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ノロウイルス対策覚書
先日、食品製造者として人一倍ノロウイルス対策に気を使って
いると書きましたが、普段から食中毒には台所レベルで気を使っています。
えらそうな理論ではなく、辛い思いを特に息子にさせたくないことと
私たちのような仕事だと乳製品の製造~出荷ができなくなり生活に響くからです。

普段のキッチンでの仕事で気を使っていることをいくつか挙げてみます。

 ① ヨーグルトとチーズの製造~出荷のある日曜日~木曜日は
   主人が生の肉や魚に手を触れることは一切させていません。
(自分が作った方が圧倒的においしいという事情もアリ)

 ② 手抜きと言われるかもしれませんが、特に食中毒の予防のために
   鶏のからあげなどは予めカットした肉を使い魚も切身などで
   まな板の上で切ることはしません。からあげの味付けはビニール袋の
   中で手を汚さずに行い、調味料のしょうがなどはチューブの市販品を
   使い、できる限り素手を使わずにしています。

 ③ 普段から料理の時には鍋にお湯をわかしておきます。
   汁物を作るときの時間節約と使った調理器具にかけて
   消毒するためです。

衛生的な製造のためには製造現場と原材料の厳重な衛生管理が重要ですが
併せて製造者の普段からの健康管理は非常に大切だと考えています。
特にノロウイルスなどが流行しているときは、生鮮食品の製造者として
大げさと思われるかもしれませんが生ものはできるだけ避けて
しっかり加熱されたものを食べることを心がけています。

これらのことは実は生活の中で普段から行っていることです。
気楽に生きているように見えるかもしれませんが、小さな製造者は
自己管理がすべてでもあるのでそのあたりはきちんとやることを
心がけています。(②と③のおかげで私の料理は手際が良いと言われます)


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牛乳は製造していますか?
タイトルにある質問を取引先やお客様に数え切れないほど
されたことがあります。それに対しては


  「製造許可を取っていないので作っておりません」

詳細なことまではわかりませんが、ヨーグルトやチーズなどの
乳製品の製造許可基準と牛乳の製造許可基準はまったく違います。
後者の方が比較にならないほど厳格で設備も多く投資しなければ
なりません。酪農家で牛乳の製造販売している牧場がある程度の
規模と伝統がある牧場が多いのはこのあたりの事情があると思われます。

ある牛乳を製造する牧場のHPからの転載ですが毎日このような
検査と記録が必要だそうです。私たちが組合に毎日やっていただいている
乳質検査も自前でやることが義務付けられています。

・品質管理記録
原乳検査/風味検査/酸度検査/比重検査
ストレージタンクの温度記録/殺菌、洗浄温度記録
サージタンクの温度記録・製品検査成績
乳質/成分/風味/比重/酸度/一般細菌/大腸菌群/抗生物質等
・担当者名・パッケージ番号・箱番号・ストレージタンク番号等


ところで先日、乳製品製造の営業許可の更新のために
保健所職員が製造現場のチェックに来られました。
何回目かの更新ですが、担当職員の頭の中で牛乳と乳製品の
製造許可基準が一緒になっていたようで、今までどの担当者にも
言われたことのない?な質問や指摘を受けて主人も少々驚いていました。

私たちの牛乳の検査結果は毎日昼前には出ます。
そんなことは一度も今までありませんが、万が一牛乳に異常があれば
すぐに連絡があり、その日のそれ以降の製品の製造は中止することに
なっています。組合とも話し合いができていることやそれを前提に
製造許可が出ていることを説明してご理解いただくことに大変時間が
かかりました。職員によって解釈はあるのでしょうが統一の基準で
現場の検査をして下さることを望みます。

設備に億単位が必要になるので私たちは今後も牛乳の
製造販売を手がける予定はありません。
ヨーグルトとチーズのみの製造だけで続けていくつもりです。

あえて言わなかった理由
このところ、牧草の種蒔きもあり超が3つつくくらい多忙です。
そういうときの休日のお昼はコンビニを利用することもあります。

11月3日の祝日、コンビニでレンジのお切込み(平らで太い麺を野菜と煮込んだ
群馬の郷土麺料理)を義母の分まで買いました。義母が見つけたのですが
ラップの中に具材のネギについていたであろう小さな虫が一匹いました。
義母はこれはネギによくいる虫なんだから大丈夫とおおらかな対応で
私も店に持って行って返金だの交換だのは一切言わずおいしくいただきました。
(後日、一応スタッフにこういうことがあったということは軽く伝えました)

私はこういう理由がはっきりわかっていたり明らかな凡ミス
(賞味期限の印字がかすれていたなど)の時は一切トラブルとしての
申告はしません。健康被害がないことは明らかですし特に大手の
スーパーが絡むと必要以上に問題が大きくなり小さな真面目な生産者が
苦しんだり、大手にしても改善策が出るまで製造ラインストップなどの
思わぬ影響も想定されるからです。そこまでして騒ぐトラブルではないからです。

本当に怖い食の事故やトラブルは実はもっと原始的なところに
存在することもあります。例えばこの秋特に深刻なトラブルが
報告されているのが毒キノコによる中毒。
東京のスーパーで回収騒ぎがあったり、キノコの事故は命に関わる
こともあるので万が一買った天然キノコに不安があれば申し出た方が
良いかと思われます。

生産者なので明らかな凡ミスは何となくわかります。
こういうトラブルを店に持ち込むことはまずありません。
クレーマーめいたことをして生産現場を混乱させることより
健康被害がなければOKというゆるいスタンスの消費者なのかもしれません。

10年ほど前地元の直売所で買った卵のことで対応を
直売所にお願いしたことがあります。
自然放牧卵だったのですが、10個のうち5個の中身が
孵化しかかったひよこのご遺体でした。
さすがにあの時は卵の殻を割るのが怖くなりました。
都会のセレブな住人ならきっと絶叫マシーンと化していたことでしょう。



マスタークラス
昨日は食品安全県民会議の任期最後の会議でした。
会議の後、立食形式の交流会も行われなごやかに過すことが
でき、関係者のみなさまに心から御礼申し上げます。

議題は2011年からの群馬県食品安全基本計画についての
質疑応答でした。私は質問というより要望という形で次の二点に
ついて意見を述べさせていただきましたが、思いがけずベテランの
流通関係の委員お二人に会議の席で賛同いただける発言をいただき
とても光栄でした。私が要望として発言させていただいたのは次のことです。

 「マスタークラスともいうべきプロを対象とした食の安全と安心に関する
  ワークショップや意見交換会などの機会を設けて欲しい」

ということ。  

どうしても基本計画は一般消費者へのワークショップなど啓蒙啓発に
偏りがちだが、年に1~2回程度でも生産者や流通、小売など一般消費者以上に
食の安全・安心に高いレベルで向き合う責任を負うプロ向けのワークショップや
意見交換会などを開催して欲しい。(県の関係者のおられる場で勇気を
要しましたが)保健所に質問をしても調べようともしない職員が
見受けられるが職員のプロとしての意識や知識の向上を真剣に県として
考えて欲しい。食の安全・安心はプロの役割が大半といっても過言ではなく
それぞれの立場での疑問や不安を意見交換などをするマスタークラスとでもいうべき
機会は大切だと感じる。と発言させていただきました。

これについてはすぐに私の発言を引き継いで大手スーパーの
役員と卸売市場の副会長がそれぞれの立場から賛同くださいました。
特にこの場でもお二人が発言されたのは

  「消費者の管理が悪くて事故が起きた場合の責任のありかが
   法的根拠はなくモラルで決定される怖さがあるだけ保健所の
   指導力や助言力は必要だと痛感している」

と私がいつも自問自答していることとまったく同じことでした。

その後の交流会でもプロの立場の委員から「私もまったく同感ですよ」
とお声をかけていただき、私もやっとプロらしい考察ができるように
なったのかなとちょっと嬉しかったです。生産者も流通も一件でも食中毒を
出せばすべてを失うという緊張感のもと努力していることがわかり
今回の会議で思い切って日頃の疑問を投げかけて本当によかったと思います。

一年の任期でしたが、素晴らしい見識の方々にも出会う貴重な
機会を与えていただいたことを改めて感謝申し上げます。

 
   
責任はどこまで?
火曜日と木曜日に製品を発送し次の日に宅配業者から破損などの
電話が入らないとほっとします。
私たちのように生鮮食品を製造~発送し信頼しているとはいっても
他人の店を通して消費者に売っていると何事もないことが心から
ありがたく安堵する日々となります。

製品の万が一の事故にどこまで製造者は責任を負うかについては
しっかり把握しておくことをお奨めします。

Q あってはならないことですが、食品を食べた人間が不幸にも
  食中毒の被害に遭ってしまったときの責任の所在は?

A よほど特別な事情がない限り製造者に責任が帰すことになります。

根拠は食品生法ではで要約すると以下の通りです。

万一事故が発生した際に、責任の所在を明確にし、製品の回収などの行政措置を
迅速に行うための手がかりとすることを目的に、容器包装に入れられた加工食品と
一部の生鮮食品を対象に、名称、消費期限または賞味期限、製造・加工者の所在地・
氏名、食品添加物を使用しているものはその添加物を含む旨、アレルゲン
遺伝子組換食品を含む食品はその旨、保存方法について表示を義務付けている。


               (Wikipediaより)

法律に従ってサンプルを残しておくのもこのためです。
ここに消費期限又は賞味期限とありますがその製品を購入した
消費者がついうっかりしまい忘れて消費期限を超えて保管したものを
食べて体調を悪くしても、自分の責に帰する自由で期限切れにした
ことがはっきりすれば製造者に責任はありません。
消費期限(賞味期限)と正しく表示することは消費者の
健康を守る役目を果たすだけでなく製造者自身を守ることになります。

内心一番恐れて、気を使うのは私たちのように運送業者~販売店
を通じて消費者に販売する生産者が運送業者や販売店のミスなどで
品質劣化を招き(破損や凍結などの時は販売店に届ける前に
運送業者から連絡がありますが)最悪の場合購入された方に
健康被害が発生することです。スーパーなどはさすがに管理が
しっかりしているので冷蔵庫が故障(落雷や停電では想定できる事態)
すれば当然販売は控えるでしょうが、運送業者のミスは実は一番
恐れるところです。

数年前こういうことがありました。
個人で取寄せて下さっているお客様がヨーグルトを受け取ったら
いつもと違いビンが冷えていなかったので不審に思ったと
私に連絡を下さいました。運送業者に聞いたところその方に
配達した後、トラックの冷蔵庫の故障に気付いたとのこと。
幸いお客様の判断で誰も傷がつかずに済みましたが冷や汗が出ました。
それから運送会社への指示を徹底し、初めてのお客様には
製品が冷えていない状態で届いたらすぐに私宛に連絡を下さいと書いた
紙を請求書に同封しています。

何事もなく無事に一週間が終わるとほっとします。
製品ラベルは気に入って下されば電話を下さったり新たなご縁の
きっかけになりますが、たとえ中間業者のミスでも製造者がすべての
責任を負うことになる厳しい保証書でもあります。

御身大切と言えば弱気でしょうが、私にとって強気の営業以前にもっと
大切なことは御身大切で何事もないことなのです。

プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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