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危険水域に突入
夫の母校である酪農学園が発行する「酪農ジャーナル」。
最新号の10月号は牛乳不足の現実を数字を挙げて示していました。

酪農家以外はピンとこない数字だと思いますが、後継牛の数も酪農危機=牛乳危機を
厳然と突きつけています。(数字は2008年7月現在)

    2~3才牛 25万1581頭
    1~2才牛 24万2728頭
    0~1才牛 23万7884頭

将来的な増産が不可能な事情がはっきりと示されています。
さらに衝撃的な数字は戦後初めて

 北海道の牛乳生産量  >  都道府県の牛乳生産量  となったこと。

都道府県で足りない牛乳は北海道から運んでいて、都道府県はと見れば既に九州は
関西方面に牛乳を移送することを中止しています。
北海道にはバターやチーズの製造の基幹工場があるため、これ以上都道府県に牛乳を
出すことは不可能です。バター不足はまた繰り返される懸念が現実化しています。
国際的に乳製品は逼迫状況ですので、輸入に頼ることも難しくなっています。

飼料など生産コストはかつてない高騰なのに、乳価が上がらないことで酪農家の廃業が
相次ぎ牛乳不足は囁かれてはいたものの客観的な数字を冷酷に突きつけられると
予想以上の酪農の崩壊という現実に言葉を失いました。
この記事を書いたジャーナリスト始め識者は、乳価も現実に柔軟に対応して決めるべきと
(つまり現状では値上げ)を強く提言しています。

本当はこの数字はスーパーなど量販店やメーカーこそきちんと理解して、現実を直視
していただきたいと思います。
近い将来、「牛乳」ではなく脱脂粉乳を混ぜた「乳飲料が」スーパーの牛乳売り場を席捲
する事態すら現実化しているように思います。かたくなに再値上げに拒否反応を示す
乳業メーカーはこの現実をどう考えておられるのか。

今まで、私はこのブログの「牛乳不足情報」のカテゴリで繰り返し「牛乳不足を懸念」という
表現を用いてきました。で今後ははっきりと「牛乳不足です」と書きます。
牛乳は不足するであろう、という噂は初夏を迎える頃から耳にしました。
でも現実の数字を目にして、自分の番号のない合格発表の掲示板の前に立っているような
言いようのない寂莫感を感じています。
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牛乳不足の現実
最近のインターネットでのニュースです。
春先から噂されていた牛乳不足。
沖縄では1ヶ月も製造ラインが中止されたそうで、これを読んだときにはかなり驚きました。

牛乳不足

数日前スーパーに行ったら大量の低脂肪牛乳が並んでいて異様に映ったと書きましたが
9/8のエントリー
もしかして、安売りのためだけでなく成分無調整、つまり普通の牛乳が不足しているのでは
と考えてしまいます。

それにしても不思議なのは酪農家にとってこのような生命線ともいえる重要な情報を
知ったのが、たまたまインターネットで配信されるニュースで、組合や乳販連からの
通知ではなかったことです。

6月から7月にかけて関東の各地で、乳価の年度途中での最値上げを求めて、各地の
酪農家が集会やデモ行進を行ないました。7/31には全国大会も東京で行い、
乳業メーカーとの交渉を再三行なっていますが、「再値上げは消費者離れをおこす」との
メーカー側の主張と、10円乳価をアップしないと国内の酪農は崩壊すると主張する組合側の
主張が平行線のまま再値上げの見込みは全く立っていません。
スーパーなど小売業の発言力はメーカーにとっても無視できないほど強いもののようです。
その間にも、飼料代が払えない酪農家はどんどん増えています。

実際はこのニュースを見ると牛乳は本当に不足しているようです。
「特売の自粛のお願い」なんて一歩間違えば独禁法違反と言われそうなことまでメーカーが
スーパーにお願いしているのですから。
でもそんな情報は、組合からは一切入ってきません。

一酪農家から組合にもメーカーにもお願いなのですが、現時点での正しい情報を
生産者である酪農家にきちんと随時開示して欲しいということです。
配布物にするとお金がかかるなら、メールアドレスを持っている酪農家にはアドレスを
申告させてメールによる開示でもかまいませんから。
酪農家の代表も、忙しい中何度も上京して価格交渉に参加しているらしいのですが、
彼らにさえすべての情報は入ってきていないようです。

組合にしてみたら、値上げを酪農家に報告できないことの申し訳なさ、ある種のメンツ、
酪農家の怒りをぶつけられることへの恐怖もあるかもしれない。
でも組合は酪農家の代表という存在だし、それだけの存在でしかないはずです。
きちんとメーカーに実際の牛乳不足の現状や、今後の見通しなどは数字をあげて報告
させるべきです。

酪農家も消費者も正しい情報を知りたいし、知る権利があると思います。
クリスマスの時期、またバター不足も噂されているんですが。
小さな洋菓子店や主婦がバターを置いてあるスーパーを探し回るという事態は
大丈夫なのでしょうか?

 組合関係者から「交渉のためにすべてのことは言えない」と言われたことがあります。
これじゃまるで戦前の大本営発表。
そんな中で「安全な牛乳を作りましょう」と言われる酪農家はたまったものではありません。
中国ではメラミン入りの牛乳で深刻な問題が起きていて、国内でも回収騒ぎに。
敵失に乗じるのはフェアでないのは重々承知ですが、組合も「安全性」を前面にメーカー
に主張する今が好機なのに。絶好球を前に見送り三振のような気分です。
何もできない自分が歯がゆいです

安全な牛乳を作るためには正しい情報が不可欠です。
そんな生産者にも隠蔽する体質だから、消費者に値上げが理解されないのは当然です。
結局、誰のための正しい情報の開示か、メーカーと組合は考えていただけませんか?
 
牛乳不足
5月30日の朝日新聞のトップは「牛乳品薄の恐れ」という記事でした。
バター不足のときは再三報道はされましたが、家庭欄のページの扱いでしたので
酪農を巡る環境がより逼迫していることが窺えます。

「牛乳が品薄」という事態は想像できませんでした。バター不足の記事に書いたように
天引きでバターや脱脂粉乳を買わされていた2年前は悲惨な「牛乳余り」。
組合からは「牛乳の余剰解消のため子牛は牛乳で育てるように」という指導書が
再三配布されました。

新聞では、家畜の飼料の高騰などの影響で酪農家の廃業が多くなり、牛乳の生産量が
去年4月比で2.6%減少していると報道していました。
酪農だけでなく肉牛農家もかつてないほどの飼料代の高騰、原油高またそれに起因する
物価の上昇でかつてないほどの苦しい環境に置かれています。
大げさではなく八方塞がりといった有様で、わずかばかり乳価がアップしたといっても
焼石に水という状況です。

原因は、バイオ燃料や穀物への異常な投機、豪州の干ばつによる飼料高がもちろん
大きいのですが、それ以前から慢性的な乳価格の低迷、そしてH16.11.1施行の
家畜の排泄物の適正利用に関する法律により、堆肥処理施設を畜産農家は作ることが
義務化され、その借金が残っていることも(我家もそうです)より経営を苦しくしています。

肉牛農家も飼料高の上、物価上昇で消費者の牛肉離れが進み
牛肉の価格が下がり苦しい状況です。例年より一頭10万円以上安いと聞きました。
その影響で、肉牛農家が子牛を買う予算が苦しくなり、肉牛の子牛の価格が大下落。
これが酪農家に大きな打撃となっています。

わかりやすく説明しますと、酪農家はホルスタインの子牛を産ませるのが原則ですが、
初産の牛(難産を防ぐため)や高齢牛には和牛の種をつけてFIという肉用の交雑種を
産ませます。この子牛を2ヶ月育てて市場で肉牛農家に売却します。
これが値の良い時ならオスなら20万円を超えることもあり、メスでも12万くらいにはなり
酪農家にとって貴重な「まとまった現金収入」になっています。
これで機械を買ったり、返済にあてたり、牛の導入資金にしたり......。
それが今では半分以下の価格に。10万円以下が当たり前です。
飼料代は天井知らずの上昇、貴重な肉牛の収入も激減。
手持ち資金がないため牛の流通が滞り、飼養頭数も増やせません。
これが酪農家の置かれている現状です。

飼育頭数が多いほど、長く続けるほど赤字が増加。
早く廃業した方が借金が少ないといわれる状況で廃業率が多くなっています。
我家もベーベ工房の収入が本業の補填に回ることも多々あります。
夢が持てない状況、この先どれだけ経費が上がるか考えることが怖いです。

「農政の失敗」。その通りだと思います。。
ここまでの輸入穀物の高騰や、乳製品の国際価格の高騰は想定外だったかもしれません。
でもたった2年前には「牛乳余り」で牛を処分させ、今度は増産しろ.........。
酪農家を自分達と同じ人間だと思っているのかとすら疑います。
畜産農家の行政への不満は大きいです。

酪農家の廃業が多い、と新聞は報道しますが、休みのない仕事の上にこのような状況で
手塩にかけた子供に跡を継がせたいと皆さんが酪農家なら思われますか?
バターどころか牛乳不足の恐れが現実になって初めて、酪農家の現状を省みる行政に
私は強い不信を持っています。


プロフィール

けい

Author:けい
①群馬県でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

②1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

③土作り、飼料作り~製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も13周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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