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スカルラッティ「ソナタハ長調作品159」
バロック時代に活躍した(バッハやヘンデルと同年の生まれです)ナポリ出身の作曲家
ドメニコ・スカルラッティ(1685~1757年)。
彼の作品はほとんどがチェンバロのソナタで占められていてその数は555曲にものぼります。
その理由はスカルラッティのキャリアにあります。彼は1721年からポルトガル王室に仕え
マリア・バルバラ王女の音楽教師を務めました。そして王女が1729年にスペイン国王に
嫁ぎスペイン王妃となったためスカルラッティも王女と共にスペインに移住。
1757年に亡くなるまでマリア・バルバラ王妃に仕えスペインで生涯を閉じました。

555曲のチェンバロソナタの大多数はマリア・バルバラのために作曲されたものです。
彼女は決して美人とはいえませんでしたが(かのオーストリア女帝、アリア・テレジアの
従姉妹にあたります)非常に音楽的な才能を持った女性でスカルラッティとの師弟関係は
彼の死まで続くこととなりました。

スカルラッティのソナタはいかにも宮廷で王妃が弾くにふさわしい、小規模だけれど
端正で優美、そしてイタリア人らしい歌ごころと躍動感にあふれた佳品です。
ポゴレリッチの弾くソナタハ長調作品159番は、別名「狩のソナタ」の名のように角笛を
連想させる主題が印象的な曲で、小規模ながら完全なソナタ形式を持ったスカルラッティの
代表作のひとつです。



私が少女時代にピアノを習っていた頃はバロックといえばバッハとヘンデル。
教師の方針もあったのでしようが、スカルラッティを弾いたことはありません。
1982年に伝説のピアニスト、ホロヴィッツがチャールズ皇太子の前でのコンサートで弾いた
スカルラッティのソナタに心奪われました。
日本でスカルラッティの人気が出たのはあのコンサート以来ではないでしょうか。

現在、スカルラッティの演奏に関して評価が高いピアニストはホロヴィッツと現役ではこの
ポゴレリッチだと思います。ショパンやラヴェルでは個性的なエキセントリックともいえる
表現をするポゴレリッチですが、このスカルラッティでは非常にオーソドックスで端正な
演奏を聴かせてくれます。大柄な彼が弾くと鍵盤が小さく見えて王妃がサロンで弾くために
書かれた曲だということを改めて感じさせてくれます。

マリア・バルバラ王妃はスカルラッティの死の翌年、47才の生涯を閉じました。
彼女の血は絶えましたが、彼女のためのチェンバロ曲と分かちがたい存在の女性として
現在に至るまで語り継がれる王妃となりました。

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味に責任を持てる範囲
ベーベ工房で製造用に使っているタンクは最大容量が250リットル。
時々オーダー量のトータルがこの容量に迫ることがあります。その時は非常に申し訳
ないのですが、お客様に事情をお話してお届けを次週までお待ちいただくようにお願い
しています。230リットルを超えると発酵する時間も微妙に違ってくるため、味に責任を
持てる範囲での量を作るという姿勢は守るようにしてきました。
幸いお客様にもその事情をご理解いだだけています。この場を借りて御礼申し上げます。

モッツァレラチーズにも味に責任を持てる限界を設けています。
どんなに多くても1回にできる個数(季節による乳成分の違いにより、歩留まりに変化が
ありますが)を120個以下に留めています。
これ以上になるとお湯を入れてカード(凝乳。牛乳を乳酸菌で発酵させたときにできるいわば
チーズのもとになる部分り)を練る~ちぎって成型、という過程で時間がかかりすぎて、固くて
食感の悪いモッツァレラチーズができるからです。

完全な手作りのヨーグルルトやチーズは牛乳の成分にも左右されますし、厳密に言えば
一回ごとに味が違います。それでもプロとして製造する以上は、技術でカバーして
ほぼ毎回同じレベルの味や食感を保たなければなりません。
その技術を自分でコントロールできる範囲に保つことはお客様に責任を持つことにになり
長く愛される製品として育てていくことになるとベーベ工房では考えています。

10年以上も作っていると「これは出さないほうが良い」と判断したこともありました。
約5年前に、若干ヨーグルトの乳酸菌の構成を変えました。何回も試作したのですが、
実際に200リットル作ってお取引先にお送りしたその夜、残ったサンプルを見るとかなり
分離が進んでいました。味は変わりませんでしたが、次の日すべてのお取引先に連絡して
ヨーグルトを店頭に並べないでよければ従業員で飲んでくれるように頼みました。
一回分はまるまる損を出しましたが、この判断でお店との信頼を崩さなくてすみました。

どんなに安全で生産者の顔の見える製品といっても、お客様が製品を一番判断する基準は
味と食感です。このことはいつも頭において製造しています。
プロとして一定レベルの品質の製品を提供し続けること。
これが最低限の責任で、そして最高の自己表現だと考えています。

プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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