してくだされば嬉しいです。
 どうぞよろしくお願いいたします。


自信を持とう
D-1のまこやんが、ミルクマンの公演を喜んでくださった保育園の依頼でお母さんたちの
前でちょっとした食育の講演を行うそうです。
酪農家のまこやんでしか伝えられないことがたくさんあると思うので、緊張しないで
自信を持って頑張ってほしいと思います。

D-1ブログ

まこやんの人柄やミルクマンの活動があってのことですが、まこやんのようにちゃんと
酪農の現場に立つ人に食育のお話を依頼した園長先生は本当に素晴らしいと思います。
そして、まこやんに限らず実際に食や農業の現場で努力する人間が次の世代に
言葉で何かを伝える機会がどんどん増えればいいと思います。

先日の地元新聞で審議会などのメンバーはなるべく重複しないようにできれば女性を
増やして構成すべきだという意見が載せられていました。私は女性にこだわらずベストと
思う人選をしていただければ十分と思いますが、実際の現場を知る人は必ず一定数
以上参画させていただきたいと願います。

私はこのブログで何回か自分では手も汚さず汗も書かない大学教授や自称コンサルタント
が、農業や食の分野で啓蒙的なことを上から目線で言うことに嫌悪感があると書きました。
少なくとも机上の空論的データや、何でも自分の専門分野を引き合いに出しての話を
しても特に子供相手に伝わることは皆無なのでは、と思うほどです。

農業や食の安全の分野では正しい知識を伝える活動も不可欠です。
それだけに行政に顔の利く学者やコンサルタントの自己宣伝の場になることは
カンベンしていただきたいと思います。

とかく農家というと口下手、人馴れしていないからということで何かを伝える場に
立たせてももらえない傾向が行政サイドにもありましたが、特にまこやんたちの
30代から下の世代はは一般の会社員と変わらないほど言葉で何かを伝えられ
豊かな表現力を持つ農家が多いと頼もしく感じています。

農や食のことを一番伝えられるのは現場で日々努力する人間です。
自信を持とう!ね。

カフェで好評♪
3月からお料理にモッツァレラチーズをお使いいただいている東京の有名なカフェ。

カフェとお取引決定

先日、お店のスタッフからお電話をいただきました。
何かあったのかしらとドキドキしたのですが、お話は全く逆で「好評なので数を倍に
していただけませんか」と本当に嬉しい内容でした。ありがとうございます。
ここはオーナー(お店には出ておられませんが)がしっかりしてユニークな一種の
カフェ文化論をお持ちのお店でお取引を言ってくださったときは本当に嬉しかったです。

最近、ちょっとブルーになる出来事(笑)があったのでどんよりモードになることも
ありましたが、お客様にもカフェのスタッフにもモッツァレラが愛されて、楽しみに
待っていただいていることがわかったことは言葉にできない喜びでした。
お電話をいただいたのはわりと遅い時間で主人はまだ牛舎にいたのですが
階段を駆け下りて主人に報告に行きました。

今日はイラストを担当してくださるナカシさんがお友達とこのカフェに行かれるそう。
報告を楽しみに待っています。

堆肥処理のこと
専門誌の方から堆肥の処理について丁重なご質問をいただきましたので
少し書きたいと思います。

 但し、酪農家のブログでは有名なのですが堆肥処理に関して執拗な質問や
 批判を酪農家のブログで繰り返す方がおられるのでこのエントリーに関しては
 コメントを閉じさせていただきます。質問はメールフォームからお願いいたします。

私どもの牧場の堆肥は2003年末に完成した牛舎から車で5分の自家用の堆肥
処理場に朝晩ダンプで運びます。ある程度の量に達したところで切り返しを行い
点在している牧草地にまいています。また親戚や堆肥を引き取って下さる
(無料です)近くの農家の畑に置くこともあります。

牧草や飼料用トウモロコシの畑は6町あります。また自家食用の野菜を作る
畑もあります。ここにも堆肥を蒔きます。

私は知らなかったのですが、去年の急激な肥料の値上がりを受けて堆肥の需要が
増えたそうですがここにきての値下がりでまた需要が落ちているようです。
堆肥の処理は酪農家だけの問題ではなく農地をどうするかという、いわば農業の
ありかたの根本に関わる問題だと気づかされました。
子牛のことを少し
去年の9月に生後3ヶ月でまこやんの牧場にお嫁入りした子牛のまこちゃん。
先日まこやんと電話で話したときに近況を教えてもらいました。
まこちゃんは順調に大きくなり餌もよく食べてとても元気だそうです。
そして、まこやんに甘えてとても人懐こいそうです。まこやんの牧場で大切に
されていることがうかがえました。

子牛は何頭育てても理屈ぬきに可愛いものです。
我が家の牛は私や息子が撫でたり、ブラシをかけてしょっちゅう体に触れているせいか
とても人懐こいです。一頭づつ名前があるのですが生後まもなくから名前を呼ぶとちゃんと
耳を動かして返事をします。
子牛の時から人に慣れているせいか、成牛になってもうちの牛はあまり人を怖がりません。
入り口で知らないお客様が見学してものんびりと寝そべって気持ちよく反芻。
(註 : 牛が反芻しながらのんびりしている時は体調が良い時です)
どの牛も穏やかな表情なのでお客様も静かな牛舎に驚く方が多いです。

牛の血統登録をする時に名前をつけるのですが、名前はうちではこのようにつけています。
例えばベーベ(本名はブリジットです)を例にとると

     アリスティーアス・エンプレス・アパッチ・ブリジット
     (うちの屋号) (母系の名称) (父牛の名) (本牛の名前)

となります。最後の部分の名前は以前は私がそれなりに可愛らしい名前をつけていた
のですが(マリーやクララなど)最近は息子がつけています。

  ジャージー牛のちろり・きらり
  ホルスタイン牛の メイ さつき ピロロ  など。

息子はその時にはまっているアニメの名前からつけることも多いので(メイやさつきは
となりのトトロからの名前です)、次は現在夢中になっているアニメの遊戯王からの
名前になるのではないかと思われます。


出会い系イベントへの対応について
今日は、ブログを読んでくださった方がドライブの途中にチーズをお求めいただく
ためにお立ち寄り下さる予定です。本当にありがとうございます。

お願いとお知らせがあります。「お客様を選んでいるのか」「小さな農家が生意気」
と不快に思われる方がおられたら非常に申し訳ないのですが

   出会い系パーティや合コンのための料理教室などの「出会い系」イベントの
   食材としてのお取引はご遠慮させていただきます。
    

詳しいことは省きますが、最近、群馬の食材の紹介のためのパーティだということで
若い主催者のご依頼でチーズを納品させていただいたところ、後日実はそのパーティが
出会い系、もしくは軽いノリのお見合いパーティだったということがわかり(主催者
から送られた画像を見るとやはりそれらしい集まりでした)かなり気持ちに違和感を
感じました。主催者は電話でも食材を紹介するパーティと仰っておりました。

出会い系イベントも婚活として必要なものだということは理解しています。
また個人的に自然な形で出会いを期待した食事会やホームパーティを
開くことにも共感します。あくまでも個人的な気持ちですがそれらの出会い系
イベントを仕事として、つまり会費をとって商売としてやることには少々抵抗があります。
(結婚相談所なら責任の所在が明確なのでこの限りではありません)

最近は婚活ビジネスの一環として、合コンつきの料理教室や地域の食材を
使った料理で興味を引いて参加者を募る出会い系パーティが盛んだと
ネットで配信されていましたがまさか知らないうちにそんなパーティにチーズが
使われているとは予想もしていませんでした。主催者の話では食材の紹介の
ためのパーティということでしたから。

出会い系パーティや合コンの目的はカップルができること、これにつきます。
そのこと自体は間違っていると思いませんが、参加者を募る目新しい撒き餌
として自分の作った製品を使われることは本意ではありません。
また参加者の背景が見えない怖さもありますし。(現に今回の参加者からチーズを
もらったという一部では有名な方が、好意的な記事をブログに書いたとお知らせ下さり
読んでみるとこちらの自宅兼用の住所と電話番号がのせてあり削除をお願いしました)

一見さんお断りシステムはお客さんをこちらのわかる範囲にとどめて信頼や
イメージを守るという役割もあるそうです。ベーベ工房は基本的にはどなたでも
大歓迎ですが、それでも意図の見えない、どうしても趣旨に賛同できない
お取引はしない方が、現在のお取引先に対する礼儀にもなると判断し
このような記事を書かせていただきました。

これからも責任を持って努力する所存ですのでどうぞよろしくお願いあげます。
500メートル内でカプレーゼ
先日記事にも書かせていただいた一番近いお取引先のマルフクストアーさん。
近日中に、少量ですがモッツァレラチーズも取り扱っていただくことになりました。


マルフクストアー

店長とお話したときに、地元で生産されているトマトとモッツァレラをコラボレーション
してお客様に提案したら、とおっしゃっていただきました。
(マルフクさんにはおいしいオリーブオイルもあります!)
これにバジルの葉(個人的には無理にバジルでなく青しその葉でもおいしいです)
があれば手軽にイタリアンの前菜で有名なカプレーゼが楽しんでいただけます。
トマトを生産されているのは近くの店長の同級生の農家だそうです。

さらっと書いてしまいましたが、ちょと凄いでしょ?
同じ市内で半径500メートル内でトマトもモッツァレラも揃うのは。(笑)
地産地消のお手本だわ、なんて一人で嬉しくなっています。

ところで昨日店長にトマトを2個いただきました。甘すぎずしっかりした風味は
とてもおいしかったです。私はこのトマトを使って簡単ですがおいしい朝食を
作りました。材料は

     薄くそぎ切りにした鶏のもも肉
     みじん切りのにんにく
     皮ごとざく切りにしたトマト
     塩 こしょう オリーブオイル

小さなフライパンにオリーブオイルをひき、にんにくをと鶏肉を入れ、かりっと
焼き目がつくように炒める。そこにトマトを入れてさっと炒め塩とこしょうで味付け。
チーズの在庫がなかったのでこのままでおいしく食べましたが、モッツァレラを
少量手でちぎって仕上げに加えてもおいしいです。
(チーズはくどくならない程度の量の使用をお勧めします。)

人脈について思うこと
昨日の日記に対して何人かのお友達にメールなどで温かい励ましと助言を
いただきました。本当に嬉しくて感激しました。ありがとうございました。

ところで何回か自分の製品を作って売りたいけれど販路や顧客のつても人脈も
ないから........という相談を受けたことがあります。良く言えば「人脈」悪く言えば
「コネ」と言われるこのことについて私が考えていることを少し書きたいと思います。

いくら良い製品を作っても売り先がなければ仕事として成立しない。
これはどんな仕事でも前提です。売り先や顧客をどうやって獲得しそれを継続
させてゆくかは一番大きな課題と同時にその方法は生産者や経営者の
品位や人間性を如実に示すと思います。98年にベーベ工房を始めたとき私は
OLの経験しかないいわば商売の素人でした。そんな私ですが、一つだけ
自分を誇りに思うのは取引先や顧客を獲得するために力のある方に
縁故を利用してのお願いをしたことは一度もないということです。

先方からお取引を言って下さった場合を除き、98年から現在まですべて自分で
情報収集して、自分で電話をして扉を開いてきました。
そして何年か経つとお取引先のバイヤー同士が親しい関係にあることが
わかりその関係から新たなご縁を頂くこともできるようになりました。
でもその頃にはそれなりにベーベ工房も形になってくるほどには二人で頑張った
実績もありましたので、せっかくのご縁を台無しにすることはなく誰にも不快な
思いをさせることなく新たなご縁を育むことができるようになっていたことは幸でした。

私たちは休みのない酪農家なので人脈を求めての会合やパーティには
全くご縁もないし出ようとも思いません。でもきちんと生産し自分の手に負える範囲で
真剣に情報を取捨選択して努力をして(できればブログなどで自分の考え方などを真摯に
発信していればベター)現在の自分のキャパシティを謙虚に見つめる感受性さえあれば
何とか小さな生産者でもプロとして商売ができると実感しています。

ノウハウ本のように書きたくはありませんが、自分の現在の能力の見極めは大切で
これができないと周りに迷惑をかけたり、痛い人、勘違い、傲慢などという悪評を
立てることになるのでご注意。この見極めができないまま地位のある有力な方に
丸投げをするようなコネをお願いすることだけは絶対にするべきではないと思います。

    「人は出会うべきときに出会うべき人に会うようになっている」

これは私が大好きな作家の故森瑤子さんの言葉です。
仕事でも結婚でも友人でも恋人でも。出会うべき時に出会うべき人に会えると
お互いの才能や努力に心からの敬意を払うことができたとえ仕事でも本当に
豊かな心温まる関係を築いてゆけると私は思います。その喜びがあるかぎり
辛いことがあってもきっと私は小さなベーベ工房のおかみさんでいると思います。

人脈は無理に作るものではなく、自分の努力して歩いた道の跡にできあがるもの。
私はそんなご縁をたくさん持てれば本望です。

モチベーション
昨日のイタリア行きの話は初秋までには実現しそうです。
息子はお留守番なのであちらに滞在できるのは3日が限度ですが、夫も私の今後の
モチベーションを保つためにも大賛成です。感謝。

ところで、私は女性だからというより個性なのだと思いますが理論やデータより
感情で突き動かされる人間です。だからモチベーションを保つことは本当に
大切でこれがなくなるとガソリンが切れた車のように動けません。

牛に対しては子牛から育てて可愛い

食べ物にたいしてはおいしい&可愛い&カッコいい

作り手の姿勢としては正しく&慎ましく

人に対しては出会えてよかったという気持ち

これらが揃ったときには自分でも信じられない力と集中力を発揮しています。

本当はチーズ職人である主人にこそ本場のイタリアに行かせてあげたいのですが
牛舎の仕事の上に、今年は組合の役員のこともあり、何よりイタリアの友人の
スケジュールという事情があり私一人での渡欧になります。

私は必要以上に年齢に逆らおうとは思いませんが、それでも40代半ばとなり
さらに今後50代を迎える今後はモチベーションを保つために感受性だけは
キープしたいと思っています。感受性と知的好奇心がなくなればいかにお金が
あって人脈があってもただのおばさん。(笑)これだけはカンベン。 



突然ですが
タイトルにびっくりされたかもしれませんが

        ベーベ工房を止める
        ブログを閉鎖する
        離婚する
        出産する(爆)

ということではありませんのでご心配なく。(笑)
実は半年内をめどにイタリアの友人のお店に(宿も併設)行こうと思います。
将来のために自分をリセット&リフレッシュして心の拠り所を作るために。

相手のあることなので彼が「来るな」と言えば(それはないと思いますが)
仕方がありませんが、イタリアのトスカーナで友人が働くお店に行ってこようと
思っています。トスカーナの新鮮な食材を使った郷土料理を一度は食べたいこと
そしてリコッタチーズを使った本場のメニューに実際に触れたいという理由です。

このところずっと自分がこの先10年以上をベーベ工房の仕事を続ける自信を
失っていました。主人が作り私が営業や企画をやって11年。運と縁にも恵まれて
ここまで来たものの、この先のモチベーションやセンスを保つことに不安を
感じて苦しんでいました。一度は本場の料理を知ることがこの先の自分のために
必要だと思ったのです。

主人は大賛成してくれています。残念ながら牛の世話があり主人は行けませんが
できるだけのことを心と記憶に刻んで将来への財産にしたいと思います。
友人が読むとびっくりされるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

       
ソーシャル化~持続成長
先日のTV東京の「ワールドビジネスサテライト」でとても興味深い特集が
放映されました。テーマは「経済のソーシャル化~持続成長」というもので
企業や産業が今後成長を続けてゆくためには、消費者が心理的に参加でき
かつ社会的な公平や正義を実現しながら収益をあげてゆく視点が欠かせない
ということを、いくつかの事例を交えながら報道していました。特に

     ① 地球環境
     ② 社会貢献 

ということが二大テーマとして挙げられていました。地球環境はいわゆるエコですね。
エコ減税もありプリウスとインサイトのハイブリットカーが売れに売れていることが
ひとつの成功事例です。

私が興味があったのは②の社会貢献の方でした。番組では途上国への
援助(社会インフラ整備や教育への援助など)が途上国を発展させ産業の
育成が叶い、それが結局援助をした国をも豊かにするということが述べられて
いました。そして私の最も興味のある食の分野である「フェアトレード」についても
詳しく事例が挙げられていました。コンビニのコーヒーなどでフェアトレードの
コーヒー豆を使っているコーヒー缶が売られていて、フェアトレードも生活レベルで
かなり浸透して支持を受けていることを知り、とても嬉しかったです。
フェアトレードの詳しい定義は下記サイトを読んでいただけると幸です。

フェアトレードの定義

私は、フェアトレードの価値観が国内の食糧生産(特に農業と漁業)
にもあてはめて理解され、それが無理のない形で一般消費者に浸透していって
欲しいと以前から願っています。国内の食糧を安全に安定してこの先も生産して
ゆくためには、まず収入が安定しなければなりません。もちろん途上国への
支援も大切ですが(私も10年前からできる限りフェアトレードのチョコなどを買っています)
国内の食にも企業レベルでその関心を向けていただきたいと願います。

例えば牛乳の売り上げの数パーセントを新規に酪農をする方への援助に向けたり
きちんとした乳製品の啓蒙活動に回したり.......。農業は補助金=税金が
比較的投入されている分野ですが、やはり消費者と民間の理解が今後の成長と
発展には欠かせないと思っています。牛乳の今春からの20円程度の値上げに
あたり、組合団体はマスコミ向けにも酪農への理解を求める集会を何回も
開きました。そのようなニュースを聞くたびに農業分野こそ持続成長には
社会の意識のソーシャル化が必要だと、少しばかり歯がゆく思っています。

私は法学部でしたので、どうも経済関係のことを書くとすっきりした文章にならず
読みづらくて申し訳ありません。加筆訂正するかもしれませんがよろしくお願いします。

ウオッカ安田記念連覇!
久々に競馬の話題ですみません。
6月7日に東京競馬場で行われたG1安田記念で大好きなウオッカ(牝5歳)が
去年に続き2連覇。牝馬で初のG16勝目を挙げました。

ウオッカは一昨年のダービーを牝馬としては64年ぶりに勝ち、去年の秋の天皇賞も
制した史上最高の女傑です。しかも輸入馬全盛の現在、明治時代に小岩井農場が
輸入した牝馬を祖先に持つ純粋な国産馬です。ウオッカについては昨年の
エントリーにも書きました。

ウオッカ天皇賞制覇


二度目の言い訳をさせていただくと、私は馬券は買わずGIをテレビで
見る程度です。(とはいってもかなり血統には詳しいかも)
このお陰で牛の血統を覚えるのも早かったです。(とさらに言い訳)

ウオッカは今年一杯で引退し、来年には母になるための生活に入ります。
無事に引退まで走って欲しい。それだけが願いです。

それにしても小岩井が輸入した系統の優秀なこと。今年の桜花賞とオークスの
2冠を制したブエナビスタの父スペシャルウィークも母系はウオッカと同じ
先祖を持っています。在来の国産血統を大切に守ってのG1馬の誕生は
きっと北海道の馬産地にも勇気を与えていると思います。
ウオッカが勝つとひたすら幸せな日曜日となります。

季節お伺い
百貨店ではお中元商戦が始まりました。
ベーベ工房のイラストでお世話になっているナカシさんには少し早めに夏のギフトを
送らせて頂きました。とても喜んで下さりご自身のサイトでご紹介して下さったのが
この記事。こちらこそ本当にありがとうございます。


銭屋 笹おこわ

笹おこわは金沢の料亭「銭屋」が製造するもので、5種類のおこわが笹に包まれて
涼しげな籠に入って届けられます。冷凍保存がきくのでちょっとお腹がすいたときに
蒸して食べられます。女性やおいしいものを少しだけ食べたい年配のご夫婦などに
喜んでいただけると思います。

ところで、この笹おこわを紹介したブログで見たのですが、籠にかけられたお熨斗には
こうありました。

            「季節お伺い」

移ろいゆく季節の変わり目に親しくさせてただいている方へのご挨拶にふさわしい
言葉でその美しい響きに唸りました。私もこの言葉をお借りしようと思います。

笹おこわもそうですが、私の季節のギフトが若干いつも早めなのは手作りの
少量生産のものを選ぶことが多いので本格的なギフトシーズンは込みあうことと
私自身が季節の変わり目が好きということがあり、失礼にならない程度で早めに
お贈りさせていただいています。

私の今年の夏の「季節お伺い」のテーマはもうひとつあります。
それは「ビールで乾杯!」というものです。
それにちなんだお品をセレクトです。

季節お伺いの時候は、選ぶ楽しみと贈らせていただく方とのご縁を改めて
幸せに感じるひと時です。

        
群馬に行きたくなったごはん
私が親戚も友人も誰一人いない群馬に嫁いで早くも12年が経ちました。
(私は両親ともに代々広島と岡山の系統で関東の血が一滴も入っていない人間です)

まさか群馬に住むことになるとは夢にも思いませんでしたが、大学3年生の初夏
サークルの合宿で一度だけ群馬に来たことがあります。泊まったのは月夜野。
体育会の合宿なので質素な民宿でしたが、そこのお母さんの作る料理は
25年以上(!)経った今でも温かい思い出と共に鮮烈な印象を残しています。

  鮎の塩焼き
  自家産のモロッコインゲンのごま和え
  キャベツと青しその浅漬け(サラダ感覚でおいしくておかわりした女子が多数)
  キャベツのお味噌汁(味噌は自家製)
  こしあぶら(山菜)とキノコの天ぷら
  自家産のじゃがいものポテトサラダ
                        etc....

素朴だけど(当時はそんな表現も思い浮かばなかったのですが)新鮮な素材だから
こそ出せる味と宿のお母さんの味付けの見事なバランス。
特にキャベツだけが具のだしのしっかり利いたお味噌汁はみんなでおかわり。
私お母さんに作り方を教えていただきました。お母さんは謙虚に
「キャベツの名産地だからおいしいのよ」と言っていました。

その他にもたまたまですが、群馬の食べ物には幸せな思い出がいくつかあります。
90年代に横浜のそごうにあるオーガニックショップで扱ってたちょっと茶色い群馬の
小麦を使ったゆでうどん(これで焼きうどんにすると最高でした)や東毛酪農の
ノンホモ牛乳などなど。

それにしてもあの月夜野の小さな民宿の食事は圧巻でした。地産地消も顔の見える
生産者という言葉も一般的ではなく、東京ではそろそろグルメブームが始まって
いた時代に今でも忘れられないおいしさはすごいの一言。もしかしたらもう宿は
廃業されているかもしれないけれど、あのお母さんに一言お礼を伝えたいと思います。
主人との結婚が決まったときに、真っ先に思い出したのがあの時のおいしさでした。
東京に電車で戻るのに、渋川を通過して帰りました。主人は大学を出てもう酪農を
やっていた年です。まさかそこに将来の夫が住んでいるなんて本当に人生は面白い。

銀座にある群馬のアンテナショップ「ぐんまちゃん家」は予想以上の人気でもうすぐ
一周年を迎えます。楽しい企画が週代わりで行われ、新鮮な野菜や生産物を
産地から直送して好評とのこと。関係者の努力に敬意を表すると共に群馬の逸品を
手にとって下さった方が、あのときの私のように感動して下さることを心から願っています。

またまた牛のお引越し
今週はまた初産の牛のお産がありました。今回は幸い安産で母子ともに元気です。
そのため牛舎が満杯になり、10月にF1子牛をお産予定の牛を他の牧場に
買っていただき、空いた場所に今回お産をした牛を移動しました。

そして空いた独房へ生後10ヶ月の「育成後期」といわれる大きな子牛を入れました。
牛舎の端から端まで歩いて引越しなので主人と私で二人がかり。
当然ながらまっすぐ歩いてくれず10分ほど格闘しました。
さらに子牛用の独房でも小さな子牛たちのお引越しで引越し三昧な一日でした。

ところで、生後三ヶ月程度の子牛ともなれば小さいながらも力も強くなり
知恵もつき、可愛いけれど毎日の世話が大変です。
ジャージーのきらりは彼女の部屋に掃除に入ると怒っているのかじゃれているのか
後肢で立って背中におぶさってくるし、同月齢のホルスタイン子牛はミルクの
バケツを見ると早く飲みたいのか飛び掛ってくるしでなかなか大変な日々です。

引越しを終えた昨日はさすがにヘトヘト。
めったにお酒は飲みませんが夕べのサントリーモルツはおいしかったです。

素材への真摯な気持ち
今日のエントリーは読む方によっては私を生意気だと感じ、不快に感じるかも
しれません。お話をいただいた方に敬愛する気持ちが強いので、この数日
本当に苦しみました。申訳なく思いますが自分のために書きたいと思います。

先日東京での30~40人程度の群馬の食材を使ったパーティにモッツァレラと
リコッタ(リコッタはサービスでおつけしました)をご注文をいただきました。
主催者に当日の様子を伺ったところ、画像を添付してメニューを教えていただきました。
若い方の料理だと思いますがそこでのいくつかのレシピは個性がある、というより
奇抜なものばかりで驚きました。

モッツァレラは角切りにされサラミとクラッカーを並べた前菜に。リコッタはクラッカーに
塗るために使われたようでした。モッツァレラはもうひとつうどんを食べるために
アンチョビとトマトをあわせたソースの材料として。前菜はトマトくらい添えてあれば彩り
がよかったように思いますがサラミとクラッカーに合わせるとまるきり映えません。
そして群馬の有名な豆腐はプリンのような容器に入れてブルーベリージャムを添えて。
もち豚はローストしてスイカとバルサミコのソースで。という凄いメニューもありました。

私は料理は好きですし、素人の主婦としては本も読み今風のカフェメニューも
ある程度は理解しているつもりですし、現にお取引先の有名なカフェではイタリアの
メニューをヒントに「モッツァレラの天ぷら」が看板メニューになっています。
少々の個性あるレシピには驚かないのですが今回ばかりはショックでした。

多分、正統派のメニューが一皿もなくコース仕立てにもなっていないことも
あるのでしょう。それにしてもなんとも胸のざわつきで耐えられなくなり、昨日
10年間心を掛けていただいている有名な料理研究家の先生に電話をして30分ほど
貴重なアドバイスと励ましを頂いて心が落ち着きました。
先生は、去年ご自分が他県の食のイベントをされた経験を踏まえて

「県の食材のPRという趣旨のパーティは、食材が主役であるべきで主催者や
 料理人が自分を売り込む場所ではないことをわきまえるべき」

と仰り、私のことも「けいさんが嫌悪感を持ったのは、食材のことより自分を売り込もうとする
気持ちについてゆけないものがあったのでは」と正鵠を得た助言を下さいました。
そして生産者はレシピに疑問なら質問する権利があるとも。

超一流のプロだからこそ真摯に食材に向き合い、県の食材のPRということに心を配る。
先生のお人柄がうかがえる言葉に私は本当に救われました。
お忙しいところ本当にありがとうございました。

こういうことを書く自分にこそ嫌悪感を感じるのですが、経験も知識も全くない素人が
食の応援団を称しても未熟さが露呈して思わぬところで人を傷つけることがあると思います。
食や農業は本当にやればやるほど奥が深く、私も途方にくれることはしょっちゅうです。
ただ縁があるとかお金があるとか、人脈があるとかそれだけで食や農業に真摯に
向き合ってきた経験もない方が上からものをいうのはとても悲しい気持ちになります。
生産物も文章にも人柄や人生が現れるように、料理やレシピにもその人の人柄や
品格は必ず現れると私は信じています。

これが自分に言い聞かせることでもあると思っています。
不快な文章を申し訳ありませんでした。
明日からすっきりと書けると思います。今後ともよろしくお願いいたします。

チーズ職人の味覚
主人はとても味に敏感です。
決してぜいたくなものを食べるわけでもないし、グルメでもないし私の作る
食事も文句を言うこともなく気持ち良く食べてくれます。でも味には敏感です。
主人が喜ぶこともあり、健康のこともあり揚げ油はいつも新鮮なものを使い調味料も
無添加のものを使っています。

主人の名誉のために書いておくと、彼は農家のごく質素な食事で育っています。
自家産の旬の野菜や豆、たまに肉や限られた種類の魚。グルメとは程遠い質素な
食卓で育ちながらも私より遥かに味覚は優れています。好き嫌いもなく学生時代に
1ヶ月スイスに研修に行ったときは黒パンとじゃがいもなどの農家の食事で
満足して、和食を恋しがることもなかったそうです。

主人の好みと私自身の趣向もあり、先日料理本のことを書きましたがうちの
家庭料理は極めてベーシックなものばかりです。良く言えば正統派、悪く
言えば保守的です。きちんとだしをとることと、例えば鶏肉のソテーをするときは
皮目にきちっりと焦げ目をつける(これは何回も練習しました)野菜は色よく
歯ごたえを残して茹でるということには気を使いますが基本に忠実なオーソドックスな
献立が多いと自分でも思います。

主人いわく、モッツァレラもリコッタもクセのないチーズなのであまり個性の強すぎる
味に慣れると味覚が変わるから食べないそうです。
リコッタチーズはちょうど日本でいえばざる豆腐のような作り方なのですが
そういえば主人は豆腐の味には特に敏感です。彼の好みは青豆のざる豆腐。
魚の鮮度にもとても敏感です。息子も主人と味覚が極めて似ています。

家族で一番味に鈍感なのは私でしょう。私はよほどまずいものや奇妙なもので
なければおいしく食べられるという特技があります。
おいしいチーズを作ってもらうためにも保守本流のごはん作りを頑張ります。

牛の死の乗り越え方
先日、子宮捻転で帝王切開した牛はおかげさまで元気になりました。
F1の子牛は残念ながら死産でしたが、母牛が無事で何よりでした。

酪農に限らず畜産は動物の死と向き合わざるを得ない仕事です。
希望を持って新規に研修を受けながら、家畜の死に直面しショックで就農を断念する
方も少なからずいるので確かにショックな出来事なのだと思います。

一言で言うのは難しいですが、私の場合(おそらく主人も)は牛のことをペットのような
愛玩動物とは思っていません。子牛は猫かわいがりするし病気をすればできるだけの
看病もするし、なるべく長く飼えるように無理に乳量を追求して牛に過度な負担は
かけないようにして、愛情を持って家族の一員とすら思っていても、です。
ある意味では残酷な言葉ですが「経済動物」という現実的なことも忘れてはいません。
おそらくどこの酪農家も、時々ペットなどでみるような莫大な医療費を払っての
延命治療をする人間はいないと思います。収支を見据えてベストと思うケアを
する。これが経済動物です。

私も、結婚以来多くの牛の死を見てきました。死産や流産。そして先天的な病気を
持った子牛の死。心不全で急死した出産直前の牛。治療の甲斐なく屠場に
送るためにトラックに牛を乗せるときのやりきれない気持ち。それでも搾乳は
しなければならず日々は動いてゆく。気持ちは落ち込んでもそれに溺れては
いられないのが動物を付き合うことが生業の仕事です。それでもベーベが2003年に
産後の経過が悪く亡くなったときはなかり落ち込みました。それでも仕事は
していたので私も強くなったと思います。

競馬の一流のジョッキーもレース中の事故で騎乗馬が予後不良になるとかなり
ショックを受けるそうです。それでも彼らはプロとして次のレースにのり普段と
変わらず調教もする。レースに乗ることで愛馬の死を乗り越えると聞きました。
冷静なことで知られる武豊さんも騎乗していた1998年の秋の天皇賞のレース中の
骨折で死亡した希代の逃げ馬・サイレンススズカの死は、その晩泥酔するほど
ショックをうけたそうです。(私もTVでこのレースを見て激しいショックをうけました)
武豊さんは最近のインタビューでサイレンススズカのことを聞かれ

 「今でもよく思うんですよ。海外に行ってどんなレースをしたのかな。
  どんな子供をだしたのかなあと。あれだけの馬でしたから」

と答えていました。この言葉は牛の死と向き合うたびに心に浮んで
私の支えになっています。世界は違いますが何故か心に響いて。
死を悼みながら冷徹でなければならない。
矛盾した気持ちを抱えながらどの畜産農家も努力しています。

心からのもの
ちょっと愚痴めいた日記で申し訳ありません。

このところ個性の強い若い世代の方々と関わることがあり私が
(自分では思いたくないけれど)おばさんになったせいか、自分とはギャップが
大きすぎてかカルチャーショックを受けて、気分的に引きずってしまい疲れました。
若い、といってもブログのお友達も私より若い方が多いけれど逆に励まされ
支えられてばかりなので、あるいは単に相性の問題なのかもしれませんが。

自分のことを若い方にアドバイスできる器量の人間だと自惚れてはいませんが
11年商売をしていた人間として、自分のためにも書き留めておきたいことを。

 ① 食の仕事は普段の生活での知識や経験も問われます。
   うわべだけのことではなく、普段から時々は自分で作ったり食材に
   興味を持ったり、しおりや雑誌の特集などにも興味を持ち続けて下さい。

 ② これは多くの若い女性起業家のブログなどに多く出てくる言葉ですが、私が
   かすかに違和感があるのが「自分磨き」という表現。プロならば(というか人間なら)
   努力を続けるのは当然のことです。プロならむしろ必死に努力をしている姿を
   見せることより隠すことの方が個人的には素敵だと思います。

 ③ これができない方が以外に多いのですが、仕事で何かしていただいたら
   すぐに「ありがとう」の気持ちは伝えること。メールでもファックスでも。
   忙しくて走り書き程度でも相手には伝わります。そしてお願い事をした
   後は結果やプロセスをさりげなくお世話になった方に伝えること。
   これができないと非常に不利な評価をされます。とにかく礼は尽くすこと。


私自身がともすれば忙しさにかまけて、つい遅れがちなのが③。
最近はメールばかりですが、一昔前のように火急の場合でなければ
素敵なサンクスカードや切手で(山のように持っています。 )
お礼状をたまには書いてみようと思うこのごろです。 

仕事のおつきあいはとかくドライなものになりがちです。
「心からのもの」に触れるとそれだけで元気に仕事をする気になります。
私も願わくば「心からのもの」を伝えられる女性でありたいと願っています。

プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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