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高い望みを持って
もうすぐベーベ工房をスタートさせてから11年目を迎えます。
今でこそ、名実ともに「高級スーパー」と言われるお店にお取り扱いをいただいておりますが
1998年4月にスタートしたときは地元の農産物直売所に出荷することしか販売ルートのことは
知りませんでした。
それどころか無謀なことに「どのような店にどのような形でどのくらいの量を扱ってもらうか」
というビジョンすら明白ではないままのスタートだったのです。

1年目は直売所と近所の方の注文で趣味程度の製造量でした。
その年の秋、牛の共進会(コンテスト)会場で併せて行われる畜産フェスタは一般の方々も
見学にくるので会場でヨーグルトを売りました。でも現在のように食の安全に関心のある時代
ではなく、売れるのは大手の安い乳製品ばかり。ベーベ工房のヨーグルトは知り合いの
酪農家の数人が義理で買ってくださっただけでした。

さすがに能天気な私でも惨憺たるありさまに
   「東京など富裕層が多く、食に関心の高い人の多い地域でなければやっていけないかも」
 と初めて真剣に将来のことを考えました。

その後の営業の方針とその結果については、3月3日の日記に書いてある通りです。

今思えばおこがましかったと思いますが、その頃もし扱っていただきたい
お店の名前を挙げたら、一笑に付されたであろういわゆる「高級スーパー」に扱って
いただける製品を作りたい、という一心で頑張ってきました。
味や食感、安全性、そしてデザインなども一流店に並べて恥ずかしくないレベルのものを
作るべく二人で努力しました。

食品の安全性や作り手のモラルに消費者の関心が高まってきたことも追い風になりました。
お陰さまで紆余曲折もありましたが、憧れていたお店とご縁も多数持てるようになったことは
本当に幸せだと思います。

初期の頃、たとえ人がなんと言っても自分たちの目標を高く設定したことは本当に良かったと
今になって思います。努力する習慣もついたし、センスも磨かれたと思います。

私は「高い目標を掲げて馬鹿にされるところからのスタート」にはすでに経験が
ありました。(笑)
それは高校の時。


私の通った高校はお世辞にも進学校とも言えない公立高校でした。
勉強熱心な友人が代ゼミの現役クラスに通った時、進学校に通う受講生に志望大学を聞かれ
「立教大学」と答えたら何人かに爆笑された、という伝説(?)すらあります。
そんな高校に通う生徒が東大は論外としても早稲田.慶応.明治.青山学院あたりを口に出しても
失笑を買うだけでした。
そんな中なんとか六大学に行くだけの努力をできたことは、ベーベ工房の仕事に大いに役に
立ちました。やっぱり目標は実現可能な範囲で高く持つべきです。

老後(?)の目標はスコーンに塗るおいしいクロテッドクリームをおしゃれな容器に入れて
出すことです。
ホテルの優雅なアフタヌーン・ティー御用達の品を作ること。
それが遠い目標です。
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プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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