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直球勝負で
私の営業は極めてシンプルで取引をしたいスーパーなどに営業をするときは
電話をかけ(今でも緊張します)

「こういう製品を作っている酪農家ですが御社と取引を希望しており
 サンプルと資料の送付をお許しいただけないでしょうか?」

(この通りの口上ではありませんが)

と単刀直入に担当者に伝えます。

プロの仕事なのですから、率直に「取引をしたい」と言うのが
当然ですし、その方が礼にかなっているように思います。

以上に書いたのは私が売込む側の場合の話です。

反対に私が売込みを受けたりやお取引先を紹介して欲しい、と頼まれることも
ありますが、その場合持って回った言い方をされるよりも最初から

 「自分の商品を買うことを検討してほしい」
 「どうしてもあなたの取引先に営業したいけれど担当者を紹介して欲しい」

などと軽くでも敬意を払って下されば、私も気持ちよく及ばないながらも
何とか役に立てる方法を考えようと真剣に考えます。

逆に困ったり、軽く傷つくのがいかにも私と友人になりたいとか
(物好きなと思いますが)一度ゆっくり話したいと思っていました
などとさも敬意を払っているようなアプローチをされて、お目にかかって
話をしてこちらが心を開きかけたところで自分の商品をいきなり
売込まれたり、取引先を紹介しろと言われることです。
実はつい最近もとある教授にこのような営業をされて面食らったのですが
地位のある方が、社会問題にもなったア〇ウェイや宗教の〇価学会の
勧誘のような方法でバイオ関連商品を売込もうとするやり方には
怒りというより悲しいものを感じました。

私は会社員時代に営業の経験がなかったため、慣れないうちは営業をしている自分に
自信が持てず卑屈な気持になることもありました。でも場数を踏み、何より素晴らしい
取引先やお客様とご縁が持てたことで、自分の生活のために自分の製品を営業して
売込むことは恥ずかしいことではないとここ数年思えるようになりました。
虎穴に入らずんば虎児を得ず、の格言のように毅然と営業をしてこそ出会える
宝物がたくさんあると思えるようになりました。

仕事のためにある意味では他人を利用し頼るのは当然のことです。
それだけに営業をするときはテクニック云々以前にまずストレートに
正直にまっすぐに人に向き合って欲しいなと思うし私自身も
そうありたいと思っています。

直球勝負、ですよ。 
お知らせ
2月も中旬にかかり

 確定申告
 原稿の締切り
 請求書の作成

で慌しくなってきました。

特に確定申告!膨大さもあるのですが毎年
「今年は早く済ませよう!」と思いつつ毎年締切りギリギリで
自分の学習能力のなさに呆れながらやっています。

しばらく更新が多少ペースダウンいたしますが
どうぞよろしくお願いいたします。

 
品格って何なのだろう?
朝青龍の引退は自業自得とはいうものの今でもショックです。
来場所はきっと寂しいだろうなと思います。

朝青龍ほど品格について問われた横綱はいませんでした。
確かに横綱というより人としての品性を問われる行動が多すぎる
問題児でしたが、改めて「横綱の品格とは何か」と問われれば
一言では言えないものだとも思いました。

先日のNHKの特番でゲストの元横綱の北の富士さんも
「横綱の品格と聞かれれば自分にもわからない」とおっしゃっていました。
そして「品格とは自分が云々するものでなく他人が見て感じるもの」だとも。

北の富士さんが「格闘技ならカッツポーズも何でもアリだけど相撲はやはり
違うと思う。強ければそれでよいには相撲は絶対になって欲しくない」
とおっしゃっていたことはとても印象的でした。

品格という言葉は美学と同義語なのかもしれません。
だからこれが正解というものはなく、それにたいしてどのように
感じてどのように恥じてどのように憧れるかという漠然とした概念
だとも思います。

個人的には相撲も芸術も、ある種の抑制された美を感じるもので
あって欲しいと思います。才能があれば、位が高ければ何でもアリと
いうのなら相撲はとっくに衰退していたでしょうし、パリのオペラ座バレエ団が
400年もトップでいることはなかったと思います。

美学とはたとえ割りに合わなくて損をすることがあってもそれでも
ときにはやせ我慢をしてでも守らなければならないものなのかも
しれません。商売をしているとこのあたりの感覚に敏感になって
しまうのですが、ある種のストイックさや損をしても人情を優先させる
ことも時にはしないと商売の世界などたちまちジャッカルとハイエナに
席巻されてしまいますから。

品格のある横綱と言われるとすぐに挙げられないのですが
たとえ現役時代を知らなくても(千代の富士の大ファンでしたが)
引退後に相撲の振興に尽くした初代の若ノ花の二子山親方
や栃錦の春日野元理事長や多くの弟子を愛情を持って育てた
元琴桜の先代の佐渡ヶ嶽親方が浮かびます。横綱ともなれば
引退後も生き方が問われ続けるのだと感じています。


私の営業がもたらしてくれたもの
「現代農業」の連載の三回目は営業のことについてなのですが
書きたいこと、書くべきことが多い分すっきりとした形にまとめるため
構想を組立てるのにちょっと苦戦しています。

4月でベーベ工房は満12年を迎えますが、それでも私が営業をするために
コマネズミのように働いていることには変わりはありません。
どの企業でもそうですが、良い製品を作っても経済情勢や消費者の嗜好
広い意味でのトレンドetc....。商売は常に流動的なものなので新たな
展開を求めての営業活動は欠かせません。

私の営業はやる人が他にいないという受身なスタートでしたが、実際に
取引先を決めて、取引を通じてベーベ工房のスタイルを少しずつ形に
してゆくことで自分なりにこれから目指すものも漠然と見えてきました。

自慢するわけではありませんが、私は営業に関しては取引先の選定も
資料の作成も実際の営業活動もすべて自分なりのメソッドでやってきました。
だからこそ、感じることのできた喜びは

  営業は経営を安定させる手段と同時にクリエイティブな活動でもある

ということです。苦労や無力感を感じるのはしょっちゅうですが、中間業者に頼るのではなく
直取引をするためにスーパーなどの情報を収集&分析する感受性も鋭くなったし
商品説明をするための小道具やパンフレットの作成をする喜びにも目覚めることが
できました。これがただ効果が出るかもわからないままにコンサルタントやデザイン事務所に
依存していたり、中間業者にマージンを払って丸投げしていたら、私は主人のチーズの夢に
付き合わされた哀れな家庭内奴隷のような気持ちになっていたと思います。

クリエイティブな、といえばしおりなどの販促ツールを作るコラボレーションの
楽しみもあります。現在は先日書いたように今春に作成予定のチーズを使った子供でも
食べられるレシピを脚本家の友人にお願いして台詞で読ませるポストカードとして
作ることをあれこれとイメージすることがとても楽しみな日々です。

1998年に何もわからないままに始めたベーベ工房の仕事ですが
営業をすることで外に世界が開けて素晴らしい方々に出会えました。
それまではどこか、回りが求めるあらまほしい農家の嫁のイメージに
苦しんでいましたが少しずつ結果を出すことで自分を表現する
ことを楽しめるようになり多少の陰口には全く動じない強さも身につけました。

何より若い頃はただ漫然とした趣味に過ぎなかった音楽や舞台芸術への
関心ですが、そこで培った感受性を仕事を通じて表現できることの
誇らしさと嬉しさです。仕事を通じて私は強くなりました。
小さなベーベ工房の営業ですが私にもたらしてくれたものは
自身を変えるほどのものだったとちょっぴりですが誇らしい気持ちです。

売れすぎることの危険
息子は、今日になり食欲も出てきて一段落です。
仕事も家族や自分の健康があればこそを痛感しました。

今日の新聞のトップ記事はプリウスのリコール問題でした。
予想以上にブレーキの不具合に関してのクレームが国内外で
多かったのに、社長会見は2月5日になってから。対応が後手後手に
回ったことや、ブレーキ機能の問題という決定的な欠陥に対して
欠陥隠しだの運転者の安全をないがしろにしたのではないかとまで
言われてプリウスのヒットでようやくリーマンショック以来の苦境から
立ち直ったトヨタには予想以上に大きな打撃になりそうです。

プリウスは初代の時から大人気で中古でも入手できないほどの
人気車で去年7月の新型プリウスもエコ減税&補助金効果もあって
予約半年待ちの大人気でした。でもどこか売れすぎることで当時から
一部のユーザーからはブレーキの欠点が指摘されていたのにトヨタも
真摯に見直そうとしなかったし、不況の中景気の牽引役になったこの
車のことを国やマスコミも事実を伝えようとしなかったように思います。

私は本のように増刷すればよいものはともかく、一から作り上げなければ
ならない製品が過剰なまでに売れすぎることは非常な危険をはらんでいるように
思います。自動車にしても食べるものでも精緻な技術ゆえに評価されたものは
製造過程にも高い技術が必要です。また売れすぎることで無意識に経営者に
生じる慢心や自分の製品の欠点を直視しなくなる危険も感じます。

トヨタのような大企業ではありませんが、酪農家ブランドの製品の経営者にも
売れすぎることで経営者の人間的なモラルを疑うような言動をされた方も
おられます。全国の百貨店での催事で有名になったからと私のブログの
コメント欄で田中義剛氏のことを名指しで罵倒したあげくベーベ工房より
経験年数は少ないのに他人の事情や方針も斟酌せず、「販売の最前線に
躍り出ることが必要です」だの「うちはそのために放牧にして従業員も
何人も雇いました」と上から目線のコメントを書いた酪農家もいて
私は自分の許容量を越えたヒットがもたらす影の部分を考えるようになりました。

納得のゆく生産にはキャパシティがあります。
売れても一線を守る強さが製品への信頼やまともなモラルを守る。
会見で深々と頭を下げる豊田章男社長の写真を見ながら痛感しました。

私がインサイトを買ったのは250万円以下ということと
ホンダの伊東社長が技術者出身で自らインサイトの開発に当たられた
からということもあります。主人はプリウスに未練があったようですが
私はインサイトにして正解だったと思っています。



プロフィール

Author:けい
〃嫁聾でホルスタイン50頭、ジャージー牛5頭を飼養する家族経営の酪農家マダムです。

1998年からベーベ工房というブランドでヨーグルトとモッツァレラチーズ及びリコッタチーズをハンドメイドで製造しています。安全でおいしい製品を誠実に作ることを信条としています。

E攤遒蝓∋料作り〜製品作りまで一貫して製造しています。

ベーベ工房も11周年を迎える事ができました。牛のこと、チーズのことなど日々のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。

ブログのスタンスですが、酪農とチーズのこと以外の、管理人の
趣味のことも書いてあります。なお記事の無断転載やコピーなどは
ご遠慮くださいますようお願い致します。

製品に関するお問い合わせは以下のアドレスにお願いします。

ベーベ工房のアドレス

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