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無塩バターをお願いしました
バター不足から一転してバター余りの今年は年末に酪農家がバターを天引きで
購入させられることは必至の情勢です。主に加塩バターです。

保存期間の長い加塩バターはパンに塗る分にはいいけれど、料理やお菓子作りには
味がくどくなるので向きません。だから大量に購入しても個人に差し上げるだけです。
どうせ買わされるなら、少しでも消費拡大に役に立ちたいので無塩バター(正式には
食塩不使用バターという表示ですが便宜上、無塩バターと記述します)を購入
したいと思い、ダメもとで組合にお願いしたところあっさりとOK。
家庭用サイズ(450g)を30個お願いしました。お世話になっている洋菓子店や
料理研究家の先生にまとまった量をお歳暮に送る予定です。

バターは特に小さな菓子店などではなかなか業務用の価格で入手しにくいと
耳にしたことがあります。乳販連や酪農組合で年末だけでも組合員向けの
価格で無塩バターの購入希望者を募れば反響があるように思うのですが。

需給のバランスが崩れて牛乳やバターが余り、消費拡大という名目で酪農家に
購入を強制するだけでなく、年末だけでも調整分のバターを外に向けて直接
売ってもそれは自助努力で小売に遠慮することはないように思います。
牛乳の需給バランスをしってもらう良い機会になるように私は思いますが
それって乱暴すぎますかね?

バターが届いたらマドレーヌを焼くつもりです。
マドレーヌはバターを溶かしバターにして使います。
けっこうな量を使うので普段は大量には焼けませんので。えー


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今度はバター余り
去年の春のバター不足から一転して今度はバター余りです。
下記のニュースサイトによると現在、適性基準の2倍にあたる国内消費量の
5か月分のバターの在庫があるようです。

バター不足から一転


原因は主に去年秋からの消費不況。菓子やパンの製造コストを迎えるために安い
マーガリンや外国産のバターに切り替えて使用するメーカーが増え、家庭での
消費も低迷していることです。

不況で消費の低迷。だから製造コストを切り詰める。品質や味よりも目を引く低価格
商品で勝負したい小売業界。どれも仕方のない一面はあると思います。
それよりも感じたのが、日本ではまだまだ乳製品が高級品で食文化として
根付いていない現実です。

バターとマーガリン、ましてやショートニングは全く別ものです。
味や食感が良い代わりにバターは高いのも事実。高級菓子メーカーや
レストランは絶対にバターしか使わなくても量販店だとマーガリン。
フランスあたりとまったく事情の違うところで牛乳を始め乳製品を製造して流通させるの
だから酪農家も業界団体もメーカーも大変です。ここでちょっとおさらい。


牛から搾乳した生乳は

          ① 飲用乳                  ↑ 価格高
          ②ヨーグルトなどの発酵乳        
          ③バター
          ④チーズ                    ↓ 価格低
  
  というしくみで流通されます。

こういう価格事情があるので上記のサイトにもあるように雪印が2007年に北海道に
大規模なチーズ工場を建ててチーズを増産したのですがこれが予想より売れなかった。
そこで保存の利くバターと脱脂粉乳の製造に生乳を回したことで余計にバターが余る。
乳製品の製造~流通の構造的な問題は去年から何も進歩していないのが現状です。

チーズを本当に好きな消費者は手作りのナチュラルチーズ(国産・輸入ものを問わず)
を嗜好するので大手メーカー製のチーズはちょうど中途半端な位置づけ。
魅力的な製品開発が何にもまして要求されているのです。

今年の暮れはまた酪農家にバターと脱脂粉乳の余剰分が回ってくることでしょう。
もちろんタダではなく乳代差し引きという強制的な天引きで。
うちでは食べきれないバターはヨーグルトのお客様にお歳暮でプレセントして喜んで
いただいています。でも保存の利かない無塩バターではないからお菓子作りが好きな
方には回せない。どうにも中途半端で困ったもんだ。 

それより恐怖はセメント袋サイズの脱脂粉乳が回されそうなこと。
こんな量誰が使うんだ?欲しい方がいらっしゃったら是非お声をかけてくださいね。
発酵バターのこと
バター不足で市場が混乱した去年と違い、バターの供給も今年は安定している
ようで何よりです。ところで、バターには発酵バターと乳酸菌発酵をさせず
牛乳の脂肪分を凝固させた通常のバターがあることをご存知でしょうか?
(さらに加塩と食塩不添加のものに分かれる)

日本では高級品のイメージがある発酵バターですが、もともとは素朴なもので冷蔵庫の
ない時代に、ヨーロッパの農家などで牛乳を汲んでおいたら脂肪が分離して自然に
発酵していたものが美味だったことから料理に使うようになったというものです。
そのような経緯もあり、ヨーロッパでバターといえば発酵バターが主流です。
フランスのエシレやイズニーはその伝統的な製法とおいしさでAOC認定も受け
最高級のバターと世界中で評価されています。

発酵バター

ところで雑誌のパン特集を見ていると、デニュッシュ系のバターや牛乳をふんだんに
使うパンの作り手は自身のHPなどで誇らしげに「どこどこの発酵バター使用」
「低温殺菌牛乳使用」と表示しているところが多く、小麦が主役のパンの製造にも
いかにバターなどの乳製品が大切な存在かよくわかります。

私が10代の頃、横浜の実家の近くに家族経営の小さな洋菓子店がありました。
(現在も健在です)その店は昭和50年代には珍しく本格的なタルトや
ムース菓子などを手作りしていました。ご主人がケーキ用に使う発酵バターを
使って一日に数本だけ焼く食パンをいつも予約していたのですが、そのおいしさは
今でも忘れられないものでした。焼きあがるのが3時くらいなのでいつも学校帰りに
私が受け取って帰るのが日課でした。高校生のときにご主人においしさの秘訣を
聞いたら「ケーキ用の最高級の発酵バターをパンにも使っているから」と
言われました。これが私と発酵バターの記念すべき最初の出会いです。

バターはどこへ?
4月30日に若林農水相がバターの増産を大手4社に要請し、大手4社も応じる意向で
5月に増産するという報道がされました。(このブログにもアップしています)

また独立行政法人「農畜産業振興機構」が5月に業務用バターの輸入を前倒しすることも
既に報道されています。
(但し、業務用バターなので乳業メーカーに回されるので一般向けのバター不足にどこまで
 効果があるかはわかりません)

ところが、5月も中旬を過ぎた現在もいわゆるナショナルブランドの雪印やよつ葉などの
一般向けバターが順調に店舗に並んでいる状況ではありません。
行きつけのスーパーでも相変わらずバター不足を説明する広告が売り場に貼られ、一個も
バターは見当たらないと状態でした。担当に聞いてみたところ、「毎日発注はしているが
いつ入荷するか全くわからない」とのことでした。

先日、牛乳の販売をまとめる公益法人の役職の方と電話で話しました。
バター不足のことを伺うと順調に増産していると状況ではないニュアンスのことを
仰っていました。
そして「お宅も牛の数は増えてないでしょう?」と質問されました。牛乳不足が全てだとも。

相変わらずの牛乳不足~バター不足の根本の原因は改善されていません。

バターが不足するならバターを増産しろ。一般の方はこのように思って当然です。
ただ、バターを作って採算を合わせるには条件があるのです。
説明しますと、バターは牛乳の乳脂肪から作られます。
1キロの牛乳からはその3%から4%しかバターは製造できません。
バターの他に脱脂粉乳やチーズ(ゴーダチーズなど)を抱き合わせで作り、かつ売れないと
大半の牛乳を廃棄することになり、採算がとても取れないのです。
(例を述べると人気のカルピスバターはカルピスを作る過程で抜いた脂肪分からできます)

また5月になるとそろそろ暑くなり飲用牛乳の需要が伸びます。2年前に牛乳余りで牛を
大量に殺処分したこと、飼料の高騰で廃業も多く、残っている酪農家も牛を増やせない、
という状況なら、牛乳不足でいくら大臣がバターの増産要請をしても思うようにバターを
製造できないスパイラルがあるのだろうと感じています。

ただ、私が不信が残るのが、乳価への影響もあるバターの増産要請について乳業メーカー
がどのように対応しているのか、きちんと生産者団体からも説明の紙一つ未だに手元に
届いていないことです。
ただでさえ、牛乳の消費が伸び悩みいわれのない牛乳バッシングもある昨今、きちんと
正しい情報を提示しないと、取り返しがつかない酪農不信を消費者に持たれるのでは
ないかと私は非常に懸念しています。
バター増産要請
30日の記者会見で若林農水相は大手乳業メーカー4社に対してバターの品薄状態を
解消するために、在庫の放出及びバターの増産の異例の要請をしたと発表。
4社はチーズ加工用牛乳をバターに回し230トンほど増産をするとのこと。

インターネットのニュースで第一報を見ましたが、現在の不健全なバターの流通状態を解消
するためには良かったと思います。
ニュースのコメント欄には「牛を処分させた農林省が身勝手だ」「無計画な政策だ」と
批判のコメントも多数ありました。それも頷けます。

牛から搾乳した生乳は

          ① 飲用乳                  ↑ 価格高
          ②ヨーグルトなどの発酵乳        
          ③バター
          ④チーズ                    ↓ 価格低
  
  というしくみで流通されます。

ただでさえ牛乳が不足している上に、飲用向け生乳をバターに回しすぎると、乳価の
仕組みが崩れて私達酪農家が多大な影響を受けるので大手4社も慎重に割り振ること
になると思います。

これは生産者として私見ですが、今年の酪農への補助金は広報活動にも例年より多く
予算を取ってくれています。これを活用して小さなパンフレットでもバターに添付して
バターができるまでの仕組みなどを消費者向けに解説してくれないかと思います。
牛乳が安定して生産できないとバターができないという当たり前のことを。

5月は輸入の前倒し分もありますし、増産すればとりあえず品薄は解消となると思います。

ただ、私が心配なのはクリスマス用の需要の増える年末です。
夏場がこのところ温暖化の影響で異常な猛暑が続き(去年の群馬は40℃超えもザラ)
乳量が予想以上に落ちます。加えて止まらない飼料高で去年から酪農家の廃業率が
かつてない高さです。飼料が高いからコスト高を恐れてどこの牧場も牛を増やせない状況
で、全体として牛の数は増えていないのです。

バターの安定供給のためのハードルはまだまだ多い気がしています。
プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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