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当面は凍結します
ミクシィ限定記事にする予定でしたが読んで下さっている方も
いらっしゃいますのでこちらにも書きました。


法人化ですが当面凍結します。

「できません」ではなく「やりません」です。

この数日いろいろな資料を当たり法人税のことや
利益の分岐点そして信用度のことを自分なりに調べました。
そして先ほどそれを元に岡山の商工会議所に勤める
母方の従兄弟T兄に電話で相談し決めました。
T兄は穏やかな人間ですが珍しくきっぱりと

「当面はやめときや」と一言。

理由を挙げると

 ① 利益が500万円以上でないとかえって損
 ② 税理士費用がバカにならない
 ③ 自動車の部品会社などは取引の前提として
   法人格を求められることもあるが食品はやはり
   安全と味と作り手個人の信用。法人格を求められることはあまりない
 ④ 雇用と法人化は全く別物
 ⑤ 事業拡大のためにかなりの借入れをするなど目的があれば法人が
    有利だが特にその予定がない場合はメリットが少ない
 
と具体的な数字と事例を列挙しての説明でした。

さっき書いた「できませんではなくやりません、だ」と
言ってくれたのもT兄です。

そして奇麗事や見栄ではなく金銭で損のないようにするのが
優れた経営者だともアドバイスしてくれました。

4年前と違い、やるだけのことはやってデータを集めて調べて考えた末の
凍結です。 恥じてはいません。雇用の方に落ち着いて取り掛かります。
今の限界の体制を家族のためにも変えるために。
T兄さま。本当にありがとうございました。

決断に悔いも恥も感じてはいないものの、私たちの将来を考えて
法人化を薦めてくださった農政担当者にはご期待に応えられず心から
申し訳なく思っております。

以上、ご報告させてください。
私が悩んで考えたプロセスが誰かの役に立てれば本望です。

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法人化に向けて(4)
法人化についての備忘録的記事です。(新たに法人化のカテゴリを作りました)
法人にして損はないかどうか最初の関門がこれ。法人住民税です。

法人住民税

簡単に言うと法人になると赤字だろうが利益がなかろうが地方税の均等割の
7万円が発生すること。また青色申告に適用になる65万円の控除は受けられません。
そして法人事業税もかかってきます。(農業生産法人は除く)

ただし一定以上の所得になれば累進課税となる個人の所得税と違って一定の税率での
課税ですし、法人税は赤字を5年にわたって繰り延べ・繰り戻しできます。
その他今までは所得=個人の所得だったのが役員報酬となり子供が保育園に
行っている家庭では保育料にも影響があります。

私は具体的に途中から法人化して軌道にのった方から知りたいのは

 ① 定率での課税となる一定以上の所得をいつ見込めると読んだか

 ② ①にあたって税理士にどのくらい助言を受けているか

などです。理想を言えば家族経営規模で私たちのようにある程度の実績をあげてから
法人化した「農家兼加工物生産者」ですが、情報をお持ちの方に伺ってもすぐには
みつかりそうにないので、農産物加工にこだわらなくても小さな食品関連の店や
飲食業関係の店などをあたって聞いてみようか検討中です。。
他県ですが従兄弟が商工会議所に勤務しているので聞いてみようかと思います。
今の私に何より必要なのは数字の裏づけのある具体的事例です。

私は、仕事に関しては今までもとても現実的な仕事の進め方をしてきました。
つまり過剰に夢やロマンを語らず足元を見て、利益衡量をしながら損を
しないように方針を考えてきました。音楽や文学が好きなのでロマンを語るように
思う方もいるかもしれませんが仕事では全く逆で可愛くないほどの各論主義者です。

法人化のメリットは税金以外にもあるので前向きに考えて6月には定款の下書き
くらいは仕上げる予定ですが、もし今のままの体制で人手を入れられて今の状況が
改善されるならそれで1年くらい様子を見て法人化することも考えています。
法人化はロマンでも綺麗事でもない。家族とベーベ工房の将来のためのもの。
そこをまず第一に冷静に取り組みたいと思います。

ちょっと応援日記
D-1のまこやんのお友達の削蹄師さんが独立されました。
メールでの質問にも誠実に対応していただきました。
私のブログなど非力ですが応援のためにHPを紹介させていただきます。

大友削蹄研究所

牛の病気の一つに蹄の病気があります。脚の形によってもなりやすい牛、
なりにくい牛がありますが細菌感染して悪化すると最悪の場合
起立不能~廃用にもなります。それを防ぐため年に数回の削蹄は欠かせません。

組合を通じてお願いしている削蹄師さんもいるので急にすべては変えられませんが
時々発生する「疾病治療のための早急な削蹄に対応して下さいますか?」
のメールに対し即レスで対応して下さると返信が返ってきて、彼の誠実な
人柄がうかがえました。

何といってもまこやんのお友達ですし。信頼できます。
それに新規に独立するとどの職種でも心細いもの。
隣県の酪農家として彼を応援したいと思います。
Rickyさま。頑張ってくださいね。 
俵屋旅館のこと
日本を代表する京都の名旅館俵屋。
俵屋は創業300年。現在の御当主の佐藤年さんで11代目。
佐藤さんは1932年生まれの女性当主でいらっしゃいます。

俵屋旅館

私はもちろん俵屋に泊ったことはありませんが、俵屋の経営するギャラリーで俵屋
オリジナルの石けんは購入したことがあります。
(お土産に差し上げたら、私が俵屋に泊まったと話題になり困りました。)
この石けんのデザインも毎日生けられる花を選ぶのもすべて佐藤年さんの手によるものです。

俵屋の石けん

ところで、お気づきだと思いますが俵屋にはHPはありません。
顧客を見ても古い時代は明治の元勲や外国の元首たち。
一見さんお断りではないにせよ相当な方々が顧客だということは想像できます。

そして俵屋の何よりの特徴はご当主の佐藤年さんは以前からお客の前に
姿を出すことがないことです。それだけでなく佐藤さんは対談などでも決して
写真は掲載されません。お客様に行き届いたおもてなしをするのは仲居さんたちと
男衆(おとこし)と言われる部屋係の男性で俵屋には女将はいないのです。
(従業員は佐藤年さんを奥様とか社長と呼ぶそうです)
でも俵屋のおもてなしの空気やしつらいは佐藤年さんの美意識に一貫して
支配されているのです。
(詳しいことは村松友視さんの著作「俵屋の不思議」でどうぞ。)

俵屋は日本一の旅館と言われます。佐藤さんは取材に対し良い旅館の条件として

 「安眠できておいしくて体に良いものを食べられること。清潔なこと。もてなしや
  雰囲気はその基礎の上にあること」

と答えられていてその堅実な基礎の上にあるアメニティーグッズなどのセンスを
思い出して唸ってしまいました。

サービス(物を売ることも含め)のために完璧以上の緊張感を持ち美意識を貫いても
絶対に本人は表に出ない美学。私は村松氏の著作をベーベ工房を始めた翌年に買い
折に触れて手にとってきました。たとえお客様の前に姿は出さなくとも、責任感と
美意識を持ち続けてサービスをしてゆくこと。
遠い世界の方ですが私は佐藤年さんのスタイルに大きな影響を受けています。
チーズの嬉しいこと
このところチーズを巡って嬉しいことがいくつかありました。
以前、リコッタチーズを作るためのプラスティック製のかごが欲しいと記事に書きましたが
イタリア在住のお友達の尽力のおかげでまとまった量が購入できる見込みになりました。
お忙しいところ本当にありがとうございます。
3月にお会いしたときにお土産としていくつかいただきましたが、主人に言わせると
本当に使い勝手がよいそうです。チーズの網目も美しく出てさすがに本場ものです。


リコッタチーズのかご

かごの写真


もうひとつはモッツァレラチーズのこと。以前から県やとある団体のパーティのある時に
モッツァレラチーズをオーダー下さっていた県内でトップクラスのレストランチェーン。
先日もまとまった量をオーダーいただきましたが、今度は5月にそこで行われる
結婚式の披露宴でのお食事の材料としてモッツァレラチーズのご注文をいただきました。
そのレストランンチェーンは洋食に関しては県でもトップクラスのシェフがそろっていて
地産地消にも熱心です。シェフの評価を頂いたことも光栄ですが、ご縁を結ぶために
ご尽力いただいた関係者の方々に心より感謝を申し上げます。

憧れていた本場の道具とお客様の応援。
最近の主人は忙しい中にもとても充実した表情でチーズを作っています。
さらなる進歩を目指して頑張ります。
ちょっと本音
とある畜産農家の奥さまのブログに、「このまま旅行にも行けず仕事と家庭で年を
とってゆくのかと思うとちょっと悲しい」とあり同じ環境の者として心中深く頷きました。
休みの取れない畜産農家の奥さまの本音の日記に影響されたわけでもないけれど
私もまったく同じことをときどき考えてしまいます。

ヘルパーをとってもよほどのことがない限り連続では取れず、子供がいてもGWの旅行なんて
無理だし(ここ数年ベーベ工房が多忙で尚更)実家にも何年も帰っていません。
それでも今年の夏はチケットも取れたようなので8月に東京まで行って3年に一回開催
される世界バレエフェスティバル(1982年から連続で行っています)を観てきますが。
畜産農家はどうしても野菜農家に比べ動物の臭いがすることもありなかなかパートを
雇うのも困難です。それもあって余計に家族揃ってのレジャーなんて夢です。

私がここのところ研修生の雇用や法人化を検討しているのももちろん将来にわたって
経営を安定させるためですが、もうひとつ人手を入れて少しは家庭のことにも集中したいと
考えているという理由があります。息子もあと2年で小学生。勉強やお稽古事に関わる
時間も増えるでしょうし、私立中学の受験も視野にあるのでそのための時間的精神的な
ゆとりが必須です。

ここからはずっと心のなかにあった本音です。あくまで私の本音で他者に押し付ける
わけではありませんので不快に思わないでいただければ幸いです。

私が経営改革をしても息子の教育に時間を取りたい理由は見栄ではなくて
子供にはできる限り良い教育を受けるチャンスを与えたいと考えているからです。
私は横浜の非農家出身で都会のOLから嫁ぎましたが、酪農やベーベ工房で
辛いこともたくさんあったけど、自分らしい個性が発揮できているのは主人の
理解ときちんと大学で勉強もしてある程度の教養を身につけたという自負が
あるからです。農家の方には「できる子は親がかまわなくてもできる」
「大学だけが人生じゃない」「農家に学問は必要ない」と言われる方もおられますが
私は自身の経験からして決してそうは思いません。やはり初めの手ほどきに親の
係わりは欠かせません。

どの道に進むにしろ、ある程度の教養や個性を作ってゆく趣味、自分の気持ちを
的確に表現できる読み書きの能力は人生を豊かに切り開くための武器になると
思います。特に私たちのように製造をして外部の世界に普通の酪農家以上に
触れる機会が多いと経営者として作り手としてただ働き者で素朴な奥さんだけでは
とても自分のブランドを維持してゆくことはできません。
私には息子がどの道に進むにしろ農家の息子だからこそ余計にきちんとした教育
は身につけてやりたいという親としてのささやかな矜持があります。
万が一、息子が後を継ぐとしたら小さな酪農家だからこそ身に着けた教養が外の世界
を開き身を守り、プライドを保っていけることを願っています。

頻繁ではないにせよ私も「酪農家の奥さん」として仕事でお会いした方に軽くバカに
されてるのかと感じたこともありました。例えば雇用のことを質問したら私が法律のことを
何もわかっていないと思うのか、自分より若い担当者に小学生にするような説明をされて
さすがに時間も無駄だし、軽く不快になり私が某東京六大学の法学部出身で、労働法も
労使関係論も学んだということを改まって切り出して平謝りをされたという経験もあります。
小さな酪農家の妻であることで必要以上に鎧を着なければならないことも悲しいけれど
あるのです。(だから私が心から打ち解けられるのはこの鎧を着なくてもよい方です)

だからといって私は肩書きも求めませんし、ある有名な農家の女性が主宰される
ような農家の女性の精神的自立のためのネットワークに入ろうとは思いません。
精神的に自立して闊達に人生を生きてゆくツールは、好奇心と読み書きと自分なりの
美意識やセンスだと私は信じています。

酪農家の主婦の遠吠えですが。(爆)
GWうらやましいなあ....。

目にも楽しい贈り物
もうすぐ母の日。ギフト選びに嬉しい悩みの最中です。
今年の実家の母への母の日ギフトはこれにしました。
京都の藤野とうふのギフトセットです。藤野とうふは東京の丸ビルにも豆腐レストランを出店し
京都では豆乳を使ったスウィーツのお店を出すなど豆腐をスタイリッシュに売ることで
全国区になりました。

藤野とうふギフト

そして私がときどき取り寄せて飲んでいるのが老舗珈琲ショップのミカド珈琲の
ワンドリップコーヒー。インスタント感覚手軽に飲めるのですがさすがのおいしさです。
そして竹久夢二のイラストも可愛らしくて、一箱をちょっとした手土産にも利用しています。
プライベートブログでミカド珈琲のことを書いたのですが、ブログのお友達がコーヒー好きな
お義母さまへの母の日のギフトに贈られるとのことで私まで嬉しくなりました。

ミカド珈琲ギフトセット

何回もギフトのことを書いているので今さらなのですが、私はやはりギフトにセレクトされる
商品はデザインが魅力的なものに心惹かれます。たとえば藤野とうふ。ここほどシールや
パッケージに繊細な神経を使っている豆腐会社を知りません。ひりょうずやがんもなどの
パッケージには可愛らしいキツネのシールが貼られお豆腐も季節ごとにイラストを
変えています。たとえばこの画像にある母の日ギフトだと5月にちなんで奴さんのイラスト。
ものすごくこだわっていますね。乱暴な言い方なのですが、私は藤野とうふや
ミカド珈琲クラスの店ならそこまで味に大差はないと思います。普段使いならもっと
おいしいお豆腐もあると思います。でもギフトとなれば何といっても贈られた方が開けた
ときの目から入る感動は大きな要素だと少なくとも個人的には大きいと思っています。

さてさて。そんなことを書きましたが今年も百貨店はそろそろお中元商戦です。
私は今年は何にしましょうか?イラストレーターの友人にはこっそり打ち明けて
いますが今年の夏のギフトは意外にも(?)質実剛健で味で直球勝負の予定です。
法人化に向けて(3)
法人化に向けて本を読み、あれこれ脳内シュミレーション中です。
法人化するメリットのひとつに「事業の継承が容易になる」というものがあります。
個人事業だと代替わりしたときに取引関係が上手く継承されないこともありますが、
法人格をもった会社が主体なら代表が変わっても対外的な信頼が変わらないということ
はよく聞きます。この記事も備忘録的なものなので考えていることをそのまま書いています。
読みづらいことをお詫びします。私が法人化に本気で取り組む気になったきっかけは、
余りにも多忙すぎてこの先どうなるかと不安だったことを人を雇用することで
打開しなければとせっぱつまった事情がありましたが、もうひとつ心に秘めていた動機として

 「将来、血縁にはこだわらないけれどベーベ工房が残って欲しい」

ということでした。小さな酪農家の小さなブランドの継承などあるいは噴飯ものと思われるかも
しれませんがやはり私たちにとって手塩にかけた仕事ということと最近立て続けに
お客様から電話をいただき(以前からもいただいていますが) 
「素晴らしいヨーグルトで驚きました」 「酪農のイメージが浮かんできました」と
11年目の定番製品に励ましをいただいたこともベーベ工房の小さなブランドが継承されて
欲しいと初めてはっきり意識したきっかけとなりました。
自分で言うのも痛いですが、11年お客様に様に愛される製品を作っていることは
誇りを持ってよいかなと思えたのです。できれば研修生などうちで酪農と製造の勉強をして
同じ志でフェルミエ農家を継いでくれる人に将来ベーベ工房を渡したいと。
先日の記事で書いたように法人化に向けては発生する税金などのこともクリアして
モチベーション的にも超えなければいけない壁があります。

私がブランドを将来誰かに継承させたいと公にしたのは初めてです。
私も40代半ばとなりまだもう若手とは言えない年になりましたし、おこがましいけれど
ひとつの酪農のスタイルを将来日本の農業に残したいと初めて私が意識した
一種の野心だと思います。私はここ数年、限界にきている忙しさ、売り上げを保つ重圧や
ブランドを魅力的なものとし続けるための方策で押しつぶされそうになっています。
それなのに酪農家の素朴さのイメージを守ることに過剰に力が入って将来を開くために
一種の野心を持たなければならない時期なのだという気持ちを故意に封印していました。
でも実際に法人化に向けての準備を少しずつ始めてその気持ちに正直に向きあうことと
したのです。そのモチベーションがなければ煩雑な手続きや今後売り上げを伸ばす
体制を(小さいながらもですが)整えて次代に渡すことなどはとてもできないと思います。

私が心から信頼する方が数年前仰ってくださった言葉 

  「どうして野心を持とうとしない?」
 「自分の製品に自信を持つように」

という言葉に私は初めて真剣に真正面から向き合っています。
PC故障につき
パソコンのハードが故障しました。(泣)土曜日に復旧作業をしてもらいます。
とりあえず夫のノートパソコンで書いていますが打ちにくい!コメントのお返しが遅れる
もかしれませんがよろしくお願いいたします。

昨日は夫のパソコンも調子が悪くメールは使えず半泣きでしたが元気にしています。
パソコンに向かえなかったので法人化のマニュアルを読んだりしています。
そしてもちろん牛の世話とチーズの発送もがんばった一日でした。
まとまった記事は土曜日以降になりますがどうぞよろしくお願いいたします。


プライベートブログはパスワードを忘れてしまい、メールが復旧しないと
書けないため更新は明後日以降となります。
自分のブログを指をくわえて見ている状況もなんだか切ないです。
法人化に向けて(2)
仕事の備忘録を兼ねての記事です。だから文体が違うことをご容赦。
先日、ベーベ工房を法人化することを計画していると書きました。

法人化に向けて

その計画に揺るぎはないのですが、20日に担当者と2時間くらい話して
いくつか前提として決めなければならないことが浮上しました。

 ① 酪農部門と製造部門(ベーベ工房)を切り離してまず製造部門を法人化するか
   それとも最初から酪農部門も一緒に法人化するのか

 ② 法人化すると赤字としても地方税が均等割で7万円以上は発生。
    税理士に決算書を見せて相談する予定だが製造部門のみの法人化
    とするとここで損をしないか。

 ③ 実はこれが一番の問題だが法人化して売り上げを伸ばして規模を拡大する
   イメージが経営者として私にもうひとつイメージできないでもどかしく感じる。

あたりで悩んでいます。超えなければならない壁というか。

①については点在していくつかの筆数で存在する畑の名義がまだ義父だということ。
法人の財産とするには父子での賃貸契約が必要。また父が受給している農業者年金
との兼ね合いで市に相談が必要。製造部門のみの法人化ならこの点は楽だが
(はじめ私はこれに逃げようと考えた)酪農部門も一緒の法人の方が信用力が
あるのではという貴重なアドバイスがあり考え中。

②法人になると複式簿記が必要。これは会計ソフトもあるし嫌味に聞こえるか
もしれないが私は簿記1級を持っていて経験もありある程度はクリアできると思う。
問題は法人税で損をしない売り上げや損益分岐点の処理。 
税理士と相談になるだろう。

③についてだが実は数字に出なくてもモチベーションやメンタル面でここが
問題。(笑)当たり前だが時間とお金をかけて法人化する目的はどこにとっても
信用力を増し、今後の事業拡大をスムースにいかせるためである。
特に不況の中今後は取引の前提にこちらの法人格が求められることも
予想できその対策も講じておく意味でも法人化はしなければならないだろう。
ところが半分主婦の感覚のまま11年ベーベ工房をやってそれなりに成果を
上げてしまい、「事業拡大」のイメージがわかないのである。

現在の牛の数と製造では夫婦で心身ともに限界なのはよく分かっている。
だから人を雇用することを検討していてその前段階でかつて挫折した法人化に
向き合うことになっているというのもよく自覚しているつもりだった。
ところが特に2001年のBSEに始まる食の安全の問題が社会の注目を
集める中、ベーベ工房のブランドを守り育てるために「規模拡大は悪」
まではいかないものの、「Small is beautiful」の美徳が骨の髄まで沁み込んで
(この美徳は今後も大事にすることは揺らがないが)まるきり人を雇って
10年先までの安定経営に持ち込む一種のモデルケースがイメージできない
のである。例えていうと泳げない人が水に浮く感覚がわからないという感じ。
勇気を持って乗り切れば「なんだ、こんなことか」になるかもしれないが。

最近は女性でありながらも大胆な舵取りで会社を成長させる経営者も
多くみかける。私はそのあたりが未熟すぎるのだろう。
性分の他、素朴で真面目なというイメージが重視される酪農家ブランドと
格闘してきたことも原因の一つだろう。
べーべ工房を守り成長させるために、何かを捨てる覚悟でやることも必要か。
11年目のターニングポイントの重圧は予想以上です。
乗り切ろうとそれだけは強く思っています。
繋ぎ飼いのこと
ブログを通じて親しくしていただいている牛乳や酪農に非常に深い知識をお持ちの
お友達に心に響くメールをいただきました。
ご本人の許可を頂きましたのでかいつまんで書かせていただくと

 「日本の酪農を明治以来支えてきたのは繋ぎ飼いで、自然放牧をやっている牧場が
  家畜福祉を語るあまり繋ぎ飼いをあまりにも否定することはデリカシーに欠けると思う」

という非常に冷静で深い洞察に立ったご意見でとても励みになるものでした。
我が家は比較的住宅街にあり、繋ぎ飼いです。繋ぎ飼いがベストとは言えないと
思いますが削蹄もきちんと行い牛は比較的長生きだと思います。

最近、自然放牧をしながら牛乳を製造している牧場のHPなどで自分たちの信条を
述べる時に必ず出てくるフレーズが繋ぎ飼いへの批判です。

 ① 繋ぎっぱなしは牛が不幸
 ② のびのびと歩き回れる放牧こそが健康な牛の飼い方である
 ③ 放牧された牛の牛乳こそが健康な牛乳   etc...

さらに牧場によっては雄牛も飼って自然交配させろ、お産が難産でもできる限り
介添えはするなと繋ぎ飼いの私では想像不可能なことも熱心に書かれています。
私は自然放牧のメリットとデメリットを箇条書きにして書けるほど知識がないのですが
何年か前にテレビでみた自然放牧の牧場の牛が、凍てついた坂道で足を滑らせて
転倒するのを見て、自然放牧も時によってはかえって牛に負担をかけると感じました。

特に本州では放牧できるほどの環境にありません。ここからは引用を許可して
頂きましたので、文章を引用させていただきます。

>長崎県の壱岐島では既存酪農家の廃業の影響でミルクプラントが皆無になり
佐世保市の乳業から既製品を移送せざるを得ない事態になっております。
このように既存の酪農システムが危機に瀕している離島や遠隔地での酪農再生には
自然放牧がたしかに有効で、島根の木次乳業さんあたりは比較的早くから実践して
いました。ただ自然放牧そのものは日本でそれほど歴史を持たず、日本の酪農は
都市の隣接地で行われてきた歴史の方がはるかに長いです。
都市の発達よる需要に応ずる形で酪農の発達を実現させるためには
選択肢として繋ぎ飼い以外にあり得なかったと思います。

この文章を読んだときは本当に感動しました。
たとえ放牧のできない環境で繋ぎ飼いとしても決して不健康な牛乳でもないし
牛に過大な負担をかけているわけでもないと思います。
ホルスタインは特に長い年月をかけて乳量を増やすように改良されてきているので
(この前提ですら批判する自然放牧崇拝者もいますが)時としては放牧の方が
負担になることもあると思います。日本で長い間培われてきた繋ぎ飼いで牛を
健康に飼うノウハウはかなり蓄積されていると思います。

放牧の風景は確かに絵になるし、消費者の視覚に訴えやすいと思います。
でも日本の酪農は繋ぎ飼いの酪農家によって支えられています。
それを一方的に批判することは日本の酪農そのものを否定する側面があることを
考えるべきだし、自然放牧の牛乳なら法外に高い価格をつけても売れるというもの
ではないと思います。

酪農に限らず農業は土地や自然の条件と折り合いをつけながら
やってゆかなくてはならない部分もあります。健全に酪農が将来も継承され
安定して牛乳や乳製品を市場に供給してゆくためにはいたずらに大多数を占める
繋ぎ飼いを批判するのではなく、その環境でいかに健康に牛を飼い安全な牛乳を
生産してゆくかを考えながら、きちんと消費者に繋ぎ飼いを含めた日本の酪農
スタイルを伝えてゆくことが大切なのではないかと考えています。

私自身は繋ぎ飼いを恥じたことはありませんが、自然放牧をされている方や一部の
牛乳批判をする方たちが繋ぎ飼いは虐待だとか不健康な牛乳だとか書かれていると
ときに切ない思いをしていました。それだけにお友達のメールを拝読して本当に
励まされ嬉しかったです。これからも牛に愛情を注いで安全な牛乳を生産したいと
思います。貴重なご教示に心より御礼申しあげます。

牛の引越し
今月に入り若い牛が2頭初めてのお産を迎えました。
幸い2頭とも母子ともに元気で何よりでした。

そのため老齢の牛を市場に出し、空いたところにお産して牛乳を出すように
なった2頭を繋ぎ、それまで2頭が入っていた独房に生後1年(だいぶ大きいです)
たった育成牛2頭を入れました。お引越しです。

独房には先輩の牛1頭がいてそこに2頭が入ったので新参者へのいじめは行われ
ませんでした。これが逆に2頭のいるところに1頭を入れると、可愛がりというか
いじめというか、時にはリンチのような新人いじめが行われます。
あまりにもいじめが激しいと骨折などの大事故になる恐れがありいじめる牛を
縛っておくこともあります。

牛の引越しは人間も重労働です。ロープをつけて引っ張っても元来が臆病な牛は
なかなか新しい場所に入らず、2人がかりでのお引越しとなります。
今年は若い牛の初産が目白押し。あと何回お引越しか想像すると今からちょっと
疲れを感じていたりします。
人の縁について
去年ブログを始めて、ブログをやっていなければ出会えなかったかけがえのない方々に
出会えたことは本当に大きな喜びです。そんなことを考えていたら人の縁というものの
素晴らしさについて改めて考えました。


ブランドとして育ってゆくために


以前に書いた上記のエントリーを読み直してもベーベ工房は人とのご縁がなければ
とてもここまで来ることができなかったと感慨深いものがあります。
その上でなのですが、私は(先方から取引希望を言ってくださったお店もありますが)
お取り引きを望んだお店には自分で電話をかけ資料とサンプルをお送りさせていただき
気に入っていただけた時は条件を話し合い契約をし、その上でお取引させていただいて
います。どんなに有力な知人がいてもお店への口利きをお願いしたことはありません。
すべて初めは気後れもしましたが、勇気を持ち時には電話を持つ手に汗をかきながらも
自分の手で取引先は開拓しました。自分で取引という縁を作る努力はやりました。

私も知り合いの製品(野菜なども含め)に魅力を感じ、是非取引先にご紹介したい時は
生産者の了解をとった上でご紹介したこともありますが、できるのはここまで。
後は自分の手で頑張ってご縁を結ぶようにお願いしています。
お店のバイヤーは多忙なので話をして、反応が良かった時はご本人から
直接連絡を取るように薦めています。後は当事者でなければできないからです。
私が言うのはおこがましいことは承知ですが是非勇気を持っていただきたいと思います。

ベーベ工房は優れたバイヤーや社長とのご縁がなければ成り立ちませんでした。
デイリーユースのこだわりの定番として育てる道をご教示して下さったバイヤー。
モッツァレラのホエーを利用したリコッタチーズの試作品を味見するなり即決で
商品化を薦めて下さった県内のスーパーの社長。そして初期からのお客様。

そして初めの数年は森を見るどころか木も見えず、ただ愚直に真面目にやるだけ
の私に初めて考えること、つまり農業や食のことの根本から考えて感じて悩んで
道を開いてゆくことを身をもって示して下さってきた県の農政担当者。
何度お目にかかっても直接言う勇気がない私ですが、この方に出会っていなければ
考える知性も感性もないまま、熱心が取りえの猪武者(たとえが悪いのですが)
のような生産者に成り果てていただろうと思います。この出会いがなければ
おそらくたとえ未熟な記事でもブログに食のことを書くこともできなかったと
思っています。ちょっと照れくさいのですがこの場をもちまして心からの感謝を
述べさせていただきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願い致します。

生産者として日々牛の世話と製品作りを誠実に行うことは当然のことです。
その上で素晴らしいご縁をいただいたからこそ私たちの現在があることを
かけがえのない財産として大切にしてゆきたいと思うこの頃です。


製品は自分の表現
去年からの生キャラメルブーム。
大手菓子メーカーも参入したようで、メーカーは見ませんでしたがコンビニでも売ってます。
最近はご当地ものとしていろいろな果汁入りのものも雨後のタケノコのように出現。

D-1ブログ「生キャラメル」

上記のD-1のまこやんのブログで彼は菓子パンにも生キャラメルが入っているのを見て
いささか便乗ブームに呆れていますが私も同感です。
はっきりいうと花畑牧場の生キャラメルが大ヒットして(この牧場についての過剰な批判は
コメント欄で行わないで下さいますよう)それに続いている状態が生キャラメルブームです。

大手菓子メーカーが便乗するならまだ仕方がないと思いますが、小さな生産者や
メーカーが目先の利益だけを追って生キャラメルブームに便乗している姿を
見るのはなんだか寂しいです。私は自分の製品は自分の分身であり自己表現だと
思っています。儲けだけを考えた猿真似のような製品は見る人が見れば
わかりますし、製品自体が消費者に発する力も弱いでしょう。

小さな生産者の製品開発は予算や人手などさまざまな制約があり簡単にいきません。
ベーベ工房も本当は熟成タイプのチーズを作りたいのですが、現在の目一杯の
状態ではままならずヨーグルトとモッツァレラチーズ、リコッタチーズのラインナップ
です。でもお客様にもう10年以上愛されている製品を作るため主人は毎回
新たな気持ちで自分を投影するかのように製造しています。

本当に作り手がまず自分の作りたいと思って手がける製品はたとえ素朴でも
人の心を捉える魅力にあふれています。そんな製品として私が挙げたいのが
長野のペンション「たんぽぽ堂」のご主人、吉田さんの作る山羊のチーズです。
定年後第二の人生を捧げて山羊を飼い手作りされたチーズ。

たんぽぽ堂


残念ながら現在はご主人が闘病中で製造はお休みです。
チーズ会社フェルミエのメルマガでこのニュースを知り本当に悲しかったです。
どうぞ一日も早いご回復をお祈りしております。そして願わくばこの素晴らしい
チーズに再び出会える日が来ますように。
おもてなしについて
ここで私が言う「おもてなし」はお客様に対する文字通りのおもてなしの他、ギフトや
手土産をさしあげることも含んでの意味として読んでいただけると幸いです。

先日イタリア在住のブログを通じて知り合った大切な友人が一時帰国の際にわざわざ
群馬の我が家にお越しくださいました。
その時に私はおもてなしとして、ホテルで夜食として楽しんでいただけるように群馬の
鱒「ギンヒカリ」を使ったおいしい笹寿しをお渡ししたのですがとても喜んで下さって
こちらまで幸せな気持ちになりました。実はお寿司の差し入れは私が結婚前から
可愛がっていただいている京都の老舗旅館「田舎亭」の女将さんが夜、部屋に
「おすそ分けをどうぞ」と有名な「いづう」の鯖寿司を2切れほど持ってきて下さった
時の感激を私なりに再現させていただいたものです。

いづうの鯖寿し

おもてなしは確かに細やかな神経を使います。
でも私は生来の性分なのか、この種の心遣いをすることはとても好きです。
相手の好きなもの、体調やご家族のことを考えて選ぶギフトや手土産。
そんなことを考えると本当に幸せな気持ちなります。

私は親しい方やこちらが心を開いている方ほど、気持ちを入れておもてなしを
することにしています。普段、心を通わせて頂き何気なく電話やメールをして
いるからこそ逆にギフトやお土産で新鮮なサプライズを与えてあげたい。
どんな風に驚かせてあげようか?と考えている時間は至福のひと時です。

「ありがとう」「おいしかった」の言葉を頂くと心地よい達成感という幸せな疲れを
感じます。私はアマチュアのただのギフト好き主婦ですが、きっと旅館の女将や
優れた料理人は心をこめたおもてなしの後の心地よい疲労感を追い求めて
エネルギーに変えているのかもしれません。

定番商品(続編)
今年1月に日経新聞で発表された地域ブランド力で最下位は群馬県。
ワースト3を群馬、栃木、茨城の北関東で独占するという悲惨な結果に。

地域ブランド力

ダントツの上位は北海道、沖縄、京都など。
こういう地域ブランド力のある県だと百貨店の物産展も大人気。
一年を通じて全国で行われ人気を集めています。

以前も同じような内容のエントリーを書いたのですが単独では地域ブランド力が
劣り、首都圏に近いという群馬の条件を踏まえて(というかある種逆手にとって)
ベーベ工房は催事やイベントより定番商品として育っていく道を最初から選び
ました。催事に出ないのは気後れというより好みもあります。
私は家を離れて全国を飛び回る生活より静かな環境が好きなのです。

定番商品


定番商品として一つのお店と長くご縁を持つためには

 ① こだわり製品としても価格はできる限り日常の範囲設定
 ② 安定した味と品質。特に飽きられない味は必須条件。
 ③ 派手なパフォーマンスはできない分、数年に1回はしおりやパンフレットを
    モデルチェンジ。製品のシールも同様。目に飽きさせないような工夫

など目には見えなくても基本的な部分でのたゆまぬ努力は欠かせません。
定番商品でいつも売り場に出す製品は店のモラルや信条や見識が問われます。
パフォーマンスでごまかせないので余計に製品そのものの実力が問われます。

元々、お世話になったバイヤーなどの指導もあって目指した定番でしたが
派手ではないけれど食品の安全などに定評のある群馬の気風にもこの道が
ベストだったと思います。とにかく長く愛される味と品質、そして目にも楽しい製品を
作る重圧は大変なものですが努力は続けたいと思います。

とあるバイヤーと話したところ、何年もひとつの店に信頼される定番商品を作る
ことは一番大変なことだそうです。決して派手キャラでない私たちですが
その個性を大切にこれからも定番商品の王道を歩んでゆきたいです。
一見さんお断りのこと
友人とのメールのやりとりから改めて考えたお客様のご紹介の話です。

ベーベ工房の個人のお客様には、「ギフトでいただいたらおいしかったのでオーダーさせて
下さい」と言ってくださったご縁で顧客になって下さっている方が何人もいらっしゃいます。
いわゆる、ご紹介といわれるお客様です。酪農家の小さなベーベ工房なのでどのお客様に
対してもまったく同じような心遣いで製品をお出しすることを心がけていますが、新しい
お客様とのご縁を取り持って下さった以前からの知人やお客様には自筆のお礼状を
出すことは心がけています。

ところで、京都の花街や料亭などは以前ほどではないようですが、一見さんお断り
つまりすでにそのお店の顧客となっている人の紹介がなければ入れないお店も
あります。理由は格式を重んじたり信用を大切にするため。
ただ、一度紹介されて縁ができるとそのお店にふさわしいと認められさえすれば
非常にアットホームな心温まるホスピタリティを受けられるようです。

私はそれほど京都の一見さんお断りシステムを知っているわけではありませんが
京都はちょっと特殊な個性があり、一見さんお断りまではいかなくてもそれなりの
格式のある旅館や料亭のご紹介で行くと最初から店主が心を開いてくださって
非常に気持ちの良い接客を受けられた、という経験はあります。
(京都で商売を成功させるにはこのあたりの呼吸を会得することは必要なようです。)
私にとってそれは非常に大切な思い出とご縁になっているので私もベーベ工房に
ご紹介が縁でオーダーを下さるお客様にはできる限りの気持ちをこめて
応対させていただくようにしています。(もちろんベーべ工房はどなたでも大歓迎です!)

ところで、一見さんお断りのシステムは気をつけないと、やはりお客様を締め出して
寂しい思いをさせたりひいては不快にさせる危険もはらんでいると思います。
有名な東京の老舗洋食店のクッキー。ここのクッキーは紹介がないと買えない
それもお店の顧客に登録されている人間の紹介がないと買えません。
私はここの顧客のご家族から頂いたのですが、お店に聞いたところ私に直接下さった
方のお名前は登録されてないないので買えないとのことでした。はぁ....。
いろいろなブログを見ると、顧客として登録されている会社の社員がお店に行ったら
ケーキを買うのに名刺を見せろなどのやりとりがあって10分以上かかったとか。
自分の店の味に惚れ込んでオーダー下さるお客さんをここまで締めだすシステムは
何のためなんでしょう?

食べ物の商売はオープンマインド(情報の公開も含めて)でお得意さんにきめ細かい
配慮をして差し上げる。私はこういうスタンスでいたいと思います。

ところで、例のクッキー。誰かが買ってネットオークションに出品していました。
ゆきすぎた一見さんお断りは逆に品位を落とす懸念もあるのかもしれません。
ちょっとひがみが入っているかな?ごめんなさい。
乳房炎騒動
先日、初産でF1牛を出産した牛が難産で体力が低下したことが原因で重症の
乳房炎にかかり大変な思いをしました。1週間毎日、獣医に診察を受け何種類か
抗生物質を投与して昨日あたりからだいぶ食欲が戻りほっとしています。
この間、私がインフルエンザにかかり昼間に手厚いケアができないことで
何とももどかしい思いをしました。あのくらい重症の乳房炎なら正直いって老齢の
牛なら廃用にしましたがやっと初めての子供を産んだ若い牛。
こういうことを書くのは自分でもどうかと思いますが、子牛から手間をかけて
2年以上も育てた投下資本が頭をかすめました。

乳房炎にかかると抗生物質を使って治療するため、牛乳に薬の成分が出て反応が
ある間は牛乳の出荷はできません。酪農家にとっては収入に直結する非常に
やっかいな病気です。どこの牧場も乳房炎にかからないように努力はしていますが
それでも年間数頭の牛が乳房炎にかかっています。

特に急に暑くなる4月~6月頃は細菌の繁殖がしやすい上に牛も気候の変化で
産後の体力を消耗してこういう時期に一番発生しやすいのです。
特に黄色ブドウ球菌による乳房炎は性質が悪く食欲がなくなり高熱を発し
下手をすると命にかかわるので注意が必要です。

ベーベ工房の加工も忙しく牛の数を少し減らそうかと言うこともありますが
経済情勢が不透明な時期の上に、牛の予期せぬ病気もある。
計算どおりにゆかないのでなかなか牛の数を減らせないでいます。
ともあれ今回まだ若い牛が回復してきて本当に良かったです。
これからが夏本番。ベーベ工房も酪農も一年で一番神経を使う季節がまた
巡ってきました。
フェルミエ農家ギルドを作りたい.......
先日の食の本分のエントリーに対して専門家お二方からいただいた情報から
牛乳や乳製品の表示方法に何か抜本的な抜け道があるように感じました。

食の本分

 ① 自分で牛を飼っていなくても自分の名前を冠した牛乳を販売できる
 ② 材料から丸投げ状態で委託製造しても自分の名前で製品化

マスコミで取り上げて有名になると、消費者もさして表示を気に留めず物産展で
行列してお金が儲かる仕組み。現行では不当表示などにならないとしても本当に
酪農や乳製品に関心のある消費者はそれで満足なのでしょうか?

コメント欄でファームデザインズの社長に軽い気持ちで「本当に牛や家畜を飼って
その乳を使って自分の手で製造している農家がギルド(組合)を作ったら面白いかも」
と書いたら「ぜひやりましょう」とコメントをいただきとても嬉しかったです。
牛乳の販売や表示などは組合や農水省の思惑があるので簡単に表示方法を
変えるわけにはいかないのが現状です。でも少なくとも差別化されたローカルな牛乳や
ヨーグルトそしてナチュラルチーズをわざわざ選んで買って下さるお客様は、原料の
牛乳が誰の牛の乳で誰の手で作られたものかつまり工場に委託製造させたものでは
ないことを知りたいのではないかしらん?

あまりシビア過ぎなくてメンバーが楽しく情報交換やシールなどを通じて情報提供
できるようなフェルミエ農家のギルドができればいいなと思います。
メンバーの条件は

  ① 自分で牛などの家畜を飼っている
  ② その乳を使って自分の手で自分の工場で製造している

ということで。(笑)

差別化もブランドもまずは正しい表示で信頼を裏切らないことが基本です。
何が正しい酪農家の手作り製品か法律で規制できないなら、作り手が
消費者に示してゆくしかありません。正しく楽しくモットーにギルドを作りません?
なんちゃって...........。 

法人化に向けて
先日記事に書いた研修生なども含めて人を雇用する計画。
今日はそのことも含めて県に相談に行きました。
ずっと信頼している農政担当の心からの助言と励ましは心に響きました。
本当にお忙しいところ貴重なお時間を頂き心より感謝申しあげます。

その中で以前から薦めてくださっている法人化の話が出ました。
実は4年前に一度法人化を検討したのですが、ちょうど商法の改正
(有限会社の廃止や株式会社の資本金の制限廃止など)にかかる頃で
挫折した過去があります。私は会社で法務部門の仕事の経験があり
できないことはないのですが、当時は「法人化すると税制面の優遇だけで
なく社会の信用が違う」という助言の意味が自分の中で理解できて
いなかったことが挫折の原因です。

でも、あれから4年。少しはプロとして経営を全体から理解できるように
なったのか「信用が法人になると違う」と言って下さった意味が理論だけでなく
感情レベルでとてもよく理解できました。
早速、近日中に担当機関と会い今回は挫折せず最後までやり遂げようと思います。

目に見える売り上げや出荷量と違い、法人化によるメリットはこちらも経験を積み
考えるだけの基礎知識がないとどうにもイメージできないものでした。
ようやくそのイメージができるようになるまで4年。最近の私は自分で考えて決断
するにせよきちんと助言に対して真摯に向き合うことがようやくできるように
なったと思います。法人化しても外観は何も変わりません。
でも何かは確実に変わってゆきます。その信頼に自分が追いつけるようベストを
つくしてゆきたいと思います。
フェルミエ農家製の定義づけ
先日の「食の本分」のエントリーに酪農関係者の貴重なコメントをいただき心から
御礼申しあげます。書くことに少しばかり勇気を要しましたが書いてよかったと
思っています。

食の本分

ところで、田中義剛さんが花畑牧場の社長で一種のプロデューサーであることは
確かですが酪農家といえるかどうかまして牛を飼いながらその乳で製品を作る
フェルミエ酪農家かどうかは疑問を感じています。
以前も書いたことがありますが、彼が自分を酪農家だの生産者だのと名乗らず
純粋に酪農が好きだからこういう会社を作って生キャラメルを作っているといえば
北海道の酪農家の視線も違ったのだと思います。

何度も書いているのですが本当に牛の飼養管理をしながら自分の手で製品作りを
すればまず年商何億だの大規模化は不可能です。まして講演会やセミナーで
全国を飛び回ることは(従業員が数人いたとしても)不可能です。
意地の悪い言い方ですが、もし「酪農家の手作り製品」の触れ込みで巨利を得て
全国を飛び回っている経営者がいれば間違いなく牛乳を他所から買って委託製造
しているはずです。2000年に雪印の食中毒事件が起って以来、コーヒー牛乳などの
表示は牛乳と名乗れず乳飲料と表示しろと法規制までかかるようになりましたが
「酪農家の手作り製品」に関しては野放しのまま、という印象です。

現在も製品はあるようですが、10年くらい前自分の名前を冠した有名な牛乳やヨーグルトを
委託製造していた有名な農家の男性がいました。2002年頃不可解な製造停止を
したので関係者に聞いてみたところ、あそこは牛を飼っていないだの委託先ともめただの
いろいろな噂が飛び交っていて驚いたことがありました。
自分で牛を飼って製造しているかについて表示の統一基準を設けて欲しいのが本音ですが
もし、消費者が「この製品は本当におたくの牛の牛乳であなたの手で作ってますか?」
と知りたければ是非次の方法で確認してみて下さい。製造者に電話をかけ


 ① 牛の耳標番号はどうなっていますか?と聞いてみる。
 ② どこの場所で製造していますか?と聞いてみる。
   もしあればその写真を送って欲しいといっても良いと思っています。

冷やかしは困るけどもしベーベ工房に連絡を頂ければきちんと対応して私たちが
自分たちの世話する牛の牛乳で製品を作っていることがわかる資料はお送り
したいと思います。

花畑牧場のことは社長の生き様もありますが、やはり現状ではフェルミエ農家の製品の
定義づけがちゃんと成されていないこともとかくの噂がたつ原因のように思います。
差別化、というならそれに見合った日々の労働の裏づけが取れること。
このあたりの表示の統一基準を是非早急に整備していただきたいと切に願っています。 
 
人を雇うこと
ようやくインフルエンザから復活です。私が家族で一番重症でしたが
主人も若干体調を崩し一回無理を言って臨時で酪農ヘルパーさんをお願いしました。
這うようにして伝票を書きながら仕事が遅れるというストレスに潰されそうになりました。
すぐには決まらないのは覚悟の上ですが、場合によっては研修生というかたちに
なるかもしれませんがある程度継続して酪農をお手伝いしてくださる方を雇用
することを早急に考えなければと真剣に考え週明けにまず県の農業支援担当に
相談に行くこととなりました。

この数年夫の両親は高齢に加え重度の疾患で働けず、2人で45頭の乳牛を世話し毎週
ヨーグルトとチーズを作って発送しています。畑の管理などもあり主人の精神的・肉体的な
重圧は大変なものになっています。親子3人で夕食を囲むのは月1回のヘルパーの
日だけという異様な家庭のあり方に私はずっとこのままではおかしくなると
焦燥感を抱いてきました。私たちをよく知る方ほどこの数年人を雇用することを真剣に
考えるようにという助言を下さっていました。

大規模な酪農家だと会社方式で従業員を何人も雇用していますが、私たちのような
規模の牧場だとなかなかパート程度でも人を雇用しているところは少ないのが現状です。
お金というより朝と晩という特殊な搾乳時間という事情があることや家畜の世話という
これまた特殊事情があることもパート雇用を難しくしています。

果たして研修生を採るとしたらどうなのか、まず県にいろいろな事例を交えて
教えていただくところから始めなければなりませんが場合によっては酪農+製造
の研修生が(お互いの相性が合う方に出会えれば、ですが)いて条件が折り合えば
受け入れることを検討しています。

最近あまりにも夫婦で忙しくてすれ違いが続いていました。
冗談で芸能人がよく口にする「すれ違いが原因で離婚する気持ちがわかる」と言っていた
くらいでした。何ヶ月もこの状態だともうこちらも込み入った話をすることが面倒になるという
スパイラルになり、そんな状態に子供も小さいのにいいのかと考えたりかなり
私もストレスを抱えている状態でした。インフルエンザで臨時にヘルパーさんをお願い
してゆっくり家族で夕食をとった時の息子の嬉しそうな笑顔!
あれを見たときもう雇用のことは先延ばしできないと行動することを決めたのです。
簡単には行かないのは覚悟していますが、何とか実現すべく頑張ります。

ところで、先日の両陛下の御結婚50周年の記者会見で天皇陛下が皇后さまに

 「結婚によって開かれた窓から私は多くのものを吸収し、今日の自分を作って
   いったことを感じます」 

と言われて尊敬と感謝を口にされたことは本当に素敵だなと思いました。
結婚で自分の大切なものが増えること、って理想ですよね。私事で恐縮ですが
主人にちょっと皮肉を込めて「皇后さまも本当に嬉しかったでしょうね。羨ましい」
と言ったら珍しく主人がはっきり「自分もあなたにはそう思ってますよ」と言って
そそくさと出かけました。(笑)主人にもまだそういう気持ちがあるのだなと思えたのは
嬉しかったしそれなら余計に少しは家族の時間を作らねばと思ったのです。
インンフルエンザ騒動も悪いことばかりでもなかったようです。
食の本分
3月31日の朝日新聞の全面広告に掲載された、田中義剛さんの花畑牧場の広告。

    「みんなを幸せにする会社」

として生キャラメルの工場を夕張と宮崎に作ると勇ましい宣言がありました。
さすがにタレント社長は広告費もすごいと思いつつ、自分なりの「食の本分」を考えました。

私は全ての分野の食が健全に作られ、価値に見合った価格で流通しおいしく安心して
食べていただきできれば「おいしいかったね」の笑顔が出れば最高だと思うのですが
食の本分はそこまでで十分だと思っています。

もちろんここ数年自治体が手がけてきた地産地消やご当地グルメによる町おこしの
運動などには全面的に賛同しますが、それは何人もの関係者の地道な努力が
何年も続いてようやく支持を得てゆくもの。有名タレントが生キャラメルを手段に
広告を打って簡単にできるものだとは思えません。
それに。最近はたくさんのメーカーが参入するようになった生キャラメルが10年後
20年後、地域の産業の牽引役を務めることはできるでしょうか?

ここ数年偽装だの不当表示だのと食の安全が問題になりました。
そんな時代だからこそ、私はむしろ日々を慎ましく送りまず自分の家族の生活の
ため、そして自分の製品を信頼して買っておいしく食べて下さるお客様のために
食べ物を作り続ける職人を応援したいし、自らもそうありたいと願っています。
最初から地域を幸福にするというのはちょっと夢が大げさすぎるように思います。
そのためには、将来を見据えて地道に雇用、環境整備、製品の開発、地元への
利益の還元などを行政レベルも真剣に考えるべきでしょう。

作ることが好き。おいしいものが好き。そしてその先にある「おいしい」の笑顔。
私にとっての食の本分はそれで十分です。それ以上は目標ではなく結果です。
11年目を迎えました
ベーベ工房がスタートしてちょうど11年が経ちました。
ヨーグルトは最初から、チーズをプロとして製造するようになったのは翌年の1999年から。
以来ずっとヨーグルトとモッツァレラとリコッタのチーズ2種類。
途中で食べるタイプのヨーグルトを作ろうかと話をしたこともありますが、これは特殊な
冷蔵庫が必要なことなどで今のところ断念しています。
何とか新製品をとあせった時期もありましたが、現在は目一杯の労働力をパートを頼むなり
してどうにかしなければばらないことが最重要課題になってとりあえず静止状態です。

最近は、あえて無理に新製品を焦って作らなくても良いという気持ちになっています。
理由は世界的な不況のなか、品質と売り上げを現状維持していく方が遙かにリスクも
低いですし、大手スーパーが軒並み値下げに走る状況下ではリスクをおかして新製品を
作ってもそれが果たして定番商品として育ってくれるか予想がつかないからです。
不況の時に無理な冒険はしない。これはベーベ工房をやっての私の信条になりました。

自分の製品が定番商品としてお客様に愛していただいていることはとても光栄ですが
同時にとてもプレッシャーも感じます。
牛乳の成分に気を配りながら一定以上の品質を保ち、安定した味のものを作ること。
言うは易いけど行なうは難しの典型です。良い品質は何よりの信頼となるはずです。
当面は冒険はしませんが、少しでもロングセラーとして続くように努力をしてゆこうと
思うこの頃です。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

インフルエンザ
息子の看病でうつされたインフルエンザ。
病院で薬も頂きましたが、咳で熟睡できず体がだるいです。
B型インフルエンザはに熱がぶり返すという特徴があるようです。
マラリアみたいで4日目ともなると疲れました。

少しだけ伝票は書いていますが牛舎は休んでいます。
みなさんもどうぞご自愛くださいね。
テレビのない宿について
数年前から地方にあり豊かな自然と本格的な郷土料理が自慢の旅館やホテルで
テレビや電話を部屋に一切置かないということが「売り」のところが増えました。
置かない理由は

 ① ここに来た時くらい日常の煩雑さを忘れて欲しい
 ② 自分たちが手がけた部屋や料理をテレビなどを見ることなく楽しんで欲しい

というものが多いようです。

旅行ジャーナリストによっては「日本もこんなに豊かなバカンスを提唱できるようになった」
と絶賛している方もおられますが私はテレビや電話(所によっては時計も)を置かない
宿の姿勢に少し疑問を持っています。

こう考えているのは私だけではないようで、ずっと以前有名な作家がこのような宿に
正面から疑問を投げかけていたのが印象に残っています。曰く

 ① 例えば政治家などVIPと言われる人ほどバカンス中でもきちんと情報が入る
   環境が絶対に必要なこと

 ② 自分の宿に滞在中は外界の情報はすべて「雑音」というのはいかがなものか

というもので何故か強く印象に残りました。

個人的にはテレビを部屋にそのまま置くのが美意識に叶わないなら、収納棚の中に
設置するとか少なくとも社会の情報から故意に隔絶しないで欲しいと思います。

旅館のテレビといえば私には忘れられない出来事があります。子供が生まれるまで
毎年行っていた京都での定宿「田舎亭」。

田舎亭HP

2002年に夕食のため祇園に出かける前に部屋でニュースを見ていた私の目に入った
ニュースは田中耕一さんのノーベル化学賞受賞のニュースでした。
この年は数日前に小柴教授が物理学賞を受賞したばかり。連日のノーベル賞受賞、
私より少し年上のサラリーマン、しかも田中さんの会見会場は同じ京都の
島津製作所ということで忘れられない印象を残しています。
京都であの第一報に接することができたことは本当に嬉しいことでした。
特に一人旅だと案外と夜遅くは手持ち無沙汰になることもあるのですが私が
旅行中の時間の使い方のセンスがないのでしょうか?

多分、これからも私は普通にテレビや電話くらい置いてある旅館やホテルを愛用すると
思います。情報の大切さ云々以前に旅行に行ったときくらい誰にも何かを押し付け
られず気楽にのんびり過ごしたい。いくら立派なお部屋とお料理でも
「ここにいる間はテレビなんて俗っぽいものは見るな」と言わんばかりの主人の
信条に押しつぶされそうになるのは苦手だからです。

一言でいえば私が無粋な俗人だからこそなのですが。(笑)
牛乳は100%国産
お友達のまこやんが非常に興味深いエントリーを書いていて私も牛乳が100%国産と
いうことを改めて考えてみました。

D-1ブログ「牛乳は100%国産」

現在、飲用牛乳は100%国産で輸入は認められていません。
まこやんが書いているように「輸入飼料も与えているから若干気持ちにひっかかりがある」
ということにも同意、なのですがでも私は牛乳は100%国産だと胸を張っています。
輸入飼料をもし原料と考えたら、手作りのお菓子もお惣菜も「油は輸入原料のものだから
国産品ではない」ということになり、それこそ禅問答のようになってしまいます。

このエントリーに寄せられたコメントにあるように、子牛から手塩にかけて育て
毎日の牛の管理と搾乳を休みなくやって厳しい乳質基準をクリアして牛乳を
出荷すること。ここまで手間と心をかけていることを消費者にわかっていただけると
嬉しいし、このプロセスを見る限り「牛乳は100%国産」と胸を張っても良いと考えます。
オーガニック飼料だの100%自給飼料といってそれが理想だとしても、個々の酪農家
ごとに立地条件も労働条件も違います。それを言い出せば本当にキリがない。

我が家はほとんど導入牛はいなくて、代々うちで改良を重ねた系統の牛を大切に
飼育しています。私はベーベ工房のセールスポイントにこの部分を挙げていますが
消費者の方もご理解いただいているようです。
牛乳は特に腐敗も早く細心の注意を持って処理されます。
100%国産。多分このことは酪農家のプライドの拠り所になっているはずです。
もちろん私も。そしてまこやんも同じだと思っています。
発熱
息子は元気になりましたが私にうつったらしく昼前から寒気がして
発熱です。(泣)ワクチンを接種してもこの時期はもう切れる時期。
悪化させないように今から休みます。

ブログ更新は明日くらいまでお休みします。
今年は例年より寒暖の差が激しいです。
どうぞご自愛下さい。

楽しく食べることの幸せ
酪農と子育てもあり私が夜に外で会食をすることはまずありません。
先日の外国からの友人を迎えての会食はなんと5年半ぶり!
でも待ちかねた会食だったこともありとても幸せで心に残る会食となりました。
ご一緒する方々とのお話やおいしいお料理は最高でした。
そして、数日たって気がついたのがご一緒した方々全てが実に気持ちよくおいしそうに
食事をされる方々だったことが楽しいひと時を持てた理由の一つだったということ。

以前もこれに似た内容を書いたことがあるのですが、私はやたらと一つの食べ物に
偏ったりアレルギーでもないのに病的に肉や乳製品を批判したり、美食やグルメの
知識を振りかざして作ってくれる人への感謝がまるで感じられない人との食事は
苦手でできればパスしたいです。私は酪農家なので特に病的に牛乳を批判して
保育園や学校の給食に苦情を申し立てる(アレルギーなどの場合はこの限りでは
ありませんので曲解なきようお願いします)親に対してはどうしても感情がついて
ゆけなくて、お子さんが将来どのような食のマナーになるか気になってしまいます。
やたらと偏った食事をする人とテーブルを囲むと本当に気を使うからです。
これについては私自身、子供時代に辛い思い出があります。

私の実家は祖父母と同居ではなかったのですがそれでも夏と冬には一週間ほど
祖父母の家に行き、時々は祖父母がうちに数日泊まることもありました。
私の祖父は牧師でかなりのインテリの老人でしたが多少アレルギーが
あるにせよ病的なグルメでした。例えばお茶もカステラも和菓子も特定の店の
ブランドものしか口にせず、調味料まで香りだけでメーカーがわかる人でした。
短期間とはいえ嫁として母は大変な気を使い、祖父と囲む食事はピリピリとして
子供にとっては苦痛以外何物でもありませんでした。子供の好きなハンバーグや
パスタも香りが苦手な祖父のため封印。祖父が帰ると反動で数日は焼肉などを
食べまくる有様でした。あれで同居なら今の私はないと断言します。

そんな経験があるので、お子さんがアレルギーでもないのに皆と一緒の市販の
お菓子はダメ牛乳はご法度、肉もできるかぎり食べさせません、今の学校給食は
おかしいと運動までされているお母さんの子供が果たして心から食事を楽しんでいるのか
大人になってデートした時や仕事関係で大切なディナーを共にするとき相手に
与える印象がどうなのか人ごとながらすごく気になります。

ヨーロッパは宮廷のマナーの影響もあるのか食事のマナーで男の器を図る
人間も多いと聞いたことがあります。
塩野七生さんのエッセイの中でアラン・ドロンがCM中の食事の場面であまりにも
完璧なテーブルマナー過ぎて窮屈な雰囲気をかもし出してしまい「やっぱり彼は
上流の出身ではない」と陰口をきかれたという一節がありなるほどと思いました。
やはり最高のマナーはテーブルマナーは程ほどでいいから楽しくおいしく食べること。
いわば「食べっぷりがいいこと」なのかもしれません。
こういう食べ方のできる男性は私の見る限り仕事でも才能を発揮しています。
息子にもそれを伝えなければ、と思うこの頃です。
地産地消の牛乳
ベーベ工房は県内のいくつかの旅館にヨーグルトを納品させていただいています。
その旅館から地元産のビン入り牛乳の適当なものがないかお問い合わせをいただきました。
(ベーベ工房は残念ながら牛乳の製造はしていないのです)
お忙しい中すぐに調べていただき、県から県の乳業メーカーの一覧表をいただきました。
大手メーカーの工場を除くと数は多くはないものの小さな牧場で牛乳を製造されている
ところもあり、そちらをお教えしました。
また観光牧場として名高い伊香保グリーン牧場もかなり以前から自家産の低温殺菌牛乳
を製造しています。

伊香保の旅館やホテルは地元の素材を料理に積極的に使う地産地消に非常に
熱心なところが多いです。野菜や肉だけでなく乳製品にまで地元のものを使おうと
される熱意は非常に嬉しいものですし、もしお問い合わせをいただければお役に
立てればと思っています。

友人の働くイタリアのレストランでは「ゼロキロメートルの素材」つまり自家菜園で
取れる野菜やオリーヴオイルも大切にお客様に供されています。
これは究極の地産地消で簡単に真似ができるものではありません。
そこまでは無理としても、県外から群馬にお越し下さるお客さまにとって
地元の素材を使ってのおもてなしは地元の人間が考える以上に心に
残るものなのだと思います。何でも「御馳走」という言葉の語源は主人が
お客様をもてなすために回りを駆け回って食材を手に入れて調理することから
来ているそうです。地産地消はその意味で御馳走なのですね。

観光牧場などでは観光客向けの価格設定がされているところが多いですが
業務用、つまり旅館やホテル、レストランなどに対しては業務用価格での
取引も考慮することも県産牛乳の取引の拡大に有効だと思うのですが
どうでしょうか。あくまでも私見ですが。

何度もいろいろな方から「牛乳はないの?」と聞かれてきましたが残念ながら
牛乳の製造はしておりません。それだけ小さな個人の牧場の牛乳はニーズが
あるのだろうと思うと何だか嬉しいです。


プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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